以下のような症状に、心当たりはありませんか?
- Windowsが突然フリーズして操作が一切できなくなった
- マウスやキーボードが全く反応しない
- 電源を入れてもロゴ画面のまま動かない
こうした「パソコンが動かない」「フリーズした」状態は、誰にでも起こり得るトラブルです。しかし、焦って何度も強制終了を繰り返すと、内部ストレージ(HDDやSSD)に深刻なダメージを与え、保存していた大切なデータが、二度と取り出せなくなる可能性があります。
そこで本記事では、パソコンが動かなくなる原因と、その状態に応じた最適な対処法を、専門家の視点からわかりやすく整理しています。もしパソコン内に重要なデータがある、あるいは対処に不安がある場合は、無理に操作せず、
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目次
パソコンが動かない状況と考えるべきリスク
一口に「パソコンが動かない」といっても、実際にはさまざまな状態があります。たとえば、次のようなパターンです。
- 電源ランプは点いているのにマウスカーソルが動かない
- マウスカーソルの横で青い丸がずっと回り続けている
- メーカーやWindowsのロゴ画面のまま止まって先に進まない
- 真っ黒な画面に白い英字だけが表示されている
- 電源ボタンを押してもまったく反応がない
これらはいずれもユーザーから見ると「動かない」と感じられる状態です。このとき、内部ではまだ処理が続いている場合もあれば、HDD/SSDや電源ユニットなどの部品に致命的なトラブルが起きていることもあります。状態を見誤って、何度も強制終了したり、むやみに初期化やリカバリーを行ったりすると、次のような問題が起こるおそれがあります。
- 消しかけのデータが上書きされて復旧が難しくなる
- HDD/SSDの故障が進行して起動そのものができなくなる
重要なデータが入っているパソコンほど、早い段階で「何が起きているのか」「どこまで自分で対処してよいのか」を見極めることが大切です。
パソコンが動かない原因
パソコンが固まる・フリーズする・起動しないといったトラブルは、1つの原因だけでなく複数の要因が重なって起こることもあります。
原因を大まかに把握できれば、無駄な操作や危険な対処を避けやすくなり、結果としてパソコン本体や中のデータを守ることにつながります。
以下に代表的原因を記載しました。自身の症状に近いものがないかを整理してみましょう。
メモリ不足による負荷の増大
メモリはパソコンの「作業机」にあたる部品で、容量が不足すると動画編集やオンラインゲーム、Web会議など重い処理が同時にこなせなくなり、画面が固まる・反応が極端に遅くなるといった症状につながります。
- 画面が固まって動かなくなる
- マウスやキーボードの反応が極端に遅くなる
- 作業中にフリーズが何度も起こる
Windows10/11では複数アプリやブラウザのタブを多く開く使い方だと不足しやすく、その状態で使い続けるとフリーズが増えるだけでなく、HDD/SSDに過度な負荷がかかり故障の一因となることがあります。
アプリケーションやソフトの不具合
特定のアプリを起動したときだけ固まる場合は、そのアプリ側の不具合や、Windowsとの相性、更新の失敗などが疑われます。
- あるアプリを立ち上げた瞬間に固まる
- 同じ操作をすると毎回フリーズする
- アップデート後から急に動きがおかしくなった
アプリが内部でクラッシュしているのに処理だけ残っていると、CPUやメモリ使用率が上がり続け、他の操作まで巻き込んでフリーズしたように見えることがあります。この状態で安易に強制終了を繰り返すと、作業中のファイルが破損し、最悪の場合は開けなくなるおそれがあります。
周辺機器やケーブルのトラブル
プリンターや外付けHDD、USBメモリ、外部モニターなどの周辺機器や、その接続ケーブルの不具合が原因で、起動途中で止まる、認識中に固まるといった症状が出ることもあります。
- 新しい周辺機器をつないでから起動しなくなった
- USB機器を差すと固まる・再起動する
- ケーブルを触ると画面が消えたり映ったりする
新しく接続した機器のドライバー読み込み不良や、劣化したUSB・映像ケーブルの接触不良により、実際には本体が動いていても「画面が出ない=動かない」と勘違いしてしまうケースもあります。周辺機器が多いほど要因も増えるため、一度すべて取り外して確認することが切り分けの基本になります。
