エラーコード 0x80070002 は、主にWindows Update（およびシステム処理）中に「必要なファイルが見つからない／アクセスできない」ことを原因として発生します。
これらは内部構成に不整合が起きているサインで、放置するとデータ消失や起動不良の恐れがあります。自己流の操作は悪化を招くこともあるため注意が必要です。
この記事では、エラー「0x80070002」の原因と正しい対処法を専門的な視点で解説します。自力での対応が不安な方は、状況が悪化する前に専門家に相談するのがおすすめです。
目次
「0x80070002」とは？
エラーコード「0x80070002」は、Windows Update やシステムファイル処理中に「必要なファイルが見つからない」「パスが無効」といった状態を示します。特に Windows 11 のアップグレードや機能更新時に発生しやすく、更新キャッシュやストレージ構成の不整合が影響します。
このエラーの裏には、構成異常やストレージ障害など、深刻な原因が隠れている可能性があり、放置するとシステムの不安定化やデータ損失のリスクが高まります。
当社では、相談から初期診断まで24時間365日無料でご案内しています。まずはお気軽にご相談ください。
「0x80070002」エラーの原因
エラーコード「0x80070002」が発生する原因はさまざまで、ファイルの欠損や更新構成の不整合といった軽度の問題から、ストレージデバイス自体の物理的な障害にまで及びます。特に Windows 11 環境では、アップグレード仕様の変更や外部デバイスの影響が加わり、従来よりもトラブルが複雑化しています。
更新ファイルやシステムファイルの欠損
更新プログラムに必要な構成ファイルや、Windowsのシステムファイルが一部欠損または破損している場合、「ファイルが見つかりません」といったエラーとして 0x80070002 が表示されます。ファイル整合性の乱れは、自動更新の途中中断や不完全なアップグレードが原因になることが多く、エラーの繰り返しを招くこともあります。
日付や時刻設定のズレ
PCの日付や時刻がインターネット上の時刻情報とずれていると、セキュリティ認証や更新サーバーとの通信に失敗し、更新処理全体が異常終了するケースがあります。タイムゾーンや自動同期設定も含めて正しく構成されていない場合、何度再試行しても同様のエラーが発生します。
Windows Update 関連サービスやフォルダの破損
「wuauserv」「cryptSvc」「BITS」などの更新関連サービスが正常に起動していない、あるいは「SoftwareDistribution」「catroot2」といった更新に関わるフォルダの中身が破損していると、アップデートの実行時に不整合が発生し、0x80070002 エラーにつながります。
外付けデバイスやドライバの不具合
USBメモリや外付けHDD、SDカードなどが接続されている状態で更新処理が行われると、ドライバの整合性やファイルアクセスの障害が原因でエラーが発生することがあります。特にWindows 11ではストレージ構成が厳密になっており、外付けデバイスの接続状況がアップグレード失敗の一因となるケースも確認されています。
ストレージデバイスの物理障害
HDDやSSDなどのストレージデバイスに物理的な障害が発生していると、更新処理に必要なデータの読み取りが途中で失敗し、0x80070002 エラーにつながることがあります。ファイル破損やセクタ異常が進行している場合、通常のソフト的な対処では改善せず、自力対応によってさらなるデータ損失を引き起こす危険もあります。
Windows 11では、システム構成の依存性が高まっていることもあり、従来よりもデバイスのわずかな異常が致命的な障害へと発展するケースが増えています。重大な障害が疑われる場合は早急に対応しなければ、復旧が難しくなるリスクもあるため、無理な自己判断は避けましょう。
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【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
「0x80070002」のエラーコードが表示される――そんなトラブルに直面したとき、まずは自力で何とかしようと対応する方が多いと思います。
「0x80070002」のエラーは、Windowsの更新プロセスやシステム構成に問題が生じた際に発生する代表的な不具合です。自己判断で修正を試みると、状態が悪化し別のエラーを引き起こす恐れがあります。特にシステム領域に関わるトラブルは慎重な対応が求められるため、早めに専門業者へ相談することが重要です。
専門業者であれば、正確な診断に基づいて最適な方法で復旧を進めるため、データ消失を最低限に抑えることができます。中でもデジタルデータリカバリーは、以下の理由から多くの方に選ばれています。
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大切なデータを守るには、まずは自力対応よりも専門的な判断が欠かせません。操作を誤る前に、まずは当社にご相談ください。
「0x80070002」エラーの対処法
Windows Update中に「0x80070002」エラーが表示されると、更新が途中で止まり、パソコンに問題があるのではないかと不安になる人が少なくありません。
