「突然HDDがエラーを起こしてアクセスできなくなった…」そんな状況に直面すると、「何が起きたのか」「自分で直せるのか」分からず、つい慌ててしまいがちです。
- HDDを接続しても認識されない
- 「アクセスできません」「フォーマットしますか」と表示される
- 異音がして起動しない
こうしたエラーの背景には、論理障害(ファイルシステムの破損)や物理障害(内部部品の劣化・破損)など、さまざまな原因が潜んでいます。安易な操作で状態を悪化させる前に、自力で対応できるかどうかを正しく見極めることが重要です。
本記事では、HDDエラー時に考えられる主な原因と、それぞれに対応した対処法をわかりやすく整理しています。データ損失のリスクを最小限に抑えるための判断基準もあわせてご紹介します。
「修復できるか不安」「重要なデータだけでも救いたい」という方は、24時間365日対応の無料診断をご利用ください。専門スタッフがHDDの状態を診断し、最適な復旧方法をご提案いたします。
目次
HDDがエラーを起こす原因と分類
HDDに突然アクセスできなくなった場合、その背景にはいくつかの原因が考えられます。それぞれの原因によって、対処法が大きく異なります。
ファイルシステムの破損
ファイルシステムに異常が生じると、HDDが接続されていてもデータにアクセスできない状態になります。OSから「フォーマットしてください」と表示される場合も、ファイルシステム破損のサインです。
接続不良
USBケーブルやSATAケーブルの接触不良、ポートの破損など、物理的な接続のトラブルによってHDDが正しく認識されない場合があります。比較的軽度のトラブルで、自力での復旧が期待できます。
不良セクタ
HDDのプラッタ(記録面)にダメージが生じると、一部のデータが読み書きできなくなり、不良セクタが発生します。エラーチェックツールを使ってスキャン・修復を試すことが可能です。
これらの原因を把握せずに自己流で復旧を試みると、状況を悪化させてしまう危険性があります。失いたくないデータがある場合は専門業者に相談しておくことをおすすめします。
物理障害
自力で復旧できるケースと、専門業者に任せるべきケース
HDDにトラブルが発生したとき、自分で復旧できる場合もあれば、かえって状況を悪化させてしまうケースもあります。
以下のような症状であれば、ご自宅でも対処できる可能性があります。
- ケーブルや接続ポートの不具合:USBケーブルの抜き差しやポートの変更で改善することがあります。
- 軽度なファイルシステムの破損:Windowsなら「chkdsk」、Macなら「First Aid」で修復できる場合があります。
- 不良セクタの一部:専用のディスク修復ソフトでスキャン・修復可能なこともあります。
しかし以下に該当する場合、無理に操作を続けると症状が悪化し、データの完全消失につながる恐れがあります。
- 物理的な損傷:HDD内部の部品が破損している場合、自力での修復は極めて危険です。
- 深刻なファイル構造の破損:復旧ソフトでまったく認識されない場合は、専門的な診断が必要です。
このような場合、早めに専門業者に相談することが最善の対応です。
デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が46万件以上の相談経験(算出期間:2011年1月1日~)をもとに「初期診断」を行い、障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
不良セクタ修復ソフトの種類
HDDにエラーが発生した場合、復旧のために使用できるフリーソフトには「不良セクタ修復ソフト」と「データ復元ソフト」の2種類があります。状況に応じて使い分けることで、より安全かつ確実な対応が可能です。
HDD上に存在する不良セクタ(読み取り不能な領域)をチェック・修復するためのツールです。ファイルシステムのエラーを修正し、軽度な論理障害を解消する効果が期待できます。
DiskGenius Free
DiskGenius Freeは、Windows環境で使用できる無償のディスクユーティリティソフトです。ドライブのS.M.A.R.T.情報の確認や、セクタのスキャンと修復機能を備えています。軽度なセクタエラーや読み取り不良であれば、このソフトで状態の改善が期待できます。
- 問題のドライブを PC に接続(可能なら外付けケースなどでも)
- DiskGenius Free をインストール・起動
- 「ディスクユーティリティ」>「不良セクタの確認/修復」機能を実行
※スキャン中は他ソフトを停止、ドライブに負荷をかけない
※不良セクタが検出されたら、該当セクタを回避する設定や再割り当てなどを検討 - S.M.A.R.T. 情報を確認して、「代替セクタ数」「読み取りエラー回数」「駆動時間」などに異常がないかチェック
- 必要なら「クローン」または「イメージ作成」を行い、別ドライブへ移行を検討
CHKDSK(Windows標準)
Windowsに標準搭載されている「CHKDSK」は、最も手軽に使えるHDD修復ツールです。
