- 電源を入れてもOSが立ち上がらず、真っ黒な画面のまま止まる
- PCは反応しないが、BIOSは正常に表示される
- ハードディスクやSSDに異音はなく、ランプも点灯している
このような症状が現れたとき、多くの場合「システムの深刻な異常」や「ストレージの障害」が発生している可能性があります。放置すれば、大切な写真・業務データが二度と取り出せなくなるリスクが高まります。
そこで本記事では、OSが起動しないときに考えられる主な原因と対処法を、データ復旧の専門家の視点からわかりやすく解説します。安易な初期化や誤操作を避けるためにも、まずは症状ごとに冷静に原因を見極め、最も効果的な手順を選ぶことが重要です。
「自分では判断が難しい」「このまま電源を入れ続けて大丈夫か不安…」という方は、無料の初期診断もご利用いただけます。大切なデータを守るため、今すぐ行動しましょう。
パソコンが起動しない場合の全般的な原因と対処法を解説した記事はこちら
目次
BIOSは起動するがPCが起動しない原因
この症状は、PCのハードウェアとしては基本的な機能が動作している一方、OSの読み込みに失敗していることを示しています。原因は複数あり、放置することでデータ消失やシステム破損に発展する可能性があります。下記に分類して解説します。
外部デバイスやケーブルの干渉
接続されたUSBメモリや外付けHDD、プリンタなどが起動プロセスに干渉するケースがあります。起動優先順位の誤設定や、周辺機器の不具合が原因となる場合もあるため、まずは取り外して確認しましょう。
BIOS/UEFIの設定不備
パソコンが起動しない原因として、以下の設定ミスが関係している場合もあります。
- 起動順(ブートオーダー)の設定ミス
誤ったデバイスが先に指定されていると、Windowsが正常に立ち上がらなくなることがあります。 - 「Secure Boot」の影響
信頼されたソフトウェアだけを読み込んで起動するセキュリティ機能で、不正なプログラムを防ぐ役割がありますが、互換性の問題で起動を妨げることもあります。 - 「Fast Boot」の影響
起動時間を短縮するために一部の初期化処理を省略する機能ですが、環境によっては正常に起動できない原因になることがあります。
これらの機能が原因で起動に問題が生じている場合は、BIOS設定を初期化したり、各機能の有効・無効を見直すことが必要です。
メモリやマザーボードの不具合
パソコンがBIOSまでは表示されるのに、その先で止まってしまう場合、メモリ(RAM)やマザーボードの一部に不具合がある可能性も考えられます。
たとえば、メモリを差し込むスロットや、メモリそのものに問題があると、Windowsの読み込み中にパソコンが動かなくなってしまうことがあります。このようなトラブルは、見た目ではわかりにくく、原因の特定が難しいこともあります。
Windowsシステムファイルの破損
パソコンが起動しない原因のひとつに、OS(基本ソフト)の大事なファイルが壊れてしまっているケースがあります。
これにより、正常にWindowsが立ち上がらなくなることがあります。ファイルが壊れる原因としては「アップデートの失敗」「電源が突然切れてしまった」こと等が考えられます。
ストレージ機器の障害

パソコンの電源を入れてもWindowsが起動しない場合、HDDやSSDに不具合が起きている可能性があります。とくにHDDは内部が非常に繊細で、何度も電源を入れ直すだけでもデータに深刻なダメージが加わることがあります。
このようなトラブルに遭遇したときは、すぐ電源を切り、操作を控えることが重要です。原因を正確に突き止め、安全に対処するためには、専門知識と専用の設備が必要になります。
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BIOSは起動するがOSが起動しない時の対処法
以下の方法を順番に試すことで、多くのケースで起動障害を解決することが可能です。
外部機器を取り外す
USB機器や外付けストレージが起動を妨げるケースがあります。まずは最小構成にして再起動を試みましょう。
- PCの電源を切り、すべてのUSB機器や周辺機器を取り外します。
- キーボードとマウスのみを残して電源を入れます。
- 正常に起動するか確認します。
- 起動すれば、1つずつ機器を再接続し、問題の原因を特定します。
放電(ハードリセット)を行う
一時的な電気的障害や静電気の蓄積により、正常な起動が妨げられる場合があります。放電処理によって状況が改善されることがあります。
- PCの電源を完全に切り、電源コードを抜きます。ノートPCの場合はバッテリーも取り外します(可能な場合)。
- 電源ボタンを15~30秒ほど長押しして、内部の電気を放電します。
- 数分待った後、再度電源ケーブルとバッテリーを接続し、電源を入れます。
