Macが外付けHDDを認識しない・マウントされない・表示されない場合、HDDが故障している、Macとの互換性がないなどのトラブルが考えられます。
この場合、HDDからデータを取り出す際は、原因と正しい対処法を知り、HDDが認識しない問題を解決しましょう。
誤った対処法を実施することで、最悪の場合二度外付けHDDに保存したデータにアクセスできなくなる可能性があります。
本記事では、外付けHDDに発生している障害ごとの対処方法をご紹介します。大切なデータを復旧させるためにも、HDD復旧時の選択肢を正しく見きわめておきましょう。WindowsOSのPCをご利用の方はこちらの記事をご覧ください。
https://www.ino-inc.com/data_check/hdd/windows10.php
目次
Macが外付けHDDを認識しない原因とは?
Macが外付けHDDを認識しない症状と原因は次のとおりです。
ケーブルの接続不良や破損
HDDとMacをつなぐケーブルの差し込みが不十分であったり、断線があると外付けHDDは認識されません。この場合、ケーブルの差し込み直しや新しいケーブルと交換を行って再度接続しましょう。
電源が入っていない・十分に供給されていない
外付けHDDに十分な電力が供給されていない可能性もあります。この場合、電源ケーブルの交換やコンセントタップを変更することで直ることもあります。
Finderの設定が不完全
通常、Macに外付けHDDを接続させた時にはデスクトップ画面(Finder)上にHDDのアイコンが表示されるものですが、Macを初めて使う際や購入したばかりの外付けHDDをMacに接続した場合にはFinderの表示設定が有効になっていない事が原因でアイコンが出ない状態になってしまうことがあります。その場合にはMacに接続させた外付けHDDが認識しない様に見えてしまうことが起こりえます。
マウントされていない
これは外付けHDDがMacに認識されていない状態です。これは物理的な問題かシステム的な問題が原因です。具体的に言うと、接続トラブルが起きている可能性があるほか、別のOSでフォーマットされたHDDをMacで使用したことによる不具合も想定されます。
フォーマットが異なる
Windowsのパソコンのみ対応する外付けHDDをMacに接続すると、フォーマットの形式が異なるため、外付けHDDが認識できないトラブルが発生することがあります。
一度外付けHDDの対応しているファイルシステムを確認しましょう。一般的にMacに対応するファイルシステムの形式はHFS/HFS+/FAT/APFSなどです。NTFS形式などは一般的にWindowsのみ対応するため、Macのパソコンでは認識ができないことがあります。
それでも原因がわからない、自身で問題を解決できない場合は、データが必要な場合、データ復旧業者に依頼しましょう。データ復旧専門のツールや設備を駆使し、個人では対処できない異常から、データを復旧することが可能です。
外付けHDDの故障
外付けHDDが故障していることで、Macで外付けHDDを認識できない可能性があります。外付けHDDの故障は、主に以下の2種類に分類できます。
- 論理障害
- 物理障害
論理障害とは、パソコンを動かす上で使うシステムデータやプログラムなどのソフトウェアが破損し、 正常に起動出来なくなってしまう状況です。物理障害とは、物理的な衝撃によってパーツが故障し、認識しなくなる状況を指します。
どちらもそのままの状態で使用し続けることで状況が悪化し、最悪の場合保存しているデータにアクセスできなくなる可能性があります。HDDが故障した時の対処法は以下記事で解説していますので、是非参考にしてください。
Macが外付けHDDを認識しない場合の復旧方法
アイコンが表示されるが認識されないなど、Macが外付けHDDを認識しない場合の復旧方法は次の通りです。
Finder環境設定を見直す
外付けHDDが正しく接続されているものの、デスクトップに表示されない場合、Finder環境設定に問題がある可能性があります。Finder環境設定の「一般」>「デスクトップに表示する項目」>「外部ディスク」にチェックが入っていない場合はチェックしましょう。
ディスクユーティリティの「First Aid」を使う
Macのディスクユーティリティには「First Aid」というハードディスクの簡易修復プログラムがあります。「First Aid」を使えばディスクエラーがチェックされ、必要に応じて修復されます。First Aidによる診断方法は以下の通りです。
- Finderの「アプリケーション」から「ユーティリティ」フォルダにアクセスします。
- 「ディスクユーティリティ」を起動します。
- チェックしたいディスクを選択し、上部の「First Aid」をクリックします。
- 「実行」をクリックします。
ただし、First Aid実行後、ディスクユーティリティにも認識されていない場合は、外付けHDDが故障している可能性が高いです。
セーフモードで起動する
セーフモードで起動とは、最小限のシステムだけで起動することを言います。通常の起動ができなくても、セーフモードなら起動する可能性があり、OSが正常に起動しない時にMac本体に問題があるのか、インストールしたアプリなどに問題があるのかを判断できます。
セーフモードで起動する際にはシステムの修復が自動的に行われるため、トラブルが解消できることもあります。
- Macの電源を落とし、その後電源ボタンを押します。
- 「shift」キーを長押しして、Appleのロゴが表示されたら指を離します。
- 起動が可能な状態であれば、しばらくしてセーフモードで起動されます。
セーフモードでの起動が確認できたら、一度電源を落とし、再度いつも通りの方法で電源を入れてみましょう。
fsckコマンドで修復を試みる
パソコンのファイルシステムにエラーがある場合、HDDは認識されません。この場合、Macのターミナルでコマンドを入力することによって、修復できる可能性があります。
1.Finderで「アプリケーション」→「ユーティリティ」と進み、ターミナルを開く
2.「$/sbin/fsck -fy /dev/○○」と入力しEnter
※○○部分はディスクごとに異なるためディスクユーティリティで確認しましょう。
