「電源を入れたらビープ音が鳴る…」「画面が真っ黒のまま起動しない…」といった状況では、ハードウェアの初期チェックであるPOST段階で、マザーボードが何らかの異常を検知している可能性があります。
こうした症状は、軽度な接触不良から内部ストレージの障害まで、原因が幅広く存在します。放置すると、大切なデータを失うリスクにもつながりかねません。そこで本記事では、代表的なビープ音パターンごとの原因と、対処法を順を追ってわかりやすくご紹介します。
もし自力での対応に不安がある場合は当社にご相談ください。相談から初期診断まで24時間365日体制で無料でご案内しています。
※記載しているビープ音の「回数/長音・短音」などは、型番やBIOSメーカー(AMI/Award/Phoenix等)によって差異があるため、参考情報としてご活用ください。
目次
ASRock製マザーボードのビープ音パターン
ASRock製マザーボードのビープ音パターンをご紹介します。
| ビープ音パターン | 意味・原因 |
|---|---|
| 短音1回 | 通常起動を示す正常パターン。異常なし。 |
| 短音2回 | メモリ障害の可能性。メモリ読み込みテスト失敗。スロットやモジュールの抜き差しを推奨。 |
| 短音3回 | メモリの読書/書き込みテストエラー。モジュール不良または接触不良の可能性。 |
| 短音4回 | システムタイマー異常。BIOSや初期化処理での異常が考えられる。 |
| 短音5回 | CPUまたはグラフィックス関連の障害。特にグラフィック出力異常時に発生。 |
| 長音3回 | CPU関連の障害。ピン曲がり、挿し込み不良、冷却装置の取り付け不良など。 |
| 長音5回 | グラフィックスカード(VGA)が認識されていない状態。 |
| 連続長音 | メモリ未挿入、または全く認識されていない状態。 |
| ビープ音なし | CPU未装着、電源供給なし、マザーボードの致命的故障など、POST開始に至らない状態。 |
上記で解決が難しい場合や、自己判断が難しい場合は、誤った操作によりさらにデータを失うリスクがあるため、無理な自力対応は避け、専門業者に相談することを強くおすすめします。
※記載しているビープ音の「回数/長音・短音」などは、型番やBIOSメーカー(AMI/Award/Phoenix等)によって差異があるため、参考情報としてご活用ください。
ASRock製マザーボードでビープ音が鳴る原因
ASRock製マザーボードでビープ音が鳴る原因をご紹介します。
メモリの接触不良・挿し込み不良
メモリモジュールがスロットにしっかりと挿入されていない、あるいは端子にホコリやゴミが付着していることで、読み書きテストが通らずビープ音が鳴ることがあります。端子を清掃して挿し直すだけで改善するケースも多いため、まず手軽に確認できる原因です。
グラフィックカードの未認識・障害
特に表示が出ない、あるいは「5回長音」「5回短音」といったビープ音が発生した場合、グラフィックカードが装着されていない、あるいは故障している可能性があります。PCI‑Expressスロットの接触状態、電源供給状況、カード自体の不具合を確認しましょう。挿し直しでも改善しない場合は、専門業者に相談することを検討してください。
CPU関連の異常
「長音3回」などCPU周辺での異常が疑われる場合、CPUソケットのピン折れ・曲がり、冷却装置の取り付け不良、あるいはCPU自体の故障の可能性があります。こうしたケースでは、自力対応のリスクが高くなり易いため、慎重な作業が求められます。
システムタイマー・BIOS異常
「短音4回」など、システムタイマーやBIOS初期化段階でエラーが出ているパターンもあります。BIOSの設定破損やアップデート失敗、CMOSクリアが必要な場合など、比較的ソフト寄りの原因ですが、作業ミスでさらなるデータ損失リスクを招くこともあるため注意が必要です。
マザーボードまたはCPUの致命的故障
電源が入ってもビープ音が全く鳴らず、画面表示も何も出ない場合、CPU未装着やマザーボードの深刻な故障が疑われます。物理的な損傷、回路ショート、電源系統の故障などが原因であることが多く、こうしたケースでは自力修復が極めて困難であるため、専門業者にご相談ください。
当社では、相談から初期診断まで24時間365日無料でご案内しています。まずはお気軽にご相談ください。
【要注意】メーカーや修理業者に依頼することのリスク
「ASRock製マザーボードからビープ音が鳴る」――そんなトラブルに直面したとき、多くの方がまずメーカーや修理業者への依頼を考えるかもしれません。
確かに本体の修理や部品交換は可能ですが、HDDやSSDなどの記憶媒体の初期化・交換によって、データは全て消えてしまいます。
失いたくないデータを守りたい場合は、メーカーや修理業者ではなくデータ復旧の専門業者に相談するのが確実です。デジタルデータリカバリーではデータを保ったまま、故障した機器に対応できます。以下の3つの点で多くの方に選ばれています。
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大切なデータを守るには、メーカーや修理業者ではなく当社にご相談ください。
