保守期限が切れたWindows Serverを使用し続けることは、セキュリティ面が脆弱になりやすいため、サイバー攻撃の被害に遭いやすくなります。したがって、Windows Serverのサポート期限までにアップグレードやデータの移行を済ませておく必要があります。
しかし、人的リソースやサーバー知識の不足などが原因でWindows Serverの保守期限が切れてしまった場合はどうすればよいのでしょうか?
本記事ではWindows Serverの保守期限が切れてしまった場合の対処法について解説します。
目次
Windows Serverの保守期限はいつまでか?
Windows Serverの各バージョンには、Microsoftによって定められたサポート期限があります。一般的に、メインストリームサポートと、延長サポートがそれぞれ5年ずつ定められ、サーバーリリース日から約10年間サポートが受けられます。
メインストリームサポートでは、新機能の追加やセキュリティ更新、無料のサポートが提供されます。一方で、延長サポート期間中はセキュリティが更新されますが、新機能の追加はありません。
現在も使用されていることが多いWindows Serverの種類とサポート終了日は以下の通りです。
| リリース年 | サーバー名 | サポート終了日 |
| 2000年 | Windows 2000 Server | 2010年7月13日 |
| 2003年 | Windows Server 2003 | 2015年7月14日 |
| 2005年 | Windows Server 2003 R2 | |
| 2008年 | Windows Server 2008 | 2020年1月14日 |
| 2009年 | Windows Server 2008 R2 | |
| 2012年 | Windows Server 2012 | 2023年10月10日 |
| 2013年 | Windows Server 2012 R2 | |
| 2016年 | Windows Server 2016 | 2027年1月12日 |
| 2018年 | Windows Server 2019 | 2029年1月9日 |
| 2021年 | Windows Server 2022 | 2031年10月14日 |
保守期限が切れたWindows Serverの利用を続けるリスクとは?
保守期限(サポート期限)が切れたWindows Serverを利用し続けると、以下のリスクが発生します。
情報漏えい・マルウェア感染のリスク(サポートが利用できない)
保守期限が切れたWindows Server上では、新たに発見された脆弱性に対して、Microsoftからのサポートが一切行われません。システムエラーやバグが放置された状態となるため、サイバー攻撃によってシステムへ侵入されるリスクがあります。
企業の場合、業務停止のリスクがあるほか、情報管理の責任問題にも発展するため、通常業務に戻るまでに莫大な時間や費用がかかる恐れがあります。
保守期限が切れる前に新しいバージョンのWindows Serverへの移行や、クラウドサービスへの移行を検討しておきましょう。
新しいハードウェアやソフトウェアが利用できなくなる
保守期限が切れたWindows Serverでは、新規ハードウェアがリリースされても最新OSにしか対応しておらず、周辺機器が利用できなくなる場合があります。
また周辺機器にかぎらず、新しいソフトウェアやアプリの中には最新のOSでなければ正しく動作しないか、インストールできないものがあります。
経年劣化によるデータトラブルが発生する
目安としてサーバーを5年以上使用すると、内蔵HDD/SSDの寿命が近づき、データの認識不良、フリーズが増加し、最終的にはHDD/SSDのデータにアクセスできなくなります。
対策はデータのバックアップの取得ですが、古いWindows Serverを長年使用していると、バックアップが正しく取れず、データの欠損や文字化けが発生することもあります。
サーバーのデータ復旧は、メーカーや保守業者での対応は難しいため、技術力の高いデータ復旧業者に相談しましょう。専門的な復旧作業を行う必要があります。
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Windows Serverの保守期限が切れた時の対処法
Windows Serverの保守期限が切れてしまった場合、メーカーや保守業者に相談しても対応してもらえないことがあります。
NAS・サーバーのデータ復旧・復元方法はこちら
サーバー保守が切れたときのリスクと対処法の詳しい解説はこちら
Windows Serverをアップグレードする
現在使用しているWindows Serverのバージョンが古い場合は、既存の環境やデータを維持したままアップグレードができる、インプレースアップグレードの実施がおすすめです。
Windows Serverのアップグレードの詳細な手順についてはMicrosoft公式サイトに掲載されています。
ただし、Windows Serverをアップグレードする場合、事前に互換性の確認やデータのバックアップの取得が必要です。しかし5年以上使用しているサーバーの場合、完全なバックアップデータが取得できない場合があります。
サーバーのバックアップデータはファイルシステムが特殊なため、市販のデータ復旧ソフトでは復旧が困難です。専門的な復旧作業が可能なデータ復旧業者に相談しましょう。
ESUを利用する
延長セキュリティ更新(ESU)プログラムは、Windows Serverの公式サポートが終了した後も、重要なセキュリティパッチを受け取ることができる有料サービスです。以下の手順で利用しましょう。
- サーバーのライセンス認証を確認する
- MicrosoftのVLSCか認定リセラーを通じてESUプログラムを購入する
- ESUプログラムから提供されたキーをサーバーに登録するとセキュリティパッチが受け取れるようになる
ただし、MicrosoftのESUのサポートが受けられる期間は決まっており、Windows Server 2012/2012 R2の場合は2026年10月13日までです。あくまでもサーバー移行などの準備に利用しましょう。
クラウドサーバーに移行する
サーバー管理の負担が大きい場合は、インターネットを介してサーバー環境を利用できるクラウドサーバーへの移行をおすすめします。主なクラウドサーバーの種類にはAmazon Web ServicesやGoogle Cloud、Microsoft Azureなどがあります。
Windows Serverをクラウドサーバーに移行する方法は以下の通りです。
- 移行するデータとアプリケーションを決定する
- 移行先のクラウドプロバイダーを選択する
- 移行ツールなどを利用してデータとアプリケーションをクラウド環境に転送する
- データの移行後は新しい環境でテストを実行する
特にWindows Serverの環境をそのまま移行できるMicrosoft Azureでは、ESUがサービスとして組み込まれているものもあります。
ただし全てのクラウドサービスに共通することとして、サービスが終了すると保存データに一切アクセスできなくなるので、バックアップは別の媒体でも取得しておきましょう。
データ復旧業者に相談する
Windows Serverのバックアップが取れない、システムエラーが頻発する、保存データが認識されないなどのデータトラブルが発生した場合は、データ復旧業者に相談しましょう。
サーバーに保存されたデータの復旧は特殊な技術が必要となるので、保守業者やメーカーでは対応していません。特にWindows Server 2012以前のバージョンを使用しているサーバーは経年劣化が進行しているため、技術力の高い業者でなければ復旧が困難です。
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※1 期間:2011年1月以降
※2 2025年9月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合
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※4:算出期間:2016年6月1日~
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この記事を書いた人

デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計ご相談件数50万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。











































