- ZIPファイルを開こうとしたら「破損しています」と表示される
- ファイルの展開中にエラーが発生して処理が止まる
- 重要な資料が入ったZIPフォルダが、突然アクセス不能になる
こうした症状が現れたとき、多くの場合、ZIPファイルそのものが破損している状態です。自己流で操作を続けると、ファイル構造がさらに損なわれ、二度と元のデータが復旧できなくなる恐れがあるため、まず落ち着いてデータ修復を試す必要があります。
本記事では、ZIPファイルが破損する主な原因と、WinRARや専用ソフト、コマンドプロンプトを活用した復旧方法について、実例を交えながらわかりやすく解説します。
もし読んでも対応が難しいと感じたら、私たちが24時間365日無料で診断を行っておりますので、ぜひ今すぐご相談ください。
目次
ZIPファイルとは
ZIPファイルは、複数のファイルをひとまとめにして保存できる、もっとも一般的で広く使われている圧縮形式です。
「ZIP」という名称には“速さ”という意味が込められており、従来のARCなどよりも高速に圧縮できることをアピールして作られたフォーマットです。
ZIP形式は、状況に合わせて複数の圧縮アルゴリズムを使い分けられるため、「たくさんのファイルを一つにまとめられる」「容量を圧縮してサイズを小さくできる」といった利便性があります。
仕事の資料、取引データ、バックアップ用途など、日常的なファイル管理で最も多く使われているアーカイブ形式といえるでしょう。
ZIPファイルが破損する原因
ZIPファイルが突然開けなくなったり、どこを探しても見つからなくなったりする背景には、いくつかの典型的な原因があります。特に多いのは次のパターンです。
- パソコン標準の機能がZIP形式に対応していない
- ZIPファイル自体が破損している
- ZIPのサイズが大きすぎて処理が途中で失敗した
- ZIPを開くソフトがない
- セキュリティソフトがZIPを誤検知して隔離してしまった
- 誤削除・ストレージ障害でデータ自体が壊れた
とくに、ディスククリーンアップ直後や不要ファイル削除後にZIPが見つからなくなるケースは非常に多く、誤操作やストレージの不調が重なっている可能性もあります。
【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
ZIPファイルが突然開けなくなると「とりあえず自分で解決しよう」とあれこれ試したくなるものですが、フリーソフトで無理にこじ開けたり、展開と再圧縮を何度も繰り返すと、まだ残っているデータまで壊れてしまうことがあります。
とくに保存しているHDDやSSDの状態が悪い場合、ほんの少しの操作が“最後の一撃”となり、ZIP内のデータが完全に失われてしまう危険もあります。
専門業者であれば、正確な診断に基づいて最適な方法で復旧を進めるため、データ消失を最低限に抑えることができます。中でもデジタルデータリカバリーは、以下の理由から多くの方に選ばれています。
- 相談実績50万件以上(2011年1月~)の豊富な対応経験に基づき、個人・法人問わず幅広いトラブルに対応
- 一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)という業界トップクラスの技術力
- 他社で「復旧不可」とされた機器の対応実績が7,300件越えにものぼり、独自の復旧技術を保有
大切なデータを守るには、まずは自力対応よりも専門的な判断が欠かせません。操作を誤る前に、まずは当社にご相談ください。
ZIPファイル破損時の対処法
ZIPファイルが破損していると分かったときは、まず元のZIPファイルや保存先ストレージの状態をこれ以上悪化させないことが重要です。
ここでは、一般的なWindows環境で多くの方が試しやすい代表的な対処法として、WinRARによる修復、専用のZIP修復ソフトによる修復、コマンドプロンプトを利用した修復という3つの方法を順番に紹介します。それぞれ得意なケースが異なるため、ファイルの重要度と自分のスキルレベルに合わせて検討してください。
対処法1:WinRARで破損したZIPファイルを修復する
WinRARは多くのユーザーが利用している圧縮・解凍ソフトで、ZIPやRARファイルの修復機能も備えています。破損の程度が比較的軽い場合は、WinRARの「アーカイブの修復」機能によって、ZIPファイルの構造を再構成できることがあります。
- 公式サイトなどからWinRARの最新バージョンを入手し、パソコンにインストールして起動する。すでに導入済みの場合も、可能であれば最新バージョンに更新しておく。
- WinRARの画面で、破損したZIPファイルを選択して「修復」をクリックする。
修復処理が完了すると、元ファイルとは別名のZIPファイル(例として「rebuilt.ファイル名.zip」など)が作成される。 - 修復後のZIPファイルをダブルクリックして開き、エラーが出ないか、内部のファイルを一時的なフォルダーに展開できるかを確認する。
- 展開に成功した場合は、必要なデータを通常のフォルダーへコピーし直す。修復済みZIPをそのまま長期間保存するのではなく、元データのバックアップを複数の場所に確保しておくと、再発時のリスクを減らせる。
対処法2:専用のZIP修復・ファイル修復ソフトを利用する
ヘッダー情報の損傷や、複数のファイルをまとめた大きなZIPの一部が壊れている場合など、一般的な解凍ソフトだけでは対応が難しいケースもあります。
そのようなときは、ZIPファイルの構造解析や欠損データの再構築に特化した専用ソフトを利用する方法があります。
- 利用するZIP修復・ファイル修復ソフトを選び、インストール用ファイルをダウンロードする。このとき、インストール先は可能であれば復元したいZIPファイルとは別のドライブ(例として外付けHDDなど)を指定し、対象ストレージ上への上書きを避ける。
- ソフトを起動し、「ファイル修復」「圧縮ファイル修復」などのメニューからZIP修復機能を選択する。画面の案内に従って、破損したZIPファイルを「ファイルを追加」ボタンなどから指定する。
- 修復モードやスキャン範囲の選択が表示される場合は、まずは標準的なスキャンから実行する。重度の破損が疑われるときでも、いきなり高負荷な処理を行うのではなく、時間や負荷の少ないモードから試すとストレージへの負担を抑えやすい。
- スキャン・修復処理が完了したら、ソフト上でプレビュー表示が可能か確認し、開けるファイルがあれば内容をチェックする。
- 復元可能と表示されたファイルは、必ず元のZIPがあった場所とは別のドライブやフォルダーを保存先に指定して書き出す。
- 修復結果が思わしくない場合や、途中で異常な音・動作がストレージから感じられた場合は、それ以上の処理を継続せずに作業を中断する。
- ソフトを変えて何度も繰り返し処理を行うと、状態を悪化させることがあるため、その時点で専門のデータ復旧業者への相談を検討する。
対処法3:コマンドプロンプトでZIPファイルを修復する
Windows環境では、コマンドプロンプトやターミナルからZIPファイルを修復するコマンドを利用できる場合があります。たとえば、Info-ZIP系の「zip」コマンドが利用できる環境では、オプションを付けて破損したアーカイブの再構築を試みることが可能です。
ただし、コマンドの使い方を誤ると、意図しないファイルを上書きしてしまうおそれもあるため、操作に慣れた方や、必ずバックアップが取れる環境でのみ実行するようにしてください。
- 事前に、zipコマンドを含むツール(例としてInfo-ZIPやそれを同梱したツール群など)がインストールされていることを確認する。破損したZIPファイルのコピーを別フォルダーに作成し、そのコピーを対象として作業を行う。
- Windowsの検索バーに「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを起動する。必要に応じて、管理者として実行を選択する。続いて、
cdコマンドを使って、破損したZIPファイルが保存されているフォルダーへ移動する。 - 次の形式でコマンドを入力する。
例:zip -FF "C:\Users\ユーザー名\Documents\broken.zip" --out "repaired.zip"
ここで、前半のパスを破損したZIPファイルの実際のパスに置き換え、後半の「repaired.zip」部分に修復後のZIPファイル名を指定する。 - コマンドを実行すると、zipコマンドがアーカイブの構造を解析し、可能な範囲で新しいZIPファイルに再構築を試みる。処理完了後、指定した出力先に修復後のZIPファイルが作成されているか確認する。
- 修復後のZIPファイルをダブルクリックして解凍を試み、エラーが出ないか、中身のファイルにアクセスできるかを確認する。
結果が改善しない場合や、そもそもコマンド実行時にエラーが多発する場合は、無理にオプションを変えて何度も実行するのではなく、専門業者へ相談することを検討しましょう。
当社では24時間365日、相談から初期診断まで無料で受け付けていますので、いつでも気軽にお問い合わせください。
macOSで破損したZIPファイルを修復する方法
macOS環境でZIPファイルが開けない、エラーが出る場合でも、ターミナルを活用した修復やサードパーティ製ツールを利用することで、一部または全体のデータを取り出せる可能性があります。この章では、macOSユーザー向けに具体的な対処法を紹介します。
ターミナルを使ってZIPを修復する
macOS標準の「ターミナル」を使うことで、破損したZIPファイルの修復を試みることができます。特に「-FF」オプションを使った補正は有効です。
- アプリケーション > ユーティリティ > ターミナル を開きます。

