パソコンでデータを誤って削除してしまった、またはフォーマットしてしまった場合でも、諦めることはありません。いくつかの方法でデータを復元できる可能性があります。
この記事では、パソコンのデータを復元する方法をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
目次
データを復元するためにまず試すべきこと
データが消えてしまった場合、まずは下記を試してみてください。
そもそもパソコンが起動しない・立ち上がらない場合に試すべきことは下記の記事で詳しく解説しています。
ごみ箱からデータを復元する
パソコンで削除されたデータは一般的にゴミ箱に移ります。ゴミ箱に復元したいデータがあるか、はじめに確認するようにしましょう。
ごみ箱からデータを復元する方法は以下の通りです。
- デスクトップの「ごみ箱」アイコンをクリック
- 復元したいデータやファイルをクリックする
- 「元に戻す」をクリックする
このように、ゴミ箱にデータが残っていた場合は簡単にデータを復元することが可能です。
ただし、次の場合、ごみ箱にデータが移動せずに消えてしまいます。
ごみ箱にデータが移動せず消える場合
- ショートカット(Shift+Delete)による削除を行った。
- ごみ箱のプロパティで「ごみ箱にファイルを移動しないで、削除と同時にファイルを消去する」にチェックが入っていた。
- ごみ箱の容量を超える、大容量のデータの削除を行った。
- NAS(ネットワーク上に設置された記憶装置)のデータを削除した。
以上のように特定のショートカットキーの使用や誤った設定にしてしまうと、削除データはゴミ箱に残らないため注意が必要です。
コマンドプロンプトを使用して削除されたファイルを復元する
Windowsにバックアップがない場合、コマンドプロンプトを使用することで、完全に削除されたファイルの復元を試すことが出来ます。
コマンドプロンプトを使用して削除されたファイルを回復する手順は次のとおりです。
- 「Windowsキー+ R」を押し「ファイル名を指定して実行」を表示。「CMD」と入力
- 「Ctrl + Shift + Enter」を押して、コマンドプロンプトを開きます。
- 「attrib -h -r -s /s /d C:(回復するドライブの名前)」と入力します
ただし、コマンドプロンプトを繰り返し起動させると、パソコンやストレージに負荷がかかるため、障害を悪化させる場合があります。
一度試してもデータが復元されない場合は専門家であるデータ復旧業者に相談しましょう。
スタートアップ修復から復元する
スタートアップ修復とはWindowsPCが正常に起動できない際に、自動的に実行されるエラー修復機能です。
システムファイルの欠落や損傷など、起動時の特定の問題を修復できます。
- 自動修復画面から「トラブルシューティング」をクリックする
- 「トラブルシューティング」の 「詳細オプション」をクリックする
- 「詳細オプション」から「スタートアップ修復」を選択する
- 対象のアカウントを選択してパスワードを入力したら「続行」をクリックする
- 自動的にエラー診断の後にエラー修復が行われるので、自動修復を待つ
セーフモードでパソコンを起動する
セーフモードとは最小限の機能でパソコンを起動できる機能です。この方法でパソコンを立ち上げることでフリーズなどの影響を受けずに操作することができる場合があります。
セーフモードでパソコンを起動する方法は以下の通りです。
- パソコンの電源を入れて起動したら、すぐに電源ボタンを再度長押しして強制終了する
- 再度パソコンを起動すると「自動修復を準備しています」の画面が表示されるので、しばらく待つ
- 自動修復画面が表示されたら「詳細オプション」→「トラブルシューティング」の順にクリックする
- 「詳細オプション」→「その他の修復オプションを表示」をクリックする
- 「スタートアップ設定」をクリックすると数字の一覧が表示される
- キーボードで「セーフモードを有効にする」か「セーフモードとネットワークを有効にする」の数字を押す
- パソコンがセーフモードで立ち上がる
パソコンの画面上に「セーフモード」と表示されていればセーフモードで立ち上がっています。ただし、以上の操作でもセーフモードで起動できなければ、データの必要性に合わせてメーカー・修理業者かデータ復旧業者に相談しましょう。
以前のバージョンを使用してデータを復元する
パソコン初心者でも、消えたデータを時間で選択して簡単に復元できます。
「以前のバージョン」を使えば、データが削除された日やファイル名が分からない場合でも、データを復元できる可能性がるので試しましょう。