Windows Updateやドライバー更新後の不具合
Windows10/11のWindows Update適用直後に、起動しない、ロゴ画面から進まない、再起動を繰り返すなどのトラブルが起こることがあります。
- 更新プログラムのインストール後から起動しなくなった
- メーカーのドライバー更新後にブルースクリーンが出る
- 更新中の画面から何時間も進まない
グラフィックボードやネットワークアダプタのドライバー更新後も、OSとの相性次第でフリーズやブルースクリーンが発生することがあります。アップデート中は多くのシステムファイルを書き換えているため、このタイミングで強制終了を繰り返すと、重要なファイルが破損し起動不能に陥るリスクが高まります。
BIOS設定や破損の問題
BIOS(UEFI)は、電源投入時にCPUやメモリ、HDD/SSDなどを初期化・確認し、OSの起動へつなぐ基本プログラムです。設定の変更ミスやアップデート失敗でBIOSが正しく動かなくなると、内蔵ストレージから起動できず、ロゴ画面のまま止まる、黒い画面に英語のメッセージだけが表示されるといった症状が出ます。
- メーカーのロゴのみ表示されて先に進まない
- 英語のエラーメッセージが出て起動できない
- 起動順序を変えてから動かなくなった
BIOSは誤操作からの復旧が難しい場合も多く、安易な設定変更は避ける必要があります。
モニター・ディスプレイ側の不具合
電源投入時にファンが回り、ランプも点灯しているのに画面だけ真っ暗な場合は、本体ではなくモニター側のトラブルの可能性があります。
- 電源ランプは点いているが画面が真っ黒なまま
- 「信号なし」などモニター側のメッセージが出る
- ケーブルや入力切替を触ると表示が変わる
映像ケーブルの断線や接触不良、モニターの電源不良、液晶パネルやバックライトの故障のほか、入力切替や明るさ設定のミスが原因のこともあります。画面が映らないだけで内部では処理が進んでいることもあるため、何度も電源を抜き差しすると、作業中データを壊す危険があります。
静電気や熱暴走による停止
冬場の乾燥した環境やカーペット上では静電気が溜まりやすく、その放電がパソコン内部の精密部品にダメージを与え、突然の電源断や起動不良を招くことがあります。また、通気口のホコリ詰まりや高温環境での使用により内部温度が上がりすぎると、部品保護のため自動停止や極端な動作低下が起こります。
- 本体が急に熱くなったあと電源が落ちる
- 電源を入れてもすぐ切れてしまう
- 冬場に触れたタイミングで落ちることが多い
一時的に復帰しても、繰り返すと部品寿命を縮めるため、設置場所や通気の見直しが欠かせません。
ウイルス・マルウェア感染
ハードウェアに問題がなさそうなのに動作が急に重くなったり、特定操作でフリーズしたり、見覚えのないウインドウが表示される場合は、ウイルスやマルウェア感染の可能性があります。
- 身に覚えのない広告や警告画面が出る
- インターネットを使っていないのに動作が重い
- 知らないソフトが勝手にインストールされている
中にはバックグラウンドで大量の処理を行い続けてCPUやメモリに負荷をかけるものや、重要なシステムファイルを書き換えるものもあり、その結果としてWindowsが起動しなくなることがあります。
自己判断で再起動や初期化を繰り返すと被害が広がることもあるため、対策ソフトでのスキャンや専門家への相談が重要です。
マウス・キーボードなど入力機器のトラブル
本体は正常でも、マウスやキーボードの不具合で「フリーズしているように見える」ことがあります。
- ワイヤレス機器の電池切れや電源オフのまま使用している
- ケーブルが抜けかけていて入力が途切れる
- Bluetooth機器のペアリングが外れている
ワイヤレス機器の電池切れや電源スイッチの切り忘れ、有線の断線や差し込み不良、Bluetooth機器のペアリングエラー、ノートパソコンのタッチパッドが無効化されているといった状態です。
入力できないことを本体故障と誤解して強制終了を繰り返すと、正常だったHDD/SSDやWindowsに負荷をかけてしまいます。
電源ユニット・内蔵HDD/SSDの故障
電源ユニットはコンセントからの電気を各部品が使える形に変換する重要な部品で、劣化や故障が進むと電源が入らない、使用中に突然落ちる、電源ボタンを押してもすぐ切れるといった症状が出ます。