ファイルシステムの修復や不良セクタのスキャンと修正が可能で、コマンド操作に慣れている方には非常に有効な手段です。
- Windowsのスタートメニューから「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- 以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します:
chkdsk C: /f /r
※「C:」は修復したいドライブのドライブ文字に変更してください。 - スキャンが始まり、自動で修復が行われます。完了までPCを操作できなくなることがあります。
AOMEI Partition Assistant
GUI(画面操作型)で初心者でも扱いやすいのがAOMEI Partition Assistantです。パーティション管理の機能とともに、不良セクタスキャン機能も備えています。
- 公式サイトからソフトをダウンロードし、インストールします。
- 起動後、対象のHDDを選択し、「パーティションチェック」または「不良セクタチェック」を選びます。
- 画面に従ってスキャンを開始し、完了後に表示される内容に従って対応します。
CheckDrive
CheckDriveは軽量で扱いやすく、HDDの状態をグラフィカルに確認できる点が特長です。スキャン結果はわかりやすく表示されるため、初めて使う人にも適しています。
- CheckDriveの公式サイトからダウンロードし、インストールします。
- 起動後、チェックしたいドライブを選択し、「チェック」ボタンを押してスキャンを開始します。
- 完了後、エラーの有無が表示されます。必要に応じて修復を実行します。
HDD Regenerator
HDD Regeneratorは、不良セクタを「再生」して読み書きを可能にする試みを行うツールです。ただし、公式サイト以外での入手はウイルスのリスクがあるため注意が必要です。
- 公式サイトからダウンロードし、PCにインストールします。
- 対象のドライブを選択し、「Start Process」をクリックしてスキャンと修復を開始します。
- 修復完了後、再度アクセスできるか確認します。
HDDデータ復元ソフトの種類
HDDのエラーによりファイルが削除されたり、フォルダの中身が急に見えなくなったりした場合、比較的軽度のトラブルであればデータ復元ソフトで救出できる可能性があります。とくに、誤って削除した、ゴミ箱を空にしてしまった、誤ってフォーマットしてしまったといった論理的なトラブルでは、専用ソフトを使ったスキャンが有効です。
使用前の注意点
データ復元ソフトはあくまで簡易的な復旧手段であり、復元できたファイルの中に文字化けや一部破損が生じることも少なくありません。
また、カチカチ音がする、異音がする、突然電源が落ちるなど、HDD自体の物理的な故障が疑われるケースでは、ソフトを何度試しても状態が悪化するだけになる場合があります。重要な業務データや二度と撮り直せない写真・動画が含まれているときは、自己判断で作業を続けず、早めに専門業者に問い合わせることが重要です。
ここでは、代表的なフリーのデータ復元ソフトとして「Recuva」と「SoftPerfect File Recovery」の特徴と使い方を、初めての方でも迷わないよう具体的に解説します。どちらも削除直後のデータ復元に向いているツールですが、インストールの有無や持ち運びのしやすさなどが異なるため、自分の状況に合ったソフトを選ぶことが大切です。
Recuva
Recuvaは、Windows向けのフリーソフトで、削除直後のデータ復元を得意としています。専門用語に詳しくない方でも、画面の案内に従って設定していくだけでスキャンを実行できる点が大きな特徴です。
- 別ドライブまたはUSBメモリなど、復元したいHDDとは異なる場所にRecuvaのセットアップファイルをダウンロードし、その場所からインストーラーを起動してインストールします。
- インストール後、Recuvaを起動するとウィザード画面が表示されるので「次へ」を選択し、復元したいファイルの種類(画像、ドキュメント、動画、音楽、すべてのファイルなど)を選びます。
- 続いて、削除されたファイルが元々保存されていた場所を指定します。ドライブ全体が不明な場合は「特定の場所」ではなく「特定の場所が分からない」やドライブ全体を対象とする項目を選択します。
- 詳細に調べたい場合は「ディープスキャン」を有効にしてスキャンを開始します。ディープスキャンは時間がかかりますが、通常のスキャンで見つからないファイルが検出される可能性があります。
- スキャンが完了すると、復元可能なファイルの一覧が表示されます。
- 名前や拡張子、フォルダ名などで目的のファイルを探し、状態の良いもの(緑色で表示されることが多い)を中心にチェックを付けます。
- 復元したいファイルにチェックを付けたら「復元」ボタンを押し、保存先のフォルダを指定します。このとき、必ず元のHDDとは別のドライブや別のメディアを選び、上書きが発生しないようにします。
