小型で大容量データを手軽に保存できるSDカードやmicroSDカードは、スマートフォンやデジカメ、ドライブレコーダー、ゲーム機など、さまざまな機器で使われています。
便利な一方で、「読み込めない」「保存データが消えた」「エラーが出る」「誤って削除した」といったトラブルもよく見られます。長期間の使用による劣化や寿命の影響が原因になっていることもあります。
この記事では、異常が起きたSDカードのデータを安全に復旧・復元する方法をわかりやすく解説します。
目次
SDカードのメーカーと寿命の対応表
SDカードは、カメラ・スマートフォン・ドライブレコーダー・防犯カメラなど、幅広いデバイスで使われている記録メディアです。各メーカーから用途別に様々なモデルが展開されており、性能や寿命にも違いがあります。
長期間使用したSDカードでは、突然読み取れなくなったり、「フォーマットする必要があります」と表示されたりすることがあります。これは内部の劣化や障害のサインであり、寿命や品質に差があるため、使用目的に合ったモデルを選ぶことがトラブル回避のポイントとなります。
代表的なSDカードメーカーと主なモデル、そして耐用年数の目安は以下の通りです。
メーカー | 主な機種 | 耐用年数の目安 |
SanDisk | Extreme・Ultra・High Endurance | 3~5年 |
Samsung | EVO Plus・PRO Plus・Endurance | 3~5年 |
Transcend | High Endurance・Ultimate | 2~4年 |
Kingston | Canvas Go!・Canvas React | 2~4年 |
Panasonic | RP-SDシリーズ | 3~5年 |
SDカードはコンパクトで扱いやすい反面、静電気や端子の劣化、長時間の書き込みなどによって突然故障することがあります。寿命が近づくと、認識しなくなったり、ファイルが開けなくなったりすることもあるため注意が必要です。また、メーカーに修理を依頼すると、保存データが初期化・消去される可能性がある点にも注意が必要です。
SDカードのデータ復旧は自力で可能?
「自分でデータを取り戻せないか」と考える方も多いですが、SDカードの復旧は状況によって難易度が大きく異なります。安易な対応は、かえってデータを失うリスクを高めることもあります。
復元ソフトは軽度の論理障害には効果がありますが、以下のような状態では自力での復旧は難しくなります。
- パソコンやカメラに認識されない、フォーマットを要求される
- ファイルはあるが中身が空になっている、突然データが消えた
- 端子の破損やチップ障害など、物理的なトラブルが起きている
データが必要な場合はデータ復旧業者に依頼するべき
思い出の写真や大切な記録データが保存されたSDカードにトラブルが起きた場合、自力での復旧は非常にリスクが高いです。
SDカードは構造上、チップや基板に障害があると専門設備なしでは対応が難しくなります。大切なデータを安全に取り戻すには、実績のあるデータ復旧業者に相談するのが最も確実です。
当社では24時間365日体制で、相談から初期診断・お見積りまで無料で対応しております。お気軽にご相談ください。
よくあるSDカードのデータトラブル

