HDDで論理障害が発生してデータが失われた場合、どう対処すれば良いのでしょうか?
軽い論理障害の場合、フリーソフトを使ってデータを復元できることもあります。ただし、復元できるデータには限りがあり、全てのデータを完全に取り戻せるとは限りません。
さらに、重い論理障害でフリーソフトを使うと、データが上書きされたり、故障が悪化したりして、最悪の場合データが完全に消えてしまうリスクがあります。
この記事では、論理障害の見分け方やフリーソフトを使った復旧のポイント、確実にデータを復元する方法について詳しく解説します。
目次
HDD論理障害とは
HDD論理障害は、システムの問題でデータにアクセスできなくなる状態です。データ破損やウイルス感染が原因で発生し、軽度であればフリーソフトで復旧可能な場合もあります。
主な原因は次の通りです。
- 誤った削除やフォーマット
- パーティション削除
- ウイルス感染
代表的な症状は次の通りです。
- ファイルシステムエラー
- フォーマット要求
- ブルースクリーンエラー
症状が出た場合、放置すると復旧困難になるため、早急な対応が必要です。
なお、軽度の論理障害なら試せますが、誤操作は症状悪化のリスクがあるため注意が必要です。判断が難しい場合は、専門業者に依頼しましょう。
データ復旧で最も重要なのは「正確な診断」
軽度の論理障害では、フリーソフトを使ってファイルシステムの修復やデータ復旧を試みることが可能です。しかし、症状だけでは障害の程度を正確に判断することは困難です。誤った操作で状況が悪化し、最悪の場合、データを完全に失うリスクもあります。
特に物理的な故障が絡む場合、ソフトでの復旧はほぼ不可能です。無理な作業は避け、早めに専門業者に相談してください。
HDDトラブル解決の第一歩は、原因を正しく診断することです。症状からの自己判断は誤診につながりやすく、不適切な対応でデータが失われる恐れがあります。物理障害の復旧チャンスは一度きりのため、迅速かつ正確な対応が重要です。
当社では、46万件以上の相談実績と15,000件を超える障害事例に基づき、独自のデータベースと高い技術力を活用して、迅速かつ的確に対応しています。
以下が当社の強みです。
- 国内売上14年連続No.1の信頼と実績
- 復旧成功率91.5%(一部復旧を含む*)
- 他社で復旧できなかった7,300件以上の相談実績
- 最新設備のクリーンルームと精密診断機器を完備
「いつもと違う」と感じたら、それはデータ消失のリスクが迫っているサインかもしれません。初期診断とお見積りは無料ですので、安心してご相談ください。24時間365日対応の体制で、専門アドバイザーが最適な解決策をご提案します。
迷ったらまずはお気軽にご連絡を。早めの対応が大切なデータを守る最善策です。
* 内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績
論理障害の復旧に役立つフリーソフト4選
論理障害復旧に役立つフリーソフトは主に次の通りです
- Recuva
- TestDisk
- ddrescue
- Windowsボリュームシャドウコピー (VSS)
Recuva
Recuvaは、ファイルの復旧に特化したフリーソフトです。削除されたデータやフォーマットされたドライブからの復旧を簡単な操作で試すことができます。
「Recuva」の特徴は次の通りです。
- 簡単なウィザード形式
- ファイルのプレビュー機能
- USBメモリやSDカードにも対応
Recuvaを使用する具体的手順は次の通りです。
- 公式サイトからソフトをダウンロードしてインストール。
- ソフトを起動し、ウィザード形式で「復旧対象」を選択。
- スキャン後、復旧可能なデータをプレビューして選択。
- 「復元」ボタンを押して保存先を指定。
TestDisk
TestDiskは、パーティションの修復やブートセクタの再構築に優れたソフトです。特に「パーティションが消えた」場合に効果的です。
「TestDisk」の特徴は次の通りです。
- パーティション修復の高い成功率
- コマンドライン操作が必要
- NTFS、FAT32、ext4など多くのファイルシステムに対応
TestDiskを使用する手順は次の通りです。
- 公式サイトからダウンロードして解凍。
- コマンドプロンプトやターミナルでTestDiskを起動。
- 修復したいディスクを選択し、「Analyse」を実行。
- 修復したいパーティションを選び、「Write」で保存。
- システムを再起動して結果を確認。
ddrescue
ddrescueは、読み取りエラーのあるHDDや物理的に劣化したメディアからデータを救出するための強力なツールです。イメージファイルを作成することでデータを安全に保存できます。
ddrescueの特徴は次の通りです。
- 読み取りエラーのあるディスクに最適
- 中断と再開が可能
- Linux環境向け(WindowsはCygwinで使用可能)
ddrescueの使用手順は次の通りです。