また、データを保存するHDD/SSDに不良セクタが増えたり寿命が近づいたりすると、読み書きが極端に遅くなり、アプリが落ちる、起動に時間がかかる、途中で止まるなどの不調が現れます。
- 電源ボタンを押してもまったく反応しない
- 作業中に急に電源が切れて再起動する
- カチカチ・カラカラといった異音がする
- 起動やファイルの読み書きに異常な時間がかかる
異音がする場合は物理故障の可能性が高く、進行すると電源が入らなくなり、電源の入れ直しを繰り返すことでデータ復旧が難しくなるおそれがあります。
「パソコンが動かない」原因は軽度なソフトの不具合から深刻なハード故障まで幅広いため、特に仕事のデータや思い出の写真など大切な情報がある場合は、不用意な初期化や書き込みを避け、できるだけ安全な手順で状態を確認することが重要です。
【要注意】メーカーや修理業者に依頼することのリスク
「パソコンが全く動かない」――そんなトラブルに直面したとき、多くの方がまずメーカーや修理業者への依頼を考えるかもしれません。
修理を依頼すると、電源ユニットやマザーボードの交換が行われることがありますが、その過程でHDDやSSDも初期化・交換される可能性があり、保存されていたデータがすべて失われてしまうことがあります。
失いたくないデータを守りたい場合は、メーカーや修理業者ではなくデータ復旧の専門業者に相談するのが確実です。デジタルデータリカバリーではデータを保ったまま、故障した機器に対応できます。以下の3つの点で多くの方に選ばれています。
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大切なデータを守るには、メーカーや修理業者ではなく当社にご相談ください。
パソコンが動かないときの対処法
ここからは、Windows10/11でパソコンが動かないときの具体的な対処手順を解説します。いきなり強制終了やリカバリーを行うのではなく、「今本当に止まっているのか」「どの程度まで自分で対応してよいのか」を確認しながら、負担の少ないものから順番に試していくことがポイントです。
大きく分けて、次の3つのステップで考えると分かりやすくなります。
初動として本当にフリーズしているのかを確認する、状態別に安全な操作で復旧を試みる、再発を防ぐ設定や環境を整えつつ、自力で難しい場合は専門業者への相談も検討する、といった流れで進めていきましょう。
①まずは本当にフリーズしているかを確認する
多くの方が、画面が動かなくなった瞬間に「壊れた」と感じがちですが、実際には内部で処理が続いているだけの場合も少なくありません。最初の段階では、パソコン本体がどの程度動いているのか、入力機器が正常かどうかを確認し、強制終了に踏み切る前にできることを整理しておきましょう。
ここでは、パソコン本体のランプや動作音、マウス・キーボードの状態、アプリの負荷状況などを確認しながら、安全にフリーズから復帰を試す方法をまとめます。
パソコン本体のランプと動作音を確認する手順
まずは、パソコン本体が完全に止まっているのか、それとも内部で処理が続いているだけなのかを見極めます。電源ランプやアクセスランプ、ファンの音などを確認することで、「待てば復帰するのか」「次の対処に進むべきか」が判断しやすくなります。
- 画面が固まったと感じたら、まずパソコン本体の電源ランプ・バッテリーランプ・アクセスランプの状態を目視で確認する。
- ランプが点灯または点滅している場合は、HDD/SSDへの読み書きなど内部処理が続いている可能性があるため、すぐに電源を切らず数分〜十数分様子を見る。
- ファンの回転音やHDDの動作音がしているか耳を近づけて確認し、完全に無音でランプも消灯している場合は、次の対処(電源やケーブルの確認など)に進む準備をする。
マウス・キーボードなど入力機器を確認する手順
画面は表示されているのにカーソルが動かない、キー入力が反映されない場合は、パソコン本体ではなく入力機器側のトラブルであることがあります。特にワイヤレス機器は電池切れや接続不良が起きやすいため、早い段階で確認しておきましょう。
- 有線のマウスやキーボードを使用している場合は、USB端子から一度抜いて別のUSBポートに挿し直し、ケーブルの断線や接触不良がないかを確認する。
- ワイヤレス機器の場合は、本体の電源スイッチがオンになっているか、電池残量が十分かを確認し、必要に応じて電池交換や充電を行う。
- ノートパソコンでは、タッチパッドが誤って無効化されていないかを確認し、内蔵タッチパッドやキーボードで操作できるかどうか試す。