SDカード本体の破損や保存データが閲覧できないなどの、データトラブルが発生した場合の症状は、次の通りです。
誤ってデータを消去した
データはSDカード内に「データの本体」が分散して書き込まれ、それらを統合・管理する目的で「データの住所」が設けられます。
- 間違えてデータをゴミ箱に入れて、そのまま消去してしまった
- 操作を間違えて、SDカードの写真を消してしまった
以上のような状況によってデータを削除した場合、「住所」は抹消されます。この際、データは見えなくなりますが、削除されたわけではありません。
もっとも、通常の手段ではデータの「本体」にアクセスすることは出来ないため、特殊なツールで「住所」を復元し、データへの再アクセスを可能にする必要があります。
しかし、「別のデータで上書き」を実行すると、データの本体が消失してしまい、ファイルの抽出は非常に困難になってしまいます。
SanDiskメモリーカードからデータが消失した場合はこちら
Transcend(トランセンド)メモリ―カードからデータが消失した場合はこちら
SDカードを認識しない、読み込まない
パソコン、デジタルカメラ、USBカードリーダーで、SDカードが認識しない場合は、次の2通りの原因が考えられます。
- 接触部分が経年劣化ですり減っている
- SDカードに物理的な破損が生じている
「表裏反対にして差し込んだ」「踏みつけた・落とした」「表面が汚れた」「水没してしまった」などが要因として挙げられます。
SDカードを認識しない、読み込まない際の詳しい原因や対処はこちら
文字化けした/データが開かない
- 古いSDカードを使用している
- 環境依存文字(機種依存文字)の使用
- SDカードのシステムエラー
以上の原因によって文字化けやデータが開かなくなることがあります。
テキストファイルの中身やファイル名が文字化けすると、文字が読めないだけでなく、ファイル自体が開かなくなる場合もあります。
これはSDカードを使用する機器が文字コードを読み込めなかった場合や、データに使用されている文字が機器に非対応であることが挙げられます。
SDカードの読み取り部分が汚れた
SDカードの読み取り部分が汚れると、機器に挿入した時に正しくデータを読み込めない場合があります。
- 水をこぼした
- 読み取り部分を上にして放置した
以上のようにSDカードの読み取り部分が汚れるとデータを正しく読み取ることができなくなります。
汚れに含まれる不純物によって読み取り部分が傷ついてしまうこともあるため、掃除する際は綿棒を使用して汚れを取り除きましょう。
エラーメッセージ「このSDカードは破損しています」が表示された場合はこちら
ウイルスに感染した
データが消失する原因の一つにコンピュータウイルスがあります。
ウイルス感染した機器にSDカードを接続すると、SDカードもウイルスに感染することがあります。不特定多数が使用する機器や、セキュリティソフトがウイルスを検知したパソコンなどには接続しないようにしましょう。
近年はスマートフォンにウイルスを潜伏させる手口も増えています。万が一SDカードがウイルスに感染したら、ウイルススキャンを実行してウイルスを取り除きましょう。
「フォーマット(初期化)してください」と表示される/誤ってフォーマットした

「フォーマット(初期化)してください」とSDカードに表示される場合は、ファイルシステム(データを管理する目次)が破損している可能性が高いです。
メッセージの指示に従ってフォーマットすると、ファイルシステムが再構築されてしまいます。SDカード自体は元通り使えることもありますが、内部に保存されていたデータにはアクセスできなくなります。
「フォーマット(初期化)してください」というエラーメッセージは「接続したままシャットダウンした」「SDカードを使用中に抜いてしまった」ときなどに表示されます。
フォーマットするとSDカード自体は元通り使えることもあります。しかし内部の保存データは、通常の方法でアクセスできなくなるため注意しましょう。
SDカード自体が折れまがっている
SDカードは薄く、コンパクトなメディアなので、折れまがってしまうこともあります。
折れ曲がったSDカードからデータを抽出するには、非常に高度な技術と専門知識が要求されるため、個人で対応することは事実上不可能です。SDカードは生身で持ち歩かず、使用しない時はカードケースに入れて保管しましょう。
SDカードのデータが消える原因
SDカードが故障・破損する原因は大きく3つに別けられます。
SDカードの接続面の破損

SDカードの接続面とは、写真にある金属端子の部分です。端子の部分が破損することで、接続した機器にデータを送ることができず、認識不良や文字化けを起こすことがあります。
論理障害

論理障害は、データやファイルが破損することです。「認識できない」「エラーメッセージが表示される」といった症状が発生します。
論理障害が発生する仕組みはファイルシステムが関係します。
ファイルシステムは、データを保存できるストレージ内部の記録状態を「管理」「制御」「書き込み」「読み出し」を可能にするシステムです。
しかし操作ミスやフォーマット、使用中の強制取り出しを行うとシステムが破損し、正常にデータを出力することができない場合があります。
論理障害が発生する原因を詳しく解説すると、次の通りです。
データ読み書き中の強制終了・不適切な取り外し

本来、PCなどからSDカードを取り外す際は、あらかじめ端末の電源を落とすか、タスクバーから「ハードウェアの安全な取り外し」を選択しておかなければなりません。
しかし「データ処理中の抜き差し」「強制シャットダウン」「使用中の停電」などが原因で突然電気の供給が途絶えると、データの住所録(ファイルシステム)が壊れ、データにアクセスできなくなってしまいます。
データを誤って削除・フォーマットした

