データを誤って上書きした場合でも焦らず冷静に対処することが重要です。上書きされたデータでも迅速かつ適切な対応が、データ復元の成否を分けます。
この記事では、上書きしたデータの復元方法を詳しく解説します。新しいデータの保存やシステムのシャットダウンなどは避け、上書きのリスクを最小限に抑えておきましょう。
目次
誤ってデータを上書きしても対応次第で復元可能
誤ってデータを上書きした場合でも、適切な対応により復元できる可能性があります。ただし、データの上書きには下記2パターンがあり、それぞれ異なる対応が求められます。
- パターン①:同じファイル内での上書き
- パターン②:異なるファイルやデバイスに対する上書き
パターン①:同じファイル内での上書き
1つ目のパターンは、同じファイル内での上書きです。例えばWordやExcelのドキュメントに新しい内容を追加したり変更したりすることです。この場合、バージョン履歴や自動保存機能を活用することで、元のデータを取り戻すことができることがあります。
パターン②:異なるファイルやデバイスに対する上書き
2つ目のパターンは、異なるファイルやデバイスに対する上書きです。
例えば、外付けHDDに保存されていたファイルを誤って別のファイルで上書きしてしまった場合などです。この場合、復元ソフトの使用や専門のデータ復旧サービスを依頼することが考えられます。どちらの場合も、上書きされたデータを新たに保存する前にすぐに対応することが、データ復元の成功率を高めるポイントとなります。
いずれにしてもデータを安全に取り出すには、経験豊富なエンジニアによるデータ修復が必要です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富なエンジニアと、累計41万件以上のご相談実績(*期間:2011年1月1日以降)から算出されたデータをもとに他社様でデータ復旧不可能とされた機器でも、経験豊富なエンジニアが、高い精度での復旧を実現しています。
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復元パターン①:同じファイル内での上書きは「バージョン履歴」を利用する
WordやExcelで誤ってデータを上書きした場合、バージョン履歴を利用することで元のデータを復元できる可能性があります。ただしバージョン履歴を利用するには、自動保存の設定を有効にして作業中の編集履歴が自動的に保存される必要があることに留意しましょう。
Wordの場合
Wordのデータ復元の場合、以下に具体的な手順を示します。
- ファイルを開く: 上書きしてしまったWordファイルを開きます。
- バージョン履歴を確認: メニューから「ファイル」を選択し
- 「情報」をクリックします。次に「バージョン履歴」を選択します。
- 復元したいバージョンを選択: 表示されたバージョンの中から復元したい日時のものを選び、「復元」をクリックします。
Excelの場合
Excelのデータ復元の場合、以下に具体的な手順を示します。
- ファイルを開く: 上書きしてしまったExcelファイルを開きます。
- バージョン履歴を確認: メニューから「ファイル」を選択し
- 「情報」をクリックします。次に「バージョン履歴」を選択します。
- 復元したいバージョンを選択: 表示されたバージョンの中から復元したいものを選び、「復元」をクリックします。
Adobeデータの場合
Adobeデータの場合には自動保存機能があり、一定間隔でファイルコピーを保存します。例えばAcrobatデータの場合、通常は以下のディレクトリに保存されています。
- Windows:
C:\Users$$ユーザー名]\AppData\Roaming\Adobe\Acrobat$$バージョン]\AutoSave
- Mac:
~/Library/Application Support/Adobe/Acrobat/[バージョン]/AutoSave
上記から自動保存ファイルを開き、必要なデータを復元しましょう。
ただし上記の解決方法は、あくまでも一般的なものです。これら手順を試しても正しく認識されない場合は無理に自分で解決しようとせず、専門家に相談することをおすすめします。
復元パターン②:異なるファイル内で上書きは「OSのバックアップ機能」を利用する
異なるファイル内で上書きしてしまった場合、MS製品のバージョン履歴は利用できません。ここではまずOSのバックアップ機能を利用する復元方法をご紹介いたします。
Windows10で外付けHDDのデータが消えた場合の対処法はこちら
Windows10/11の場合
Windows 10/11では、誤ってファイルを上書きした場合、「ファイル履歴」機能を使って復元できることがあります。
この機能はファイルのバックアップを自動保存するため、失う前のバージョンを簡単に復元することが可能です。ただし、あらかじめ機能がオンにされていないと履歴は保存されないので注意してください。
- デスクトップ画面左下のスタートボタンから「設定」を開く
- 「設定」内の「更新とセキュリティ」を開く
- 「更新とセキュリティ」で開いたウインドウから「バックアップ」を開き、表示されたファイル履歴の操作画面から「その他のオプション」をクリックする
- 「その他のオプション」で開いたバックアップオプションから一番下にある「現在のバックアップからファイルを復元」をクリックする
- ファイルの履歴が表示されたら復旧したいファイルを選択し下の緑色の復元ボタンでファイルを復元する
Windows 8の場合
Windows8では「以前のバージョンを復元」機能から復元を行うことができます。
- スタートメニューの検索欄から復元したいファイルを検索する
- ファイルが見つかったらそのファイルを右クリックする
- ②の右クリックで表示された「以前のバージョンの復元」をクリックしする
- 「以前のバージョン」の欄を確認し、復元したいファイルをクリックして復元を行う
Windows 7の場合
Windows 7の場合も8と同様に「以前のバージョンを復元」機能から復元をします。
- スタートメニューを開いて現在ログイン中のユーザー名をクリックする
- ログイン中のユーザーが使用しているフォルダ、ファイルの一覧が表示されたら復元したいファイルが入っているフォルダを開く
- フォルダから復元したいファイルを探し右クリックする
- ③の右クリックで表示された「以前のバージョンの復元」をクリックする
- 過去履歴から遡りたい時期を選択し「開く」ボタンをクリックする
【Mac】Time Machineで上書きされたデータを復元する
TimeMachineとは、Mac独自のバックアップ作成機能です。Time Machineで上書きされたデータを復元する方法は以下の通りです。
- 「アプリケーション」フォルダの「ユーティリティ」から移行アシスタントを開く
- 情報の転送方法を確認する画面で、「Mac、Time Machine バックアップ、または起動ディスクから」を選択し、「続ける」をクリック
- Time Machine バックアップを選択し「続ける」をクリック
- リストからバックアップを選択して「続ける」をクリック
- 転送する情報を選択し、「続ける」をクリックすると、データが復元される
【Mac】オートセーブ機能を利用する
Macでは、ファイルが自動的に上書き保存されるオートセーブ機能が搭載されています。
データのコピーはMacに保存されるため、適切な操作を行えば復元できる可能性があります。
オートセーブ機能で上書きされたデータを復元する手順は以下の通りです。
- Macで上書きしたファイルやソフトを開く
- アップルメニューのファイルタブから「バージョンを戻す」にカーソルを合わせ、「すべてのバージョンをブラウズ」をクリック
- タイムラインのチェックマークをクリックし、上書きされたデータを探す
- 復元したいデータのバージョンと内容を確認して、「復元」をクリック
- 復元したいファイルを保存する場所を指定して保存する
復元パターン③:上記の方法を試しても復元出来なかった場合
上記の方法を試しても復元出来なかった場合、下記2パターンの復元方法があります。状況に応じて最適な復元方法を選択してください。
- データ復元ソフト
- データ復旧業者に依頼する
データ復元ソフト
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2%」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。