アプリケーションを終了して負荷を減らす手順
特定のアプリだけが固まっている場合、そのアプリを終了させることでパソコン全体の動作が回復することがあります。まずは通常の方法でアプリを閉じ、それでも反応しない場合は次のステップで強制終了を検討します。
- 固まっていると感じるアプリのウインドウ右上にある「×」ボタンをクリックし、通常の方法でアプリを終了させる。
- 「×」ボタンで反応しない場合は、キーボードの「Alt」キーを押しながら「F4」キーを押し、アプリを閉じられるか確認する。
- アプリが終了した後、マウスカーソルが動くか、他のウインドウの操作ができるかを確認し、改善がみられるかどうかをチェックする。
タスクマネージャーやサインアウトで復帰させる手順
通常の方法でアプリを閉じられない場合は、タスクマネージャーから強制終了したり、サインアウトで一度ログイン状態を切り替えることで、早く元の状態に戻せることがあります。再起動より負荷が少ない方法から試していきましょう。
- キーボードの「Ctrl」+「Alt」+「Del」キーを同時に押し、表示されたメニューから「タスクマネージャー」を選択して起動する。
- タスクマネージャーの一覧から応答していないアプリを選び、「タスクの終了」をクリックして強制的に終了させる。
- それでも改善しない場合は、同じく「Ctrl」+「Alt」+「Del」キーから「サインアウト」を選択し、一度サインアウトしてから再度サインインする。
30分〜1時間待って処理の完了を待つ手順
大量のファイルコピーやWindows Update、ウイルススキャンなど、時間のかかる処理を行っている場合、見かけ上フリーズしているように見えても、内部では正常に動いていることがあります。
この場合、むやみに電源を切らずに待つことが、最も安全な対処法になることもあります。
- 画面に「更新プログラムを構成しています」「コンピューターの電源を切らないでください」などのメッセージが表示されている場合は、マウスやキーボードには触れず、そのまま様子を見る。
- アクセスランプの点滅が続いている間は内部で処理が行われている可能性が高いため、少なくとも30分以上は強制終了を避けて待機する。
- 1時間以上待っても一切変化がない場合は、パソコン内部でエラーが発生している可能性があるため、次のステップ(電源や周辺機器の確認、放電処置など)に進むか、重要なデータがある場合は専門業者への相談も検討する。
ただし、重要なデータが保存されている場合や、何をしても症状が改善しない場合には、自己判断での対応は避けるべきです。誤った操作を重ねることで、データが完全に失われてしまうリスクが高まります。トラブルに直面した際は、早い段階でデータ復旧業者に相談することが有効です。適切な診断と対処によって、貴重なデータを守れる可能性が高まります。
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②状態別にWindows10/11を復旧させる
初動で本当にフリーズしていることが確認できたら、今度は状態に合わせてより踏み込んだ対処を行っていきます。電源が入らない場合、ロゴ画面から進まない場合、黒い画面や青い画面が表示されている場合など、症状ごとに確認すべきポイントや注意点が異なります。
ここでは、電源ケーブルや周辺機器のチェックといった基本的な対処から、放電処置、内部の清掃、BIOSの初期化、リカバリーやセーフモードでの起動まで、Windows10/11でよく使う復旧手順をまとめて解説します。
電源ケーブル・バッテリー・ACアダプターを確認する手順
電源が入らない、電源ボタンを押してもすぐに落ちてしまう場合は、まず電源ケーブルやACアダプター、バッテリー周りを確認します。タコ足配線や古い電源タップの使用、ケーブルの断線など、意外と単純な原因で起動しないこともあります。
- パソコンの電源を一度完全に切り、電源ケーブルやACアダプターをコンセントから抜く。
- タコ足配線や古い電源タップを使用している場合は、壁のコンセントに直接挿し直し、ケーブルの差し込みがゆるくなっていないかを確認する。
- ノートパソコンの場合は、バッテリーが着脱式であれば一度外し、ACアダプターのみで電源を入れてみて起動するかを確認する。
メモリを挿し直して認識不良を解消する手順
