ある日突然、パソコンの電源が入らなくなったり、画面がまったく映らなかったりして、「どうしよう…」と焦った経験はありませんか?
- 電源ボタンを押してもまったく反応がない
- 起動音はするのに、画面が真っ暗なまま変化しない
- 大切な仕事のファイルや思い出の写真にアクセスできない
このような症状が現れたとき、誤った対処をすると症状が悪化し、二度とデータが戻らないリスクもあります。焦らず、正しいステップで対応することが重要です。
本記事では、パソコンが起動しないときに考えられる原因と、それぞれの状況に応じた対処法を専門的な視点からわかりやすく解説しています。もし「自分では対応が難しい」「データだけでも取り出したい」と感じているなら、無理をせず、信頼できる専門業者にご相談ください。
当社では、24時間365日、初期診断とご相談を無料で承っています。あなたの大切なデータを安全に守るため、今すぐ状況を見極めてみませんか。
目次
パソコンが起動しない・立ち上がらない原因
パソコンが起動しない原因には、ハードウェア故障だけでなく、電源やケーブル、ソフトウェアの不具合などさまざまな要因があります。主なパターンを、症状とリスクがひと目で分かるように表にまとめました。
| 原因 | 主な内容・症状 | 放置した場合のリスク・注意点 |
|---|---|---|
| 電源供給の問題 |
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不安定なまま電源オンとオフを繰り返すと、マザーボードやストレージなど内部パーツに負荷がかかり、故障を招く可能性があります。
ケーブルの挿し直しや別コンセントで改善しない場合は、むやみに通電を続けず専門業者に診断を依頼した方が安全です。 |
| ケーブルの接続不良 |
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本体は動いていても表示されていないだけのこともあり、強制終了や初期化を繰り返すとデータ消失や故障悪化につながります。
まず全ての周辺機器を外して最小構成で起動を確認し、それでも改善しない場合は内部パーツの不具合も疑い、専門家の診断を検討する必要があります。 |
| メモリの接触不良 |
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接触不良のまま使用を続けると、処理中にフリーズやシャットダウンが起きやすく、書き込み中のデータが破損するおそれがあります。
メモリの抜き差しや清掃は静電気や破損のリスクがあるため、不安がある場合は無理に分解せず専門業者に相談した方が安全です。 |
| 内部パーツの不具合 |
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内部パーツは非常にデリケートで、自己判断での分解や交換は故障範囲を広げる原因になります。
特にストレージの障害が進むとデータ復旧が難しくなるため、安易に分解せず、静電気対策と専用機材を備えた専門業者に早めに相談することが重要です。 |
| ソフトウェア・OS障害 |
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自己流で設定変更やOS再インストールを行うと、システム領域だけでなくユーザーデータも上書きされ、元に戻せなくなるおそれがあります。
重要なデータがある場合は、初期化や再インストールの前にデータ保全を優先し、必要に応じてデータ復旧業者など専門家への相談を検討することが大切です。 |
| HDD/SSDの破損 |
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物理破損が疑われる状態で通電や自己流の修理、市販ソフトのスキャンを繰り返すと、ディスク内部の損傷が進みデータ復旧が極めて難しくなる場合があります。
特に異音がする場合は、電源を入れるたびに傷が広がるおそれがあるため、無理な再起動や分解は避け、できるだけ早い段階でデータ復旧の専門業者に相談することが安全です。 |
原因が分からないまま操作を繰り返す前に、データの重要度や症状に応じて専門家への相談も検討してください。
デジタルデータリカバリーでは、相談実績50万件以上(期間:2011年1月〜)、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※)など、豊富な復旧実績があります。初期診断とお見積りは無料で、24時間365日体制でご相談を受け付けています。重要なデータが保存されている場合は、データ復旧業者に相談することも選択肢として検討すると安心です。
(※)2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合
パソコンが起動しない時の対処法