- エクスプローラーをクリックし、データを保存していたアイコンを右クリックします。デスクトップに保存していたなら「デスクトップ」のアイコンをクリックしてください。
- 「プロパティ」を表示し、「以前のバージョン」のタブを選択します。
- 復元したい時間を選択し、「復元」をクリックすれば完了です。
ファイル履歴からデータを復元する方法
Windows10/11ではファイルの履歴から復元することも可能です。「ファイル履歴」機能はWindowsに標準装備されている機能ですが機能をオンにしていないと履歴は保存されないので注意してください。
ファイル履歴を使用したデータ復元手順は次のとおりです
- スタートメニューの検索欄に「ファイル履歴」と入力し、ファイル履歴を選択する
- 利用できるドライブを選び、「オンにする」をクリックします
- 「個人用ファイルの復元」をクリックします。
- バックアップした日時ごとにファイルやフォルダーが表示されるので、復元したいファイル、またはフォルダーを右クリックして「復元」を選択します。
- 「ファイルを置き換える」をクリックするとファイルが復元される
- スタートメニューのアプリの一覧から「Windowsシステムツール」を探し、「コントロールパネル」をクリックする
- 「ファイル履歴」をクリックする
- 「ドライブの選択」をクリックする
- 利用できるドライブを選び、「オンにする」をクリックする
- 「個人用ファイルの復元」をクリックし、しばらく待機する
- バックアップファイルが表示されたら、復元したいファイルを選び「復元」を選択する
- 「ファイルを置き換える」をクリックするとファイルが復元されます。
以上のデータの復元作業は何度も繰り返し行える訳ではありません。誤った操作を繰り返してしまうと上書きが進み、復元できたはずのデータも完全に失ってしまうリスクもあります。
自身での操作に不安がある方や、対処法を試しても復元できなかった方、より確実にデータを復元したい方は、一度データ復旧業者へ相談することをおすすめします。
パソコンでデータが消える原因
パソコンでデータが消えてしまう原因は、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
人為的なミス
パソコンでデータが消える原因の大半は、ファイルの削除、フォーマット、上書きなど、誤った操作によってデータを消してしまうことにあります。
多くの場合、削除されたファイルはストレージデバイスの「ごみ箱」に一時的に移動されるか、ファイルシステム上で「使用可能なスペース」としてマークされるだけで、実際にはデータが直ちに消去されるわけではありません。
一定期間内であれば、これらのファイルを比較的容易に復元できる可能性があります。しかし、データを上書きした場合やフォーマット後に操作を続けた場合、データの復元は困難です。このときデータ復旧ソフトを繰り返しかけると上書きがすすみ、取り返しがつかなくなるため、
このような状況でデータ復元に失敗すると、最悪の場合、保存データが全て消えてしまうため、一つでも多くのデータを復元したい場合は、データ復旧業者までご相談ください。
ハードウェアの故障(物理障害)
物理障害とは、パソコン本体が破損した状態を指し、以下の原因によって発生します。
- パソコンやストレージに物をぶつける
- 誤って水をこぼしてしまう
- 落下させる
これらの原因によって、データの消失につながる症状が発生することがあります。
また、経年劣化による故障でも発生する可能性があります。パソコンやストレージには寿命があり、特にSSDは、書き込み回数に限界があり、症状がシステムエラーと変わらないため、寿命に気づくことが難しい場合があります。
物理障害が発生した場合、復旧には専門知識と技術が必要です。技術力の高いデータ復旧業者に依頼することで、HDD/SSDからデータを復元可能な場合があります。各業者の技術力は異なるため、実績豊富な専門業者に相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーでは、「電話」「メール」で、24時間365日ご相談を受け付けています。
データを復元したい時の注意点
消去したファイルに新しく上書きがされない限り、データはパソコンの記憶装置(HDD/SSD)に残っているため復元が可能です。しかし、焦って誤った対処を行ってしまい、データが消えてしまう恐れがあります。
必ず下記の注意点を確認しておきましょう。
パソコンの電源が入らない原因や対処法は下記の記事でも詳しく解説しています。
強制終了・再起動・操作続行は行わない
