電源ボタンを押しても、パソコンがまったく反応しない──ファンも回らず、ランプもつかない。そんな「完全無反応」のトラブルは、ある日突然やってきます。
- まったく電源が入らない(音も光もなし)
- コンセントを差し替えても改善しない
- 重要なデータが入っているのに何もできない
この状態を放置したり、むやみに電源をいじると、保存されている大切なデータが二度と取り出せなくなる可能性があります。原因は、電源ユニットの故障やマザーボードの障害、さらには過電流による損傷など、複数の要因が考えられます。
本記事では、パソコンが完全に反応しないときに考えられる主な原因と、自分で試せる基本的なチェック方法について、実用的かつ安全な手順で解説します。
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目次
パソコンが全く動かない主な原因
パソコンが動かない原因は、大きく分けて4つのカテゴリに分類できます。
電源の問題
パソコンが起動しない原因として、最も基本的に確認すべきなのが電源トラブルです。電源コードやアダプターの故障、ノートPCのバッテリー劣化、デスクトップPCの電源ユニット不良などが主な原因となります。また、コンセントや電源タップに異常がある場合や、マザーボードの故障によって電源が入らないこともあります。まずはケーブルや接続先に問題がないかを確かめることが重要です。
過熱(サーマルスロットリング)
パソコンのCPUやGPUが高温になると、自動的に処理能力を制限するサーマルスロットリングが発生し、状況によっては強制シャットダウンに至ることもあります。これは過熱による故障を防ぐための機能ですが、冷却ファンの故障や内部のホコリ、ヒートシンクの劣化、長時間の高負荷作業、通気性の悪い環境などが原因で過熱が起こります。こうした場合は、冷却機構の点検や掃除、使用環境の見直しが必要です。
システムファイルの破損
パソコンが全く起動しない原因のひとつに、Windowsのシステムファイルの破損が挙げられます。システムファイルは、OSが正常に起動・動作するために必要な基本プログラムや設定ファイルであり、これが壊れると起動処理が途中で止まり、ブラック画面やエラー表示につながることがあります。
システムファイルの破損は、電源の強制遮断やアップデート中のトラブルが引き金となることが多く、「起動に時間がかかる」「エラー画面が頻繁に出る」といった症状が現れる場合には、すでに破損が進行している可能性があります。
このような状態を放置すると、OSが完全に起動しなくなり、内部データにもアクセスできなくなるおそれがあります。早い段階で専門業者に相談し、正確な診断と対応を受けることが重要です。
HDDやSSDの物理的故障
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【要注意】メーカーや修理業者に依頼することのリスク

「まったく電源が入らない(音も光もなし)」「コンセントを差し替えても改善しない」――そんなトラブルに直面したとき、多くの方がまずメーカーや修理業者への依頼を考えるかもしれません。
修理を依頼すると、電源ユニットやマザーボードの交換が行われることがありますが、その過程でHDDやSSDも初期化・交換される可能性があり、保存されていたデータがすべて失われてしまうことがあります。
失いたくないデータを守りたい場合は、メーカーや修理業者ではなくデータ復旧の専門業者に相談するのが確実です。デジタルデータリカバリーではデータを保ったまま、故障した機器に対応できます。以下の3つの点で多くの方に選ばれています。
- 相談実績46万件以上(2011年1月~)の豊富な対応経験に基づき、個人・法人問わず幅広いトラブルに対応
- 一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)という業界トップクラスの技術力
- 他社で「復旧不可」とされた機器の対応実績が7,300件越えにものぼり、独自の復旧技術を保有
大切なデータを守るには、メーカーや修理業者ではなく当社にご相談ください。
パソコンが全く動かないときの対処法
パソコンの電源が入らない、起動しない場合の解決策を紹介します。
電源ケーブルやバッテリーを確認する
電源ケーブルが正しく接続されているか確認し、バッテリーの取り外しや交換を試みます。
- 電源コードが抜けていないか確認する。
- 別の電源コンセントに差し替えて試す。
- ノートパソコンの場合、バッテリーを取り外し、電源アダプターのみで起動を試す。
- デスクトップPCの場合、電源ユニットのスイッチが入っていることを確認する。
過熱している場合は冷却する
パソコンが過熱すると、安全のために自動的にシャットダウンすることがあります。この場合、冷却を行い、適切な環境で再起動を試みることで問題が解決する可能性があります。
- パソコンの電源を切り、完全にシャットダウンする。
- 電源コードやバッテリーを取り外し(ノートパソコンの場合)、30分以上放置して冷却する。
- 通気口や冷却ファンの周辺を確認し、埃が溜まっている場合はエアダスターなどで清掃する。
- パソコンを平らで通気性の良い場所に設置する。
- 室温が高い場合は、エアコンや扇風機を利用して環境を調整する。
- パソコンを再度起動し、問題が解決したか確認する。
不要な周辺機器を外して起動を試みる
USBデバイスや外付けHDDが原因で起動できないことがあるため、すべての周辺機器を外して起動を試します。
セーフモードでの起動を試す
ソフトウェアの問題が原因で起動しない場合、セーフモードでの起動を試すことでトラブルシューティングが可能になります。
- パソコンの電源を入れ、「Windowsのロゴ」が表示される前に「F8」キーを連打する。(Windows 10/11では、次の手順を使用)
- 「Windows回復環境(WinRE)」が起動したら、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」を選択する。
- 「再起動」をクリックし、次の画面で「4(セーフモードを有効にする)」または「5(ネットワークを使用したセーフモードを有効にする)」を選択する。
- セーフモードで起動したら、最近インストールしたソフトウェアやドライバーを削除し、問題の原因を特定する。
- 作業完了後、パソコンを再起動し、通常のモードで問題が解決したか確認する。
システムの復元を行う
Windowsが正常に動作していた過去の状態に戻すことで、問題が解決することがあります。
- 「Windows回復環境(WinRE)」を開く。
- 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「システムの復元」を選択する。
- エラー発生前の日付の復元ポイントを選び、「次へ」をクリックする。
- 画面の指示に従い、システムの復元を実行する。
システムの復元は有効な方法ですが、復元ポイントが破損していたり、途中でエラーが出ると状態が悪化する恐れがあります。操作に不安がある場合や復元で改善しないときは、無理をせず専門業者に相談することが安全です。