誤ってフォーマットを実行してしまうと、大切なデータが失われてしまう可能性がありますが、通常のフォーマットでは、実際のセクタに含まれるデータは削除されておらず、適切な対応を行うことで、データを復元できる場合があります。

しかし、不用意な操作や手順ミスでデータが消失する可能性もあるため、まずはこの記事で適切な対応を踏まえ、作業を行いましょう。

なお、すぐデータを取り出したい方は、データ復旧業者に相談しましょう。デジタルデータリカバリーでは「電話」と「メール」であわせて24時間365日相談を受け付けています。

フォーマット後もデータ復元が可能な理由

フォーマットは、ストレージデバイス上のデータを “論理的に” 消去する操作です。

具体的には、ファイルシステムと呼ばれるデータ管理情報が消去され、データが存在していた場所が空いている領域として認識されます。

つまり、フォーマットは、実際にはデータを消去するのではなく、オペレーティングシステムがそのデータを「見えなく」するための操作です。データ自体は、新しいデータによって物理的に上書きされるまで、ストレージデバイス上に残ります。

この場合、特殊なソフトウェアや技術を用いることで復元できる可能性がありますが、フォーマット後に新しいデータを書き込むと、データ復元が専門家でも困難になるため、フォーマットが発生したストレージデバイスの使用を直ちに停止し、できるだけ速やかに復元作業を開始することが重要です。

データの重要度に応じて復旧ソフトウェアを使用フォーマットされたドライブをスキャンするか、 ソフトウェアによる復旧が成功しない、または非常に重要なデータが失われた場合は、プロのデータ復旧サービスの利用を検討しましょう。

故障したHDDに発生した障害ごとの適切な対処方法は下記でも詳しく解説しています。

【HDD復旧】故障したHDDは自力でデータ復旧できる？障害の種類と対処法6選を徹底解説HDD（ハードディスク）自力対処可能な復旧方法を専門業者が解説します。自力での復旧が難しい場合はデータ復旧業者での復旧も検討しましょう。「故障したHDDからデータを取り出せる？」「復元ソフトで復旧できない」などのお悩みもデジタルデータリカバリーお任せください！...

「フォーマットする必要があります」とエラー表示が表示された場合は要注意

 

物理障害とは、HDDのハードウェアの一部が損傷または故障している状態を指します。これには、経年劣化や物理的衝撃による「読み書きヘッドの故障」、「プラッタ（データ記録面）の損傷」、「スピンドルモーターの故障」などが含まれます。

もし外付けHDDで「フォーマットする必要があります」とエラー表示が出た場合、HDDに物理障害が発生している可能性があります。この状況でフォーマットを実行すると、物理障害に加えて論理障害も引き起こし、データ復旧がより困難になる可能性があります。

HDDを認識しない原因はこちら

物理障害が発生している場合はデータ復旧業者に要相談

HDDに重大な物理障害が発生しており、データ復旧が必要な場合は、プロのデータ復旧サービスに依頼することをおすすめします。プロのサービスは、クリーンルーム環境でHDDを開封し、確実なデータ復旧を行います。

ただ、データ復旧業者は国内で100社以上存在していますが、清浄度の高い大型のクリーンルームを保有しているデータ復旧業者は、そもそも国内に数社しかありません。

こうした設備を自前で用意し、適切に管理するのは、ほとんどの個人にとって現実的ではないため、データ復旧業者を選ぶ際は、クリーンルームの有無や規模を必ず確認するようにしましょう。なお、クリーンルームを有していない業者や、小規模なクリーンルームしか保有していない業者は、物理障害の復旧に失敗する可能性が高いため、注意が必要です。

デジタルデータリカバリーでは、年中無休で365日24時間の電話受付・無料診断を行っています。 そのため、突然の故障でもすぐに受付可能です。

またデータ復旧ラボへ直接機器をお持込みいただければ、ご希望のお客様には実際に復旧作業している現場をご案内いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。41万件超の相談実績（※期間：2011年11月1日以降）をもとに、機器別の専門アドバイザーがお答えいたします。

最短5分で無料診断！41万件超の相談実績をもとに専門家が対応します。

 

フォーマットしたHDDの復旧方法とは？

フォーマットしたHDDの復旧方法は、状況によって異なります。以下に、代表的な復旧方法について説明します。

• バックアップから復元する
• データ復旧ソフトを使用する
• データ復旧専門業者に相談する

ただし、上記の手順を踏んでも問題が解決しない場合は、データ復旧の専門業者に依頼することをおすすめします。専門業者は壊れた機器からデータ復旧するための高度なツールや技術を持っており、特に対応実績豊富な業者は、障害を切り分ける「診断精度」が正確です。

HDDエラーの修復方法はこちら

HDD復元の手順についてはこちら

①バックアップから復元する

事前にバックアップを取っていた場合は、バックアップからデータを復元することができます（ただし、これらの手順は事前にバックアップを取っていることが前提です）。

• Windows 10 の場合、「システムイメージの復元」または「ファイル履歴」機能を使用してデータを復元できます。
• Mac の場合、「Time Machine」を使用してデータを復元できます。

