・外付けHDDを接続したら「フォーマットしますか?」と表示された
・ファイルシステムが「RAW」になり、中のデータが一切見られない
・大切なファイルが入っていたはずなのに、エクスプローラーに何も表示されない
このような症状が出ている場合、HDDのファイルシステムが破損して「RAW」状態になっている可能性があります。RAWとは、Windowsがファイルシステムを正しく認識できなくなった状態を指し、そのままでは中のデータにアクセスすることはできません。
この記事では、コマンドプロンプト(CMD)を使用してRAW状態のHDDを復旧する方法を、手順を追って解説します。
ただし、原因によってはコマンドでの復旧が不可能な場合もあり、誤った操作をするとデータが完全に失われるリスクもあるため、慎重な対応が必要です。
重要なデータが保存されている場合や、復旧に不安がある場合は、無理に自己対応せず、早めにデータ復旧の専門業者に相談することをおすすめします。当社では、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日無料でご案内しています。まずはお気軽にご相談ください。
目次
HDDのメーカーと寿命の対応表
HDD(ハードディスクドライブ)を製造している主なメーカーはいくつかあり、それぞれ性能や用途に応じたモデルを展開しています。一般的な耐用年数の目安はありますが、使用状況や保管環境によっては、想定より早く寿命を迎えることもあります。
そのため、寿命や信頼性の違いを把握し、使用目的に合ったHDDを選ぶことが、トラブルの予防やデータ消失リスクの軽減につながります。
代表的なHDDメーカーと主なモデル、そして耐用年数の目安は以下の通りです。
メーカー | 主な機種 | 耐用年数の目安 |
Western Digital | WD Blue・WD Black・WD Purple | 3~5年 |
Seagate | Barracuda・IronWolf・SkyHawk | 3~5年 |
Toshiba | DT01ACA・P300・X300 | 4~6年 |
HGST | Ultrastar・Deskstar | 5~7年 |
Hitachi | HDS7210シリーズ など | 5~7年 |
一方で、HDDは精密機器であり、経年劣化に加えて振動や温度変化にも弱いという特性があります。特に寿命が近づくと、突然読み取れなくなったり異音が発生したりすることもあります。故障したHDDをメーカー修理に出すと、保存されていたデータが初期化・消去されたしまいます。
外付けHDDがRAW状態になる原因
外付けHDDが突然RAW状態になる原因には、ファイルシステムの破損、物理的な故障、不正な取り外しなど、さまざまな要因が関係しています。
これらの原因を理解することで、事前の対策や適切な復旧方法を講じることができます。
不正な取り外しや突然の電源断
HDDを安全な取り外し手順を踏まずに抜いたり、使用中に停電や電源断が発生すると、データが正常に書き込まれず、RAW状態になることがあります。
USBケーブルやポートの不良
USBケーブルの劣化やポートの接触不良により、HDDが正しく認識されずRAWと表示されることがあります。この場合、別のケーブルやポートを試して正常に動作するか確認する必要があります。
パーティション情報の破損
パーティション情報が破損すると、システムがHDDの構造を認識できなくなり、RAWとして表示されることがあります。これには、突然の電源断、ディスク管理ツールの誤操作、不良セクタの増加などが影響します。
互換性のないファイルシステムの使用
ファイルシステムの破損
HDDがRAW状態になる原因のひとつに、ファイルシステムの破損があります。ファイルシステムとは、データの保存場所や構造を管理する仕組みで、これが壊れるとパソコンが正しくデータを読み取れず、ドライブがRAWと表示されます。
このような状態は「論理障害」と呼ばれ、HDD自体に異常がなくても、ソフトウェア的なトラブルでデータにアクセスできなくなるのが特徴です。見た目では判断しづらく、誤って初期化やフォーマットをすると、大切なデータが消えてしまう恐れがあります。
特に大容量HDDでは、一度の操作ミスが深刻な損失につながることもあるため、異常に気づいた時点で操作を控え、早めに専門家へ相談することが大切です。
HDDの物理的な故障
HDDの物理的な故障は、衝撃や熱の影響、経年劣化によって引き起こされます。一般的にHDDの寿命は3~5年とされていますが、これはあくまで目安に過ぎません。日常的に丁寧に扱っていたとしても、ある日突然RAW状態になり、データにアクセスできなくなる可能性は十分にあります。
特に、異音がする、動作が極端に遅くなる、認識されないといった症状がある場合は、内部の磁気ディスクやヘッドが損傷している可能性が高く、個人での対応は極めて困難です。物理障害の復旧には高度な専門技術と専用設備が必要となるため、誤った処置を行うと状態が悪化し、データが完全に失われるリスクがあります。
大切なデータを守るためには、迷わず専門業者に相談することが最善の選択肢です。当社では、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日無料でご案内しています。まずはお気軽にご相談ください。
【要注意】メーカーや修理業者に依頼することのリスク