論理障害が発生すると「フォーマットしますか?」というエラーメッセージが表示されます。
メッセージに従いフォーマットを実行すると、画面上からデータが見えなくなってしまいます。もっとも、フォーマットの直後はデータの痕跡がSDカードに保存されているため、データを復旧・復元できる可能性が残っています。
しかし、データ復元ソフトを何度もかけるなど、不適切な操作を加えると、データの痕跡は完全に上書きされ、データが消失してしまいます。
物理障害
物理障害とはSDカードの筐体自体が物理的に破損した状態です。物理障害が発生している場合、修復には専門の設備・ツールに加え、高度な技術力が必要になるため、個人で対応することは事実上不可能です。
また、通電すると障害が悪化する恐れがあり、大切なデータを完全に破壊してしまう危険性があるので、注意してください。
物理障害が発生する主な原因は以下の通りです。
経年劣化・書き込み回数の上限
SDカードの寿命は数年と短く、経年劣化によって突然、障害が発生します。
SDカードにはデータの書き込み回数の上限があり、一般的なSDカードで、上限は3000回です。
上限を越えてSDカードに書き込みを行うことはできず、書き込み回数の上限を迎えた瞬間に前触れなくデータが消失し、アクセスできなくなります。
なお、SDカードの障害を症状から区別することは非常に困難です。経年劣化を正確に特定することは難しく、復元ソフトを使用することで「論理障害」を併発してしまうこともあります。
SDカードにデータ復元ソフトを使用して状態が悪化した場合はこちら
筐体の破損・接触不良(圧迫・水没・折れた/曲がった等)
SDカードは非常に薄いため、少しの衝撃で折れ曲がって故障してしまうことも少なくありません。
- 圧迫
- 落下の衝撃
- 水没
- 静電気
- 高温
以上の要因で物理的に破損したSDカードは、機器に接続しても、まったく認識しない場合がほとんどです。
接続機器への差し込みを繰り返し、無理に認識させようとすると状態が悪化し、SDカード内部のデータが完全に消失する危険性があります。
SDカードを破損させてしまった場合は、機器から取り外し、通電を含める一切の操作を止めましょう。
そして、物理障害は技術力の高いデータ復旧業者でしか対応できません。
「データ復旧率」「復旧用の設備」「エンジニアの技術力」を業者のWebサイトから確認し、信頼できる技術力の高いデータ復旧業者に相談しましょう。
消えたSDカードのデータを復旧させる仕組みとは?
SDカードの復元で多く寄せられる相談が「間違えてデータをゴミ箱に入れて、そのまま消してしまった」「フォーマットしてしまった」というものです。
このような場合でもSDカードの中には、まだデータの痕跡が残っている可能性があります。

データは「住所」と「本体」で別々に記録されます。まずSDカード内に「データの本体」が分散して書き込まれ、それらを統合・管理する目的で「データの住所」が設けられます。
データを削除した場合、「住所」が抹消され、データは見えなくなりますが、削除されたわけではありません。
普段使用する方法でデータの「本体」にアクセスすることは出来ないため、特殊なツールで「住所」を復元し、データへの再アクセスを可能にする必要があります。
しかし「上書き保存」などデータが上書かれてしまうと、データの本体が消失してしまい、ファイルの抽出は不可能になってしまいます。
適切にデータを復元するためにも、トラブルが発生した時点で操作を止め、データ復旧の専門業者に相談しましょう。
SDカードのデータ復旧・復元なら、データ復旧サービスの利用がおすすめ
SDカードデータ復旧サービスとは
SDカードデータ復旧サービスとは、「SDカードが認識しない」、「誤操作によってデータを消去・フォーマットした」などのデータトラブルが発生した際に、専門のツールと技術を駆使してデータ復旧を行うサービスです。
また国内にはわずかですが「SDカードを踏んでしまった」「水をこぼしてしまった」といったSDカードの物理的な破損も修復できる業者も存在します。
物理障害のデータ復旧を成功できる業者は、技術力が高く、復旧のノウハウが積み重なり、幅広い機種のデータ復旧が可能なことがあるため、相談前にデータ復旧業者のWebサイトで確認しておきましょう。
SDカードのデータ復旧なら、専門のエンジニアが40人以上在籍するデジタルデータリカバリーに相談