起動時にビープ音が鳴る、画面に何も表示されない状態で止まる場合は、メモリが正しく認識されていない可能性があります。メモリモジュールの挿し込みが甘くなっているだけで、起動しなくなることもありますが、内部作業になるため慎重に行う必要があります。
- パソコンの電源を完全に切り、電源ケーブルとバッテリー(着脱式の場合)を外し、数分待ってから本体カバーを開ける。
- メモリスロット両端のツメを外側に倒し、メモリモジュールをまっすぐ引き抜いたあと、接点を傷つけないように持ち直して再度しっかりと奥まで挿し込む。
- カバーを閉じて電源ケーブルを挿し直し、電源を入れて起動できるかどうかを確認する。少しでも不安がある場合は無理に分解せず、専門業者への相談を検討する。
外部機器やケーブル類をすべて取り外す手順
周辺機器の干渉や故障が原因で、起動中に止まったりフリーズしたりするケースは少なくありません。外付けHDDやUSBメモリ、プリンターなどを外して最小構成にすることで、原因の切り分けがしやすくなります。
- パソコンの電源を切り、USBメモリ・外付けHDD・プリンター・スキャナー・ゲームコントローラーなど、すべての周辺機器のケーブルを本体から取り外す。
- LANケーブルや外部モニター用の映像ケーブルも一度外し、キーボードとマウスだけを接続した最小構成にする。
- この状態で電源を入れて起動するかを確認し、もし起動できる場合は周辺機器を1つずつ接続し直し、どの機器をつなぐとトラブルが再発するかを確認する。
モニターと映像ケーブルを確認する手順
電源ランプやファンの音が問題なくても、モニター側の不具合で画面だけが映らないことがあります。映像ケーブルの断線や接触不良、入力切替の誤設定などを確認し、可能であれば別のケーブルやモニターでの表示も試してみましょう。
- モニターの電源が入っているか、電源ランプが点灯しているかを確認し、必要に応じて電源ケーブルを挿し直す。
- HDMIやDisplayPort、DVIなどの映像ケーブルを一度抜き、端子の曲がりや破損がないかを確認してから、しっかりと差し直す。
- モニターの入力切替ボタンを押し、パソコンと接続している端子(HDMI1/HDMI2など)が選択されているかどうかを確認する。可能であれば別のケーブルや別モニターでも表示を試す。
Bluetoothデバイスを再接続する手順
ワイヤレスのマウスやキーボード、外部スピーカーなどを使用している場合、Bluetoothの接続不良が原因で操作できなくなっているだけのこともあります。接続状態と電池残量を確認し、再ペアリングを試してみましょう。
- デスクトップ右下のタスクバーにあるネットワークやBluetoothアイコンをクリックし、Bluetoothの設定画面を開く。
- 接続したいマウスやキーボード、スピーカーなどのデバイス名が表示されているかを確認し、「接続」「ペアリング」などのボタンがあれば選択して再接続する。
- デバイスの電源スイッチや電池残量もあわせて確認し、電池切れが疑われる場合は新しい電池や十分に充電した状態で再度試す。
本体の熱を冷ましてから再起動する手順
本体が触れないほど熱くなっている、長時間高負荷の作業を続けていたといった場合は、熱暴走で一時的に停止している可能性があります。そのまま使い続けると内部部品の寿命を縮める原因にもなるため、一度冷却してから起動し直しましょう。
- パソコンの電源をシャットダウンし、電源ケーブルやACアダプターをコンセントから抜く。
- 直射日光の当たらない、風通しの良い場所に移動させ、30分〜1時間ほど放置して本体内部の温度が下がるのを待つ。
- 冷却後に電源ケーブルを挿し直し、再度電源を入れて、同じ作業を行っても問題が再発しないか確認する。
放電処置で帯電をリセットする手順
Windows Update直後や雷のあとなど、内部に余分な電気が溜まっていると、電源が入らない・すぐ落ちるなどの症状が出ることがあります。このような場合は、放電処置を行うことで改善することがあります。
- パソコンの電源を完全に切り、電源コードをコンセントから抜く。ノートパソコンの場合は可能であればバッテリーも取り外す。
- ディスプレイケーブルやLANケーブル、USB機器など、すべての周辺機器を本体から取り外す。
- そのまま1〜2分程度放置したあと、電源コードを挿し直してから電源ボタンを押し、起動できるかを確認する。
パソコン内部を掃除して冷却性能を回復させる手順
デスクトップパソコンなどで長期間使い続けている場合、内部のファン周りにホコリが溜まり、冷却性能が大きく落ちていることがあります。
