突然、Dellパソコンの電源が入らなくなったり、起動にやたらと時間がかかったりして困った経験はありませんか?
日常的に使っているパソコンが動かなくなると、仕事のデータや家族との思い出の写真が失われるかもしれないという不安から、つい焦ってしまうものです。しかし、慌てる必要はありません。これらのトラブルには多くの場合、適切な原因の特定と対策によって解決できる可能性があります。
本記事では、Dellパソコンに特有の起動トラブルに焦点を当て、考えられる原因や、すぐに試せる対処法をわかりやすく解説します。
目次
Dell製PCが起動しない・電源がつかない主な症状
Dell製PCの電源が入らない・起動しない時の主な症状は次の通りです。
- 電源が全く入らない
- 電源は入るが画面が真っ黒
- Dellのロゴ画面から進まない
- ビープ音がする・LEDランプが点滅する
- エラーメッセージが表示される
同じ症状でも、原因はさまざまです。パソコンを起動させるためには適切な対処法を実行する必要があります。状況を見誤り、適切でない対処法を実行してしまうと状況が悪化し、最悪2度と解決できなくなる可能性があります。
PCが起動できない原因は、見た目や使用感から判断できるようなもの(起動ランプ・異音など)だけではないため、自己判断では原因を見誤ってしまうケースが多いです。そのため正確な原因を把握し起動させるには知見を持った業者の診断を受ける必要があります。
当社では相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。ぜひ気軽にご相談ください。
Dell製パソコンの電源が入らないときにまず試すこと
Dell製パソコンで「電源自体がまったく入らない」「ランプも点灯しない」「No signalというメッセージすら表示されない」場合、電源関係や液晶パネルの故障が考えられます。まずは簡単にできる次の対応を取りましょう。
- 電源ケーブルとコンセントの接続を確認する
- バッテリーが正しく装着されているか確認する(ノートPCの場合)
- 電源ボタンを30秒間長押しして、残留電力を放電する
- ホコリを取り除く
パソコンから異音がするなど、物理的な破損が疑われる場合で、データが必要であれば今すぐ専門業者に依頼することを検討してください。
DELL製PCで対処が難しい物理障害とは
DELL製PCが起動しない原因として、まず懸念すべきなのが、「物理障害」です。物理障害とは以下を指します。
- 落下などの衝撃(部品破損)
- パソコンに水をこぼした(水没)
- 電源のつけっぱなしや高負荷な処理による過熱(熱暴走)
- 経年劣化によるパソコンの寿命(~5年程度)
物理障害が発生すると、ソフトウェアツールや再起動などを試しても効果がなく、むしろ損傷が拡大することもあります。
物理障害からの復旧には専門的な知識と特殊な設備が必要なため、原則自力での対応は不可能です。パソコンを起動させるためには、専門家に対処してもらう必要があります。
デジタルデータリカバリーは、国内最大級のデータ復旧ラボを有しており、通常の物理障害の復旧だけでなく、他社で復旧できないほど難易度の高い機器のご相談を7,300件以上(算出期間:2016年6月1日~)いただいております。お困りの際は是非ご相談ください。
Dell製のパソコンの電源が入らない原因
Dell製ノートパソコンの電源が入らない原因は、以下が考えられます。
No POST (No Power-On Self-Test)
「No POST(No Power-On Self-Test)」は、パソコンの電源を入れてもパワーオンセルフテストが完了せず、OSの起動に進まない状態を指します。主な症状としては以下のようなものがあります。
- 画面に何も表示されない(真っ暗なまま)
- ビープ音が鳴り、エラーコードを知らせる
- LEDランプが特定のパターンで点滅する
ちなみに「POST」とは、ハードウェアの初期動作確認で、失敗すると警告音やメッセージが表示され、システムが起動できません。原因としては「メモリの接触不良」「マザーボードや電源の故障」「CPUの不具合」などが考えられます。
このような問題は、解体用の専門ツールが必要なため、自力での対応が難しいことが多く、無理に操作するとさらなるトラブルを引き起こす可能性があります。
No Power(電源不足)
No Powerは、パソコンが全く電源を入れない状態を指します。No Powerの症状は以下のようなものがあります。
- 電源ボタンを押してもパソコンが反応しない
- 画面が真っ暗で何も操作できない
- ビープ音やファンの音が聞こえない
デスクトップパソコンの場合は電源ケーブルの故障、ノートパソコンではバッテリーやACアダプター、電源の故障が考えられます。
No Boot(起動エラー)
No Bootとは、電源が入りPOSTが完了しても、OSにアクセスできない状態を指します。主な症状は、「画面が黒一色」「点滅するカーソル」「ブルースクリーン」です。
代表的なエラーメッセージは次の通りです。
- No Bootable Device
- No Boot Device Found
- Operating System Not Found
原因としては「OSの破損」「ストレージやシステムの接続不良」または「ストレージの故障」が考えられます。
No Video(ディスプレイエラー)
No Videoは、電源が入っているにもかかわらず、画面が真っ暗な状態を指します。原因としては以下が考えられます。
- ディスプレイ画面とシステム間の接続不良
- 外部機器の電源がオフになっている
- 電力が供給されていない
- ハードウェアの故障 など
この場合は、電源を正常に供給できる状態にするか、モニターやディスプレイの交換が必要になります。
Dell製PCの電源が入らない時の対処法
Dell製PCの電源が入らない時の対処法は以下です。
ハードリセットを実行する