パソコンの電源を入れてもロゴのまま止まる、真っ暗な画面のまま動かない、エラー表示が出てWindowsが立ち上がらない場合、原因はハードウェアの故障から設定の不具合までさまざまです。やみくもに電源の入れ直しや初期化を行うと、内部のデータに取り返しのつかない影響を与えるおそれがあります。
ここでは、パソコンが起動しないときに自分で確認できる項目と、慎重に進めるべき操作を、できるだけ具体的な手順でまとめました。
特に大切なデータが保存されている場合は、どの手順も「繰り返し行わない」「途中で不安を感じたら中断する」ことを意識して作業してください。
ハードウェアの確認
パソコンがまったく反応しない、電源ランプは点灯しても画面が映らない、といった場合は、メモリやHDD/SSDなどハードウェア側のトラブルが疑われます。とくに電源投入時にビープ音が鳴る、ランプが点滅したまま止まるなどの症状があるときは、部品の接触不良や故障のサインであることが多いです。
ただし、内部部品に触れる作業は、静電気や誤った取り扱いによって状態を悪化させるおそれがあります。デスクトップパソコンで、かつ分解に慣れている方以外は、無理に分解せず外から確認できる範囲にとどめるか、自力での確認に不安がある場合は専門業者での診断をおすすめします。
- 電源ボタンを長押ししてパソコンの電源を完全に切り、コンセントや電源タップから電源コードを抜く。ノートパソコンの場合は、可能であればバッテリーも取り外す。
- 数十秒間、電源ボタンを押し続けて残っている電気を放電し、内部の状態を一度リセットする。
- 電源コードやモニターケーブル、電源ユニットのスイッチ(デスクトップ背面)など、外側から確認できる配線がしっかり奥まで差し込まれているか、抜けかけていないかを目視で確認する。
- デスクトップパソコンで分解に慣れている場合のみ、側面のパネルを外し、メモリーモジュールがまっすぐ奥まで差さっているか、両端のロックがきちんと閉じているかを確認する。
- HDD/SSDの電源ケーブルとSATAケーブル(またはM.2 SSDの場合は固定ネジ)を軽く押さえ、ぐらつきや抜けがないかを確認する。無理に強く引っ張らない。
- 内部に大量のホコリが溜まっている場合は、電源コードを抜いた状態で市販のエアダスターなどを使い、ファンやヒートシンク周辺のホコリを優しく吹き飛ばす。ファンの羽を指で押さえた状態で行い、必要以上に回転させない。
- パネルを元に戻し、電源コード・バッテリーを接続してから電源を入れ、ファンの回転音やランプの点灯、有無やビープ音の変化を確認する。
- ビープ音が繰り返し鳴る、異音がする、焦げたような臭いがする場合は、すぐに電源を切り、それ以上の通電を避けて専門業者への相談を検討する。
スタートアップ修復・システムの修復
電源は入り、メーカーのロゴやWindowsロゴは表示されるものの、その先に進まない、再起動を繰り返すといった場合は、Windowsの起動に必要なファイルが損傷している可能性があります。このようなときは、Windowsが備えている「スタートアップ修復」機能で、自動的に原因を診断・修復できる場合があります。
スタートアップ修復は、通常の起動に失敗した回数が一定数に達すると自動で起動するほか、自分で修復環境を呼び出して実行することもできます。ここでは、電源ボタンの操作から自動修復に入る方法を例に手順をまとめます。
- 電源ボタンを押してパソコンの電源を入れ、メーカーのロゴやWindowsロゴが表示されたタイミングで、再度電源ボタンを長押しし、強制的に電源を切る。この操作を合計2〜3回くり返す。
- 数回の強制終了後、起動時に「自動修復を準備しています」などのメッセージが表示されたら、そのままキーボードや電源には触れず、画面が「自動修復」または「オプションの選択」画面に切り替わるのを待つ。
- 「オプションの選択」画面が表示されたら、「トラブルシューティング」をクリックし、続けて「詳細オプション」を選択する。
- 「詳細オプション」の一覧から「スタートアップ修復」をクリックし、表示されたWindowsのバージョン(例:Windows 10、Windows 11)を選択する。
- スタートアップ修復が自動的に起動し、必要なチェックと修復が行われる。処理中は再起動したり電源を切ったりせず、画面の指示に従って完了を待つ。
- 修復が完了すると自動的に再起動が行われるので、通常どおりログイン画面まで進めるか、以前と同じようにデスクトップが表示されるかを確認する。
- スタートアップ修復で改善しない場合は、他の方法(セーフモード起動、復元ポイントの利用など)を検討し、繰り返しスタートアップ修復だけを実行し続けないようにする。
セーフモードでの起動・トラブルシューティング
セーフモードは、Windowsが必要最小限のドライバーとサービスだけを読み込んで起動するモードです。通常起動では画面が固まる、ドライバーエラーが出る場合でも、セーフモードなら起動できることがあり、原因となっているアプリやドライバーの削除、設定の変更などを安全に行いやすくなります。