- Linux環境を準備し、ddrescueをインストール。
- ターミナルでソースディスクと宛先ファイルを指定し、コマンドを実行。
- データをイメージファイルとして保存。
- 保存したファイルを解析し、必要なデータを取り出す。
Windowsボリュームシャドウコピー (VSS)
Windowsに標準搭載されているボリュームシャドウコピーサービス(VSS)は、ディスクやボリュームのスナップショットを自動的に作成・保存する機能です。これを利用することで、過去のファイルバージョンを簡単に復元できます。
「Windows VSS」の特徴は次の通りです。
- ソフトウェアのインストール不要
- 過去のスナップショットを利用可能
- Windows特有の簡便さ
「Windows VSS」を使用する手順は次の通りです。
- 復元したいファイルのプロパティを右クリック。
- 「以前のバージョン」を選択し、リストからスナップショットを確認。
- 復元したいバージョンを選び、「復元」または「コピー」をクリック。
HDDに論理障害が発生している場合の注意点
HDDに論理障害が発生しており、重要なデータにアクセスできない状態になっている場合、以下の点に注意してください。
HDD復元の手順については下記の記事でも詳しく解説しています。
電源のオンオフ・強制終了は控える
電源のオンオフを繰り返すと、データの上書きが発生し、新たな障害の発生や症状悪化に繋がります。
強制終了は、HDDへの負担が大きく、データの完全消失にも繋がるため、できる限りそのままの状態で専門業者に相談するようにしましょう。
修復(復元)ツールは上書きや故障のリスクあり
修復ツールはシステム面の不具合や、ファイルシステム障害を修復する機能を持っていますが、主に軽度の論理障害のみに対応しています。
しかし、軽度の論理障害であっても、ソフトのみでは全てのデータを復元することは難しく、データの上書きが発生する可能性があります。
重度の論理障害に使用した場合は、物理障害も併発させてしまう可能性があるため、使用には気を付けましょう。
個人で機器の分解は行わない
HDDの開封と分解は絶対に行わないでください。空気中のわずかなチリやほこりでさえ、障害の原因となってしまいます。
実際の開封作業には、専門の設備(クリーンルーム)とエンジニアが対応する必要があります。無理に開封・分解したHDDはデータ復旧業者でも復旧が困難になるため注意しましょう。
既にご自身でHDDを開封・分解した場合は、早急に技術力の高いデータ復旧業者に相談する必要があります。
技術力の高いデータ復旧業者には以下の特徴があります。
- 復旧実績が高く、数字で明記されている
- 復旧対応が可能な機器の種類が幅広い
- 自社で復旧ツールや「クリーンルーム」などの復旧に最適な環境を保有している
HDDに論理障害が発生した場合の対処法
論理障害が発生し、データが消えてしまった、ファイルやフォルダにアクセスできないといった場合、2つの対処法があります。
フリーソフトを使用する
軽度論理障害の場合、フリーソフトでデータを復元できる可能性があります。ダウンロードすればすぐに実行できるメリットがありますが、ほとんどのフリーソフトでは、復元できるデータの量には制限があります。
また、論理障害が発生した原因によって、データの上書きや筐体の悪化、最悪の場合はHDDが完全故障するリスクがあります。
また、重度論理障害や物理障害、障害が併発している機器に使用すると、状態が悪化し、本来は無傷だったデータや機器自体を傷つけてしまう可能性があります。
これらのデメリットは有料ソフトであっても同様です。社内の重要なデータなど、機器の修復よりもデータを再優先で復元したい場合は、使用を避け、データ復旧業者に依頼するようにしましょう。
データ復旧業者に依頼する
論理障害が発生したHDDで「安全かつ最速でデータを復旧したい」場合、自力で対処せず、信頼できるデータ復旧サービスに相談しましょう。
論理障害を起こしたHDDから修復を行うには、精密機器を安全に復旧する高度な専門の設備や、膨大なデータ復旧件数に裏打ちされた高度な解析技術が必要となります。
ただし、お持ちの機器がデータ復旧できるか、料金はいくらかかるのか、すぐに復旧できるのかなどの判断はデータ復旧業者に相談しなければわかりません。データ復旧を検討しているのであれば、まずは相談してみることをおすすめします。
私たちデジタルデータリカバリーでは「電話」および「メール」とあわせて、24時間365日相談を受け付けています。また無料初期診断も受け付けており、専門家がハードウェアやソフトウェアの問題を診断し、最適な解決策を提案することが可能です。
HDDデータ復旧サービスを依頼時に中身は見られる?疑問を解決
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2%」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。