Windows 11またはWindows 10のアップグレードやクリーンインストールを行ったあと、初回起動時のユーザー設定画面（OOBE）に入る前段階で「Pre_oobe操作中にエラーが発生したため、インストールはSecond_Bootフェーズで失敗しました」というメッセージが出て処理が中断されることがあります。
こうした状況は、ドライバーの互換性、不正確なセキュリティ設定、接続された外部機器、ユーザープロファイルの不整合など複数の要因が絡んで起こる典型的なセットアップ障害です。特に、アップグレードやインストールを複数回繰り返すうちに大切なデータを失ってしまうリスクも高まります。
本記事では、このエラーの仕組みと原因を丁寧に整理し、初心者の方でも実践できる対処法を段階的にご紹介します。もし、保存されているデータの重要性が高い場合は、ぜひ私たちデジタルデータリカバリーへご相談ください。24時間365日対応・無料診断をご案内しております。
目次
「Pre_oobe操作中にエラーが発生したため、インストールはSecond_Bootフェーズで失敗しました」とは？／主な症状
このメッセージは、Windows 11またはWindows 10のインストール・アップグレード処理の中で「Second_Boot」フェーズに入り、初回起動準備（Pre‑OOBE＝ユーザー初期設定画面の直前）を実行しようとした際に構成処理が完了できず、インストールが失敗してロールバックされたことを示しています。この段階では、ドライバー移行、ユーザー設定、仮想ドライブ・外部機器の切断、暗号化解除など複数の処理が行われるため、環境が整っていないと失敗に至りやすくなります。
主な症状
以下のような症状が出た場合、本エラーの可能性があります。
- 「インストールはSECOND_BOOTフェーズで失敗しました（Pre_oobe操作中にエラー）」と表示される
- アップグレード／インストール直後、OOBE画面に入らず処理が中断される
- 外付けUSB／SDカード／仮想ドライブが接続されたまま実行していた
- ドライバー更新やユーザープロファイルの整合性に心当たりがある環境
- インストール後に再起動を何度も繰り返し、元のOSに戻されてしまう
このエラーは、処理の最後の段階で発生するため、原因が複雑に重なっていることが多く、自己判断での繰り返し実行や設定変更がさらなる障害やデータ消失を招くリスクもあります。可能な限り安全な環境で対処することをおすすめします。
エラー発生の原因
この種の失敗を引き起こす代表的な原因を以下に整理しました。
古い・不整合なドライバー（ストレージ／NVMe／USB／グラフィックスなど）
特にストレージ（HDD／NVMe／RAID）やUSBコントローラー、グラフィックアダプターのドライバーが古い、またはアップグレード対象のOSと互換性がない場合、Pre_oobeフェーズやSecond_Bootフェーズで必要な構成処理が途中で停止することがあります。アップグレード開始前に、デバイスマネージャーやメーカー公式サイトを通じて最新版を適用しておくことが基本です。
セキュリティソフト・メーカー独自ユーティリティ・バックグラウンド常駐アプリの競合
ウイルス対策ソフトやメーカー提供のユーティリティ、常駐アプリが、バックグラウンドで動作しながらインストールや構成処理を実施すると、ファイルの移行・プロファイル設定・ドライバー更新が妨げられることがあります。このため、処理が途中で失敗し、本エラーに繋がることが多く報告されています。
外部機器（USB／SDカード／外付けディスク等）の接続・仮想ドライブの存在
アップグレードまたはインストール実行時、USBメモリ・SDカード・外付けHDD／SSDや仮想ドライブが接続されたままだと、構成処理が誤ってそれらを対象にしてしまい、ユーザー設定画面手前で失敗する原因になります。特に、Second_Bootフェーズ以降は再起動を伴う読み書き処理が増えるため、この影響が顕著です。
BitLocker／暗号化ディスクが有効な状態
ストレージがBitLockerや他のデバイス暗号化機能で保護されている状態では、再起動・構成・移行処理時に認証・解除が正しく行われず、セットアップが途中で停止することがあります。暗号化された環境では、無効化した上でアップグレードを行うことが推奨されます。
システムファイルやセットアップキャッシュの破損、リソース不足
インストールやアップグレードの過程では、大量の一時ファイルが作成・移行されるだけでなく、ユーザープロファイルやシステムデータも上書きされます。この処理には十分な空き容量と、破損のないシステム構成が必要です。
しかし、ストレージに空きがない状態や、システムファイル・セットアップキャッシュの破損がある場合、Pre_oobeやSecond_Bootフェーズで処理が停止し、インストールが失敗することがあります。こうした症状が繰り返される場合は、ストレージに障害が生じている可能性もあるため、早めに専門のデータ復旧業者へ相談することをおすすめします。
当社では、相談から初期診断まで24時間365日無料でご案内しています。
【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
「0xC1900101‑0x4001Eエラーが発生する」――そんなトラブルに直面したとき、まずは自力で何とかしようと対応する方が多いと思います。
「0xC1900101‑0x4001E」エラーが発生する場合、Windowsのインストール後の起動処理で問題が発生しており、ドライバやシステム構成の不具合が原因と考えられます。このようなエラー時に初期化や強制的な操作を行うと、必要なデータが上書きされてしまい、復旧が難しくなるおそれがあります。今はデータにアクセスできない状況でも、誤操作を避けて専門業者に相談することが適切な対応につながります。
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0xC1900101‑0x4001Eエラーの対処法
