外付けHDDを接続しているのに、なぜかフォルダが表示されない──そんな状況に心当たりはありませんか？以下のような症状が見受けられる場合、注意が必要です。
- HDDのドライブが表示されない
- フォルダが開けない、または中身が空
- 「フォーマットする必要があります」と表示される
これらの症状は、ファイルシステムエラーやドライブレターの競合、さらにはドライバの不具合など、複数のトラブル要因によって引き起こされることがあります。放置や誤った操作を行うと、保存されている写真や業務データが二度と取り出せなくなる可能性もあるため、迅速かつ適切な対応が不可欠です。
この記事では、外付けHDDの中身が見れない原因とその対処法を、専門的な知見をもとにわかりやすく解説しています。
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目次
外付けHDDの中身が見れない原因
外付けHDDを接続してもファイルが見えない場合、いくつかの原因が考えられます。中には軽微な設定変更で解決できるものもあれば、専門的な対応が必要なトラブルもあります。原因を正しく把握し、適切に対応することが重要です。見落としがちな症状をそのまま放置すると、以下のような深刻な結果に繋がる可能性があります。
- 重要なデータの上書きや消失
- HDDそのものの状態悪化による完全な読込不能
- 誤操作によるデータ消去
問題の深刻化を防ぐためにも、まずは以下のような原因が考えられることを理解しておきましょう。
隠し属性やシステム属性による非表示
ファイルやフォルダに隠し属性やシステム属性が設定されていると、エクスプローラー上で非表示になります。設定変更やコマンド操作で表示できる場合があります。
ドライブレターの競合
外付けHDDと他のデバイスが同じドライブ文字を割り当てられていると、競合が発生して正しく認識されず、中身が見えなくなることがあります。ドライブ文字の変更で解消できます。
Windowsの一時的な不具合や設定ミス
一時的なシステムエラーや設定ミスにより、接続したHDDが正しく表示されないことがあります。再起動やデバイスの再接続、ドライバー更新で改善するケースもあります。
ファイルシステムのエラーや論理障害
ファイルシステムとは、ストレージ内のデータを整理・管理するしくみで、ファイルの保存場所や構造を記録しています。
ファイルシステムの破損や論理障害が原因で、HDD内のデータ構造が読み取れず、中身が見えなくなることがあります。CHKDSKなどのツールで修復できることもあります。
接続不良やHDDの物理障害
ケーブルやポートの不具合、またはHDD本体の物理障害により、中身の読み込みができないこともあります。特に外付けHDDは、屋外や高温多湿など使用環境の影響を受けやすく、内蔵HDDより寿命が短い傾向にあります。
物理障害が発生した機器では、通常の操作では状態を改善できず、誤った対処は状況を悪化させるリスクがあります。データの重要度が高い場合は、専門的な技術による適切な対応が求められます。
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外付けHDDの中身が見れない場合の対処法
以下の手順を試して、HDDの中身を確認できるかチェックしましょう。
物理的な接続を確認
HDDの接続不良が原因である可能性があるため、確認します。
- HDDを別のUSBポートに接続し、認識されるか確認。
- 別のUSBケーブルを使用して接続。
- ACアダプタ付きのUSBハブを使用し、電力不足の可能性を排除。
隠しファイルの表示設定を変更
ファイルが隠されている可能性があるため、表示設定を変更します。
- エクスプローラーを開く。
- 「表示」タブをクリックし、「隠しファイル」にチェックを入れる。
- 「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」のチェックを外す。
セキュリティソフトを一時無効化
セキュリティソフトがHDDのアクセスを制限している可能性があります。
- 使用しているセキュリティソフトを開く。
- リアルタイム保護機能を一時的に無効化。
- HDDが認識されるか確認。
- 確認後、セキュリティソフトを再有効化。
デバイスドライバーを更新
HDDのドライバーを更新または再インストールします。
- 「デバイスマネージャー」を開く。
- 「ディスクドライブ」を展開し、該当するHDDを右クリック。
- 「ドライバーの更新」または「デバイスのアンインストール」を選択し、PCを再起動。
CHKDSKコマンドで修復
HDDにエラーがある場合、Windowsの修復コマンドを実行します。
- 「コマンドプロンプト」を管理者権限で起動。
- 以下のコマンドを入力し、「Enter」を押す。
chkdsk X: /f（XはHDDのドライブ文字） - 修復完了後、PCを再起動。
ディスク管理でドライブレターを変更
ドライブレターの競合を解消するため、手動で変更します。
- 「Win + X」キーを押し、「ディスクの管理」を開く。
- 外付けHDDを右クリックし、「ドライブ文字とパスの変更」を選択。
- 新しいドライブ文字を割り当てる。
上記の対処法でも問題が解決しない場合や、物理的な故障が疑われる場合は、データ復旧の専門業者への相談をおすすめします。
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自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