上記の方法で認識しないなどの問題が解決しなかった場合、より深刻な障害が発生している可能性が高いと考えられます。自力で操作を重ねると、状態が悪化する恐れが高いので、正しく原因を特定できていない場合は、操作を控えましょう。
復旧ソフトを使う
データ復旧ソフトを利用することで、Macパソコンに外付けHDDが認識されないトラブルを解決できる場合があります。復旧ソフトを使用してデータ復旧する方法は以下の通りです。
- 復旧ソフトの公式サイトからソフトをダウンロードする
- ダウンロードしたソフトをパソコンにインストールする
- 復旧ソフトにアクセスし、指示に従いデータのスキャンを行う
- 復旧したいファイルやデータを発見したら、ソフトの指示に従い、「復元」ボタンを押す
- 復旧が完了したら、保存場所に復旧されたデータが完全か確認する
これで復旧されたデータに文字化けや不完全な箇所があった場合は、外付けHDDかMacパソコンに深刻な障害が発生している可能性が高いです。これ以上の操作は状態を悪化させるため、データが必要ならデータ復旧業者に相談し、初期診断を受けましょう。
外付けHDDをフォーマットする
外付けHDDに保存されたデータが必要ない場合は、HDDをフォーマットするすることで、すぐにMacパソコンでも使えるようになる場合があります。HDDをフォーマットする方法は以下の通りです。
- 画面下のDockからFinderをクリックし、「アプリケーション」から「ユーティリティ」フォルダをクリックする
- ディスクユーティリティをダブルクリックする
- 左側からフォーマットしたいHDDを選択し、ツールバーにある「消去」ボタンをクリックする
- 任意のHDDの名前を入力し、フォーマット形式にMacOS拡張(ジャーナリング)を選択する
- ボリューム方式には「GUIDパーティションマップ」を選択し、最後に「消去」ボタンをクリックするとフォーマットが開始される
もし誤操作でフォーマットを行ってしまった場合はすぐに操作を止めて、デジタルデータリカバリーまでご相談ください。一般的な業者では3日以上かかる作業もデジタルデータリカバリーでは約8割の機器を48時間以内に復旧していますので、早くデータ復旧が必要な方はぜひご相談ください。
データが必要な場合はデータ復旧の専門業者に相談する
HDDの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、ごく「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、HDDに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因の特定が可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
Macで外付けHDDが認識しない場合のデータ復旧事例
実際に、Macが外付けHDDを認識しない症状が発生した際のデータ復旧事例をご紹介します。
①メーカーで対応できないと言われるも、無事99.9%の復旧に成功
■機器:外付けハードディスク
■ご相談内容:MacのHDDとして利用。PCに接続したが動作しないため抜き差しを試したが、通電はしているものの認識しない。モーターが回った音がした後、動作が遅くなるのを繰り返す。メーカーでは本件解決できないと言われ弊社へお問い合わせいただく。
■診断/復旧結果:HDD内部で吸着が発生していたため専門設備内でHDDを開封し、磁気ヘッド交換。ファームウェア修復を施し、無事99.9%のデータコピーに成功。
→メーカーや量販店で対応できなかった」というご相談は少なくありません。下手な作業をして復旧の確率を下げてしまいかねないため、早い段階で弊社にお問い合わせいただくことをおすすめします。
②故障後数か月経過し、復旧ソフトで復旧不可のHDDを1日でデータ抽出成功
■機器:外付けハードディスク
■ご相談内容:基本的にMacに接続して2~3年使用。数か月前に壊れたが、当時はデータが必要ないと思い放置し、後から急に必要になった。PCにHDDを接続した状態から意図せずUSBが抜けてしまった。最初はHDDを認識していたが、データまでアクセスできなかった。今は全く認識しない。復旧ソフトを使用したが復旧できなかった。非常に急ぎでデータが必要。
■診断/復旧結果:磁気ヘッドに物理的な異常あり。専門設備内で部品交換とファームウェア修復を行い、ご依頼の翌日に無事復旧完了。
→復旧ソフトで対応できる症状はごくわずかです。障害が発生した状態での機器の使用は症状悪化にもつながります。弊社にお問い合わせいただければ、最短・最適の処置で対応いたします。
③ファイルシステム異常の発生したHDDから迅速にデータ復旧成功
■機器:外付けハードディスク
■ご相談内容:基本的にMacに接続して2~3年使用。数か月前に壊れたが、当時はデータが必要ないと思い放置し、後から急に必要になった。PCにHDDを接続した状態から意図せずUSBが抜けてしまった。最初はHDDを認識していたが、データまでアクセスできなかった。今は全く認識しない。復旧ソフトを使用したが復旧できなかった。非常に急ぎでデータが必要。
■診断/復旧結果:磁気ヘッドに物理的な異常あり。専門設備内で部品交換とファームウェア修復を行い、ご依頼の翌日に無事復旧完了。
→復旧ソフトで対応できる症状はごくわずかです。障害が発生した状態での機器の使用は症状悪化にもつながります。弊社にお問い合わせいただければ、最短・最適の処置で対応いたします。
いかがでしたでしょうか。
突然データが消えてしまったり、見れなくなってしまうと焦って様々なことを試してしまいがちですが、 大切なデータを失ってしまうことがないように専門家に相談してみることが確実です。本当に大切なデータである場合、 復旧方法の裏側にあるリスクを十分吟味した上で行動選択していきたいですね。後から後悔しないよう、最善の選択を検討してみてください。 もし、データ復旧業者への依頼を検討されていましたら、デジタルデータリカバリーにお任せください。
どのようなデータトラブルにも、データ復旧アドバイザーが無料でご相談に対応させていただきます。24時間、365日お電話でご相談いただけますので、お気軽にお電話ください。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数41万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。