- パソコンを起動してもOSが立ち上がらず、黒い画面のまま進まない
- 「ブートデバイスが見つかりません」などのエラーメッセージが表示される
- BIOS（UEFI）画面で内蔵HDDが表示されず、認識されていない
そんなトラブルに直面すると、「OSが起動しない」「エラーが出る」「データが消えたかもしれない」と強い不安を感じる方も多いはずです。
このような問題の背景には、HDD自体の物理的な故障に加え、ファームウェアの異常、ファイルシステムの破損、接続不良など、さまざまな要因が複雑に絡んでいるケースがあります。誤った判断や操作によって状態を悪化させてしまうこともあるため、冷静かつ正確な対応が求められます。
本記事では、Windows 11で内蔵HDDが認識されないときに見られる代表的な症状を紹介するとともに、原因を「物理障害」と「論理障害」に分類し、それぞれに適した対処法を専門的な視点でわかりやすく解説します。
なお、状況に不安がある場合や自己判断が難しい場合は、必要に応じて24時間365日対応の無料診断をご利用ください。
目次
Windows 11で内蔵ハードディスクが認識されない主な原因
HDDが認識されない原因は、ハードウェアの損傷だけでなく、OSの設定やドライバに起因するソフトウェア的な問題もあります。原因を特定せずに操作を繰り返すと、症状を悪化することもあるため、早期の正しい対応が求められます。
接続ケーブルやポートの物理的な不具合
HDDが物理的に破損していなくても、SATAケーブルや電源ケーブルの劣化や断線、マザーボード上のポートの不良などにより認識できなくなることがあります。特に経年劣化しているパーツは、見た目に問題がなくても接触不良を起こしているケースがあります。
BIOS/UEFI設定の誤り
BIOSやUEFI上でHDDが無効化されている、もしくは接続モードが不適切（例：IDEからAHCIへ変更されていない）などの理由により、OS上でHDDが認識されないことがあります。OSが起動しない場合でも、BIOS上で認識しているか確認することで、物理故障との切り分けが可能です。
OS側の問題
内蔵HDDが物理的に正常でも、Windowsの設定や制御情報に異常があると、ディスクが正しく認識されないことがあります。OSのアップデートやドライバ更新の失敗、誤操作による設定変更などが原因で、ユーザーが気づかないうちにHDDが非表示・未使用状態になるケースも少なくありません。
さらに、パーティションの再構成やドライバの再インストールには、誤操作によるデータの上書き・削除といったリスクも伴います。異常を感じた際は、安易に初期化や設定変更を行わず、慎重に対応することが大切です。大切なデータを守るためにも、不安を感じた時点で専門のデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
HDDの論理障害
HDD自体に物理的な損傷がないにもかかわらず、保存されたデータやファイル構造に異常が発生し、アクセスできなくなるケースがあります。
代表的な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- ファイルシステム（NTFS/FAT32など）の破損
- 管理領域（MBRやGPT、MFTなど）の不整合
- 録画・保存中の電源断や不正な取り外しによる構造異常
- ウイルス感染や不具合ソフトによるデータ構造の破壊
論理障害が発生すると、HDDは通電していても、OSからは「フォーマットされていません」「アクセスできません」と表示されることがあります。このような状態でも、HDD内部にデータが残っていることは多く、構造を正しく解析・修復できれば、データの取り出しが可能な場合があります。
ただし、誤ってフォーマットや修復コマンドを実行すると、残っていたデータが上書きされてしまう危険性があります。トラブル発生時には、安易な操作を避け、速やかに専門業者に相談することが重要です。
HDDの物理障害
内蔵ハードディスクが認識されない原因として、HDDの物理的な故障が考えられます。落下や衝撃、水濡れなどにより内部部品が損傷すると、「ヘッドクラッシュ」や「モーター障害」などが発生し、Windows 11上でハードディスクが認識されなくなることがあります。こうした物理障害には専門的な対応が必要です。
HDD内部には繊細なパーツが多く、使用年数や衝撃、熱などで劣化・故障することがあります。異音がしない場合でも、内部で物理障害が進行している可能性があり、電源を入れ続けると悪化するリスクがあります。市販ソフトの使用や自己判断での対応は危険なため、異常を感じたらすぐに電源を切り、専門業者に相談することが重要です。
私たちデジタルデータリカバリーでは、HDDの物理障害に特化した専用の復旧ラボを運用し、7,000台以上のHDD部品を常時備えています。特殊な工具や環境が必要な重度の障害にも迅速かつ的確に対応可能です。早い段階で正しい対応をとることが、データを守る最大の鍵になるので、まずは気軽にご相談ください。ご相談は24時間365日受付ています。
Windows 11で内蔵HDDが認識されないときの対処法
以下では、論理・物理の両面から対処法を紹介します。
SATAケーブルとポートを確認・交換する方法
まず最初に確認すべきは、物理的な接続部分です。接続不良や断線は、もっとも基本的かつ見落としやすい原因のひとつです。
- PCの電源を切り、電源コードを抜く。
- PCケースを開けて、HDDとマザーボード間のSATAケーブルと電源ケーブルの接続を確認。
- 一度ケーブルを外し、別のポートに接続する。