ここでは、Windowsが正常に起動できない状態から、回復メニューを経由してセーフモードを呼び出す一般的な手順を示します。
- パソコンの電源を入れ、Windowsロゴが表示されたら電源ボタンを長押しして強制終了する。この操作を合計3回くり返す。
- 4回目の起動時に「自動修復を準備しています」と表示されるので、そのまま待ち、「自動修復」画面が表示されたら「詳細オプション」を選択する。
- 続けて「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」の順にクリックし、表示された説明を確認する。

- 「スタートアップ設定」画面で「再起動」ボタンをクリックし、パソコンが再起動するのを待つ。

- 再起動後に表示される番号付きの起動オプション一覧から、キーボードの「4」キーを押して「セーフモードを有効にする」を選択する。

- セーフモードでWindowsが起動したら、デスクトップの四隅に「セーフモード」と表示されていることを確認し、ここから原因となりそうなアプリやドライバーの削除、設定変更などのトラブルシューティングを行う。
セーフモードで試すべき具体的な対処は次の通りです。
- 不具合を引き起こした可能性のあるプログラムの削除
最近インストールしたアプリケーションや、エラー発生前後に入れたソフトがあれば、「設定」→「アプリ」から不要なものをアンインストールし、再起動して症状が改善するか確認します。 - ドライバーの削除と再インストール
グラフィックドライバーなどが原因の場合、「デバイスマネージャー」を開き、問題が表示されているデバイスを右クリックして「デバイスのアンインストール」を選びます。その後、再起動やメーカーサイトからの最新版導入でドライバーを入れ直します。 - ウイルススキャンの実施
インストール済みのセキュリティソフトやWindows Defenderを利用し、フルスキャンを実施します。検出された脅威があれば、指示に従って隔離や削除を行います。 - 不要なスタートアップアプリを無効化
タスクマネージャーの「スタートアップ」タブから、起動時に自動で立ち上がる不要なアプリを選択し「無効にする」を選び、起動負荷を減らして動作を安定させます。 - ディスクエラーチェック
「エクスプローラー」でCドライブを右クリックし、「プロパティ」→「ツール」→「チェック」からドライブのエラー検査を実行し、ファイルシステムの軽微な問題を修復します。 - Windowsのバージョンを戻す
大型アップデート直後から不具合が出ている場合は、「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」から、以前のバージョンのWindowsに戻せるか確認し、可能であればロールバックを検討します。 - システムの復元を試みる
復元ポイントをあらかじめ作成している場合は、セーフモードから「システムの復元」を実行し、正常に動作していた日時までシステム全体を戻す方法も有効です。
これらの対処法は、いずれもパソコンに通電した状態で作業を行う必要があり、状態によってはパソコンの状態を悪化させる可能性があります。
どうしても取り出したい重要なデータを保存している場合は、自力で対処する前にデータ復旧業者に相談してデータを保護してから、修復作業に進むことをおすすめします。
周辺機器の取り外し
外付けHDDやUSBメモリ、プリンターなどの周辺機器が原因で、起動時にシステムがフリーズしたり、別のデバイスから起動しようとしてエラーになることがあります。最低限の構成だけで起動を試すことで、問題の切り分けがしやすくなります。
- 電源ボタンを長押ししてパソコンを完全に終了させ、電源ランプが消えたことを確認する。
- パソコン本体に接続されているUSB機器(外付けHDD、USBメモリ、プリンター、Webカメラ、ゲームコントローラーなど)を、すべてコネクタ部分を持って静かに抜き取る。
- マウスとキーボード、有線LANケーブル、電源コードなど、起動に最低限必要なものだけを接続した状態にする。
- 電源ボタンを押してパソコンを起動し、メーカーのロゴからWindowsのログイン画面まで正常に進むかを確認する。
- 周辺機器を外した状態で正常に起動する場合は、パソコンをいったんシャットダウンし、周辺機器を一つずつ接続しては起動を試し、どの機器またはポートに問題があるかを特定する。
- 特定の機器を接続したときだけ起動しない場合は、その機器の故障やドライバーの不具合を疑い、メーカーサポートに相談するか、別の機器への交換を検討する。
BIOSの初期化
BIOSの設定で起動順序(ブート順)が変更されていたり、不要な設定が保存されていると、内蔵ディスクから正常に起動できなくなる場合があります。BIOS設定を初期状態に戻すことで、工場出荷時に近い標準設定に戻し、起動トラブルが解消することがあります。
ただし、BIOSはパソコンの基盤となる設定のため、誤った操作を行うと起動しなくなるリスクもあります。必要最低限の項目だけに触れ、わからない部分は変更しないようにしましょう。
