NECのLAVIEシリーズで、電源を入れたにもかかわらずロゴ画面で止まってしまう、あるいは真っ黒な画面のまま一切の反応がない。
- ロゴ画面の表示後、動作が停止して進まない
- 電源は入るが、画面が完全に暗いまま
- キーボード操作やマウスも反応しない
このような症状は突然発生し、パソコン内に保存された仕事の資料や思い出の写真など、かけがえのないデータにアクセスできなくなる深刻な事態を招くことがあります。
特にLAVIEシリーズでは、ハードウェアやシステムまわりに特有のトラブルが起こりやすく、自己判断での復旧を試みることで状況が悪化してしまうケースも少なくありません。
本記事では、NEC LAVIEに見られる「ロゴフリーズ」や「ブラックアウト」現象の代表的な原因を部位別に分類し、それぞれに応じた具体的な対処法をわかりやすくご紹介します。
もしご自身での対応に不安がある場合は、24時間365日対応の無料初期診断をご利用いただければ、正確な原因特定と最適な対応策をご案内可能です。お気軽にご相談ください。
目次
LAVIEで「ロゴが止まる」「黒い画面になる」原因とは？
NECのLAVIEシリーズで、起動中にロゴ画面で止まるという不具合は、OSのトラブルだけでなく、ハードウェアや周辺環境のさまざまな要因が関係しています。このような症状の背景にある原因を正しく理解することが、的確な対処につながります。
ここでは、代表的な6つの原因に分類して詳しく解説します。
電源・バッテリー関連の問題
パソコンが正常に起動するためには、安定した電力供給が不可欠です。ACアダプターの劣化、電源ケーブルの断線、バッテリーの過放電や膨張などがあると、電源は入っているように見えても内部では起動処理が正常に始まっていないことがあります。
特にノートパソコンの場合、バッテリーが寿命を迎えていると、ACアダプターを接続していても起動できないケースがあります。電源ランプの状態や充電インジケーターも確認ポイントです。
BIOS/UEFIの不具合
BIOS（またはUEFI）は、パソコンの電源投入後に最初に動作するファームウェアで、ハードウェア構成を認識しOSを読み込む役割を担います。この部分に問題があると、OSが立ち上がる前の段階で止まり、ロゴ表示から進まなくなることがあります。
以下のようなケースで不具合が発生します：
- アップデート中の電源遮断によるBIOS破損
- 起動順位（Boot Order）が誤って設定されている
- セキュアブートやCSM（互換性サポートモジュール）設定の不一致
このような問題は、BIOS設定の初期化やCMOSクリアで改善する可能性があります。
ディスプレイや出力トラブル
内部的には起動していても、ディスプレイ側のトラブルにより「画面が真っ黒」と感じる場合があります。特に以下のような点が原因になりやすいです。
- バックライトの故障で画面が極端に暗くなる
- 液晶パネルとマザーボードをつなぐケーブルの断線
- GPU（内蔵・外付け）に関わる不具合
外部モニターに接続し、表示が出るかを確認することで、内蔵ディスプレイの不具合かどうかを切り分けることができます。
システムファイルやOSの破損
ロゴ画面のまま進まない症状のなかでも、システムファイルやOSの破損によるものは特に多く見られます。具体的には以下のような原因が挙げられます：
- Windows Update中のフリーズ・強制終了
- 不正なレジストリ変更やドライバの競合
- システムドライブの論理障害（パーティション破損）
このような状態では、スタートアップ修復やセーフモードによる起動を試みることで、復旧の可能性があります。失敗した場合は、データを保護した上で再セットアップを検討する必要があります。
周辺機器やメディアの影響
USBメモリや外付けHDD、SDカードリーダーなどの周辺機器が接続されたまま起動した場合、パソコンがそれらを「起動デバイス」と誤認識して起動処理が停止することがあります。
特に注意すべきポイントは次の通りです。
- ブート可能なメディアが意図せず優先起動対象になっている
- 不良セクタを含む外付けストレージにより起動が遅延または停止
- 故障したUSBデバイスがBIOSの動作に干渉
すべての外部機器を取り外して起動することで、原因の切り分けが可能です。
これらの症状は軽度に見えても、放置することで内部パーツやデータに深刻なダメージを与えることがあります。次に、これらの原因に応じた具体的な対処法を順を追って解説します。
ハードウェア障害（メモリ・SSDなど）
「起動時にロゴで止まる」「画面が真っ暗なまま動かない」といった症状は、見た目では判断できない深刻なハードウェア障害が原因であることがあります。
メモリの接触不良、SSDやHDDの基板故障、マザーボードの電源異常などが考えられますが、こうした不具合を放置すると、内部のストレージに致命的なダメージが加わり、大切なデータが完全に失われるリスクが高まります。