ハードリセットを実行することで、パソコンの電源を切ってPCからすべての電源を取り外し、PCから待機電力を放電することができます。操作手順は以下の通りです。
- コンピューターの電源を切る (デスクトップコンピューターの場合は電源ケーブルを外す)
- バッテリー取り外し可能なDell製ノートパソコンの場合
→ACアダプターのバッテリーを取り外す (バッテリーの取り外し手順はこちら) - キーボードとマウス以外のすべてのデバイス(USBドライブ、プリンター、Webカメラ、メディアカードなど)を取り外す
- 電源ボタンを15~20秒間押し続けて、残留電力を放電する
- 電源ケーブルやバッテリーを再度接続する
- コンピューターの電源を入れ、起動できるか確認する
取り外しできないバッテリーを搭載したDell製ノートPCの場合は、公式ページからリアルタイムクロック(RTC)をリセットする必要があります。
起動前診断テストを実行する
Dell製のコンピューターでは、起動前診断テストを実行することで、潜在的な障害を特定できます。Dell製のコンピューターには、統合診断テストが用意されており、SupportAssist Pre Boot System AssessmentまたはEnhanced Pre-Boot System Assessment (ePSA)として知られています。
OSを起動できる場合は、以下の手順でオンライン診断テストをSupportAssistを介して実実行してください。
- パソコンのを電源を入れる
- F12キーを押して、ワンタイムブートメニューにアクセスする
- ブート メニューからSupportAssist OS Recoveryオプションを選択し、Enterキーを押す
- 利用可能なネットワークに接続する
- リカバリーの開始をクリックする
電源スイッチを入れると、画面が真っ暗で、ランプがオレンジ色に点灯している、あるいはCPUファンが高速回転している場合、放電や放熱の処理に問題がある可能性が高いです。
BIOSまたはUEFIをリセットする
パソコン本体の起動にかかわるBIOSまたはUEFIが破損していると、正常に起動しません。この際、BIOSまたはUEFIをリセットすることで解決できる場合があります。BIOSをリセットする方法は次のとおりです。
- 「F2」キーを数回押しましょう。
- 「BIOSセットアップユーティリティ」が起動します。
- 次に「F9」キーを押します。
- 「Load Optimized Defaults?」という、デフォルト値に関するメッセージが表示されますので「Yes」を選択しましょう。
- 次に「F10」キーを押します。
- 「Save configuration and reset?」という、設定の保存に関するメッセージが表示されますので「Yes」を選択しましょう。
注意点として、BIOSまたはUEFIは、Dell製コンピューターの種類によって設定が異なる場合があります。機種に合わせて適切に対処するようにしましょう。
クリーンブートを実行する
クリーンブートとは、Windowsの起動を妨害するプログラムを特定するときに使う機能です。ただし、この方法は非常に有効ですが、重要なプログラムも停止させる恐れもあるため、特定後、むやみにプログラムを無効にするのは控えておきましょう。
- デスクトップの検索ボックスに「msconfig」と入力する
- 「System Configuration(システム構成)」を選択する
- 「サービス」タブで「Microsoftのサービスをすべて隠す] を選び「すべて無効にする」を選択して [適用] に進む
- 「スタートアップ」タブで「タスクマネージャーを開く」を選択し、そこで「有効なスタートアップ」を項目ごとに選択し、画面下の「無効にする」ボタンを選択する
- 「システム構成」ダイアログの「スタートアップ」タブに戻って「OK」を選択する
- 再起動する
Dellの「Support Assist OS Recovery」機能で初期化する
- Dellロゴ画面で「F12」連打する
- 「ワンタイム ブート」メニューで「Support Assist OS Recovery」に進む。
- そこで「システムの復元」を選択する
- 「工場出荷時のイメージの復元」画面が表示されたら、ファイルのバックアップ方法を選択する。
- 「工場出荷時の復元を実行するとすべてのファイルが削除されハードドライブが再フォーマットされることを理解しています。」にチェックを入れて進む。
セーフモードで起動する
セーフモードとは、必要なシステムファイルと最小限のドライバのみでパソコンを起動する方法です。これによりDell製パソコンにかかる負荷が最小限となり、電源がつかないDell製パソコンを操作できるようになることがあります。セーフモードで起動する手順は次の通りです。
- 正しく起動できなかった場合に表示される「詳細オプション」を選択
- オプションの選択画面から「トラブルシューティング」を選択。
- トラブルシューティング画面の「詳細オプション」を選択。
- 詳細オプション画面から「スタートアップ設定」をクリック。
- スタートアップ設定画面の、「4) セーフモードを有効にする」 または「5)セーフモードとネットワークを有効にする」を選択する。
- パソコンがセーフモードで起動します。
参考:Windows Server: セーフモードの起動方法
ただ、セーフモードで起動できない場合、パソコンの起動に深刻な障害が発生している可能性があります。自力での対応は避け、電源を切りましょう。
重要なデータが残っているDell製パソコンが起動しない場合は、復旧実績のあるデータ復旧業者に相談することをおすすめします。実績豊富な業者であれば、他社で復旧が難しい機器や災害で損傷した機器からもデータを取り出せる可能性があります。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。