・Windowsの起動トラブル修復中、「bootrec /fixboot」を実行したら「アクセスが拒否されました」と表示された
・コマンドは合っているはずなのに、処理が止まり先に進めない
・起動エラーが直せず、作業や復元が中断されたままになっている
このエラーは、Windowsの起動領域(EFIパーティションなど)に対してアクセス権がない、またはマウントされていない状態で実行された場合に発生します。
特に、UEFI環境・セキュアブート有効・OS構成変更後など、設定の違いや起動ディスクの状態によって影響を受けやすくなっています。
操作を誤ると、起動情報が壊れてシステムが完全に起動しなくなったり、他の修復手段も使えなくなる可能性があるため注意が必要です。
本記事では、「bootrec /fixboot」でアクセスが拒否される原因と、それぞれの原因に応じた実用的な対処法をわかりやすく解説します。
修復コマンドに不安がある場合や、大切なデータが関わっている場合は、自己判断での操作を避け、専門業者への相談もご検討ください。
目次
bootrec /fixbootで「アクセスが拒否されました」と表示されるときの主な症状
bootrec /fixbootで「アクセスが拒否されました」と表示されるときの主な症状は次の通りです。
- 回復環境で「bootrec /fixboot」を実行するとすぐに「アクセスが拒否されました」と表示される
- 他のbootrecコマンド(/scanos や /rebuildbcd)は実行できるのに、/fixbootだけがエラーになる
- Windowsのインストールメディアから起動しても同じエラーが出る
- 起動ディスク(Cドライブ)が正常に認識されていても、修復が進まない
- EFIパーティションが正しくマウントされていない、または認識されていない状態になっている
同じ症状でも、原因はさまざまです。機器を正常に使用するには適切な対処法を実行する必要があります。状況を見誤り、適切でない対処法を実行してしまうと状況が悪化し、最悪2度と解決できなくなる可能性があります。
bootrec /fixbootで「アクセスが拒否されました」と表示される原因は、見た目や使用感から判断できるようなもの(起動ランプ・異音など)だけではないため、自己判断では原因を見誤ってしまうケースが多いです。そのため正確な原因を把握し起動させるには知見を持った業者の診断を受ける必要があります。
当社では相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。ぜひ気軽にご相談ください。
「bootrec /fixboot」でアクセスが拒否される主な原因
このエラーは、Windowsの起動構成やシステムの設定が適切でない場合に発生します。原因を正確に把握することで、適切な対処が可能になります。
ブート構成データ(BCD)の破損・設定不良
BCD(Boot Configuration Data)が破損していたり、誤った設定が行われている場合、bootrecコマンドは失敗します。Windowsのアップデート失敗や突然のシャットダウンなどが主な原因です。
管理者権限の不足
通常のユーザー権限でコマンドプロンプトを実行すると、システム領域にアクセスできずにエラーになります。管理者権限が必須です。
セキュアブートの影響
UEFIのセキュアブート機能が有効になっていると、一部のブート修復系コマンドが実行できないことがあります。
アクティブパーティションの設定ミス
MBR形式のディスクでシステムパーティションがアクティブに設定されていないと、bootrecが適切に動作しません。
GPTディスク特有の構成問題
GPT(GUIDパーティションテーブル)を使用している場合、EFIシステムパーティションなどの扱いがMBRと異なり、特別な手順が必要です。
これらの要因によって、起動修復がうまくいかないケースは少なくありません。状況に応じた適切な対処法を取ることが、データ保護と早期復旧の鍵となります。
「bootrec /fixboot アクセスが拒否されました」の対処法
このエラーを解決するためには、実行環境の確認と、システム構成の修復が必要です。以下に具体的な手順を紹介します。
管理者権限でコマンドプロンプトを起動する方法
bootrec /fixbootコマンドは、必ず管理者権限で実行する必要があります。通常の権限ではアクセスが制限されます。
- Windowsインストールメディアまたは回復ドライブでPCを起動します。
- 「コンピューターを修復する」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「コマンドプロンプト」を選択します。
- 表示されたコマンドプロンプトは管理者権限で起動されています。この状態で bootrec /fixboot を実行してください。
セキュアブートを無効にする手順
UEFI環境でセキュアブートが有効になっていると、一部の修復コマンドが拒否される場合があります。BIOS/UEFIから設定変更が可能です。
- PCを再起動し、F2、DEL、ESCなどでBIOS/UEFIに入ります(機種により異なります)。
- 「Boot」または「Security」タブ内の「Secure Boot」を「Disabled」に設定します。
- 設定を保存して再起動し、再度修復作業を試みてください。
アクティブパーティションを正しく設定する方法
MBR形式のディスクでは、システムパーティションがアクティブでないとブート修復ができません。diskpartで設定を確認・変更できます。
- コマンドプロンプトを開き「diskpart」と入力します。
- 「list disk」で対象ディスクを確認し、「select disk 0」などで選択します。
- 「list partition」→「select partition 1」などでシステムパーティションを選び、「active」と入力します。
bootsectコマンドによるブートセクタ修復
bootrec /fixbootが動作しない場合、bootsectコマンドでブートセクタを書き直す方法があります。
- コマンドプロンプトで「bootsect /nt60 sys」と入力して実行します。
- うまくいかない場合は「bootsect /nt60 all /force」と入力して強制的に書き換えます。
- 完了後に「bootrec /fixboot」を再試行してください。
EFIパーティションを再構成する手順(GPT環境)
GPT形式のディスクではEFIシステムパーティションが必要です。bcdbootで起動ファイルを再生成することが可能です。
- コマンドプロンプトで「diskpart」を実行。
- 「list disk」「select disk 0」「list vol」「select vol 5」などでEFIパーティションを特定します。
- 「assign letter=V:」でドライブ文字を割り当て、「bcdboot C:\Windows /s V: /f UEFI」で起動ファイルを書き込み直します。
CHKDSKによるディスクエラー修復手順
ブート領域が物理的に損傷している場合、chkdskコマンドでエラーの修復を試みます。
- コマンドプロンプトで「chkdsk C: /f /r」と入力して実行します。
- 確認メッセージが出たら「Y」で同意し、再起動してスキャンを実行します。
- 完了後、再度bootrecコマンドを試します。
上記の方法を試しても解決しない場合、システムそのものの再インストールや、データの専門的な復旧を検討する必要があります。
重要なデータが関わっている場合や、設定に不安がある場合は、自己判断での操作を控え、専門業者への相談をおすすめします。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。