BitLockerでドライブの暗号化を有効にしようとしたとき、「トラステッドプラットフォームモジュール(TPM)を使用できません」「TPMが見つかりません」といったエラーメッセージに直面して、先に進めず困ったことはありませんか?
- 設定画面で「TPMが有効ではありません」と表示される
- UEFIやBIOSでTPMが無効化されている
- TPMが搭載されていないPCでもBitLockerを使いたい
このような状況を誤った方法で対処してしまうと、システムに不具合が生じたり、大切なデータを暗号化できずに放置してしまう危険性もあります。
TPM(Trusted Platform Module)はBitLockerのセキュリティ機能と密接に連携していますが、このチップが無効化されていたり、そもそも搭載されていないPCも存在します。エラーの原因は多岐にわたり、UEFI設定の確認、グループポリシーの変更、TPMの初期化など、個々の環境に応じた適切な対処が必要です。
本記事では、TPM関連のBitLockerエラーの代表的な原因と対処法を、初心者にもわかりやすく整理して解説しています。
もし操作に自信がない方やトラブルが複雑化している場合は、経験豊富な専門業者に相談するのが最も安全かつ確実な方法です。当社では24時間365日、無料診断を実施していますので、安心してご相談ください。
目次
「TPMを使用できません」エラーの主な原因
TPMエラーは単なる設定ミスだけでなく、ハードウェア障害やファイル破損など深刻なトラブルが背景にあることもあります。以下では、代表的な3つの原因を解説します。

BIOS/UEFIでTPMが無効化されている
まず最も多い原因のひとつが、TPM機能がBIOS/UEFI上で無効になっているケースです。TPMはセキュリティ機能の一部として、初期状態で無効化されていることもあり、Windowsから正常に認識されません。BitLockerをTPM連携モードで使用するためには、BIOS設定でTPMを「Enabled」に設定する必要があります。
TPMの物理的障害またはファームウェア不具合
TPMチップに物理的な故障や基板の接触不良があると、TPM自体が認識されず、BitLockerで暗号化されたドライブにもアクセスできなくなります。特にTPM 2.0がマザーボードに統合されている機種では、チップの損傷による影響が大きく、交換や修理も容易ではありません。さらに、TPMのファームウェアにバグや異常がある場合も、同様にエラーが発生し、暗号化解除ができない状態に陥ることがあります。
こうしたハードウェア由来のトラブルは、一般的な対処では改善が難しく、場合によっては専用の機器を用いた診断や復旧作業が求められます。データにアクセスできない状態を放置すると、復旧の難易度が高まるため、早めに専門業者に相談することが重要です。
TPM構成ファイルの破損や認証エラー
BitLockerの鍵情報やTPM設定に関連するシステムファイルが破損していると、TPMが正しく初期化されず、「TPMを使用できません」というエラーが表示されます。これは、OSアップグレード後や、システムファイルの不整合、ウイルス感染、強制終了などによって起こりやすい問題です。
このような論理的な破損により、TPMの所有権が失われていたり、誤った認証が繰り返されることでロックアウトされてしまう場合もあります。適切なファイル修復やTPMのリセット操作が必要ですが、状況によっては専門業者による復旧サポートが安全です。
デジタルデータリカバリーでは、46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)を持ち、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※)と高い成果を誇ります。相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。
※(内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)
TPMエラーを解消してBitLockerを有効化するための対処法
TPMが正常に認識されずBitLockerが有効化できない場合でも、以下の手順を踏むことで多くのケースは解決可能です。ここでは、現場で効果があった実践的な対処法を紹介します。
BIOS/UEFIでTPMを有効化する手順
TPMが無効化されている場合は、BIOS/UEFI設定から有効化することで解決します。
- PCを再起動し、BIOS/UEFI設定に入ります(F2、Del、F10など端末によって異なります)。
- 「Security」や「Trusted Computing」などの項目を開きます。
- 「TPM Device」または「Intel Platform Trust Technology(PTT)」を「Enabled」に設定します。
- 設定を保存してBIOSを終了し、PCを再起動します。
TPMをリセット・クリアする方法
TPMがロックされた場合や、初期化エラーが出る場合はリセット(クリア)を行うことで解決できます。ただし、暗号化データを保持している場合は慎重に行ってください。
- BIOS/UEFIに入り、「Clear TPM」または「Reset TPM」を選択して実行します。
- Windowsが起動したら、スタートメニューで「tpm.msc」と入力し、TPM管理コンソールを開きます。
- 「TPMを初期化する」または「TPMの所有権を取得する」などの指示に従い、設定を完了します。
ドライバーやBIOSを更新して再認識させる方法
TPMの認識不良は、ドライバーやBIOSのバージョンによっても発生します。最新版に更新することで多くの問題が解決します。
- デバイスマネージャーを開き、「セキュリティデバイス」→「TPMデバイス」を右クリックします。
- 「ドライバーの更新」→「自動検索」を選択し、最新版を適用します。
- PCメーカーの公式サイトからBIOS/UEFIの最新版をダウンロードし、アップデート手順に従って更新します。
専門業者に相談する
TPM関連のエラーは、設定変更やドライバー更新で解消できることもありますが、BitLockerで暗号化されたドライブにアクセスできなくなった場合は、自力での対応には限界があります。特に、TPMのリセット後に起動できない、回復キーを紛失して解除できない、TPMの故障が疑われる、複数端末で同時にトラブルが起きている場合などは、誤った操作で状況が悪化し、データが完全に失われる恐れもあります。
当社では、BitLockerとTPMに関する復旧実績が豊富で、専用設備と解析技術を用いて、物理障害やシステムトラブルにも対応しています。重要なファイルを扱う端末で異常を感じた場合は、無理に操作せず、専門家による無料の初期診断をご利用ください。365日対応しており、早めのご相談がデータ保護の鍵となります。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。