- 復元が完了したら、指定した保存先のフォルダを開き、ファイルが正しく開けるか、内容が崩れていないかを確認します。文字化けや一部のみ再生されるといった不具合が多い場合は、無理に何度もやり直さず、早めに専門業者への相談を検討します。
SoftPerfect File Recovery
SoftPerfect File Recoveryは、インストール不要で実行ファイルを起動するだけで使えるポータブル型のデータ復元ソフトです。ZIPファイルの展開先や復元後の保存先は、可能な限り別ドライブや外付けディスクを指定し、事故的な上書きを避けるようにしましょう。
- 復元したいHDDとは別のドライブやUSBメモリに、SoftPerfect File RecoveryのZIPファイルをダウンロードし、その場所でZIPファイルを右クリックして展開します。
- 展開されたフォルダ内の実行ファイル(拡張子が.exeのファイル)をダブルクリックして起動します。必要に応じて管理者として実行し、ソフトがドライブにアクセスできる状態にします。
- ソフトの画面上部に表示されるドライブ一覧から、削除データを復元したいHDDやパーティションを選択し、「検索」や「スキャン」ボタンをクリックしてスキャンを開始します。
- スキャンが進むと、見つかったファイルやフォルダが一覧に表示されます。ファイル名や拡張子、元のパスなどを確認しながら、復元したい項目にチェックを付けます。ファイルが多い場合は、フィルタ機能や検索窓を使って目的のファイル名の一部を入力すると絞り込みやすくなります。
- 復元したいファイルを選択したら、リカバー用のボタンや右クリックメニューから復元処理を実行し、保存先フォルダを指定します。このときも、必ず元のHDDとは別のドライブや外付けディスクを保存先に選択します。
- 復元処理が完了したら、指定した保存先をエクスプローラーで開き、ファイルが実際に開けるか、データの一部が欠けていないかを確認します。正常に開けないデータが多い場合や、HDDに異音や発熱などの異常がある場合は、自力での復旧を中断し、専門業者への相談を検討します。
自力で対応できない場合には何が起きているのか
自力でデータ復元ソフトや不良セクタ修復などの論理的な対処で回復できないケースでは、HDD内部の物理的な故障が起きている可能性があります。
このような障害が発生している場合、ソフトウェアによる復旧や不良セクタ修復ツールでは対処ができません。むしろ故障の進行を早めたり、プラッタ面やヘッドにさらなるダメージを与えてしまうリスクが高まります。
異音(カチカチ音・ガリガリ音など)がする、そもそも認識しない、回転しない、通電しても反応がないといった症状がある場合は、分解や市販ソフトでの修復を試みるのではなく、クリーンルームなどの専門設備を持つ復旧業者に相談することが、データを守るために最も安全な方法です。
早めの相談が重要
HDDに限らず、SSDやUSBメモリなど他の媒体でも「おかしい」と感じた時点で無理をせず、専門家に診断を依頼することで、取り出せるデータを最大限保護できる可能性が高まります。誤った操作や復旧を行うと、状況が悪化して完全復旧できなくなることもあるため、注意が必要です。
当社では、最新の設備と技術を駆使してデータ復旧サービスを提供しており、
- 一部復旧を含む復旧件数割合 91.5%(内、完全復旧 57.8%。2023年10月実績)
- 46万件以上のご相談実績(2011年1月以降)
- 官公庁や法人を含む1万社以上との取引実績
といった豊富な経験と高い技術力を有しています。大切なデータを少しでも早く確実に取り戻していただけるよう、24時間365日体制でご相談を受け付けております。初期診断とお見積りは無料ですので、安心してご連絡ください。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する

自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み

デジタルデータリカバリーは「データ復旧専門業者17年連続データ復旧国内売上No.1」(※1)の実績を持つデータ復旧業者です。
データ復旧の技術力として、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※2)を誇っています。
他社で「復旧不可能」と判断された機器を、当社が復旧に成功した事例は数えきれません。実際に、他社対応後のご相談だけでも7,300件を超えています。
これこそが“データ復旧の最後の砦”と呼ばれる理由です。どんな状態でも、諦める前にまずはご相談ください。最善を尽くしてデータを取り戻します。
※1:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと。第三者機関によるデータ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人

デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。









