20年以上データ復旧サービスを提供してきたデジタルデータリカバリーでは、SDカードのデータ復旧も可能です。
当社では40名以上ののエンジニアが在籍しており、機器ごとのチーム体制でデータ復旧に当たります。
各機器のデータ復旧に特化しているため、ご依頼された機器の約8割が48時間以内のデータ復旧に成功しています。
また、データ復旧に用いる解析ツールなどは最新式を常備しているため、一般的に復旧が難しい、古いSDカードや最新式SDカードの診断や物理障害からのデータ復旧も対応できます。
お電話またはメールでお問合せいただくと、簡易診断と対応方法について無料でご案内いたしますので、SDカードに異常が発生した際は、お気軽にご相談ください。

SDカードをデータ復旧・復元する時の注意点
SDカードのデータ復旧を行うにあたり、以下の行動をとってしまうと状態が悪化し、データ復旧が不可能になってしまう場合があります。
注意点は以下の通りです。
フォーマット・上書きをしない
SDカードが正常に読み込めない場合、フォーマット要求のエラーメッセージが表示されます。これはSDカードのデータを管理するシステムが破損しており、データの住所が分からなくなっている状態です。
もしフォーマットを実行すると、機器は再び使えるようになりますが、データの住所はリセットされ、データにアクセスできなくなります。データが必要な場合はフォーマットを控えてください。
万が一フォーマットしてしまった場合は操作しない!
フォーマット後もデータの痕跡は残っていますが、以下の行為を試すと、通電によりデータの痕跡はどんどん上書きされてしまいます。
- データを追加する
- パソコンの操作を行う
- データ復元ソフトを使う
- 再起動を繰り返す
この場合、データ復旧業者であっても復元が難しくなる可能性が高いです。安全にSDカードのデータ復旧を行うためには、フォーマット後は一切の操作を控えて、データ復旧業者にご相談ください。
何度も抜き差ししない
SDカードが故障した際、確認のため何度も差し抜きすることは控えましょう。物理障害の場合、接触部分の傷や折れ曲がりなど、新たな障害を引き起こす可能性があります。
また、論理障害の場合、PCに差し込みを行っただけでデータが上書きされてしまう可能性もあります。故障したSDカードの抜き差しは最小限におさえておきましょう。
破損した状態で使用し続けない
SDカードに異常が生じた場合、通電や操作を避けましょう。次の場合、SDカードが破損していると考えられます。
- SDカードのデータを削除した
- SDカードがパソコンで認識されない
- SDカードをパソコンに差し込むとエラーメッセージが表示される
このまま使い続けると「データが上書きされる」または「新たな障害が発生する」恐れがあり、症状悪化につながる恐れがあります。
復元ソフトを使用しない
データ復元ソフトは、低画質の画像しか復元できないことが多く、物理障害には一切対応できません。
復元ソフトの中には復旧率が著しく低いものもあるため、本当に大切なデータの復元には、データ復旧業者に相談することが最善の選択と言えます。
業者に依頼する場合は、技術力で判断しましょう。
物理障害を起こしたSDカードからデータを復元・復旧するのは、非常に難易度が高く、専門の技術が必要となります。また、SDカードをはじめメモリ媒体のデータ復元・復旧に対応していない業者も多く存在します。
SDカードのデータ復元を依頼する場合は、難易度の高い障害からの復旧にも対応していてかつ、実績を復旧率や件数といった数値で明示している業者に相談をしましょう。
SDカードを分解しない
SDカードの内部には、基盤やICチップなどの細かいパーツが配置されています。
SDカードを分解すると、元の状態に戻せなくなるだけでなく、作業中に内部の記憶装置を傷つけてしまう恐れがあります。
誤った知識に基づいた作業をすると、部品が傷つき、障害が悪化することがあるため、専門のデータ復旧業者に相談しましょう。
SDカードのデータ復旧・復元方法
SDカードのデータ復旧・復元する方法をご紹介します。無料で復旧できる方法も多いので、自力でデータ復旧をしたい場合は試してみましょう。
データ復旧の操作を誤った、作業に自信がないなどの場合は無理に操作をせず、専門家であるデータ復旧業者に相談しましょう。
適切な規格を選択する