BIOSで起動順序を確認する
起動順序の設定が正しくないと、OSがインストールされたドライブが認識されず、起動に失敗することがあります。
- PC起動直後にDeleteキーまたはF2キーなどでBIOS/UEFIに入ります。
- 「Boot」や「Boot Order」のメニューを選択します。
- Windowsがインストールされているドライブ(例:Windows Boot Manager)が最優先に設定されていることを確認します。
- 変更した場合は、F10キーで保存して終了します。
BIOS設定を初期化する
設定ミスや誤作動によってOS起動に失敗している場合、BIOS/UEFIをデフォルト状態に戻すことで改善することがあります。
- BIOS/UEFIセットアップに入ります(T3参照)。
- 「Load Setup Defaults」または「Load Optimized Defaults」を選択します(多くはF9キーで実行)。
- 設定を保存して終了します(F10キー)。
- 再起動後、OSが正常に起動するか確認します。
HDD/SSDの接続を確認する
HDDやSSDの接続不良、またはドライブの物理的故障により、OSが読み込まれない場合があります。内部の接続状態を確認しましょう。
- PCの電源を切り、コンセントを抜きます。
- PCケースを開け、ストレージデバイスのSATA/電源ケーブルを確認します。
- ケーブルを一度抜き、再接続します(リシート)。
- 可能であれば別のポートやケーブルでも試します。
メモリモジュールの抜き差しを試す
メモリの接触不良や故障は、BIOS後の読み込み失敗の原因になり得ます。再装着やスロット変更で改善することがあります。
- 電源を切り、ケースを開けてメモリモジュールを確認します。
- モジュールを一度外し、エアダスターなどでスロットのホコリを除去します。
- 元のスロットまたは別のスロットにしっかりと差し込み直します。
- 複数のメモリがある場合は、1本ずつ挿して起動を確認します。
Windows回復環境(WinRE)を使う
Windowsには起動失敗時の修復ツールが用意されています。これにより、ブート構成やシステムファイルのエラーを自動修復することが可能です。
- PCを3回強制終了(電源ボタン長押し)して、4回目に自動的にWinREが起動するようにします。
- もしくは、Windowsインストールメディアを挿入して起動、「コンピューターを修復する」を選択します。
- 「トラブルシューティング」→「スタートアップ修復」を選びます。
- 処理が終わるまで待ち、PCを再起動して動作を確認します。
コマンドプロンプトで修復コマンドを実行する
自動修復が効果を発揮しない場合は、コマンドプロンプトから手動でMBR/BCDやシステムファイルを修復することもできます。
- WinREの「詳細オプション」→「コマンドプロンプト」を選択します。
- 以下のコマンドを1行ずつ実行します:
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /scanos
bootrec /rebuildbcd
- 必要に応じて
chkdsk C: /f /r
やsfc /scannow
も使用します。
セーフモード起動で診断を行う
セーフモードでは、最小限のドライバ構成で起動するため、ドライバやソフトの影響を切り分けるのに役立ちます。
- WinREにアクセスし、「スタートアップ設定」→「再起動」を選択。
- F4キーを押して「セーフモード」を選択します。
- 起動したら、不要なソフトウェアの削除やウイルススキャンを行います。
データ復旧の専門業者へ相談する

ここまでの対処法を試しても問題が解決しない場合や、機器自体が物理的に破損している可能性がある場合は、自力での修復は非常に困難です。特に重要なデータが保存されている場合、無理な操作は状況を悪化させる恐れがあるため、速やかにデータ復旧の専門業者に相談するのが最も安全な選択です。
データ復旧専門業者であれば、障害の原因を正確に診断し、データを安全に回収するための最適な方法を提案できます。当社「デジタルデータリカバリー」では、専門アドバイザーが24時間365日体制でご相談を承っており、初期診断とお見積りはすべて無料です。少しでも不安を感じたら、まずはお気軽にご相談ください。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2%」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
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弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。