「エクスプローラー（Explorer）」は、Windowsパソコンで使われている「ファイルやフォルダを表示・管理するソフト」のことです。USBメモリに下記の症状が出ているとき、機器が異常を起こしている可能性があります。
・USBメモリを差し込んでも、ドライブが表示されない
・USBメモリを接続しても、エクスプローラーに何も出てこない
・デバイスのランプは点灯しているのに、まったく認識されない
写真や書類、仕事の重要データにアクセスできない状況は深刻です。さらに、抜き差しや初期化を試すと、復旧できたはずのデータを完全に失う恐れもあります。
USBメモリが認識されない原因には、ファイルシステム破損・ドライバ不良・物理故障などがあり、状況に応じた対応が重要です。この記事では、各原因に応じた対処法を分かりやすく紹介しています。
大切なデータが入っていて不安な場合は、デジタルデータリカバリーが24時間365日、無料で診断を行っています。手遅れになる前に、ぜひご相談ください。
目次
USBメモリがエクスプローラーに表示されない原因
USBメモリがエクスプローラーに表示されない場合、以下の原因が考えられます。
USBポートやメモリの物理的な不具合
物理的な不具合が原因でUSBデバイスが認識されないことがあります。例えば、USBメモリの端子に汚れやホコリが付着していたり、USBポートが破損していたりすると、正常に接続できません。
このような場合、別のUSBポートに挿し直すか、USBメモリ自体を他のPCで試してみることで確認できます。
ドライバの問題
USBドライバが破損している場合や、正しくインストールされていない場合、エクスプローラーにデバイスが表示されません。この場合、デバイスマネージャーを開き、ドライバの状態を確認する必要があります。
ドライブ文字の割り当てがない
USBメモリがディスク管理に表示されているのにエクスプローラーに表示されない場合、ドライブ文字が割り当てられていない可能性があります。この問題は、ディスク管理ツールを使用して手動でドライブ文字を割り当てることで解決できます。
システムエラー
一部のシステムエラーが原因で、USBメモリが正しく認識されないことがあります。これには、Windowsの更新失敗やソフトウェアの競合などが含まれます。
マルウェア感染
USBメモリやPC自体がマルウェアに感染していると、デバイスがエクスプローラーに表示されない場合があります。この場合、セーフモードでPCを起動し、ウイルススキャンを実行することが推奨されます。
BIOS設定の問題
BIOSでUSBデバイスの設定が無効になっている場合、エクスプローラーに表示されません。BIOS設定を確認し、必要に応じてUSB機能を有効にすることが解決策となります。
物理障害が発生している
物理障害とは、USBメモリが寿命や端子の破損によって物理的に故障している状態を指します。原因には、着脱の繰り返しや経年劣化、書き換え回数の限界超過が考えられます。
物理的に故障したUSBメモリからのデータ取り出しは、自力での修復が難しく、高度な技術と専用工具が必要です。特にメモリセルが損傷した場合、専門的な技術が必須です。
データを確実に取り戻したい場合は、すぐに通電を止め、データ復旧業者に依頼しましょう。専門業者は高度な技術と専用ツールを使って、安全かつ確実にデータを復旧します。
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USBメモリがエクスプローラーに表示されないときの対処法
ここでは、USBメモリが表示されないときに行うべき具体的な手順を紹介します。機器の状態や環境に応じて、順番に確認していくことで問題解決の糸口が見つかるはずです。
物理的な接続を確認・清掃する
まずはUSBメモリを抜き、端子に汚れやサビがないか確認します。乾いた綿棒やクロスで優しく清掃し、できればエタノールを少量使うと効果的です。清掃後は別のポートや他のPCでも動作を確認しましょう。
不要なUSB機器を取り外して電力を確保
USBメモリが認識されない場合、電力不足が原因のことがあります。複数のUSB機器を接続していると、電力が分散され一部が正常に動作しなくなることがあります。
まず、キーボードやマウス以外のUSB機器（外付けHDDやプリンターなど）を取り外してください。そのうえで、USBメモリはパソコン本体のUSBポートに直接挿しましょう。
USBハブを使っている場合は一度外して確認するか、電源付きのセルフパワータイプに変更すると安定します。ノートパソコンではACアダプター接続時の使用がおすすめです。
デバイスマネージャーで状態を確認・更新