ファイルシステムが「RAW」になり、中のデータが一切見られない――そんなトラブルに直面したとき、多くの方がまずメーカーや修理業者への依頼を考えるかもしれません。
確かに機器自体の修理や部品交換によって、正常に動作する状態へ戻すことは可能です。しかし、ファイルシステムがRAWと認識されたドライブを初期化や交換で対応すると、保存されていたデータはすべて消失してしまいます。
失いたくないデータを守りたい場合は、メーカーや修理業者ではなくデータ復旧の専門業者に相談するのが確実です。デジタルデータリカバリーではデータを保ったまま、故障した機器に対応できます。以下の3つの点で多くの方に選ばれています。
- 相談実績46万件以上(2011年1月~)の豊富な対応経験に基づき、個人・法人問わず幅広いトラブルに対応
- 一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)という業界トップクラスの技術力
- 他社で「復旧不可」とされた機器の対応実績が7,300件越えにものぼり、独自の復旧技術を保有
大切なデータを守るには、メーカーや修理業者ではなく当社にご相談ください。
HDDがRAW状態になった場合の復旧方法
以下の手順でRAW状態のHDDを復旧します。
ただし、パソコン自体が起動しない場合はこの方法は試せません。その場合、HDDに深刻な障害が発生している可能性があるため、無理に操作を続けず、専門業者に相談することが重要です。
DiskPartを使った再フォーマット
DiskPartは、RAW状態や破損したHDDを再フォーマットするための有効なツールです。DiskPartでディスクを初期化し、再フォーマットすることで問題を解消できます。
ただし、この手順はディスク内のすべてのデータを消去するため、慎重に行ってください。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
- 「Windowsキー + R」を押し、「cmd」と入力し、Ctrl + Shift + Enterで管理者権限のコマンドプロンプトを開きます。
- DiskPartを起動します。
- システムに接続されているディスクの一覧を表示します。
- 対象のHDDを選択します。(例:対象のディスクが「ディスク 1」の場合)
- HDDのすべてのパーティションとデータを削除します。
- 新しいプライマリパーティションを作成します。
- HDDをNTFS形式でクイックフォーマットします。
- ドライブレターを割り当てます。
- DiskPartを終了します。
これでHDDが新しいファイルシステムとして認識されるようになります。
TestDiskによるパーティション復旧
TestDiskは、パーティションの復元に特化したオープンソースツールで、RAW状態でも元の状態に戻せる可能性があります。
- コマンドプロンプトでコマンド「testdisk /log」を実行します。
- 対象HDDを選択し、表示される指示に従って作業を進めます。
- 復旧プロセスが完了するまで待ちます。
ただし、操作を誤るとパーティション構造がさらに損傷し、元のデータが完全に失われるリスクがあります。特に慣れていない方が自己判断で進めると、復旧可能だったデータも上書きや破損によって失われる恐れがあります。
専門業者に相談する
上記の対処法を試しても問題が解決しない場合、HDDに深刻な論理障害や物理障害が発生している可能性があります。無理に操作を続けると、データの損傷がさらに進行し、復旧が困難になるリスクもあるため注意が必要です。正確な診断と安全な復旧作業を行うためには、専門的な対応が求められます。
デジタルデータリカバリーでは、2011年1月以降46万件以上のご相談を受け、幅広い障害事例に対応してきた実績があります。24時間365日体制で、初期診断とお見積りを無料でご提供しています。状態が悪化する前に、まずはお気軽にご相談ください。お客様の状況に応じて、最適な対応方法をご案内いたします。
なぜデジタルデータリカバリーでは復旧困難なHDDの復旧事例が多いのか

デジタルデータリカバリーはこれまで数々のHDDの復旧に成功してきました。HDDの復旧事例が多いのには、理由があります。
復旧の研究開発が活発
従来、記録面に傷があるHDDは復旧が極めて困難とされ、対応を断念せざるを得ない状況でした。
しかし弊社では、専用設備の導入や海外研修を通じた技術開発により、記録面を安全に処理する独自の研磨技術を確立。これにより、傷のあるHDDからのデータ復旧率を大幅に高めることに成功しています。
東京都経営革新優秀賞を受賞

過去不可能とされていた傷のついたHDDからのデータ復旧率を大幅に向上させたことや、市場ニーズに迅速に対応し、復旧対象媒体を拡大した取り組みが認められ、2021年11月25日に東京都経営革新優秀賞を受賞しています。
国内最高峰の復旧設備

HDD復旧の成功事例の多さは、デジタルデータリカバリーの技術力の高さを象徴しています。復旧成功の要因として、次の点が挙げられます:
- 蓄積された知見に基づき、障害箇所を正確に特定
- 最新技術を駆使した独自の復旧手法を開発
- 精密な環境での復旧作業(専用クリーンルーム完備)
これらの要素が、他社では対応が難しいケースでも「不可能を可能に」しています。
「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」ですので、他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーでは復旧できる可能性もございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。