このエラーは一時的な通信トラブルだけでなく、ストレージの空き容量不足やシステムファイルの不具合などが背景にある場合もあります。ここでは、データを消さずに試せる代表的な対処法を順番に整理しながら解説します。設定をむやみに変更し過ぎると別のトラブルを招くおそれもあるため、無理のない範囲で落ち着いて進めていきましょう。
「0x80070002」エラーを解消するための基本的な流れ
「0x80070002」エラーは、Windows Updateの仕組みやストレージ、ドライバー、システムファイルなど複数の要素が関係するエラーです。
いきなり高度な操作に進むのではなく、まずはトラブルシューティングツールなどの自動診断や、設定の見直しといった負担の少ない対処から順番に試すことで、原因を切り分けやすくなります。
次のリンクから、自分が試したい対処法にジャンプして作業を進めてください。
Windows Updateのトラブルシューティングを実行する手順
最初に、Windows Update専用のトラブルシューティングツールを実行して、システム側で自動診断を行いましょう。軽微な不具合であれば、この機能だけで修復されることも多く、どの部分で問題が起きているのかのヒントも得られます。
- 画面左下のスタートボタン（Windowsマーク）をクリックし、「設定」を開きます。
- 「システム」を選択し、表示されたメニューの中から「トラブルシューティング」をクリックします。
- 「その他のトラブルシューティングツール」または「その他のトラブルシューティング」を選択し、一覧の中から「Windows Update」を探します。
- 「Windows Update」の右側にある「実行」ボタンをクリックし、診断が完了するまで待ちます。
- 診断結果に表示された内容を確認し、「問題を解決します」といったボタンが表示された場合は案内に従って修復を実行します。
- 必要に応じてパソコンを再起動し、その後あらためてWindows Updateを実行してエラーが解消しているかを確認します。
Windows Updateを一時的に停止して様子を見る手順
同じ更新プログラムで何度も「0x80070002」エラーが出る場合は、更新そのものに問題がある可能性もあります。
そのようなときはいったんWindows Updateを一時停止し、数日から数週間ほど様子を見ることで、修正版の更新プログラムが配布されるのを待つ方法があります。
- スタートボタンから「設定」を開き、「Windows Update」もしくは「更新とセキュリティ」を選択します。
- Windows Updateの画面で、「更新を一時停止」や「更新プログラムの一時停止」と書かれた項目を探します。
- プルダウンや選択肢から、一時停止する期間（例として1週間など）を選び、更新を一時停止します。
- 一時停止後は、パソコンの動作に問題がないか、他の作業に支障がないかをしばらく確認します。
- 重要なセキュリティ更新が必要な場合や、業務上どうしても更新を適用したい場合は、Microsoft社の公式情報や社内の管理者の案内を確認し、問題が解消されたタイミングで一時停止を解除して再度更新を試みます。
ストレージの接続状態と空き容量を確認する手順
ストレージの空き容量不足や、外付けストレージの接続不良が原因で「0x80070002」エラーが起きることがあります。Windows Updateは一時ファイルを大量に作成するため、空き容量に余裕がないと正常に処理が完了しません。接続状況と容量の両方を確認しましょう。
- タスクバーのフォルダーアイコンからエクスプローラーを開き、左側のメニューで「PC」または「このPC」を選択します。
- 「ローカルディスク（C:）」など、Windowsがインストールされているドライブの空き容量を確認し、残量が少ない場合は不要なファイルや一時ファイルを削除します。（削除前に必要なデータでないか必ず確認してください。）
- 外付けHDDやUSBメモリなどを接続している場合は、一度安全な取り外しを行い、ケーブルやポートを確認したうえでしっかりと差し直します。
- 再度エクスプローラーで該当のドライブが正しく認識されているかを確認し、アクセスできるかどうかをチェックします。
- 空き容量を確保し、接続状態に問題がないことを確認したうえで、あらためてWindows Updateを実行し、「0x80070002」エラーが解消しているかを確認します。
デバイスドライバーを最新の状態に更新する手順
古いデバイスドライバーが残っていると、Windows Updateで新しい更新プログラムを適用する際に競合が起き、「0x80070002」エラーとして現れることがあります。特にディスプレイアダプターやストレージ関連のドライバーは、最新のものに更新されているか確認しておきましょう。
- スタートボタンの上で右クリックし、表示されたメニューから「デバイスマネージャー」を選択します。
- 一覧から更新したいデバイスのカテゴリ（例として「ディスプレイ アダプター」「ディスク ドライブ」など）をダブルクリックして展開します。
- 対象のデバイス名を右クリックし、「ドライバーの更新」をクリックします。
- 表示された画面で「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」を選択し、Windowsに最新ドライバーを検索・インストールさせます。