これが原因で熱暴走やフリーズを繰り返している場合は、内部の掃除が有効です。ただし、分解作業になるため、保証や作業難易度をよく確認してから行う必要があります。
- 電源を完全に切ってから電源ケーブルと周辺機器をすべて外し、ケースを開けられる機種であれば、取扱説明書に従ってカバーを外す。
- CPUファンやケースファン周りに溜まったホコリを、エアダスターを使って優しく吹き飛ばし、綿棒などで届きにくい部分のホコリも取り除く。
- 清掃後にカバーを元通りに取り付け、ケーブルを接続し直してから電源を入れ、ファンの回転音や温度上昇の具合を確認する。
ロゴ画面で止まる場合にBIOSを初期化する手順
メーカーのロゴやWindowsロゴが表示されたまま先に進まない場合は、BIOSの設定やハードウェア構成の情報に不整合が起きている可能性があります。
BIOSを工場出荷時の設定に戻すことで改善することがありますが、操作を誤ると別のトラブルを招くおそれもあるため注意が必要です。
- 電源を入れてメーカーのロゴが表示されたら、「F1」「F2」「F10」「Delete」など、機種ごとに指定されているキーを押し、BIOS設定画面を表示する。
- BIOSメニュー内から「Load Setup Defaults」や「Load Optimized Defaults」など、デフォルト設定を読み込む項目を選択する。
- 設定を保存して再起動するか確認されるので、「Save and Exit」や「Yes」を選択し、再起動後に正常に起動するかを確認する。
黒い画面に白い文字が出る場合の対処手順
真っ黒な画面に白い英語のメッセージが表示され、「F1キーを押してください」などの指示が出ている場合は、ハードウェアの構成変更やエラーをBIOSが検知している可能性があります。内容をよく確認し、安易な操作で状態を悪化させないように注意が必要です。
- 表示されている英語のメッセージをよく読み、「Press F1 to continue」などの文言がある場合は、指示に従って指定のキーを1回だけ押す。
- 一時的なエラーであれば、そのままWindowsが起動することもあるため、すぐに電源を切らず、起動動作を最後まで確認する。
- 同じメッセージが何度も表示される場合や、「error」「failure」などの表現が繰り返し出る場合は、内部部品の故障が疑われるため、自分で何度も操作を繰り返すのではなく、修理や専門業者への相談を検討する。
青い画面(ブルースクリーン)が表示されたときのリカバリー手順
青い画面に白い文字が表示される、いわゆるブルースクリーンが頻繁に出る場合は、メモリやHDD/SSDのエラー、ドライバーの不具合、システムファイルの破損など、比較的重いトラブルが起きている可能性があります。
Windowsの回復機能を使って初期化や復元を行うことで改善することがありますが、データへの影響が大きいため慎重に判断する必要があります。
- 電源を入れてロゴ表示後に電源ボタンを長押しして強制終了する操作を2回繰り返し、3回目の起動で「自動修復を準備しています」の表示が出るまで待つ。
- 「自動修復」が表示されたら「詳細オプション」から「トラブルシューティング」を選択し、「このPCを初期状態に戻す」または回復オプションを選ぶ。
- 画面の指示に従い、個人ファイルを保持するかどうかなどを選択しながら進めていく。重要なデータがある場合は、実行前にデータ復旧の専門業者へ相談し、初期化によるリスクを確認することをおすすめする。
セーフモードで起動してトラブルを切り分ける手順
通常起動ではすぐに固まってしまう場合でも、セーフモードという最低限の機能だけで起動するモードであれば、デスクトップ画面まで進めることがあります。
この状態で不要なプログラムの削除やウイルススキャン、ドライバーの更新などを行うことで、原因の切り分けがしやすくなります。
- 電源を入れてロゴ画面が表示されたら、電源ボタンを長押しして強制終了する操作を数回繰り返し、「自動修復」画面を表示させる。
- 「自動修復」の画面から「詳細オプション」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」の順に進み、「再起動」を選択する。
- 再起動後に表示されるメニューから「セーフモードを有効にする」を選択し、起動後に不要なアプリやドライバーの削除、ウイルススキャンなどを行って症状が改善するかを確認する。
