SDカードは持ち運びやすいですが、「認識しない」「読み込まない」などの問題が発生することがあります。これはカードの破損が原因で、放置するとデータが失われる恐れがあります。
しかし、適切に対処すればデータ復元可能な場合もあります。
本記事では、SDカードの問題とその対策方法を紹介しています。ぜひご覧ください。
目次
SDカードがパソコンで認識しない原因

SDカードが認識しない場合、以下の原因が考えられます。
SDカードとPCに互換性がない

SDカードには、SD・SDHC・SDXCなど様々な規格があり、デバイスが対応していないと認識されません。例えば下記に示すように、容量に応じたさまざまな規格があります。
- SDカード: 最も一般的なタイプのSDカード
- SDHCカード: SDカードよりも大容量のデータを
- SDXCカード: SDHCカードよりもさらに大容量のデータを保存
- microSDカード: SDカードよりも小型のカード
- microSDHCカード: microSDカードよりも大容量のデータを保存
- microSDXCカード: microSDHCカードよりもさらに大容量のデータを保存
SDカード規格の進化に追いついていない場合、例えば一部の古いパソコンやラップトップに内蔵されたカードリーダーは、SDXCをサポートしないことがあります。この場合、SDXCカードを挿入しても読み込めません。使用前に対応規格を確認してください。
接続不良
カードが正しく挿入されているか、スロットが汚れていないか確認しましょう。また、USBポートやケーブルの状態もチェックが必要です。
ドライバーの問題
ドライバーとは、OSとハードウェア間の橋渡しをするソフトウェアで、適切なドライバーがインストールされていないとデバイスが認識されないことがあります。
ファイルシステムの破損(論理障害)
誤った操作やフォーマットによりファイルシステム(SDカード上に保存されているデータを管理する仕組み)が破損すると、データ構造が壊れ、データが認識されなくなります。
論理障害が発生した場合、作業を続けるとデータが上書きされ、復旧がさらに困難になります。論理障害に遭遇した場合、慌てずにデータ復旧の専門家まで相談してください。
SDカードの損傷・寿命(物理障害)

SDカードは寿命が約3年で、物理的なダメージや頻繁な使い込みで寿命が短くなります。データ復旧業者への相談を検討ください。
破損したSDカードから自力でデータを取り出すのは非常に難しく、無理に対処すると物理障害が悪化し、データが上書きされるリスクがあります。この場合、専門設備を用いてデータを復元できるデータ復旧業者に相談することで問題を解決できる可能性があります。
もし、SDカードのデータが読み取れない、認識しないといったトラブルが発生した場合は、すぐにご相談ください。デジタルデータリカバリーは24時間365日対応。大切なデータを守るため、専門技術を駆使して対応いたします。
自力でのデータ復旧が難しい理由と初期診断の重要性

SDカードのデータ復旧は、想像以上に難しい作業です。
SDカードの内部構造は非常に繊細で、わずかな損傷やエラーでもデータが読み取れなくなることがあります。ファイルシステムが破損すると、専門的な知識やツールなしでは復旧が困難になり、物理的な損傷が発生した場合には、高度な復旧設備と専門技術が必要です。
さらに、SDカードのトラブルは見た目だけでは原因を特定しにくいのが大きな問題です。データが読めない場合、その原因がファイルシステムのエラー(論理障害)なのか、それともカード自体の故障(物理障害)なのかを外見や簡単な操作だけで判断するのはほぼ不可能です。
症状から原因を見極めることの難しさ
論理障害と物理障害は、表面的な症状がよく似ています。そのため、正確な診断なしに対処を試みると、症状を悪化させたり、データを完全に失ったりするリスクが高まります。
たとえば、「データが突然消えた」「カードが認識されない」といったトラブルが発生した場合、その背後には異なる原因が潜んでいる可能性があります。以下のように、論理障害と物理障害では必要な対処法が異なるため、正確な診断が不可欠です。
論理障害の可能性が高い症状
- 突然消えたファイルやフォルダがある
- SDカードがパソコンで認識されないが、他のデバイスでは読み取れる
- 「フォーマットしてください」というエラーメッセージが表示される
- 一部のファイルだけが非表示になる
物理障害の可能性が高い症状
- SDカードを挿してもどのデバイスでも認識されない
- PCやカメラに挿入してもまったく反応がない
- カードの外観にひび割れや変形が見られる
- 端子の汚れや損傷による接触不良が疑われる
このように、症状だけでは正確な原因を特定することは難しく、誤った対応をするとデータ復旧の可能性を下げてしまうことになります。
初期診断の重要性

データ復旧の成功率を大きく左右するのが、正確な初期診断です。
誤った自己判断で市販の修復ソフトを試したり、何度もSDカードを抜き差ししたりすると、データ領域が上書きされる可能性があり、復旧が困難になります。
特に、物理的な故障が疑われる場合は、専用の設備がない状態で分解を試みると、チップ自体を破損させる危険があるため、絶対に自力で開封しないことが重要です。適切な診断と安全な処置を行うことで、貴重なデータを取り戻せる可能性が大きく広がります。
もしSDカードのデータが読み取れない、認識しないといったトラブルが発生した場合は、データ復旧の専門家までご相談ください。
デジタルデータリカバリーは、46万件以上の相談実績(2011年1月以降)と復旧件数割合91.5%(一部復旧含む)の高い成功率を誇るデータ復旧専門企業です。官公庁や法人1万社以上との取引実績があり、確かな技術と信頼で対応しています。データトラブルが発生したら、すぐにご相談ください。24時間365日体制で対応を行っています。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
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SDカードが認識しない時の対処方法

