目次
「Operating system not found」とは
「Operating system not found」とは、パソコンの起動時に表示されるエラーメッセージで、BIOSがハードディスクやSSDからオペレーティングシステム(OS)を見つけられないときに発生します。
「Operating System Not Found」と同様のエラーメッセージには、「Missing Operating System」「Invalid system disk」「Non-System disk or disk error」などがあります。これらのメッセージも、BIOSがOSを認識できない状態を示しています。
「Operating system not found」が表示される原因と対処法
「Operating system not found」が表示される原因と対処法は次の通りです。
パソコンを起動したときに「Operating system not found」というエラーメッセージが表示されることがあります。
このメッセージは、BIOSがオペレーティングシステム(OS)を見つけられない場合に発生します。以下では、エラーの原因とその対処法について詳しく説明します。
ケーブルの接続不良
ハードディスクとマザーボードをつなぐケーブルが緩んでいたり故障していたりすると、パソコンがOSを見つけられずエラーが発生します。パソコンを開けて、ケーブルがしっかりと接続されているか確認し、緩んでいる場合は再接続します。ケーブルが損傷している場合は新しいものと交換しましょう。
- パソコンの電源を切り、側面パネルを開けます。
- ハードディスクとマザーボードをつなぐケーブルの接続を確認し、緩んでいる場合はしっかりと再接続します。
- ケーブルが損傷している場合は、新しいケーブルと交換してください。
外部機器の影響
外部のUSBデバイスや他の周辺機器が接続されている場合、それが原因で「Operating system not found」エラーが発生することがあります。すべての外部機器を取り外してからパソコンを再起動し、問題が解決するか確認します。
- すべてのUSBデバイスや外部機器をパソコンから取り外します。
- パソコンを再起動し、エラーが解決したか確認します。
- 問題が解決した場合は、外部機器を一つずつ接続し、問題のあるデバイスを特定します。
ソフトウェアの問題(システムファイルの破損/論理障害)
この場合、コマンドプロンプトを管理者権限で開き、「sfc /scannow」と入力して、システムファイルチェッカーを実行し、破損したファイルを修復します。
ただし「Operating system not found」というエラーメッセージが表示される場合、OSが読み込まれていないため、セーフモードでアクセスが難しい場合があります。
もしセーフモードにアクセスできる場合は、以下の手順を試してください。
- PCを再起動する: 電源を入れてすぐにF8キーを連打し、セーフモードメニューを表示させます。
- 「セーフモード」を選択: 矢印キーを使用して「セーフモード」を選び、Enterキーを押します。
- コマンドプロンプトを管理者権限で開く: セーフモードで起動したら、「スタート」メニューから「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選びます。
- システムファイルチェッカーを実行する: 「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押してシステムファイルチェッカーを実行します。
これらの手順を試しても問題が解決しない場合、ハードディスクやSSDに問題がある可能性も考えられますので、データ復旧専門業者に相談することをおすすめします。
システムの復元を行う
復元ポイントが作成されている場合、システムの復元から復旧できる可能性があります。復元ポイントとは、パソコンのシステムを、以前保存したポイントまで差し戻す機能です。
システム復元を行う手順は、次の通りです。
- 「詳細オプション」を選択。
- オプションの選択画面から「トラブルシューティング」を選択。
- トラブルシューティング画面の「詳細オプション」を選択。
- 詳細オプション画面から「システム復元」を選択。
MBR(マスターブートレコード)のエラー
MBRが破損していると、パソコンは正しくOSを認識できず、起動時にエラーが発生します。先ほどの手順でコマンドプロンプトを開き、「bootrec /fixmbr」や「bootrec /fixboot」と入力してMBRを修復します。
これにより、起動情報を正しく設定し直します。
- Windowsのインストールメディアからパソコンを起動し、「修復」を選択します。
- 「コマンドプロンプト」を選び、「bootrec /fixmbr」と入力してEnterキーを押します。
- 続けて「bootrec /fixboot」と入力し、Enterキーを押してMBRを修復します。
BIOS設定の確認