ただし、セーフモードでの操作によっても改善しない場合や、原因の特定が困難な場合は注意が必要です。誤った判断や操作を続けてしまうと、状況をさらに悪化させるおそれがあります。
そのため、根本的な原因の特定や重要なデータの保護を優先するには、早い段階で専門業者への相談が有効です。初期対応を誤ることで、復旧の可能性が下がってしまうケースもあるため、慎重な判断が求められます。
当社では、50万件以上のご相談実績(2011年1月〜)を誇り、データの状態や障害の原因を正確に分析しています。
24時間365日対応でご相談を受け付けておりますので、パソコンが正常に起動せずお困りの際は、まずはお気軽に初期診断をご利用ください。
③再発防止とプロへの相談を含めた対処
一度パソコンが動かなくなるトラブルを経験すると、「また同じことが起きるのではないか」という不安が残ります。作業環境や設定を見直しておくことで、フリーズや起動不能の再発をある程度防ぐことができます。また、自力での対処が難しいと感じたときに、どのタイミングで専門業者に相談すべきかを知っておくことも大切です。
このパートでは、Windows10/11でフリーズを防ぐための環境整備や設定のポイントと、修理・買い替え・データ復旧の選択肢について整理します。
熱暴走を防ぐ作業環境を整える手順
パソコンは高温・多湿や極端な低温に弱く、環境が悪いと本来の性能を発揮できません。通気性が悪い場所や直射日光の当たる場所で長時間使用していると、熱暴走によるフリーズや故障につながるため、まずは作業環境の見直しから始めましょう。
- パソコン本体の通風孔や排気口が壁や棚に密着していないかを確認し、背面や側面に十分な空間を確保する。
- 室温がおおむね10〜35℃、湿度20〜80%の範囲に収まるよう、エアコンや除湿器などを活用して作業部屋の環境を整える。
- 布団やソファ、カーペットの上など、熱がこもりやすい場所での長時間使用を避け、ノートPC用の冷却パッドなども必要に応じて併用する。
同時起動アプリとスタートアップを見直す手順
常に多くのアプリを立ち上げっぱなしにしていると、メモリやCPUの負荷が高い状態が続き、フリーズや動作の重さの原因になります。不要なアプリをアンインストールしたり、起動時に自動で立ち上がるアプリを減らしたりすることで、トラブルの予防につながります。
- Windowsの「設定」から「アプリ」を開き、ほとんど使っていないアプリや試しに入れただけのソフトがあればアンインストールを検討する。
- タスクマネージャーや設定の「スタートアップ」項目を開き、起動時に自動で立ち上がるアプリの中から不要なものを無効にする。
- ブラウザ利用時には、同時に開くタブの数を減らし、不要になったタブはこまめに閉じる習慣をつける。
OS・ソフトウェア・ドライバーを最新に保つ手順
Windowsや各種ソフト、ドライバーのアップデートには、不具合の修正やセキュリティ強化が含まれています。更新を長期間放置すると、フリーズや起動不良、ウイルス感染などのリスクが高まるため、定期的なアップデートを心がけましょう。
- Windowsの「設定」から「Windows Update」を開き、利用可能な更新プログラムがあれば内容を確認したうえで適用する。
- デバイスマネージャーを開き、表示されている各デバイスを選択して「ドライバーの更新」を実行し、最新のドライバーが提供されていないか確認する。
- よく使用するアプリやソフトについては、公式サイトやアプリ内の更新機能から最新版へのアップデートがないか定期的に確認する。
ウイルス対策ソフトを設定し定期スキャンする手順
ウイルスやマルウェアの感染は、フリーズや動作不良だけでなく、情報漏えいなどの重大なリスクを伴います。Windows10/11には標準のセキュリティ機能も用意されていますが、設定を見直し、定期的なスキャンを行うことが重要です。
- Windows標準のセキュリティアプリや利用中のウイルス対策ソフトを開き、リアルタイム保護の設定が有効になっているかを確認する。
- 週に1回程度のフルスキャンをスケジュール登録し、自動的にウイルスチェックが行われるように設定する。
- ウイルス定義ファイルやソフト本体の更新設定を「自動更新」にしておき、新種のウイルスにも対応できるようにしておく。
デフラグやストレージ最適化を行う手順