このセクションでは、「Pre_oobe操作中にエラーが発生したため、インストールはSecond_Bootフェーズで失敗しました」状態に対して、ステップごとに実践できる対処法をわかりやすくご紹介します。重要なデータが保存されている場合には、自己判断での作業前に専門業者への相談もご検討ください。
外部機器／仮想ドライブをすべて取り外す
リード文：アップグレードやインストール直後の初回起動では、USBメモリ、SDカード、仮想ドライブ、外付けディスクなどが接続されたままだと構成処理に影響を与えることがあります。まずはこれらをすべて取り外して、最小構成で再実行してください。
- PCをシャットダウンし、電源を完全にオフにします。
- キーボード・マウス・モニターを除き、USBメモリ・SDカード・外付けHDD／SSD・USBハブなどをすべて取り外します。
- 仮想ドライブソフト（ISOマウント等）があればアンインストールまたは解除します。
- PCを再起動し、もう一度アップグレードまたはクリーンインストールを再実行します。
不要なセキュリティソフト・ユーティリティ・常駐アプリを無効化・アンインストール
リード文：ウイルス対策ソフトやメーカー製ユーティリティ、常駐バックグラウンドアプリは初回設定画面直前（OOBE）での構成処理を妨げることがあります。これらを一時的に無効化またはアンインストールしてから再試行してください。
- 「設定」→「アプリ」→「インストール済みアプリ」を開きます。
- 不要と判断されるセキュリティソフト、ユーティリティソフトを選択し「アンインストール」または「無効化」を実行します。
- タスクマネージャーを開き、「スタートアップ」タブにて登録されている不要な常駐アプリを「無効」に設定します。
- PCを再起動し、動作を確認後、インストールまたはアップグレードを再実行します。
主要ドライバーを最新版へ更新・古いドライバー削除
リード文：この種のエラーではドライバー関連が最も多い原因のひとつです。特にストレージ、グラフィックス、USB、NVMe／RAIDなどのドライバーを最新版にあげ、古い・不要なドライバーは削除しておきましょう。
- 「デバイスマネージャー」を開き、ストレージコントローラー、グラフィックアダプター、USBルートハブ、RAID／NVMeコントローラーを探します。
- 各項目を右クリックして「ドライバーの更新」を選択し、自動または手動で最新版を適用します。
- 使用していない、古いと思われるドライバーを「デバイスのアンインストール」で削除します。
- マザーボードのチップセットドライバーやBIOS（UEFI）にも更新があれば適用してください。
- すべて完了後、PCを再起動しアップグレード／インストールを再試行します。
BitLockerや暗号化設定を一時解除
リード文：ストレージ暗号化（例：BitLocker）が有効なままの場合、再起動時や構成処理で認証・アクセスが阻害され、「Pre_oobe」フェーズ手前で失敗することがあります。アップグレード前に一時解除しましょう。
- 「コントロールパネル」→「BitLockerドライブ暗号化」を開きます。
- 対象のシステムドライブにて「BitLockerを一時停止」または「無効化」を選択します。
- PCを再起動し、アップグレードまたはインストールを再実行します。
- 完了後、BitLockerを再度有効化してください。
新しいローカルユーザーアカウントを作成してそちらで試す
リード文：ユーザープロファイルやアクセス権限が破損・不整合している場合、既存のアカウントでのアップグレードが失敗することがあります。新しいローカルユーザーアカウントを作成して、そのアカウントでインストールを行ってみましょう。
- 既存のWindowsが起動できる場合、「設定」→「アカウント」→「家族とその他ユーザー」から「このPCに他のユーザーを追加」を選択します。
- ローカルアカウントを作成し、管理者権限を付与します。
- その新しいアカウントでWindowsにログインし、アップグレードまたはインストールを再実行します。
- 成功したら元のアカウントデータを移行検討してください。
ネットワーク環境を安定させ、有線LANへ切り替える
リード文：OOBE直前の構成では、オンラインのユーザー設定やアカウント連携、アプリ配信などが行われるため、ネットワークが不安定だと失敗する可能性があります。可能であれば、有線LAN環境で実行することをおすすめします。
- Wi‑Fi接続ではなく、有線LANケーブルを用いた接続に切り替えます。
- ルーター・スイッチのファームウェア更新や再起動を行い、ネットワークトラフィックを軽くします。
- アップグレードまたはインストールを実行する際、可能であればインターネット接続を一旦切ってローカル実施後、完了後にネット接続を再開します。
- 完了後、正常起動しているか確認してください。
システムファイル修復（SFC・DISM）およびディスククリーンアップ
リード文：システムファイルやセットアップキャッシュが破損していたり、ディスクの空き容量が不足していたりすると、Pre_oobeまたはSecond_Bootフェーズの構成処理中に失敗するケースがあります。修復処理と空き容量確保を行いましょう。
- 「設定」→「システム」→「記憶域」でドライブの空き容量を確認し、不要なファイルや一時ファイルを削除して可能な限り空きを確保します。
- 管理者としてコマンドプロンプトを開き、以下を順に実行します：
sfc /scannow
DISM /Online /Cleanup‑Image /RestoreHealth
- 処理完了後、PCを再起動してアップグレードまたはインストールを再実行します。
専門業者に相談する
上記の対処法をすべて実施しても状況が変わらない、またはインストール直後に起動が不安定・HDD／SSDから異音がする・認識されないという兆候がある場合は、特に自力対応による誤操作でのデータ損失のリスクが高くなります。
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※1：2011年1月以降累計相談件数
※2：2023年10月時点。復旧件数割合＝データ復旧件数／データ復旧ご依頼件数
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