- パソコンの電源を入れ、メーカーのロゴが表示されたら、画面の下部などに表示される「Press F2 to enter Setup」などの案内を確認し、表示されているキー(多くはF2、F10、Deleteなど)を連続して押してBIOS設定画面を開く。
- BIOS画面が表示されたら、キーボードの矢印キーでメニューを移動し、「Exit」「Save & Exit」などのタブ内にある「Load Setup Defaults」「Load Optimized Defaults」など、初期値を読み込む項目を探す。
- 該当する項目を選択し、「Yes」や「OK」を選んで設定の初期化を実行し、ブート順や細かな設定を標準状態に戻す。
- 初期化後、「Save & Exit」または「変更を保存して終了」に相当するメニューを選び、「Yes」や「OK」で保存してBIOSを終了する。
- パソコンが自動的に再起動するので、メーカーのロゴのあと、Windowsのロゴやログイン画面まで正常に進むかを確認する。
- BIOS画面を開いたものの操作に不安がある場合や、設定を誤って変更してしまった場合は、無理に保存せず「変更を保存せずに終了」を選んで元の状態のまま終了する。
F1キーで起動を試す
起動直後の画面に「Press F1 to Resume」などのメッセージが表示される場合、システム時刻のずれや接続設定の軽微なエラーなど、致命的ではない問題が検出されているケースがあります。この場合、F1キーで一時的にエラーを無視して起動できることがあります。
ただし、毎回同じメッセージが出る場合は、内部のボタン電池(CMOS電池)の消耗やハードウェア設定の不具合が隠れていることもあります。メッセージの内容を記録し、必要に応じて対処を進めましょう。
- 電源ボタンを押してパソコンを起動し、画面に「Press F1 to Resume」またはそれに似たメッセージが表示されたら、その表示をよく読み、内容をメモやスマートフォンのカメラで控えておく。
- 案内どおりキーボードのF1キーを押し、そのままWindowsのロゴやログイン画面まで進むかを確認する。正常に起動できた場合は、時刻や日付、接続機器の設定に異常がないかを確認する。
- 電源を切って再度起動した際にも同じメッセージが繰り返し表示される場合は、CMOS電池の消耗や内部設定の問題の可能性があるため、パソコンの取扱説明書やメーカーサポートの案内を確認する。
- 自分でCMOS電池の交換や内部部品の確認を行うのが不安な場合は、修理業者やデータ復旧業者に症状とメッセージ内容を伝え、適切な対応を相談する。
エラー修復中は待機する
Windows起動時に「ディスクをチェックしています」「自動修復を準備しています」「エラーを修復しています」などのメッセージが表示されることがあります。これは、Windowsが自動的にディスクやシステムの状態をチェック・修復している状態で、この最中に電源を切ったり強制終了を繰り返したりすると、かえって状態が悪化するおそれがあります。
処理が長く感じられても、画面の表示や進行状況を確認しながら、一定時間は待機することが基本対応です。
- 起動時の画面に「Windowsをチェックしています」「ディスクをスキャンしています」「自動修復を準備しています」などのメッセージが表示されたら、その内容と進行状況バー、パーセント表示があるかを確認する。
- 進行状況の数字が少しずつでも変化している場合は、処理が継続しているサインのため、キーボードや電源ボタンには触れず、そのまま完了するまで待つ。場合によっては30分〜数時間かかることもある。
- 長時間同じパーセンテージのまま変わらない場合でも、最低でも30分〜1時間程度は様子を見て、本当に止まっているかどうかを判断する。
- 何時間も同じ表示のまま変化がなく、ファン音だけが続くなど明らかに異常と思われる場合は、一度電源ボタンを長押しして強制終了し、それ以上の自己判断による再試行を繰り返さず、専門業者への相談を検討する。
- 修復処理が完了してWindowsが起動した場合は、念のため大切なデータのバックアップを取り、同じ症状が再発しないか数日間様子を見る。
リカバリー(初期化)の実施
システムファイルの破損や設定の不具合がどうしても解消できない場合、パソコンを購入時の状態に近づける「リカバリー(初期化)」で起動トラブルが改善するケースがあります。ただし、この操作を行うと基本的にCドライブ内のデータやインストール済みアプリは消えてしまうため、重要なデータが残っている可能性がある場合は慎重な判断が必要です。
ここでは、Windowsの回復環境から初期化を行う場合の大まかな流れをまとめます。
- 起動時に自動修復画面や「オプションの選択」画面が表示されたら、「トラブルシューティング」を選択し、「このPCを初期状態に戻す」をクリックする。
- 表示された選択肢のうち、「個人用ファイルを保持する」か「すべて削除する」かを確認する。Cドライブに保存されたデータは失われる可能性が高いため、重要なデータがあるかどうかをあらためて見直す。
