Windows 10でBitLockerを使用していると、ある日突然、パソコンの起動時に「BitLocker回復キーの入力を求められる」事態に直面することがあります。これは、不正アクセス防止や構成変更後の保護の一環として起こる正当なセキュリティ挙動ですが、対処法を知らなければ非常に焦る状況です。
- パソコンが突然「BitLocker回復キー」を要求してきた
- 回復キーがどこにあるのかわからない
- キーが見つからず、大切なデータにアクセスできない
このようなケースでは、正しい手順で保存先を確認し、回復キーを見つけることができなければ、仕事上の重要書類やプライベートなデータに二度とアクセスできなくなる可能性があります。
本記事では、BitLocker回復キーを取得するための主な保存先と、それぞれを確認する具体的なステップをわかりやすく解説しています。突然のトラブルにも冷静に対応できるよう、今すぐチェックしておくことをおすすめします。
もし、手順を確認しても回復キーが見つからない場合は、無料診断（24時間365日）で状況を確認いたします。まずはお気軽にご相談ください。
目次
BitLocker回復キーとは
BitLocker回復キーは、暗号化されたドライブがロックされた際に復旧を可能にする48桁の数字列です。これはセキュリティ機能として、Windowsが起動時にハードウェアや設定の変更を検出した際などに要求されます。
BitLocker回復キーの取得方法
BitLockerの回復キーは、設定時に選んだ保存方法によって取得方法が異なります。ここでは主に使われる4つの取得手段について詳しく解説します。
Microsoftアカウントから回復キーを確認する方法
BitLockerの設定時にMicrosoftアカウントへ回復キーを保存している場合、Webサイトから簡単に取得可能です。Windowsにサインインする際のアカウントがMicrosoftアカウントであれば、まずはこの方法を確認しましょう。
- Webブラウザでhttps://aka.ms/myrecoverykey にアクセスします。
- Microsoftアカウントでサインインします。
- 表示されたデバイス一覧から該当のPCを選択します。
- 「BitLockerキーの表示」または「回復キーの管理」をクリックします。
- 48桁の回復キーが表示されます。
コントロールパネルから確認する方法
Windowsが起動できる状態であれば、コントロールパネルからBitLockerの設定画面を開いて、回復キーを確認・保存できます。USBや印刷でのバックアップもこの画面から行えます。
- 「スタート」メニューを開き、「コントロールパネル」を検索して開きます。
- 「システムとセキュリティ」→「BitLockerドライブ暗号化」をクリックします。
- 対象のドライブの「回復キーのバックアップ」を選択します。
- 「印刷」「ファイルに保存」「Microsoftアカウントに保存」から保存形式を選びます。
- 保存先を確認することで回復キーを取得できます。
コマンドプロンプトで確認する方法
コマンド操作に慣れている方は、コマンドプロンプトを利用して回復キーを確認することも可能です。この方法は管理者権限での実行が必要です。
- 「スタート」を右クリックして「Windowsターミナル（管理者）」または「コマンドプロンプト（管理者）」を開きます。
- 以下のコマンドを入力します（C: は対象ドライブに応じて変更）:
manage-bde -protectors -get C: - 表示された情報の中から「回復パスワード」の48桁の数字を確認します。
USBメモリや印刷などその他の保存先を確認する方法
BitLocker設定時に回復キーをUSBメモリや紙に印刷して保存した場合は、それらの物理媒体を探すことで取得できます。企業や教育機関のPCでは、システム管理者が回復キーを管理しているケースもあります。
- BitLocker設定時に使用したUSBメモリや印刷された紙の保管場所を確認します。
- 保存されたテキストファイルまたは紙面に記載された48桁の回復キーを確認します。
- 会社・学校の端末であれば、IT部門やシステム管理者に回復キーの保管有無を問い合わせます。
回復キーが見つからない場合の対応
回復キーがどうしても見つからない場合、ドライブに保存されているデータへはアクセスできません。Windowsではセキュリティ保護のため、回復キーがなければ暗号化解除を行えない設計になっています。
特に業務用PCや、重要データが保存されている環境では、自力での復旧を試みることで状況が悪化するリスクもあります。操作に不安がある方、保存先の記憶が曖昧な場合には、専門のデータ復旧サービスへ相談するのが安全です。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