HDDを長期間使用していると、データがバラバラの場所に保存され、読み書きに時間がかかるようになります。Windowsのデフラグ(最適化)機能を使うことで、断片化したデータを整理し、ある程度の速度低下やフリーズを防ぐことができます。SSDの場合は自動最適化が行われるため、仕様に従った利用が必要です。
- スタートメニューから「Windows管理ツール」や検索機能を使って「ドライブのデフラグと最適化」を開く。
- 一覧から最適化したいドライブを選択し、「最適化」ボタンをクリックして処理を開始する。
- 処理中はパソコンの負荷が高くなるため、作業を控えながら完了を待ち、「現在の状態」が「OK」になることを確認する。
用途に合ったメモリ容量に増設する手順
日常的にフリーズや動作の重さを感じる場合、メモリ容量そのものが足りていない可能性があります。作業内容に応じてメモリを増設することで、同時に複数のアプリを使っても安定しやすくなります。ただし、機種ごとの制限や取り付け方法が異なるため、取扱説明書をよく確認してから作業しましょう。
- パソコンの型番からメーカーの公式サイトや取扱説明書を参照し、対応するメモリ規格と最大搭載容量を確認する。
- パソコンを完全にシャットダウンし、電源ケーブルとバッテリーを外してから本体カバーを開け、空きスロットまたは既存メモリの構成を確認する。
- 静電気に注意しながら新しいメモリモジュールを規定のスロットに奥まで挿し込み、カバーを閉じて起動し、「実装RAM」の容量が増えているかを確認する。
ネット回線やWi-Fi環境を見直す手順
Webページの表示が極端に遅い、オンライン会議や動画視聴中に固まることが多い場合は、パソコン本体ではなくネット回線やWi-Fi環境がボトルネックになっているかもしれません。回線やルーターの見直しで、体感的な「重さ」が改善することがあります。
- 現在契約しているインターネット回線が光回線か、それ以外の方式かを確認し、高画質動画やオンライン会議が多い場合は光回線の利用を検討する。
- 無線LANルーターを部屋の隅や家具の影に置いている場合は、できるだけ高い位置で障害物の少ない場所に移動させる。
- 同時に接続しているスマートフォンやゲーム機などが多い場合は、一部の機器の接続を切るか、有線LAN接続を併用して通信負荷を分散させる。
自力で改善できないときに専門業者へ相談する手順
ここまでの対処を試しても改善がみられない場合や、HDD/SSDから異音がしている、重要なデータが入っている状態で初期化やリカバリーを実行するのが不安な場合は、無理に自分で作業を続けるよりも専門業者への相談を検討したほうが安全です。
- これまでに試した対処内容や発生している症状(エラーメッセージ、画面の状態、異音の有無など)をメモにまとめておく。
- パソコン修理業者とデータ復旧業者の違いを理解し、特にデータを守りたい場合は、初期化や部品交換の前にデータ復旧専門業者へ相談する。
- 電話やWebフォームから相談し、無料診断や見積もりの有無、復旧の可否やリスクについて説明を受けたうえで、依頼するかどうかを検討する。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する

自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み

デジタルデータリカバリーは「データ復旧専門業者17年連続データ復旧国内売上No.1」(※1)の実績を持つデータ復旧業者です。
データ復旧の技術力として、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※2)を誇っています。
他社で「復旧不可能」と判断された機器を、当社が復旧に成功した事例は数えきれません。実際に、他社対応後のご相談だけでも7,300件を超えています。
これこそが“データ復旧の最後の砦”と呼ばれる理由です。どんな状態でも、諦める前にまずはご相談ください。最善を尽くしてデータを取り戻します。
※1:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと。第三者機関によるデータ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人

デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。









































