Macを使用中に「誤ってゴミ箱を空にしてしまった」「ゴミ箱に重要なデータが入っていたのに空にしてしまった」などといったケースは少なくありません。このような場合、データ復元ソフトを含む個人でのデータ復元も可能ですが、リスクや注意点もあります。
この記事では、ゴミ箱からデータを削除してしまった後に、データを復元する方法やデータ復元ソフトを利用する際の注意点を解説しています。
目次
Macのゴミ箱を空にしてしまった等、データ消失の例
間違ってゴミ箱を空にした/誤って削除した
誤操作によりゴミ箱のデータを空にしてしまうケースや、必要なデータがあったのにゴミ箱を空にしてしまうケースです。このような場合、画面上からデータは完全に消えてしまいますが、バックグラウンド上には、データが残っていることが多いです。しかし、そのままMacを使い続けると、残ったデータも次々に上書きされてしまい、いずれは完全に消えてしまいます。
データの削除後、通電を行っただけでもデータが上書きされ、復旧が難しくなってしまいます。データが完全に消えるのを防ぐため、失いたくない削除データがある場合には、PCの通電・使用は最小限に抑えるようにしましょう。
SSD・HDD(ハードディスク)/パーテーション/メモリーカード等をフォーマットした
内蔵ストレージ(SSD/HDD)をフォーマットしてしまったことにより、データを消失してしまうケースです。内蔵SSDの場合、データを保存する方法として、コントローラーで保存場所の振り分けが行われます。そのため、データの読み書きをするたびに、データの保存場所が動いているため、データの破損が生じた場合にその場所の特定がしづらいという特徴があります。
また、内蔵HDD/SSD共に、データ消失後、時間が経ってしまうとデータが上書きされてしまうため、データが完全に消えるのを防ぐため、失いたくない削除データがある場合には、PCの通電・使用は最小限に抑えるようにしましょう。
パーテーションを削除した/パーテーションを紛失した
パーテーションを削除してしまったり、パーテーションを紛失してしまうことにより、データを消失してしまうことがあります。パーティションとは、HDD・SSD・SDカード・USBメモリなど、記憶媒体にある「間仕切り」のことを指します。
- 誤操作
- ハードウェアの不具合
- 停電・電力サージ
- ウイルス感染
ウイルスに感染した
ウイルスに感染してしまったことが原因で、Macのデータが消失してしまうことがあります。Macがウイルスに感染してしまう事例は以前まではあまり多くありませんでした。しかし、近年では、Macにも脆弱性が存在し、気が付かないうちにウイルスに感染しているケースも少なくありません。
システムがクラッシュした
システムのクラッシュによる原因で、ゴミ箱からデータが消えてしまうことがあります。
- ソフトウェアの不具合
- Macの熱暴走
- メモリの容量不足
- CPUへの負荷
システムクラッシュを引き起こす原因は複数あります。個人で試せる復旧ソフトでは対応できないケースが多いので、データを救出したい場合はデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
ゴミ箱でできる操作
Macのゴミ箱でできる操作を紹介します。
ゴミ箱にデータ・ファイル・フォルダを入れる、移動させる
Macには、必要ではないデータ・ファイル・フォルダをゴミ箱に移動させることが可能です。
ゴミ箱の役割として、誤って消してしまったデータが、後に必要であると気づいた際に復元することが可能になります。ゴミ箱は一時的な保管領域となりますが、Macの場合は「Optimized Storage」という機能により、ゴミ箱に入れて30日が経過したファイルやフォルダは自動的に消去されるようになります。
ゴミ箱からデータ・ファイル・フォルダを取り出す(ゴミ箱から復元)
- ゴミ箱のアイコンをダブルクリックする
- 戻したいファイルやデータをドラッグ&ドロップする
- デスクトップへ移動する
または、ゴミ箱を開き、復元したいデータ・ファイルを右クリック(control + トラックパッドをクリック)して「戻す」をクリックしましょう。
ゴミ箱を空にする(データの完全消去)
Macのゴミ箱の機能には、「Optimized Storage」という、ゴミ箱に入れて30日が経過したファイルやフォルダは自動的に消去される機能がありますが、手動でもゴミ箱内のデータを削除することが可能です。ゴミ箱を空にすると、そのデータやファイルは完全に削除されてしまいます。
- ゴミ箱をクリックする
- 中にあるデータやファイルなどを右クリックして「ゴミ箱を空にする」を選択する
ゴミ箱を空にした後に、データを復元する方法を以下で解説します。最近ではなく数ヶ月前のデータであったり、バックアップディスクがいっぱいになってしまうと個人では、復元できない可能性があります。消してしまったデータが、重要なデータ・必要なデータである場合には、個人での対処は控え、データ復旧専門業者に相談することをおすすめします。
Macのゴミ箱からデータを復元する方法
パソコンで削除したデータの復元方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
Time Machineを使う