ASRock製マザーボードでビープ音が鳴るときの対処法
ASRock製マザーボードでビープ音が鳴るときの対処法をご紹介します。ケースによっては、誤った操作でデータを失うリスクがあるため、不安がある場合は早めに専門家へご相談ください。
グラフィックカードの抜き差し・清掃
画面が表示されず「5回長音」などのビープ音が出る場合、まずはグラフィックカードから確認しましょう。
- パソコンの電源を落とし、電源ケーブルを抜く。
- ケースを開け、グラフィックカードが正しくPCI‑Expressスロットに挿さっているか確認する。
- カードを丁寧に抜き取り、金属端子部分を乾いた綿棒や無水アルコールで軽く拭いてホコリを除去する。
- 再度まっすぐ挿し込み、ロックがかかっているか確認する。必要に応じて補助電源ケーブルの接続も見直す。
- ケースを閉じ、電源ケーブルを再接続後、システムを起動してビープ音が消えるか・画面表示されるか確認する。
メモリの抜き差し・清掃
「短音2回」、「短音3回」などメモリに関連するビープ音が出た場合に試すべき基本的な対処法です。
- 電源を落とし、電源ケーブルを抜いて数分待つ。
- ケースを開け、各メモリモジュールをスロットから丁寧に外す。
- 金属端子部分を消しゴムや無水アルコールで軽く掃除し、ホコリや酸化を取り除く。
- 掃除後、どのスロットにもまっすぐきちんと挿し直す。複数枚挿している場合は一度1枚だけにして起動確認する。
- ケースを閉じて電源を再接続し、起動・ビープ音の有無・画面表示を確認する。
内部ホコリ清掃と接触確認
接触不良の原因は「ホコリ・ゴミ」も大きな要因です。
- 電源を落とし、電源ケーブルを抜いた状態で数分待つ。
- ケースを開け、エアダスターなどで基板上、スロット周辺、ファン周りのホコリを吹き飛す。
- PCI‑Expressスロット、メモリスロット、電源コネクタなどの接触部を目視で確認し、緩みがないか確認する。
- 必要であればコネクタの抜き差しを行い、再度挿し直して固定状態を確認する。
- ケースを閉じて電源を再接続し、起動時にビープ音が出ないかを確認する。
BIOS初期化・放電処理
BIOS設定が破損していたり、電源まわりの放電が不十分な場合など、内部的な初期化が効果を発揮することがあります。
- パソコンの電源を落とし、電源ケーブルを抜く。
- PCケースの電源ボタンを10秒程度長押しして内部の残留電荷を放電する。
- マザーボード上のCMOSクリア用ジャンパーまたはボタン(説明書参照)を使用してBIOSを初期化する。
- BIOS初期化後、必要な設定(時刻、起動ディスクなど)が初期状態に戻るため、再設定が必要です。
- 電源ケーブルを再接続し、PCを起動してビープ音や画面表示を確認する。
専門業者に相談する
上記の対処法をすべて試してもビープ音が消えない、または症状が改善しない場合は、より深刻なハードウェア故障が起きている可能性があります。特にマザーボードやCPUの損傷、異常などは自力での修復が難しく、誤った操作によりさらにデータを失うリスクが高くなります。
当社は、これまでに46万件以上の相談実績(※1)を持ち、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※2)という高い成果を上げています。初期相談・診断は無料で、24時間365日対応していますので、不安を感じた時点でお気軽にご相談いただけます。
※1 期間:2011年1月以降
※2 内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する

自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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これこそが“データ復旧の最後の砦”と呼ばれる理由です。どんな状態でも、諦める前にまずはご相談ください。最善を尽くしてデータを取り戻します。
※1:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと。第三者機関によるデータ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。
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初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
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よくある質問
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この記事を書いた人

デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。









