USBメモリが物理的に問題なさそうでも、ドライバの破損や未更新が原因で認識されないことがあります。Windowsのデバイスマネージャーから確認・更新を行いましょう。
- スタートメニューを右クリックし、「デバイスマネージャー」を開きます。
- 「ディスクドライブ」または「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」の項目を展開し、USBメモリが表示されているか確認します。
- 黄色い警告マークが表示されている場合は、そのデバイスを右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- 「自動で検索」を実行します。更新できなかった場合は、「デバイスのアンインストール」を実行し、USBメモリを一度抜き差しして再認識させます。
ディスクの管理からドライブ文字を割り当てる
USBメモリが「ディスクの管理」では認識されているのに、エクスプローラーに表示されない場合は、ドライブ文字が割り当てられていない可能性があります。以下の手順で割り当て・変更を行いましょう。
- スタートメニューを右クリックし、「ディスクの管理」を選択します。
- USBメモリのドライブが表示されているか確認します。
- ドライブ文字が表示されていない場合、該当ドライブを右クリックし「ドライブ文字とパスの変更」を選択します。
- 「追加」または「変更」を選び、未使用のアルファベットを割り当てて「OK」をクリックします。
セキュリティソフトや自動再生設定の確認
一部のセキュリティソフトやOSの設定により、USBメモリがアクセスできないことがあります。以下の確認と設定変更を試みましょう。
- 常駐しているセキュリティソフトを一時的に停止してからUSBメモリを接続してみます。
- 「設定」→「デバイス」→「自動再生」で、USBデバイスの自動再生が有効になっているか確認します。
- 必要に応じて、「フォルダーを開いてファイルを表示（エクスプローラー）」を既定に設定しておくと便利です。
マルウェア感染の可能性を確認・駆除する
USBメモリやパソコンがマルウェアに感染すると、USBがエクスプローラーに表示されないことがあります。悪質なソフトがアクセスを妨げる場合もあるため、セキュリティにも注意が必要です。感染が疑われる場合は、ウイルス駆除を行いましょう。
- パソコンを一度シャットダウンし、再度起動時に「F8」キーや「Shift」＋「再起動」を使って、セーフモードでWindowsを起動します。
- セーフモードが起動したら、USBメモリを接続せずにウイルス対策ソフトを立ち上げ、まずPC本体のフルスキャンを実行します。
- 検出されたマルウェアがあれば、ソフトの指示に従って駆除・隔離処理を行います。
- 続けてUSBメモリを接続し、同じくウイルススキャンを実行します。
- スキャンが完了したら、通常モードでPCを再起動し、USBメモリがエクスプローラーに表示されるかを確認します。
BIOS設定でUSB機能を有効にする
一部のパソコンでは、BIOS設定でUSBポートやUSBストレージの使用が制限されていることがあります。USBメモリが正しく接続されていても、設定が無効だとOSで認識されず、エクスプローラーにも表示されません。BIOS設定を確認し、USB機能が有効になっているかを確認しましょう。
- パソコンの電源をいったん切り、再度電源を入れた直後に「Delete」キーや「F2」「F10」「ESC」などのBIOS起動キーを押してBIOS設定画面を開きます（機種により異なります）。
- BIOSメニュー内の「Advanced」または「Integrated Peripherals」などの項目に進み、「USB Configuration」や「Legacy USB Support」などの設定を探します。
- 「Disabled（無効）」になっている項目がある場合は、「Enabled（有効）」に変更します。
- 変更後は「Save & Exit（保存して終了）」を選択し、パソコンを再起動します。
- Windowsが起動した後、USBメモリがエクスプローラーに表示されるか確認します。
対処法を試しても表示されない場合は業者に相談
以上の対処法でも直らない場合、個人での復旧はできない可能性が高いです。無理な操作を続けると状態が悪化し、復旧が難しくなるおそれがあります。データが大切な場合は、自力での対応を避け、早めに専門のデータ復旧業者へ相談してください。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