- 更新が完了したら、必要に応じてパソコンを再起動し、その後にWindows Updateを再度実行してエラーの有無を確認します。
システムファイルチェッカー（SFC）を実行する手順
Windowsの動作に必要なシステムファイルが破損・欠損していると、更新プログラムの適用時にエラーが発生しやすくなります。システムファイルチェッカー（SFC）を使うことで、これらのファイルを自動的に検査し、修復できる場合があります。
- スタートボタンをクリックし、「cmd」または「コマンドプロンプト」と入力します。
- 検索結果に表示された「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
- 黒い画面が開いたら、半角英数字で sfc /scannow と入力し、キーボードのEnterキーを押します。
- 検査と修復処理が開始されるため、途中で画面を閉じずに完了するまで待ちます。処理には時間がかかる場合があります。
- 処理が完了したら表示される結果メッセージを確認し、必要に応じてパソコンを再起動したうえで、再度Windows Updateを実行してエラーが改善しているかを確認します。
Windowsバックアップを一時的に停止する手順
Windowsバックアップが裏側で動作していると、ストレージに負荷がかかり、同時にWindows Updateを実行した際にエラーが発生することがあります。
「0x80070002」エラーが続く場合は、バックアップ機能を一時的に停止し、負荷を軽減したうえで更新を試す方法が有効です。
- スタートボタンから「設定」を開き、「アカウント」を選択します。
- 左側または上部のメニューから「Windows バックアップ」あるいは同等の項目をクリックします。
- 「OneDriveにバックアップ」や「フォルダーのバックアップ」など、不要なバックアップ項目のスイッチをオフに切り替えます。
- バックアップが停止したことを確認し、数分ほど待ってからWindows Updateを再度実行します。
- 更新が完了した後は、必要に応じてバックアップ機能をオンに戻し、普段どおりの保護状態にしておきます。
日付と時刻などOSの基本設定を確認する手順
OSに設定されている日付や時刻が実際の時間と大きくずれていると、更新サーバーとの通信で整合性が取れず、「0x80070002」エラーが発生する場合があります。特別な理由がなければ、基本的には自動で日時が同期されるように設定しておきましょう。
- スタートメニューを開き、「設定（歯車アイコン）」をクリックします。
- 「時刻と言語」を選択し、「日付と時刻」をクリックします。
- 「時刻を自動的に設定する」をオンにし、可能であれば「タイムゾーンを自動的に設定する」もオンにします。
- 自動設定をオンにしても正しい時刻にならない場合は、「時刻を自動的に設定する」を一度オフに切り替え、「日付と時刻を手動で設定する」欄の「変更」ボタンをクリックします。
- 正しい日付と時刻を入力し、「変更」ボタンを押して設定を保存します。
- 設定後、画面右下の時計表示が正しくなっているか確認し、そのうえでWindows Updateを再度実行してエラーの状況を確認します。
パソコンを再起動して状態をリフレッシュする手順
設定を見直しても「0x80070002」エラーが続く場合、内部で一時的なトラブルが起きている可能性があります。パソコンを一度再起動してメモリや各種サービスの状態をリセットすることで、エラーが解消することもあります。ただし、何度も連続して再起動を繰り返すと部品への負荷が大きくなるため注意が必要です。
- 作業中のファイルがある場合は、保存してすべてのアプリケーションを終了します。
- スタートボタンをクリックし、「電源」ボタンを選択して「再起動」をクリックします。
- パソコンが完全にシャットダウンし、自動的に再起動するまで待ちます。電源ボタンを途中で押したり、ケーブルを抜いたりしないようにします。
- 再起動後、ログインしてデスクトップが表示されたら、インターネット接続を確認し、再度Windows Updateを実行して「0x80070002」エラーが消えているかを確認します。
- 再起動を1〜2回行っても状況が変わらない場合は、ハードディスクやSSDの障害など別の要因が影響している可能性もあるため、むやみに再起動を繰り返さず、専門サポートへの相談も検討します。
ここまで試しても「0x80070002」が消えない場合、単なるWindows Updateの不調ではなく、ストレージの不具合が進んでいる可能性があります。
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※1 期間：2011年1月以降
※2 2025年9月実績。一部復旧：完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧：復旧希望データを100％復旧できた場合。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計ご相談件数50万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