ここからはそれぞれの具体的手順を説明します。

システムイメージの復元

システムイメージは、WindowsOSの完全なシステムコピーであり、オペレーティングシステム、システムファイル、設定、プログラム、およびファイルを含みます。

システムイメージを使用した復元は、主にシステム全体を以前の状態に戻す場合に使用されます。システムイメージの復元手順は次の通りです。

1. コントロールパネルを開く: スタートメニューから「コントロールパネル」を検索して開きます。
2. システムとセキュリティを選択: コントロールパネルの中から「システムとセキュリティ」をクリックします。
3. ファイル履歴を選択: 「ファイル履歴」をクリックし、「システムイメージの復元」を選択します。
4. 復元プロセス: 画面の指示に従って、以前に作成したシステムイメージからシステムを復元します。

ファイル履歴を使用したデータ復元

ファイル履歴は、Windows 10 でファイルのバージョンを自動的にバックアップし、過去のバージョンを簡単に復元できる機能です。

ファイル履歴を使用したデータ復元の手順は次の通りです。

1. 設定を開く: スタートメニューから「設定」を選択します。
2. 更新とセキュリティをクリック: 設定画面で「更新とセキュリティ」を選択します。
3. バックアップを選択: サイドメニューから「バックアップ」をクリックし、「ファイル履歴を使用してファイルを復元する」を選択します。
4. ファイルの復元: バックアップされたファイルをブラウズし、復元したいファイルやフォルダを選択して「復元」をクリックします。

Time Machineを使用したデータ復元

Time Machine は、Macで使用できる組み込みのバックアップ機能です。Time Machineを使用したデータ復元の手順は次の通りです。

1. Time Machine メニューを開く: メニューバーの Time Machine アイコンをクリックし、「Time Machine を開く」を選択します。
2. 復元したい時点を選択: 時間軸を使用して、復元したいバックアップの時点を選択します。
3. 復元したいファイルまたはフォルダを探す: Finder と同様に、バックアップ内をナビゲートして復元したいファイルまたはフォルダを探します。
4. 復元をクリック: 復元したいファイルやフォルダを選択し、「復元」をクリックして、指定された場所にファイルを復元します。

これらの手順に従って、Windowsおよび Mac でデータの復元を試みることができます。

②データ復旧ソフトを使用する

バックアップを取っていなかった場合は、データ復旧ソフトを使用してデータを復元することができます。データ復旧ソフトは、フォーマットによって失われたデータを検索し、復元する機能を備えています。

ただしデータ復旧ソフトは、すべての状況で100%のデータ復旧を保証するものではありません。例えばフォーマット後に新しいデータが書き込まれた場合や、誤った操作により、失われたデータがさらに破損する可能性があります。

データ復旧ソフトを使用してもデータ復元できなかった場合、またはフォーマットエラーが物理障害に起因する可能性がある場合、データ復旧専門業者への相談を検討するべきです。

フォーマットしたHDDからデータを復元する方法はこちら

HDDの論理障害を復旧するフリーソフトについてはこちら

③データ復旧専門業者に相談する

上記の方法で復元できなかった場合は、データ復旧専門業者に依頼することができます。データ復旧専門業者は、クリーンルーム環境での物理的なドライブ修理や、高度なデータ復旧技術を駆使して作業を行います。

特にHDDから異音がする、認識しないなどの物理的な障害が疑われる場合、確実にデータ復旧を行う場合は、自己解決を試みずに直ちに専門業者に相談してください。

確実なデータ復旧はデータ復旧の専門業者に依頼する

一口に「データ復旧業者」といっても実態はさまざま。業者によって対応できる障害にも差があるため、技術力の低い業者に依頼すると、復旧に失敗するリスクがあります。

ご自身の機器の復旧率を少しでも向上させるには、他社復旧できなかった機器の相談実績が多く、信頼できる業者まで対応を依頼しましょう。

当社では他社様や製造メーカーで復旧できなかった機器のご相談を7,000件以上いただいています。他社様で復旧不可能とされた機器でも、当社で復旧できた事例は数多くあります。諦める前にまずはご相談ください。

当社が選ばれる最大の理由は、経験豊富なエンジニアと、過去41万件以上のご相談実績（※1）から算出されたデータをもとに、復旧率最高値95.2％（※2）という業界トップクラス水準でのデータ復旧を実現しているからです。

仮に他社で復旧できなかった機器でも当社であれば復旧できる可能性がありますが、他社様で復旧失敗され諦めきれず最後の望みをかけて当社にご相談いただくお客様が1人でも減り、最初から安心してお任せいただけるよう、日々一層の技術研鑽を詰んでいます。

データを失った際は、私たちにご相談ください。

※1：期間：2011年11月1日以降
※2　2018年2月実績 復旧率＝データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数（2017年12月〜2021年12月の各月復旧率の最高値）

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