Macの場合では、ゴミ箱から削除してしまったデータを復元する方法として、「Time Machine」を利用する手段があります。Time Machineとは、Macに保存されているデータ(写真・動画・メール・ファイルなど)を自動的にバックアップしておく機能です。
そのため、ゴミ箱からデータを消してしまった場合でも、Time Machineを利用することで、復元することが可能になります。
Time Machineを使ってファイルを復元する方法を紹介します。
Time Machineを利用するには
Time Machineを利用する際には、行わなければならない設定や外付け機器(HDDやSSD)を準備する必要になります。まず、外付けHDD/SSDを接続し、メニューバーからTime Machineの環境設定を開きましょう。次に、Time Machineウィンドウ内にある「バックアップディスクを選択」をクリックしましょう。
ディスクを選択し、「ディスクを使用」をクリックすると、Time Machineで定期的なバックアップの作成が自動で開始されます。
Time Machineが有効設定になっているかを確認する方法
Time Machineは自動的にバックアップを行いますが、Time Machineの環境設定が有効になっている場合になります。
Time Machineが有効設定になっているかを確認する方法を解説します。
- アップルメニュー(左上のメニューバー)からシステム環境設定をクリック
- システム環境設定ウィンドウのTime Machineをクリック
- Time Machineの環境設定が「入」の状態になっているかの確認
Macのフリーズで、カーソルが動かない・画面が固まったときはこちら
Time Machineを使ってファイルを復元する方法
- 特定のファイルを復元する方法
- すべてのファイルを復元する方法
特定のファイルを復元する方法
Time Machineでは、誤削除・上書きしてしまったファイルでも、保存場所がわかる場合は、ピンポイントに復元することができます。
- 保存場所のフォルダを開きます(デスクトップの場合は不要)
- Time Machineアイコンを右クリックして「Time Machineに入る」を選択します。
- 右側に復元できるバックアップが表示されるので、希望の日時を選択して「復元」を押します。
すべてのファイルを復元する方法
復元したいファイルの保存場所が分からないときは、ファイル全体を復元しましょう。
- 「アプリケーション」フォルダの「ユーティリティ」から「移行アシスタント」を開きます
- 「Mac、Time Machineのバックアップ、または起動ディスクから」を選択して進みます
- Time Machine バックアップを選択して進みます
- リストから復元したいバックアップを選択して進みます
- 転送する情報を選択すると復元が開始します
データ復元ソフトを利用する
障害が軽度であった場合、データ復元ソフトを使用することで、データ復元を行うことが可能です。データ復元ソフトの特徴として、個人でも手軽に復元できる点や、無料の復元ソフト(フリーソフト)も提供されているため費用を抑えて復元ができる点が挙げられます。
しかし、データ復元ソフトの利用には、下記注意点があります。下記注意点を把握してからデータ復元ソフトを利用するようにしましょう。
データ復元ソフト利用時の注意点
データ復元ソフトを利用する際の注意点を解説します。
- 復元ソフトを使用したが、文字化けしてしまった
- 復元したファイルが開けない
- 復元した動画が再生できない
- 復元した画像の色が変、画質が荒い
- 一部のデータしか復元できなかった
上記のように、データ復元ソフトでは、データを復元できない可能性があります。また、ソフトの利用中、誤操作でデータの上書きをしてしまったり、症状を更に悪化させてしまうこともあります。そのため、本来、復旧できたデータを完全に失ってしまうことや、専門業者でも復旧することができなくなる恐れがあります。
重要なデータや必要なデータの場合には、データ復元ソフトを使用する際には、十分に注意しましょう。
データ復元ソフトについて詳しくはこちらの記事を参考にしましょう。
データ復旧専門業者に相談する
安全かつ高確率で復元が可能
データ復旧・復元業者はデータのサルベージ(取り出し)を専門に行っているため、復旧の成功率が高いです。
機器や症状ごとにエンジニアを配置し、データ復旧に関する専門の設備で作業を行うため、ソフトでは復元できない物理障害や重度の論理障害であっても復元が可能です。
確実に復元したいデータがある、自力での復旧に不安がある場合は、データ復旧業者へ相談しましょう。
データ復旧の専門業者に相談する
ゴミ箱から削除してしまったデータが重要なデータ・大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、ごく「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、Macのデータトラブルに関する専門のエンジニアが、正確な初期診断を行います。また、プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーはMacデータ復旧実績多数!
