Acronis True Imageを使ってバックアップやデータの復元を行おうとした際、USBドライブが認識されないという問題に直面することがあります。
このような問題は、データ消失のリスクを伴うため、迅速かつ適切な対処が必要です。
本記事では、AcronisでUSBが認識されない原因と、それに対する具体的な対処法について詳しく解説します。
目次
USBドライブが認識されない原因
認識されない要因には以下のものが考えられます。
物理的な接続の問題
まず、USBケーブルやポートの接触不良が原因でAcronisがUSBを認識しないことがあります。接続部分が緩んでいる場合や、USBポート自体に問題がある場合、デバイスが正しく機能しません。
ドライバーの問題
デバイスマネージャーでUSBドライブやAcronisに関連するドライバーが正しくインストールされていない場合、USBドライブが認識されないことがあります。古いドライバーや不完全なインストールが原因で、このような問題が発生します。
USBドライブのフォーマット形式の不適合
USBドライブのフォーマット形式がAcronisで対応していない形式の場合も、認識されないことがあります。特に、NTFSやFAT32以外の形式が使用されている場合、互換性の問題が発生することがあります。
Acronisのバージョンが古い
Acronisの古いバージョンでは、大容量ドライブや新しいUSB規格に対応していない場合があります。このため、最新バージョンにアップデートすることが重要です。
BIOS/UEFIの設定の不一致
BIOSやUEFIの設定が、USBデバイスの認識に必要なモード(例えば、RAIDモードではなくAHCIモードなど)に適合していない場合、USBが認識されないことがあります。この設定は、USBの挙動に大きな影響を与えます。
OSやハードウェアの不具合
OS自体やハードウェアに問題がある場合、AcronisがUSBデバイスを認識できないことがあります。特に、システムファイルの破損やハードウェア障害が原因で、USBが認識されないことがあるため、これらの問題を確認する必要があります。不用意な操作は悪化の要因にもなりえるので大切なデータが保存されている場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
USBドライブが認識されない時の対処法
USBが認識されないときは以下の対処法を試してください。これらで解決できる場合もありますが、解決できなかった場合は重度の障害が起きている可能性が高いです。その場合は無理に操作を続けず、専門業者に依頼することを検討してください。
物理的な接続を確認する
まずは、USBケーブルやUSBポートが正常に機能しているか確認しましょう。以下の手順を実行して問題を解決できるか試してください。
- USBケーブルを別のポートに差し替えてみます。
- 異なるUSBケーブルを使用して接続を試みます。
- 他のPCにUSBドライブを接続し、正常に認識されるか確認します。
ドライバーを更新する
デバイスマネージャーを使用してUSBドライバーやAcronisの関連ドライバーを更新します。更新により、USBが正しく認識されることがあります。
- Windowsの「デバイスマネージャー」を開きます。
- 「USBコントローラー」を展開し、USBデバイスを右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- ドライバーが自動的に検索・インストールされるのを待ちます。
USBドライブのフォーマット形式を確認する
USBドライブのフォーマット形式がAcronisで対応しているか確認します。NTFSまたはFAT32形式でない場合は、フォーマットを変更する必要があります。
- 「ディスクの管理」を開き、USBドライブを確認します。
- フォーマット形式が「NTFS」または「FAT32」でない場合は、バックアップを取ってからフォーマットを行います。
- 右クリックして「フォーマット」を選び、対応する形式に変更します。
Acronisのバージョンを最新にする
Acronisのソフトウェアを最新バージョンにアップデートすることで、USBデバイスが認識される場合があります。
- Acronisの公式サイトにアクセスします。
- 最新のソフトウェアバージョンをダウンロードしてインストールします。
- 再起動後、USBデバイスを接続し、認識されるか確認します。
BIOS/UEFIの設定を確認する
BIOSやUEFIの設定がUSBデバイスに適合しているか確認し、必要に応じて設定を変更します。
- PCを再起動し、起動中に「F2」キーを押してBIOSに入ります。
- 「Storage Configuration」または「SATA Configuration」を選択し、RAIDモードからAHCIモードに変更します。
- 設定を保存して再起動し、USBデバイスが認識されるか確認します。
OSやハードウェアの問題をチェックする
最後に、OSやハードウェアに問題がないか確認します。特に、システムファイルの破損やハードウェア障害が原因である場合、システムの復元やハードウェアの修理が必要になることがあります。
- システムの復元ポイントを使用して、以前の状態に戻します。
- 「ディスクチェック」コマンドを実行して、ディスクの状態を確認します。
- 必要に応じて、ハードウェアの修理や交換を行います。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。