Lightroomで誤って写真を削除してしまった場合でも、適切な方法を使えば復元できる可能性があります。この記事では、Lightroomの「削除済み」フォルダからの復元方法、データ復元ソフトを使用する方法、カタログバックアップを利用する方法、ゴミ箱からの復元方法について詳しく解説します。
目次
Lightroomの主な特徴
Lightroomとは、Adobeが提供する写真編集・管理ソフトウェアのことです。正式名称は「Adobe Lightroom」で、主にRAW現像、写真の整理、レタッチ、カタログ管理などを行うことができます。
Lightroomには、写真編集や管理を効率化するためのさまざまな機能が備わっています。以下に主要な特徴を紹介します。
RAW現像が可能
Lightroomでは、デジタルカメラで撮影したRAWデータを編集・調整できます。
- 非破壊編集に対応しており、元の写真を損なわずに補正可能
- 明るさ、色温度、コントラストなどを細かく調整可能
- ハイライトやシャドウの復元、ノイズ除去などの高度な編集ができる
写真管理機能（カタログ）
Lightroomは「カタログ」という仕組みを使って写真を管理します。
- 写真をライブラリで整理し、大量の写真も簡単に検索可能
- キーワード、タグ、評価、カラーラベルを設定して分類・フィルタリングが可能
- 撮影日時やカメラ設定などのメタデータを自動記録し、詳細検索できる
クラウド同期（Lightroom CC）
Lightroom CCは、Adobe Creative Cloudを活用して写真をクラウドに保存し、複数のデバイス間で同期できます。
- スマホ、タブレット、PCのどこからでも同じ写真を編集可能
- クラウド上に保存することで、データのバックアップとしても機能
- Adobe Sensei（AI技術）を活用した自動タグ付けで、写真を簡単に検索
プリセット機能
Lightroomでは、色調補正やエフェクトをワンクリックで適用できる「プリセット」を使用できます。
- 一度作成したプリセットを他の写真にも適用でき、作業時間を短縮
- プロが作成したプリセットをダウンロードして利用可能
- 自分でカスタムプリセットを作成して保存できる
簡単なワークフロー
Photoshopと異なり、Lightroomは写真管理と編集をシンプルな操作で行えます。
- 直感的なインターフェースで、初心者でも扱いやすい
- 複数の写真を一括編集でき、作業効率が向上
- オリジナルの画像データを保持しながら編集できる（非破壊編集）
Lightroomのデータ復元方法
Lightroomで削除した写真を復元するには、以下の方法があります。
Lightroom内での復元
Lightroomデスクトップ版（バージョン2.4以降）では、削除した写真を60日以内であれば復元することができます。
- Lightroomを開きます。
- 左側の「マイフォト」アイコンをクリックします。
- 「削除済み」を選択し、削除した写真の一覧を表示します。
- 復元したい写真を選択し、右クリックして「写真を復元」を選択するか、復元アイコンをクリックします。
- アルバム内のすべての写真を復元する場合は、右上の3点アイコンから「すべて復元」を選択します。
データ復元ソフトを使用
Lightroomの「削除済み」フォルダから復元できない場合、データ復元ソフトを使用することで復元できる可能性があります。ここでは「Recoverit」を使用した復元方法を紹介します。
- 「Recoverit」をダウンロードし、インストールします。
- ソフトを起動し、削除したデータの元の保存場所を選択します。
- 「スキャンする」をクリックし、データの検索を開始します。
- スキャン結果から復元したいデータを選択します。
- 「復元する」ボタンをクリックし、異なる保存先を指定して保存します。
カタログバックアップからの復元
Lightroom Classicでは、カタログのバックアップを利用することで、削除した写真を復元できる場合があります。
- Lightroom Classicを開きます。
- 「ファイル」メニューから「カタログを開く」を選択します。
- バックアップされたカタログファイルを選択します。
- カタログが開いたら、復元したい写真が含まれているか確認します。
- 必要な写真をエクスポートまたは復元します。
ゴミ箱からの復元
WindowsやMacのゴミ箱に残っている場合、そこから簡単に復元することができます。
- Windowsの場合、「ゴミ箱」を開きます。
- 復元したい写真を右クリックします。
- 「復元」を選択すると、元の保存場所に戻ります。
- Macの場合、「ゴミ箱」アイコンを開き、復元したい写真を選択します。
- 「戻す」または「元の場所に戻す」を選択します。
これらの方法を試すことで、Lightroomで削除したデータを復元できる可能性があります。もし復元できない場合は、専門のデータ復旧業者に相談することも検討しましょう。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