- 別のSATAケーブルを使用して再接続し、通電後の挙動を確認。
- HDDの動作音やLEDランプの有無も併せて確認。
BIOS/UEFIでHDDの認識を確認する方法
物理的な接続に問題がない場合、BIOS上でHDDが認識されているかを確認します。ここで認識されていない場合は、HDD側の故障が疑われます。
- PCの電源を入れ、「F2」や「Delete」キーなどでBIOSまたはUEFI画面に入る。
- 「Storage」または「Boot」設定に移動し、接続されているHDDが表示されているか確認。
- 表示がない場合は、ケーブルまたはHDD本体の問題の可能性。
- 表示がある場合は、起動順位（Boot Priority）の設定も確認。
- AHCIモードなどの接続モードが正しく設定されているか確認。
Windowsの「ディスクの管理」で状態を確認する方法
BIOSで認識されていても、Windows上で非表示となっている場合、パーティションやドライブレター設定が影響している可能性があります。
- 「Win + X」キーを押してメニューを開き、「ディスクの管理」を選択。
- 表示されるディスク一覧から、対象のHDDがあるか確認。
- 「未割り当て」「ドライブレターなし」などの状態であれば、右クリックして新しいボリューム作成やドライブレターの変更を実施。
- RAW表示されている場合は、ファイルシステムが破損している可能性があるため慎重に対応。
- 異常表示がある場合は、初期化せず、復旧を優先。
ドライバを更新または再インストールする方法
ドライバの不具合や未更新は、HDDが認識されない原因として頻出です。以下の手順で確認・更新を行いましょう。
- 「Win + X」→「デバイスマネージャー」を開く。
- 「ディスクドライブ」カテゴリを展開し、対象のHDDを右クリック。
- 「ドライバーの更新」→「自動で検索」を選択。
- 更新が見つからない場合は、「デバイスのアンインストール」を選択後、再起動して自動再認識させる。
- 再起動後、認識状況を確認。
Windowsアップデートの影響を確認・回避する方法
更新プログラムが原因でHDDが認識されないケースもあります。直前のアップデート履歴を確認し、必要に応じてロールバックします。
- 「設定」→「Windows Update」→「更新履歴」を確認。
- HDDが認識されなくなった時期と一致する更新を探す。
- 「更新プログラムのアンインストール」から該当する更新を削除。
- PCを再起動し、HDDの認識状況を確認。
- 問題が解消されたら、アップデートを一時停止する設定も検討。
パーティション修復ツールを使ってHDDを復元する方法
HDDが認識されているものの「未割り当て」や「RAW」状態の場合は、パーティション情報の破損が疑われます。修復ツールの使用で復元できる可能性があります。
- 「AOMEI Partition Assistant」や「EaseUS Partition Master」などの修復ツールをインストール。
- 対象のディスクをスキャンし、消失したパーティションの検出を実行。
- 検出されたパーティションが正しいものであれば復元を実行。
- 復元後、Windowsのディスクの管理で認識されるか確認。
- 誤操作を防ぐため、操作前にバックアップを取得するか、専門業者に相談。
パーティション修復ツールの使用は、一見便利に見えますが、誤った操作によって既存のデータ領域に上書きが発生し、データの損傷が悪化する可能性が高いです。
とくに障害の原因がファイルシステムの破損ではなく、物理障害やファームウェア異常などの複合的な要因である場合、ツールによる処理は状況をさらに悪化させてしまう恐れがあります。
こうしたケースでは、専用設備と高度な復旧技術を持つ専門業者による初期診断と処置が、結果的に最も安全かつ確実な対応となります。
デジタルデータリカバリーは、他社で「復旧不可能」とされた機器でも、これまでに7,300件以上のご相談（※1）をいただき、多くのデータを取り戻してきました。データ復旧は試行錯誤を繰り返すほど成功の難易度が高まるため、初めから最新の設備と高い技術力を持つ当社にご依頼いただくことが重要です。当社では、一部復旧を含む復旧成功率91.5%（※2）という結果で、大切なデータを守るお手伝いをしています。
※1：算出期間：2016年6月1日～
※２：内、完全復旧57.8%。復旧件数割合＝データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者として14年連続国内売上No.1」の実績を誇る信頼できる業者です。
一部復旧を含む復旧件数の割合は91.5%（内、完全復旧57.8%。復旧件数割合＝データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績）を誇り、これまでに他社で復旧が難しいとされた機器についても、これまでに7,300件以上のご相談をいただいています。諦める前に、大切なデータを取り戻すチャンスをぜひデジタルデータリカバリーにお任せください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」（算出期間：2011年1月1日～）を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付：0:00～24:00 （24時間対応）
電話番号：0800-333-6302
来社受付：9:30～21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