特に異常に気づかず何度も電源を入れ直すなどの操作を繰り返すと、障害が進行し、復旧の難易度が上がってしまうおそれがあります。安全のためにも、早い段階で専門業者に相談することが重要です。
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LAVIEで起動しないときの対処法
以下は、LAVIEパソコンで起動が止まる・黒画面になる際の対処手順です。原因に応じて順に試してください。
電源ケーブル・バッテリーの確認手順
まずは最も基本的な電源供給の確認から行います。ケーブルの接続不良やバッテリーの劣化によって、起動できない状態が発生していることがあります。
- コンセントに直差しし、タコ足配線や電源タップを避けて接続します。
- ACアダプターが正しく接続されているか、コネクタ部分を手で軽く押し込んで確認します。
- ノートPCの場合はバッテリーを一度取り外し、ACアダプターのみで起動を試みます。
放電処理の実施方法
帯電が原因で動作が不安定になっている場合、放電処理を行うことで改善する可能性があります。特に長時間電源に接続したまま使用しているPCで効果的です。
- パソコンの電源を完全に切り、ACアダプターとバッテリーを外します。
- 電源ボタンを10〜15秒間長押しして内部の帯電を放出します。
- 5〜10分ほどそのまま放置した後、再度電源を接続して起動を試みます。
BIOS/UEFIの初期化方法
BIOS設定の誤りや破損が原因で起動に失敗している場合、初期化することで正常に戻ることがあります。設定変更やアップデート後に不具合が起きた場合にも有効です。
- 電源投入直後に「F2」キーを連打し、BIOS設定画面を開きます。
- 画面内の指示に従って「最適化デフォルト（Load Optimized Defaults）」を読み込みます。
- 「F10」キーで設定を保存し、パソコンを再起動します。
周辺機器の取り外し手順
USBメモリや外付けHDDなどが起動を妨げる場合があります。周辺機器を取り外して起動を確認することで、原因を切り分けることができます。
- パソコンの電源を完全に切ります。
- USB機器、SDカード、外付けHDD、HDMIケーブルなどすべて取り外します。
- 何も接続されていない状態で起動し、改善するか確認します。
スタートアップ修復・セーフモード起動
システムファイルの破損やソフトウェア的な問題が原因であれば、Windowsの回復機能を使って起動を試みることが重要です。
- 電源投入後、NECロゴが表示されたら電源ボタンを長押しして強制終了を2回繰り返します。
- 3回目の起動時に自動的に「回復メニュー」が表示されます。
- 「トラブルシューティング」→「スタートアップ修復」または「詳細オプション」→「セーフモード」を選択します。
ディスプレイ・外部出力の確認方法
画面が黒いままでも内部で起動している場合、ディスプレイやグラフィック出力に問題がある可能性があります。外部モニターでの表示確認を行いましょう。
- HDMIやVGAケーブルを使って外部モニターに接続します。
- 電源を入れたあと、「Fn + F8」や「Windowsキー + P」で出力先を切り替えます。
- 外部モニターに表示される場合は、内蔵ディスプレイやケーブルが故障している可能性があります。
内部パーツ（メモリ・SSDなど）の点検手順
メモリやストレージに接触不良や劣化があると、システムが正常に起動できなくなることがあります。慎重に内部パーツの状態を確認しましょう。
- 静電気に注意して、パソコン本体の電源を完全に切り、バッテリーを取り外します。
- 裏面のカバーを開けて、メモリやSSD/HDDの取り付け状態を確認します。
- 一度取り外してから再装着し、しっかりと接続されているか確認します。
症状別の切り分けと対応の目安
トラブルの症状によって、原因や対応策の方向性が異なります。以下の表を参考にして、現在の状況を正確に把握しましょう。
| 症状 | 主な原因 | 対処法の例 |
|---|---|---|
| ロゴで止まる | BIOS設定不良 / システム破損 / ハードウェア障害 | BIOS初期化 / スタートアップ修復 / ハードウェア点検 |
| 黒い画面のまま | 電源 / ディスプレイ / グラフィック周辺の異常 | 放電処理 / 外部モニター確認 / メモリ・マザボ点検 |
すべての対処法を試しても改善しない場合、内部パーツやストレージの深刻な障害が進行している可能性があります。無理な操作を繰り返すと、データ損失リスクが高まるため注意が必要です。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