BIOSの起動は通常、Windows から起動するように設定されていますが、何らかの原因で起動の優先順位が入れ替わると「Operating system not found」と表示されます。
まずはBIOSから起動順位の設定を見直しましょう。
起動時に「F2」や「DEL」キーを押してBIOS設定に入り、起動順序が内蔵ハードディスクを最初にするように設定されているか確認し、必要に応じて修正します。
- パソコンを再起動し、起動時に「F2」または「DEL」キーを押してBIOS設定に入ります。
- 「Boot」メニューを選択し、起動順序が内蔵ハードディスクを最初にするように設定します。
- 変更を保存してBIOS設定を終了し、パソコンを再起動します。
各手順を試しても解決しない場合は、専門のデータ復旧サービスに依頼することを検討してください。
BIOSの初期化を行う
BIOSが破損してしまった場合、BIOSを初期化をすることにより修復することができます。
BIOSの初期化を行う手順例は、次の通りです(NECの場合)
- 「F2」キーを数回押しましょう。
- 「BIOSセットアップユーティリティ」が起動します。
- 次に「F9」キーを押します。
- 「Load Optimized Defaults?」という、デフォルト値に関するメッセージが表示されます。「Yes」を選択しましょう。
- 次に「F10」キーを押します。
- 「Save configuration and reset?」という、設定の保存に関するメッセージが表示されます。「Yes」を選択しましょう。
以上の操作により、BIOSは初期化されます。
ハードディスクの物理的故障
ハードディスクが故障すると、「Operating system not found」などのエラーメッセージが表示され、OSが読み込めなくなります。
これは多くの場合、HDDの「磁気ヘッド障害」「モーター破損」など物理障害が原因です。これら障害は経年劣化や物理的な衝撃によって発生し、修復には専門作業が必要です。
異音など物理障害が疑われる場合は、すぐに通電を停止し、データ復旧業者に相談することをおすすめします。誤った操作を続けると、データの取り出しがさらに難しくなるリスクがあるため、重要なデータが含まれている場合、データ復旧の専門家に相談することが最も安全で確実な方法です。
データ復旧業者では、機器に発生している症状をもとにエンジニアが正確な初期診断を行い、故障原因を特定することが可能です。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで365日24時間体制で無料でご案内しています。
データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
パソコンが起動しない場合、データを優先するか、PCの起動や使用を優先するかで対応方法が異なります。
パソコンの起動・使用を優先する場合
パソコンの使用を優先したい場合は、メーカーや修理業者に依頼しましょう。彼らは故障した部品を交換または修理し、パソコンを正常に起動させることができます。
ただし、修理の過程でHDDの交換やデータの初期化が行われることが多いため、データが消失するリスクがある点に注意が必要です。
パソコン内のデータを優先する場合
データを優先したい場合は、データ復旧業者に相談することをおすすめします。データ復旧業者は、故障原因を正確に特定し、安全かつ高確率でデータを復旧するための対処を行います。これにより、パソコンを使用するよりもデータを優先して取り出すことが可能です。
物理障害の場合
物理障害が発生している場合、HDD内部の部品交換などの作業が必要です。HDDは非常に繊細で、チリやホコリが筐体内に入るだけで故障の原因となります。
当社では、物理障害と診断された場合、無菌手術室に匹敵するクラス100のクリーンルームで、特殊な作業服を着用した技術員が復旧作業を行います。また、豊富な部品在庫の中から最適なものを選び、熟練の技術員が的確に対処します。
論理障害の場合
論理障害では、OSを介して初めてデータが読み込めますが、MBRが正常であれば、OSに異常があってもデータ領域を認識し、安全にデータを抽出できます。もしMBRに異常がある場合は、まずその異常を修復した上でデータの抽出を行います。
データ復旧業者では、PCに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因の特定が可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
官公庁、国立大学法人、上場企業
多くのお客様にご利用いただきました
※ 掲載の許可を得た法人様の一部を紹介させていただいております。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数41万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。