SDカードが認識しないときの対処法は、次の通りです。
上記の解決方法は、あくまでも一般的なものです。問題解決に自信がない場合や、これら手順を試しても正しく認識されない場合は、ハードウェアの問題が考えられます。無理に自分で解決しようとせず、問題が解決しない場合は、専門家に相談することをおすすめします。
方法1: SDカードリーダーを確認する
SDカードがPCや他のデバイスで認識されない時は、まずSDカードリーダーを確認します。別のデバイスでSDカードを試し、もし認識される場合はSDカードリーダーや接続しているデバイスにある可能性が高いです。
- SDカードを取り外し、再度挿入してみる
- SDカードの接触部分を清掃する
- 別のデバイスでSDカードを試す
- 書き込み保護スイッチがロックされていないか確認する
それでも認識されない場合は、SDカードの側面にある書き込み保護スイッチを確認します。スイッチがロックされているとファイルの読み書きができません。スイッチを「ロック解除」位置にスライドさせ、再度アクセスできるか確認しましょう。
方法2: デバイスを再起動する
デバイスの再起動は、多くの場合、SDカードの読み取りエラーを解決する簡単な方法です。まず、携帯電話またはコンピューターからSDカードリーダーを取り外します。デバイスを再起動してから、カードリーダーを再接続し、読み取れるかどうか確認しましょう。
方法3: SDカードをフォーマットする
SDカードが認識されない場合、ファイルシステムに問題があるかもしれません。この場合、フォーマットを行うことで問題が解決することがあります。ただし、フォーマットを行うとすべてのデータが消去されるため、事前にバックアップを取ってください。
各メディアごとのフォーマット手順は次の通りです。
- SDカードをPCに接続します。
- 「このPC」を開き、SDカードドライブを右クリックして「フォーマット」を選択します。
- ファイルシステムボックスでNTFS、FAT32、exFATから適切なものを選び、「スタート」をクリックします。
Macでのフォーマット手順は以下です。
- SDカードをMacに接続します。
- Finderを開き、「アプリケーション」 > 「ユーティリティ」 > 「ディスクユーティリティ」に進みます。
- 左側のパネルでSDカードを選択し、「消去」をクリックします。フォーマットオプションで適切な形式を選び、「消去」をクリックします。
方法4: ドライバーを更新する(Windows・Mac)
ドライバーが古かったり破損していたりすると、SDカードが認識されないことがあります。Windows10の場合のドライバー更新手順は次の通りです。
- 「スタート」メニューを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。
- SDカードリーダーを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。
- 「自動的にドライバーソフトウェアを検索」を選び、更新を実行します。
Macの場合のドライバー更新手順は次の通りです。
- 「システム環境設定」 > 「ソフトウェアアップデート」に移動し、macOSのアップデートを確認します。
- アップデートが利用可能な場合、指示に従ってインストールします。
また、SDカードのディスクに未割当と表示される場合、ドライブ文字を追加することで認識される可能性があります。ドライブ文字の割り当て手順は次の通りです。
- SDカードをPCに接続します。
- Windowsキー + Rキーを押して「実行」ダイアログを開きます。
- 「compmgmt.msc」と入力してEnterキーを押します。
- 「ディスクの管理」を選択し、SDカードドライブを右クリックして「ドライブ文字とパスの変更」を選択します。
- 新しいドライブ文字を割り当て、「OK」をクリックします。
これらの対処法を試してもSDカードが認識されない場合は、SDカード自体の故障が考えられます。この場合は、専門のデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
方法5: Finderの設定でSDカードを表示する(Macの場合)
Finderとは、Macのファイル管理ソフトです。Macのデスクトップ上でファイルやフォルダを閲覧、整理、検索、移動、削除、コピー、名前変更などの基本的な操作を行うことができます。また、アプリケーションの起動や設定変更などもFinderで行うことができます。
MacでSDカードが認識されない場合、Finderを開き、「Finder」 > 「環境設定」に移動します。「一般」タブで「外部ディスク」オプションにチェックを入れます。「サイドバー」タブでも「デバイス」の下にある「外部ディスク」にチェックを入れます。
方法6: Windowsの「チェックディスク」またはmacOSの「ディスクユーティリティ」を使用して、ファイルシステムを修復
Windowsユーザーの場合、「チェックディスク」(chkdsk)、macOSユーザーの場合、「ディスクユーティリティ」機能を使用してSDカードを修復できる可能性があります。
- 「Windowsマーク」を右クリック→「スタートメニュー」→検索窓を開く
- 「cmb」と入力→検索結果から「コマンドプロンプト」を右クリック
- 「管理者として実行」を選択→コマンドプロンプト画面を開く
- コマンドプロンプト画面上に「chkdsk [SDカードのドライブ文字]: /f」と入力
- しばらく待つ
以上の手順で修復が完了します。
macOSの「ディスクユーティリティ」を使用してファイルシステムを修復する手順は次の通りです。
- 「ディスクユーティリティ」を開きます。
- 左側のパネルで修復したいSDカードを選択します。
- 上部の「First Aid(ファーストエイド)」ボタンをクリックし、画面の指示に従って修復を開始します。
もし、上記の手段でSDカードのエラーや認識不良が解決しない場合、SDカード自体、または使用しているパソコンに深刻な障害が発生している可能性があります。特に前者の場合、一般的な復旧ソフトでは解決が難しく、操作によりデータ上書きや障害の進行を招くリスクがあります。プロのデータ復旧業者であれば、短時間で安全にデータを復旧できる可能性があります。一度、専門業者に問い合わせてみましょう。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2%」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
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弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
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復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。