「MacがUSBから起動しない」。そんな突然のトラブルに、多くのユーザーが戸惑いを感じています。たとえば、以下のような症状が見受けられます。
- USBメモリを接続しても起動ディスクとして認識されない
- Optionキーを押してもUSBが選択肢に出てこない
- USBからの起動を試みると再起動を繰り返す
このような状態は、Mac本体やUSB側の設定・接続に何らかの問題が発生しているサインかもしれません。原因を見誤ったまま試行錯誤を続けると、さらに状態が悪化し、システムやデータに深刻な影響を及ぼす恐れもあります。
本記事では、MacがUSBから起動しないときに考えられる主な原因と、それぞれの対処法を初心者にもわかりやすく解説しています。起動障害を正しく理解し、最短ルートでの解決を目指しましょう。
もしご自身での対処が難しいと感じた場合は、私たち専門業者が24時間365日、無料で初期診断を行っています。まずはお気軽にご相談ください。
目次
MacがUSBから起動しない原因
MacがUSBから起動しない場合、いくつかの典型的な原因が考えられます。これらを正しく把握することが、早期復旧の第一歩です。
USB作成ミス・フォーマット不備
正しくフォーマットされていないUSBは、起動ディスクとして認識されません。GUIDパーティションマップ＋Mac対応のファイルシステムで作成されているか確認が必要です。
OS互換性の問題
USBに収められたOSのバージョンが、Macのハードウェアと互換性がない場合、正常に起動できません。
セキュリティ設定の制限
T2/M1/M2チップ搭載のMacでは、初期設定で「外部メディアからの起動を許可しない」状態になっています。これによりUSBからの起動がブロックされます。
NVRAM/PRAMの不具合
起動ディスクに関する情報が破損していると、USBの認識に支障が出ることがあります。
ファイルシステムやOS破損
USB自体のデータが破損していたり、MacのOSに異常が発生していたりする場合、正常に起動できなくなることがあります。起動に失敗したまま無理に操作を続けると、状況がさらに悪化し、保存されていたデータが上書きされたり、完全に消失したりするリスクが高まります。
USBやポートの物理障害
USBメモリそのものの故障や、接続ポートの破損が発生している場合、MacがUSBを認識できず、起動が行えなくなることがあります。
これらの障害は、原因が複数絡み合っていることも多く、正確な診断には専門的な知識と検査環境が必要です。無理に操作を続けるとデータの上書きや完全消失を招く恐れがあるため、早い段階で専門業者に相談することが大切です。
そのため、少しでも異常を感じた段階で適切な診断と対応を行うことが非常に重要です。安易な再起動や自己判断による操作は状態を悪化させる原因となるため避けるべきです。専門業者に相談することで、貴重なデータを守れる可能性が大きく高まります。
【要注意】メーカーや修理業者に依頼することのリスク
データトラブルが起きた場合、多くの方がメーカーや修理業者への依頼を考えるかもしれません。確かに本体の修理や部品交換は可能ですが、HDDやSSDなどの記憶媒体の初期化・交換によって、データは全て消えてしまいます。
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MacがUSBから起動しない場合の対処法
MacがUSBから起動しない場合でも、正しい手順を踏めば改善できるケースは多くあります。以下に具体的な対処法を紹介します。
USBのフォーマットと再作成
ブート用USBを正しく作成することが重要です。作成ミスがある場合、起動できません。
- ディスクユーティリティを開き、対象のUSBを選択します。
- 「消去」タブから「GUIDパーティションマップ」と「Mac OS拡張（ジャーナリング）」を選択して初期化します。
- Apple公式手順に従って起動用インストーラを作成します。
セキュリティ設定の変更
T2/M1/M2チップ搭載Macでは、外部メディアからの起動を許可する必要があります。
- Command＋Rでリカバリーモードに入ります。
- メニューバーから「ユーティリティ」→「スタートアップセキュリティユーティリティ」を選びます。
- 「外部メディアからの起動を許可」にチェックを入れます。
Optionキーでの起動
USBを起動ディスクとして選択するために、Optionキーで起動します。
- Macの電源を切ります。
- 再度電源を入れた直後にOptionキーを長押しします。
- 起動可能なディスク一覧からUSBを選択します。
NVRAM/PRAMのリセット
起動ディスクの情報が正しく読み込まれない場合、NVRAM/PRAMリセットで解消されることがあります。
- Macの電源を切ります。
- 「Option＋Command＋P＋R」を同時に押したまま電源を入れます。
- 約20秒間そのまま保持してリセットを実行します。
SMCリセット（Intel Mac）
Intel Macに限り、システム管理コントローラ（SMC）をリセットすることで動作が安定する場合があります。
- Macの電源を完全に切ります。
- 「Shift＋Control＋Option」を左側で押しながら電源ボタンを10秒押します。
- キーを離し、通常通りに起動します。
USBやポートの確認
別のUSBメモリやポートを使って、物理的な故障の切り分けを行います。
- 別のUSBポートに接続してみます。
- 別のMacやUSBメモリで起動を試みます。
- USB自体が認識されるか確認します。
OSとファームウェアのアップデート
互換性の問題を防ぐため、最新のmacOSやファームウェアにアップデートします。
- インターネットに接続した状態で「システム設定」→「ソフトウェアアップデート」を開きます。
- 表示されるアップデートを実行します。
- 再起動後にUSB起動を再試行します。
ディスクユーティリティによる修復
ファイルシステムの破損が疑われる場合、First Aid機能での修復を試みます。
- macOSユーティリティから「ディスクユーティリティ」を開きます。
- 対象ディスクを選択し「First Aid」を実行します。
- 処理完了後、再起動して動作を確認します。
Macの起動トラブルは、自己判断で対応すると状況を悪化させる恐れがあります。特に、原因がUSBのデータ破損やOSの異常によるものであった場合、誤った操作がさらなる障害を引き起こすリスクがあります。
そのため、専門的な診断と正確な対処が求められます。当社では無料の初期診断を実施し、問題の特定からデータ復旧までを一貫して対応しています。迅速かつ的確な処置により、大切なデータを守るサポートを行っています。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
