外付けHDD(ハードディスク)が突然「認識しない」「読み込まない」「電源が入らない」などのトラブルが起こることは決して珍しくありません。
これは外付けが精密機器であり、非常に壊れやすい性質であることが原因です。もしHDDが認識しなくなると、保存しているデータを確認することが難しくなってしまいます。
本記事では、外付けHDDが認識しないときの対処法を紹介します。記事を動画でご覧になりたい方はこちらの動画を参考にしてください。
目次
外付けHDDが認識しない原因
パソコンが外付けHDDを認識しない原因は次の通りです。
①パソコン側の問題
USBケーブルやACアダプタ、外付けHDD本体に問題がなくても、接続しているパソコン側に原因があるかもしれません。別のパソコンで外付けHDDを試してみて、認識される場合は、元のパソコンに問題があると考えられます。
②電源やケーブルの接続不良
外付けHDDが認識しない原因として、電力不足や接触不良が考えられます。性能の低いUSBケーブル、USBハブを使うと電力不足になることがあります。予備のケーブルがある場合は交換してみてください。
また、ケーブルに異常がないものの、モーターも回らない場合、自力での復旧は不可能である可能性が高いです。
③外付けHDDの論理障害
論理障害とは、外付けHDD本体は問題なく認識されるものの、保存データに不具合が生じる状態です。誤操作によるデータ削除・ファイルシステムの破損・磁気ヘッド破損などで発生する可能性があります。具体的には、以下のような症状が発生します。
- データが消えてしまった
- ファイルが開けない
- 文字化けしている
- フォーマット(初期化)を要求される
- ファイルやフォルダが見えなくなったり、アクセスできなくなる
- パソコン上で外付けHDDを認識しない、アイコンが出ない
- HDDがエクスプローラー上に表示されない
- ランプは光るものの、色が暗くなり、認識しない
軽度な論理障害の場合、スタートアップ修復でこの問題は解決可能です。しかし、「データを削除した」「エラーメッセージに従ってフォーマットした」「物理障害が疑われる」といった場合、Windowsの標準的な修復ツールでは対応できないことがありますので注意しておきましょう。
④外付けHDDの物理障害
物理障害とは、HDD内部の部品が損傷し、正常に動作しなくなる状態を指します。落下や衝撃・水濡れ・経年劣化などの物理的衝撃が原因となります。物理障害が発生すると、以下のような症状が現れます。
- 異音: HDDからカチカチ、ゴロゴロなどの異音が聞こえる
- 焦げ臭い: HDDから焦げ臭いにおいがする
- CRCエラー: データを読み書きする際にCRCエラーが発生する
- フォーマット要求: HDDをパソコンに接続すると、フォーマットを要求される
- 認識されない: BIOSやOSでHDDが認識されない
- データが消失・破損する: 保存していたデータが消失したり、破損したりする
- 動作が不安定になる: パソコンがフリーズしたり、ブルースクリーンになったりする
物理障害が発生したHDDを自力で分解・修復しようとすると、さらなるデータ損失を招く可能性があり、少しのチリやホコリでも重度の障害を引き起こすことがあります。上記の症状が発生した場合は、速やかに電源を落として、豊富な経験と実績を持つデータ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。
デジタルデータリカバリーなら他社で復旧不可と診断された機器の相談を7,300件以上(※1)いただいております。データ復旧は失敗を重ねるごとに完全復旧への難易度があがるため、最新の設備と、復旧率最高値95.2%(※2)を実現させる技術力を持つ当社までご相談ください。
※1:算出期間:2016年6月1日~
※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 ・2017年12月~2024年8月の各月復旧率の最高値
- https://sourceforge.net/projects/testdisk/files/latest/download から、TestDiskをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルを解凍し、OSに合った実行ファイルを起動します。
- 起動画面で、矢印キーを使用して、復元したいHDDを選択します。
- Enterキーを押し、「Analyze」を選択します。
- 分析が完了すると、パーティション構造が表示される。
- 矢印キーを使用して、復元したいパーティションを選択します。
- 「P」キーを押すと、選択したパーティションが「Active」に変更されます。
- 「Quick Search」を選択します。
- クイック検索が完了すると、失われたファイルやフォルダが表示されます。
- 復元したいファイルやフォルダを選択します。
- 「C」キーを押すと、選択したファイルやフォルダが現在のフォルダにコピーされます。
⑥チェックディスク(chkdsk)コマンドで修復する
チェックディスク(chkdsk)とは、Windowsでボリュームのファイルシステム整合性を検証し、論理ファイルシステムのエラーを修正するための機能を指します。チェックディスク
- Win+Rキーを同時に押しファイル名を指定して実行のウィンドウを開きます。
- cmdと入力しコマンドプロンプトを起動します。
- 「chkdsk d/f」と入力し、Enterで実行します。
ただし、いつまでもコマンド修復が終わらない場合、「不良セクタと呼ばれるHDD上のエラー領域が増えている」など、より重度の障害が起きている可能性があります。自力で対処することで、状態が悪化する恐れがあります。もしデータが必要なときは、データ復旧の専門の業者に対応を依頼することをおすすめします。
⑦レジストリ(Windowsの設定)を復元する
レジストリは、Windowsの設定情報が保存されているデータベースです。レジストリが破損すると、HDDを含む各種デバイスが認識されないなどの問題が発生することがあります。この場合は、「システム復元」でレジストリを復元できる可能性があります。
- まず検索ボックスに「復元ポイント」と打ち込みます。
- 表示されたプロパティから「システムの保護」→「システムの復元」→「次へ」と進みます。
- 復元ポイントを一覧から選択後、「次へ」→「完了」に進みましょう。