- 以下のコマンドを入力します:
zip -FF /パス/to/broken.zip --out fixed.zip - 修復された
fixed.zipを、解凍ソフトで開いて中身を確認します。
7-Zip(p7zip)を導入して抽出を試す
macOSでは、Homebrewを使って7-Zipのコマンドライン版「p7zip」を導入することで、高機能なZIP抽出が可能になります。
- Homebrewがインストールされていない場合は、公式サイトの手順に従って導入します。
- ターミナルで以下を実行:
brew install p7zip - p7zipのコマンドで抽出:
7z x /パス/to/broken.zip一部でも抽出できれば、成功といえます。
macOS対応のZIP修復アプリを使う
抽出や修復が難しい場合は、macOSに対応した専用のZIP修復アプリを利用するのが有効です。オンラインツールやクロスプラットフォーム対応アプリも選択肢に入ります。
- mac対応のZIP修復アプリをダウンロードします。
- アプリを起動し、破損したZIPファイルを指定して修復を実行します。
- 修復結果を確認し、必要に応じて有料版を選択してファイルを保存します。
自己修復で改善しない場合や、重要なデータが含まれている場合は、無理に操作を続けず、専門のデータ復旧サービスへの相談が安心です。
当社ではクリーンルーム完備の安全な環境と、高度な復旧技術を用いて対応しており、これまでに50万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)と、官公庁や法人1万社以上との取引実績があり、一部復旧を含む復旧件数割合92.6%(内、完全復旧52.0%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2025年9月実績)という高度な復旧技術を誇ります。
診断と見積もりは無料、24時間365日体制でご相談をお受けしています。ZIPファイルの破損でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する

自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み

デジタルデータリカバリーは「データ復旧専門業者17年連続データ復旧国内売上No.1」(※1)の実績を持つデータ復旧業者です。
データ復旧の技術力として、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※2)を誇っています。
他社で「復旧不可能」と判断された機器を、当社が復旧に成功した事例は数えきれません。実際に、他社対応後のご相談だけでも7,300件を超えています。
これこそが“データ復旧の最後の砦”と呼ばれる理由です。どんな状態でも、諦める前にまずはご相談ください。最善を尽くしてデータを取り戻します。
※1:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと。第三者機関によるデータ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人

デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。








修復処理が完了すると、元ファイルとは別名のZIPファイル(例として「rebuilt.ファイル名.zip」など)が作成される。































