サーバーや共有ファイルなどの、データを共有して利用しているでは、ヒューマンエラーなどの問題で、データを誤って削除してしまうことがあります。

削除したデータは簡単には取り戻せない場合があり、適切な手段で復元しなければ最悪の場合2度とデータを取り戻せなくなってしまう可能性があります。

そのような最悪の事態を避けるためにも、本記事ではサーバーや共有ファイルにおいて誤って削除して締まったデータを復元する方法を紹介します。

適切な対処をしたうえで、確実にデータを復旧できるようにしましょう。

そもそもサーバーから削除したデータを復元することは可能？

基本的に、データを削除してすぐであれば、復元することができる可能性が高いです。

サーバーの仕組み上、データを視覚的に確認できなかったとしても、内部的には保存されているケースがあります。しかし、時間経過や初期化によって完全に削除されてしまうことで、データが復元できなくなる可能性があります。

データが削除されていることが分かった時点でサーバーの稼働を止め、データ復旧業者に相談して復元してもらうことが一番重要になります。

サーバーからデータが削除される主な原因

ここでは、サーバーや共有ファイルからデータが削除されてしまう原因を解説します。主な原因は以下が考えられます。

ヒューマンエラーによる削除

いつの間にかデータが消えている場合はサーバーのアクセス権を持った誰かが削除していることが考えられます。

通常の個人PCの場合は、パソコン内のデータは削除した後に、一定期間ごみ箱機能に格納されている可能性が高いです。しかし、サーバーや共有ファイルの場合は、削除した後にごみ箱フォルダに格納されずにそのまま消えてしまうケースがあります。

ごみ箱に保存されている場合は簡単に復元できますが、もしごみ箱からも削除されている場合は、自力でデータを復元することが難しくなりますので、まずはごみ箱を確認してみましょう。

データ故障による論理障害

論理障害とは、ストレージ（HDD/SSD）に物理的な破損はなく、データやファイルが破損した状態です。論理障害の代表的症状は次のとおりです。

サーバーでは、意図してデータ保存を行わなくても、アクセスログやログイン情報、コマンド情報など、常に何らかのデータが書き込まれます。データの書き込みが正常に完了しなかった場合、ファイルシステム異常を引き起こしやすい傾向があります。このような状態で自動修復、データ復旧ソフトでのスキャン、リビルドを繰り返すと状態が悪化し、データが完全に破壊される恐れがあります。

デジタルデータリカバリーでは、論理障害が発生しているHDD/SSDの軽度の症状から重度のものまで復旧した実績が多数あります。使用していた環境への復旧まで対応できる可能性がありますので、是非ご相談ください。

内臓HDDの故障による物理障害

物理障害とは、サーバーを構成するストレージ（HDD/SSD）が物理的に破損した状態です。物理障害の代表的症状は次のとおりです。

サーバーの場合は長期間電源を付けたまま使用しているケースが多く、経年劣化によって機器が故障している可能性が高いです。物理障害は部品交換やディスクの修復など、HDDを開封したうえで作業が必要です。

自力で対処することは難しく、ほとんどの業者では設備がなく対応してもらうことができません。デジタルデータリカバリーでは、物理障害の専門復旧エンジニアが所属し、少しでも多くのデータを復旧するための研究開発を行っていますので、是非ご相談ください。

サーバーから削除してしまったデータを復元する方法

前提として、サーバーから削除してしまったデータを復元することは難しいです。自力で対処できる方法はバックアップを取っていない限りほとんどないため、基本的には対応可能なデータ復旧業者に相談して対処してもらう必要があります。

ここでは、サーバーから削除してしまったデータを復元する方法を紹介します。

バックアップからデータを復元する

サーバーのデータのバックアップを取っている場合は、バックアップからデータを簡単に復元できる可能性があります。

しかし、バックアップからデータを復元する場合は、最後にバックアップを取っている時点から更新されているデータが削除されてしまいます。データを共有しているサーバーの場合は、直近で自分が作成したデータ以外にも、ほかのアクセス権を持つ人が編集したデータも削除される可能性があります。

サーバーの管理者にバックアップを復元することが可能かを確認したうえで復元するようにしてください。

システムの保護（シャドウコピー）から復元する

システムの保護の機能で、削除したデータであっても一時的に以前のバージョンとして保存されている可能性があります。システムの保護からデータを復元する方法は以下の通りです。

ただし、システムの保護機能が有効になっている場合のみに限定されます。データの消失リスクを抑えたい場合は、事前に設定しておくことをおすすめします。Windows10でシステムの保護を設定する方法は以下の通りです。

MacのTime Machine機能からデータを復元する方法

Macでデータを復元する場合は、「Time Machine」機能からデータを復元します。Windowsと異なる点として、外付けHDDやUSBメモリを用いる必要があるため、事前に準備しておくようにしましょう。Time Machine機能からデータを復元する方法は以下の通りです。

データ復元ソフトを利用する

サーバーで削除してしまったデータを復元する方法として、データ復元ソフトを利用して復元する方法があります。サーバーを構成するストレージの障害が「軽度の論理障害」の場合は、解決できる可能性があります。

しかし、サーバーにおいてデータを復元できるデータ復元ソフトはほとんど存在せず、むしろ機器の状態を悪化させる可能性があります。

不安な方や緊急で対応が必要な方は、復元ソフトを試すのをやめ、データ復旧業者に相談する方が確実です。