強制終了・再起動は操作続行は絶対に行わないでください。これらの操作は、データ領域に負荷をかけやすく、データの上書きや障害の進行を促してしまいます。
特にストレージの物理的な破損も併発していた場合、過度な強制終了によりデータを失うだけでなく、異音の発生や、頻繁なフリーズも発生することがあります。
PCをフォーマットしない
パソコンやストレージを使用中に、「フォーマットする必要があります」というエラーが表示された場合、指示に従ってフォーマットしてしまうと、ストレージ内のデータはすべて消去されてしまいます。
この場合、データ復元は非常に困難になるため、絶対に実行しないでください。エラーの原因は、ストレージの物理的な障害や、システムの整合性不良など様々です。状況によっては、データ復旧ソフトでの復元が困難な場合もあります。
データ復旧専門業者に相談することで、以下のメリットがあります。
- 原因を特定し、データ損失のリスクを最小限に抑えながら、適切な復旧方法を選択できる
- 高度な技術と知識を用いて、復元可能性の高い復旧作業を行ってくれる
デジタルデータリカバリーでは、年中無休で365日24時間の電話受付・無料診断を行っています。突然の故障でもすぐに対応可能ですので、お気軽にご相談ください。
物理障害が発生している場合はデフラグやチェックディスクをしない
デフラグとチェックディスクは、パソコンやHDD/SSDの動作改善に役立つ便利なツールですが、パソコンやHDD/SSDに多大な負荷がかかります。
特に、機器が物理的に破損・劣化している場合、この負荷に耐え切れずに完全に故障してしまう可能性があります。特に次の場合は物理障害の恐れがあるため要注意です。
- 異音が発生する
- 読み書き速度が極端に遅くなる
- 認識しなくなる
- データが消失する
実行前に必ず物理障害の可能性を判断し、データバックアップを取るようにしましょう。
データ復元ソフトを使用する
データ復元ソフトでは軽微な症状しか直すことが出来ず、対応していない症状だと状況を悪化させる危険性があります。手軽に使用できるというメリットはありますが、精度や悪化のリスクには十分注意しておきましょう。
データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、繰り返しのフォーマットなどの重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、操作ミスによるデータ削除などの「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、PCに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因の正確な特定が可能です。またプロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
DDRの強み
国内に数多く存在するデータ復旧業者の中でもデジタルデータリカバリー(DDR)の強みは国内トップクラスの技術力です。
私たちデジタルデータリカバリーでは、過去41万件以上のご相談実績から算出されるデータベースをもとに、一般的なデータ復旧業者では復旧できない症状でも対応可能です。また機器や症状ごとに配置された専門のエンジニアが、最先端の設備と技術力を駆使し、正確な診断、およびデータ復旧を行います。
大切なデータ、業務にかかわる重要なデータを復旧させたい場合はご気軽にご相談ください。当社では、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
対応メーカー例
デスクトップ・ノートパソコンメーカー表
- Dell
- Lenovo
- HP
- NEC
- マウスコンピューター
- 富士通
- Dynabook
- ASUS
- パナソニック
- マイクロソフト
- Acer
- FRONTIER
- iiyama
- MSI
- 東芝
- VAIO
- GIGABYTE
- Razer
- TSUKUMO
- LGエレクトロニクス
- ドスパラ
- HUAWEI
- EPSON DIRECT
- ONE-NETBOOK Technology
- GPD
- KEIAN
- FFF SMART LIFE CONNECTED
- サードウェーブ
- ECS
- インテル
- アプライド
- Abee
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数41万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。