当社ではデスクトップ型(iMac、iMacPro)、ノートブック型(Macbook、MacbookAir、MacbookPro)の全モデルに年代問わず復旧対応しております。
データ復旧の料金について
データ復旧費用は4つの要素で決まります
-
1総ディスク容量
どれくらいの大きさか?
-
2故障箇所
どこが壊れているか?
-
3難易度
どれくらい壊れている?
-
4工程数
復旧にかかる期間は?
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1総ディスク容量
どれくらいの大きさか?
-
2故障箇所
どこが壊れているか?
-
3難易度
どれくらい壊れている?
-
4工程数
復旧にかかる期間は?
お電話いただければ、専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算のお見積もりと復旧期間をお電話にてお伝えいたします。その後、無料初期診断(お見積もり)のご案内を差し上げることもできますので、金額面についてもお電話にてご相談ください。
データ復旧料金の目安
500GB未満 | 5,000円〜 |
---|---|
500GB以上 | 10,000円〜 |
1TB以上 | 20,000円〜 |
2TB以上 | 30,000円〜 |
※こちらに掲載されている金額は、あくまで総ディスク容量を元にした目安の金額です。 障害内容により、金額が異なりますので、まずはお電話にてご確認ください。
当社復旧費用のおすすめポイント
復旧料金は、診断結果に基づいたプラン(成功報酬制あり)をご提示いたします
当社では、機器の障害状況を診断させていただき、プランをご提示いたします。
成功報酬制プランにおける「復旧成功の定義データ」は、お客様の希望に合わせて設定が可能です。
ご相談・初期診断・見積まで無料で承りますので、お気軽に無料診断・見積サービスをご活用ください。
※症状により、復旧の可否にかかわらず作業費を頂戴する場合がございます。作業費が発生する可能性がある障害に関しては、事前にお客様に状況をお伝えした上で、作業費を発生させて復旧作業に着手するか、そのまま復旧作業に着手せず機器をご返却するかをご判断いただきます。
弊社の独断で復旧作業を遂行し、作業費を請求する事はございませんのでご安心ください。
ご不明な点に関してはお手数ですが、都度担当までお問合せください。
復旧できたデータは全て納品
成功定義データだけでなく、復旧できたデータは追加料金無しで全てご納品いたします。
お見積もり後に追加で作業料を請求することはありません
お見積もり後に追加で作業料金を請求することはありません。復旧の度合いにより、お見積もりから減額される事はあっても高くなる事はございませんのでご安心ください。
※納品用メディアのご購入やその他追加サービスへのご加入については別途料金が発生いたします。
お客様に合った支払い方法が選択可能
クレジットカード・銀行振込・現金支払いに加え、請求書支払い・保険支払い・公費でのお支払い・商社を介してのお支払い等、対応が可能です。ご成約時にお申し出下さい。
官公庁、国立大学法人、上場企業
多くのお客様にご利用いただきました
※ 掲載の許可を得た法人様の一部を紹介させていただいております。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数41万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。