- メーカー独自のリカバリーツールが表示される場合は、画面の案内にしたがって対象ドライブや初期化方法を選択し、データ消去の範囲を確認してから進める。
- 初期化の実行を確定すると、途中で電源を切ることはできないため、電源コードをしっかり接続し、ノートパソコンの場合はバッテリー残量にも余裕がある状態で開始する。
- 初期化の進行状況バーが完了し、再起動の後に初期設定画面が表示されたら、言語やキーボードレイアウト、Microsoftアカウントなどの初期設定を行う。
- 初期化完了後は、必要なアプリケーションの再インストールと、バックアップしておいたデータの復元を行い、その後は定期的なバックアップを心がける。
セーフモードで起動する
電源は入りログインもできるものの、通常モードではデスクトップ表示後にフリーズする、エラーメッセージが頻発するなどの症状がある場合、セーフモードでの起動を試すことで、安定した状態で原因の切り分けや修復作業を行うことができます。
T3で紹介した方法は「Windowsが通常起動できない場合」のセーフモード起動でしたが、ここでは自動修復画面から直接セーフモードを選ぶケースを整理します。
- Windowsのロゴ表示後に自動修復画面が表示されたら、「詳細オプション」をクリックする。
- 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」の順に選択し、説明文を確認して「再起動」ボタンを押す。
- 再起動後のオプション一覧から、キーボードの「4」キーで「セーフモードを有効にする」、または「5」キーで「セーフモードとネットワークを有効にする」を選択し、必要に応じてインターネットに接続できる状態で起動する。
復元ポイントを使用する
システムの復元ポイントをあらかじめ作成している場合は、Windowsやドライバーをインストールする前の状態に戻すことで、起動トラブルが解消することがあります。システムの復元は、個人データには影響を与えず、システムファイルや設定だけを過去の状態に戻すことを目的とした機能です。
- 回復環境の「詳細オプション」画面から「システムの復元」をクリックする。
- 復元ウィザードが表示されたら、「次へ」を選択し、一覧に表示される復元ポイントの中から、トラブルが起こる前の日付・時間のものを選ぶ。
- 復元ポイントの対象内容(影響を受けるプログラムやドライバー)を確認し、問題なければ「完了」をクリックして復元処理を開始する。
- 復元中は電源を切ったり操作したりせず、再起動と処理完了のメッセージが出るまで待つ。
- 復元完了後、通常どおり起動できるか、同じエラーが再発しないかを確認する。
スタートアップ修復を行う
T2で紹介したスタートアップ修復と同様に、Windowsの起動に必要なファイルや設定に問題がある場合、自動修復機能を利用することで改善する可能性があります。ここでは、すでに回復環境に入れている状態から、あらためてスタートアップ修復を呼び出す流れを整理します。
- 「自動修復」や「オプションの選択」画面が表示されている場合は、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」を順にクリックする。
- 「詳細オプション」の中から「スタートアップ修復」を選択し、表示されたWindowsのバージョンをクリックする。
- スタートアップ修復の画面で案内される内容を確認し、そのまま診断と修復処理が完了するまで待つ。処理終了後に再起動が行われるので、通常起動できるかを確認する。
コマンドプロンプトで復旧する
システムファイルの破損が疑われる場合や、自動修復だけでは改善しない場合、コマンドプロンプトを利用してシステムファイルのチェックや修復を行う方法もあります。ただし、コマンドの内容や意味を理解せずに操作を行うと、意図しない結果を招くおそれがありますので、慎重に進める必要があります。
- 回復環境の「詳細オプション」から「コマンドプロンプト」を選択し、管理者権限でコマンドウィンドウを開く。
- 表示されたウィンドウで、「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押す。システムファイルチェッカーが起動し、Windowsの重要ファイルに破損がないかを確認・修復するので、処理が100%になるまで待つ。
- 必要に応じて、「chkdsk c: /f」と入力してEnterキーを押し、Cドライブのエラーチェックと修復を行う。途中で「次回の再起動時にチェックを実行しますか」といったメッセージが出た場合は、Yキーを押して同意する。
- 処理が完了したら「exit」と入力してコマンドプロンプトを終了し、再起動してWindowsが正常に立ち上がるかを確認する。
- コマンド入力中にエラーが出る、意味が分からないメッセージが表示される場合は、それ以上のコマンドを試さず、画面の内容を控えたうえで専門業者への相談を検討する。
