Dellのパソコンで突然「No boot device found」と表示され、Windowsが立ち上がらない──。以下のような症状が確認されている場合、すでにブート構成に深刻なトラブルが発生している可能性があります。
- 電源は入るが黒い画面に「No boot device found」の文字だけが表示される
- 再起動を繰り返してもWindowsが立ち上がらない
- BIOS設定画面には入れるが、HDDやSSDが認識されていない
この状態を放置すると、OSだけでなく内部データの復旧も困難になり、作業や業務に大きな支障が出る恐れがあります。まずは、ブート構成の破損・設定ミス・ストレージの認識エラーといった可能性を踏まえ、BIOS/UEFIの確認やブート修復などの対処を段階的に行うことが重要です。
本記事では、「No boot device found」の原因をわかりやすく解説するとともに、リスクを最小限に抑えるための具体的な対応手順を紹介しています。万一、自己対応に不安がある場合は、初期診断・見積り無料（24時間365日対応）の専門サービスをご利用ください。
目次
「No boot device found」エラーの原因
このエラーは、PCが起動可能なディスクやパーティションを見つけられない状態で発生します。原因は設定ミスから物理故障までさまざまです。
起動設定の不一致や順序ミス
パソコンは起動時に、どの場所・どの方式でWindowsを立ち上げるかを設定に従って判断します。この設定に誤りがあると、空のUSBから起動しようとしたり、起動モード（UEFI／Legacy）の不一致によってエラーが表示されます。起動順やモードを設定画面で見直すことで改善する場合があります。
ブート領域の破損（MBRやBCD）
パソコンは起動時に、MBRやBCDと呼ばれる情報を使ってWindowsを探します。これらが壊れていると「No boot device found」と表示されます。修復ツールで直せることもありますが、操作を誤ると悪化する可能性があるため、不安な場合は専門業者に相談するのが安心です。
システムパーティションが非アクティブ
Windowsが入っている場所（パーティション）が「起動してよい場所」として設定されていないと、パソコンは正しく起動できず、「No boot device found」と表示されます。設定はコマンドで変更できますが、誤ると状況が悪化するリスクもあるため、不安がある場合は専門業者に相談するのが確実です。
ストレージの接続不良または物理障害
HDDやSSDがパソコンに認識されない場合、単なる接続不良だけでなく、記憶装置そのものに物理的な故障が起きている可能性があります。とくに以下のような症状がある場合は、内部の精密部品に深刻な障害が発生している恐れがあります。
- セーフモードでも起動しない
- カチカチ・ジジジといった異音がする
- 長く使っていたPCが突然クラッシュした
- 衝撃や振動を加えた直後に動かなくなった
このような物理障害では、一般的な修復方法ではデータを取り出すことができず、無理に操作すると状態が悪化し、データ消失のリスクがさらに高まります。大切なデータが入っている場合は、自己判断での対応は避け、専門のデータ復旧業者に相談することが安全です。
当社では、15,000種類以上の障害パターンに対応した実績と、46万件を超える相談データを活用した診断システムを備えており、24時間365日体制で無料の初期診断を受け付けています。データトラブルにお困りの際は、いつでもご相談ください。
Dell「No boot device found」エラーの対処法
ここからは、上記の原因に対する具体的な復旧手順を紹介します。順番に実行することで、解決の手がかりが得られます。
周辺機器の取り外しと再起動を試す方法
USBメモリや外付けHDDが接続されていると、誤ってそちらから起動しようとする場合があります。
- PCの電源を切る。
- USBメモリや外付けHDD、SDカードなどをすべて取り外す。
- 再び電源を入れ、エラーが解消するか確認する。
BIOS/UEFI設定を確認・修正する方法
BIOSでストレージが正しく認識されているか確認し、起動モードとブート順序を見直します。
- 電源を入れた直後に「F2」または「F12」キーを連打してBIOSに入る。
- 「System Information」でディスクが認識されているか確認。
- 「Boot Sequence」で起動順序を変更し、OSのあるディスクを上位に設定。
- 「Boot List Option」でUEFIまたはLegacyを確認し、OSインストール時と一致させる。
- 変更を保存して再起動。
ブートオプションを追加・修正する方法
「Boot Sequence」に「Windows Boot Manager」がない場合は手動で追加する必要があります。
- BIOSの「Boot Sequence」で「Add Boot Option」を選択。
- ブートファイルとして
bootx64.efiを指定。 - 新しいBoot Option名に「Windows Boot Manager」と入力。
- 作成したブート項目を有効化し、既存の無効な項目は無効化。
- 保存して再起動。
システムパーティションをアクティブにする方法
システムパーティションが非アクティブな場合は、diskpartコマンドで手動設定します。
- 回復環境のコマンドプロンプトを開く。
- 以下のコマンドを実行：
diskpart
list disk
select disk 0（OSが入っているディスク）
list partition
select partition 1（通常は100MBまたは500MBのEFIパーティション）
active - 終了後、PCを再起動。
コマンドでブート領域を修復する方法
Windowsのインストールメディアや回復ドライブから起動し、ブート領域を修復します。
- Windows回復環境（WinRE）で「コマンドプロンプト」を開く。
- 以下のコマンドを順に入力してEnter：
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /scanos
bootrec /rebuildbcd - 完了後、PCを再起動して動作確認。
専門業者に相談する
上記の対処法で改善しない場合は、Windowsを初期化するクリーンインストールや、診断ツールを使ってハードウェアの状態を確認する方法もあります。ただし、初期化を行うと内部のデータはすべて消去され、元に戻すことはできません。また、診断ツールを使えば物理障害の有無をチェックできますが、異常が見つかった場合の対応は高度で、自力での復旧は非常にリスクが高くなります。大切なデータが残っている場合は、無理に操作をせず、初めから専門のデータ復旧業者に相談するのが最も安全です。
デジタルデータリカバリーは、他社で「復旧不可能」とされた機器でも、これまでに7,300件以上のご相談（※1）を受け、多くのデータを取り戻してきました。データ復旧は試行錯誤を重ねるほど成功率が下がるため、初めから最新の設備と高い技術力を持つ当社にお任せいただくことが重要です。当社では、一部復旧を含む復旧成功率91.5%（※2）という実績で、大切なデータを守るお手伝いをしています。初期診断・ご相談は完全無料、24時間365日対応しておりますので、お困りの際はお気軽にご連絡ください。
※1：算出期間：2016年6月1日～
※２：内、完全復旧57.8%。復旧件数割合＝データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
