Windowsの起動時、「ドライブのスキャンおよび修復中」と表示されたまま、動かない場合、パソコンに致命的な障害が起きていることが考えられます。この場合、原因ごとに適切な対応をとらないと状態が悪化してしまいます。

このページでは、「ドライブのスキャンおよび修復中」と表示されて動かない時の復旧方法をご紹介します。状態を悪化させないよう注意点を含め、適切な対応を取りましょう。

ドライブのスキャンおよび修復中と表示される原因

「ドライブのスキャン及び修復中」という画面が表示されている場合、パソコンの内部ディスクに何らかのトラブルが発生しています。

考えられる原因は、次のとおりです。

1. システムが壊れている場合
2. HDDが壊れている場合

ここでは、その具体的な内容を紹介します。

システムが壊れている場合

この場合、Windowsのシステムに深刻な異常が発生していると考えられます。

Windowsはシステム上のエラーが原因で起動しない場合、それを自動で修復しようとします。しかし、深刻な障害であればあるほど、修復には時間がかかり、ついには「修復中です」と表示されたまま、動作を停止してしまうこともあります。

Windows7で「Windowsエラー回復処理」画面が表示される原因と対処法はこちら

HDDが壊れている場合

この場合、HDDが物理的に壊れている状態です。HDDはOSやデータを保存している重要な部分であすが、衝撃には弱く、「PCを落とした・倒した」「水をこぼした」などの理由から破損することがあります。特に再起動を繰り返したりたり、異音・異臭がする場合は、きわめて危険な状態と考えられます。

物理障害を起こしたHDDのデータ復旧は難易度が高く、クリーンルームという専用の設備で開封作業が必要となります。もし重要なデータが保存されている場合、自分で作業を試す前に、データ復旧の専門業者に相談することをおすすめします。

ドライブのスキャンおよび修復中と表示される時の注意点

「ドライブのスキャン及び修復中」と表示される場合、以下の注意点に気を付けましょう。

強制終了を繰り返す

過度な強制終了はデータを失う危険性があります。

HDDは常にデータの読み書きを行っており、複数のデータ情報を更新し続ける必要があります。そこで強制終了を繰り返すと、HDDの故障につながりデータ紛失につながりかねません。数時間「ドライブのスキャンおよび修復中」と表示されるからと強制終了を繰り返す行為は控えましょう。

 

OSの再インストール

既存のデータが上書きされてしまいます。

OSの再インストール（リカバリー）を行うと既存のデータは上書きされてしまい消えてしまいます。上書きされてしまうと元々あったデータが損失してしまう可能性があることに加えて、データ復旧は難しくなってしまいます。障害が生じている際のOSの再インストールには注意が必要です。

パソコンが起動しない原因と対処法は、以下の記事で詳しく解説しています。

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「ドライブのスキャンおよび修復中」と表示され続ける時の対処法

「ドライブのスキャンおよび修復中」と画面に表示されている場合、通常ならドライブの修復が完了すると自動的にパソコンが再起動します。しかし、丸一日たっても表示され続ける場合、また別の対処を取らなければなりません。

ここでは以下4つの対処法をご紹介いたします。

• 放置する
• 再起動する
• 詳細ブートオプションから復旧する
• セーフモードから復旧する

放置する

まだ数分待っただけで改善されないとお困りになった場合は、そのまま放置しましょう。

ドライブの修復自体、時間がかかる作業です。特にアクセスランプがついている場合は作業の途中であることを表していますので、その際は強制終了をせず放置してください。

「ディスクのエラーを確認しています」エラーが終わらない原因と対処法はこちら

再起動する

数時間待っても一向に進まない場合は、再起動しましょう。

たふぁし、再起動を行っても問題が解決されない場合、深刻な障害が発生している可能性があります。その場合は、専門業者に対応を依頼することをおすすめします。

パソコンのデータ復旧・復元方法についてはこちら

詳細ブートオプションから修復する

パソコン移動後、メーカーのロゴ画面が表示されたら「F8」キーを何度か押しましょう。「詳細ブートオプション」という画面が表示されます。

指示に従うと「システム回復オプション」が開き、そこから「スタートアップ修復」と「システムの復元」を選択できるので、両方とも試してみましょう。

「No bootable device」と表示された時の対処法はこちら

セーフモードからシステムを復元する

通常モードでパソコンを起動すると「ドライブのスキャンおよび修復中」と表示される場合でも、セーフモードなら起動できることがあります。

セーフモードとは、最低限のシステム環境でパソコンを起動させるモードであり、システム上に発生した軽い不具合を回避して起動することが可能です。

もしセーフモードで起動できた場合は、直近で変更した設定をもとに戻す「システムの復元」から問題が解決することがあります。

一方で、セーフモードでパソコンが起動できなかった場合、より深刻な障害が発生している可能性が高いです。不用意に操作すると状態が悪化するため、専門業者まで対応を依頼されることをおすすめします。

セーフモードで起動する手順

1. 再起動を行い始めたら「F8キー」を押し「詳細オプション」を選択する
2. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「その他の修復オプション」に進む
3. 詳細オプション画面から「スタートアップ設定」を選択する
4. スタートアップ設定の選択画面から「セーフモードを有効にする」を選択する

「Invalid system disk」と表示された時の対処法はこちら

システム復元をおこなう

Windowsには「システム復元」という便利な機能があり、セーフモード上でシステムを復元すれば、パソコンが起動しない問題も解決できることがあります。

ただし、ステムを復元でも、起動かかわる問題が解決されない場合、より深刻なトラブルが発生している可能性が高いことから、専門業者まで対応を依頼するようにしましょう。

システム復元をおこなう手順は次のとおりです。

①検索ボックスに「復元ポイント」と打ち込むと「システムのプロパティ」というダイアログは表示されます。ここから「システムの保護」→「システムの復元」と進みます。

復元ポイントを事前に作成していない場合や、自力で復元したデータが不完全な状態の場合は以下のリンクを参考にしてください。

 

自力で対応できないときは、専門業者に相談する

上記の対処法を行っても、ずっと同じ画面のままで、問題が解決されない場合、ストレージに重度の障害が起きている可能性があります。

この場合、データの要不要に応じて依頼先が分かれます。

データが不要な場合：メーカーの修理・交換サービスを利用する

機器の起動を優先する場合、メーカーに修理依頼をおこなうことで対応できる場合があります（メーカー保証期間内であれば、安価で修理できますので、保証書を確認しましょう）。

しかし、メーカーは修理を行うだけでデータ復旧はできません。必要なデータがパソコン上に保存されている場合はデータの重要度に合わせ、データ復旧の専門業社に依頼することも検討しましょう。

 

データが必要な場合：データ復旧の専門業者に相談する

PCの中に、失いたくない大切なデータがある場合は、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。

これまでの対処方法は、ごく「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。

データ復旧業者では、PCに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行うことで、故障原因の特定が可能になります。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。

デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。