専門業者に相談する
自己流の復旧作業は、一見有効に見えても、操作を誤るとデータの上書きや完全消失につながるおそれがあります。特に次のような操作を行う前には、本当に自分で対応すべきか慎重に判断することが重要です。
- HDD/SSDの初期化やリカバリー操作
- コマンドプロンプトなどでの高度な操作
- 原因が分からないままの再起動や通電の繰り返し
当社「デジタルデータリカバリー」では、次のような実績にもとづき、パソコンが起動しない状態からのデータ復旧に多数対応してきました。
- 相談実績50万件以上(期間:2011年1月〜)
- 官公庁・大手企業を含む「1万社以上」の取引実績
- 一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合)
相談・初期診断は無料で、電話・メールでのご相談を24時間365日受け付けています。パソコンが起動しなくなった時点で通電や自己流の復旧をいったん控えていただくことで、データを守れる可能性は大きく変わります。
少しでも「このまま操作を続けて良いのか不安」「中のデータだけは守りたい」と感じた場合は、無理をせず専門業者へご相談ください。現在の症状やこれまで試した操作を伺いながら、最適な対応策をご案内します。
なぜデジタルデータリカバリーでは復旧困難な機器の復旧事例が多いのか
デジタルデータリカバリーはこれまで数々の復旧に成功してきました。復旧事例が多いのには、理由があります。
業界トップクラスの実績
私たちデジタルデータリカバリーは、17年連続で国内売上No.1(※1)。累計50万件以上(※2)の相談実績をもとに、あらゆるデータトラブルと向き合ってきました。
「データが戻ってくるかどうかは、最初の診断で決まる」
そう言っても過言ではありません。
最大の強みは、その“症例データの蓄積数”。
すべての相談内容を電子カルテのように管理し、障害のパターンと復旧手法を社内でデータ化。
これにより、問題の切り分けが圧倒的に早くなり、対応スピードと成功率の向上につながっています。
その結果、48時間以内に対応を完了した件数は全体の約80%。
一部復旧を含む復旧件数割合は91.5%(※3)と、業界でも高水準の成果を出し続けています。
国内最高峰の復旧設備
復旧の成功事例の多さは、デジタルデータリカバリーの技術力の高さを象徴しています。復旧成功の要因として、次の点が挙げられます:
- 蓄積された知見に基づき、障害箇所を正確に特定
- 最新技術を駆使した独自の復旧手法を開発
- 精密な環境での復旧作業(専用クリーンルーム完備)
これらの要素が、他社では対応が難しいケースでも「不可能を可能に」しています。
「他社で復旧できなかった機器のご相談件数8,000件超(※4)」ですので、他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーでは復旧できる可能性もございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数50万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
※1:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを提供し、その売上が総売上の50%以上を占める企業のこと ※第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2023年)
※2:期間:2011年1月1日~
※3:2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。
※4:算出期間:2016年6月1日~
法人向けデータ復旧サービスをお探しの方へ
法人のお客様では、社内サーバやRAID構成のストレージ、業務用PCや外付けHDDといった社内のデータ環境でトラブルが起きると、単なるデータ損失だけでなく、業務停止や情報漏えいリスクにつながるおそれがあります。
「自分で試してよいのか」「どのタイミングで専門業者に相談すべきか」判断に迷われる法人ご担当者様も少なくありません。当社では、法人専任のアドバイザーが状況を伺い、最適な復旧プランをご案内します。
サーバやNASなど機器を社外に持ち出せない場合は、専門エンジニアによる出張訪問での診断・復旧にも対応しています。セキュリティ体制や復旧事例、よくある質問は、以下の法人向け専用ページにまとめています。業務データの復旧でお困りの際は、こちらもあわせてご覧ください。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人

デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。













