SDカードには「SD」「SDHC」「SDXC」という複数の規格が存在します。そのため、使用する機器が、それぞれのSDカードに対応しているかを確認しましょう。
最新のSDカードと古いPCの組み合わせだと互換性がなく、読み込みに対応していない可能性もあります。
別の機器で試してみる
SDカードのファイルシステム形式は、差し込み先のOSの種類に依存します。たとえばWindowsではNTFS、MacではAPFSというフォーマットが採用されており、それぞれに互換性はありません。
別のOSで試すと、すんなりとデータが表示されることがあるので、もしデータの記録を別のOSで行った場合は、そのOSに接続してフォルダが無事表示されるか確認してみましょう。
機器の再起動を行う

使用機器側(PCなど)に問題が発生している場合、再起動を行うことで解決する場合があります。
ただし、1度再起動を試しても症状が改善しない場合は、SDカードに負荷がかかるのを防ぐため、再起動を控えましょう。
クラウド上に保存したデータを取り出す

事前にバックアップデータをクラウド上に保存していた場合は、iCloudやGoogle Driveななどからバックアップデータを復元することも可能です。
クラウドサービスのアカウントでログインし、復旧したィファイルやデータを選択して、手動でアップロードしましょう。
万が一、クラウド上のデータを消去した場合でも、iCloudならサイドバーの「最近削除した項目」から復元したいデータを選択して復元が可能です。
無料のスマホアプリからデータを復旧する
スマホアプリからでもデータ復旧することが可能です。無料データ復旧ソフトには以下の通りです。
- Googleデータ復元ツール
- Dumpstar
以上のアプリは費用をかけずにスマホ上のみでデータ復旧が可能です。
ただし、物理障害や水没、重度のシステムエラーはアプリでデータを復旧できないこともあるため、使用はご自身の責任で行ってください。
無料のデータ復元ソフトを使う
データ復元ソフトは、誤削除したファイルを検出・復元するソフトウェアです。データ復元ソフトは無料、もしくは比較的安価で提供されています。
無料のデータ復元ソフトの中でも評判の良いものは、SDカードをスキャンするだけで、写真や動画、といった幅広いデータを取り戻せることがあります。
代表的な無料のデータ復元ソフトは以下の通りです。
- Recuba
- EaseUS Data Recovery Wizard Free
- DiskDigger
- Recoverit
- PhotoRec
- PhotoRescue
ただし、「無料版」として発売されているものの中には、復元できるデータ量に制限がある場合や、データの修復機能が使えないなど機能面の制限が多いため、公式ホームページの説明はよく読みましょう。
また、ごく軽微な論理障害には対応できますが、有料版のデータ復元ソフトに比べて復旧精度が低いため、復元作業に失敗すると、データ復旧の専門業者でも対応が困難となる危険性があります。
データ復元ソフトの注意点は、こちらでも詳しく解説しています。
データ復元ソフトで失敗?事例や注意点、使用の判断方法を解説
有料のデータ復元ソフトを使う
有料のデータ復元ソフトを使用すると、大量のデータの復元や、破損したデータの復元など、フリーソフトより高精度でデータ復旧が可能になる場合があります。
「SDカードが認識されない」「データを削除・フォーマットした」「データが破損したファイルの復旧」とフリーソフトでは復旧できないデータも、有料ソフトの機能を使って復旧できることもあります。
代表的な有料のデータ復元ソフトは以下の通りです。
- ファイナルデータ
- データ復活/完全削除
- Wondershare Recoverit
- EaseUS for Windows・Mac
高精度でデータ復旧が可能な有料のデータ復元ソフトですが、無料版より機能が豊富にある反面、操作が複雑になります。
加えて修復できるのは軽度の論理障害が発生したデータまでです。無料の復元ソフトと同様に、物理的な破損や、水没によるデータトラブルは解決できません。
データ復旧業者に相談する
- SDカードが折れ曲がった
- SDカードを水に濡らしてしまった
- SDカードを購入後2~3年経過している
これらの出来事はSDカードが物理的に破損しているため、データ復旧業者に相談し、適切に処置してもらう必要があります。
復元ソフトのメリット・デメリット
復元ソフトのメリットは、安価に消失したデータを復元することができることです。無料の復元ソフトでも評判の良い復元ソフトは多いため、軽度のデータトラブルは自力で解決することができます。
一方でフォーマットや初期化の繰り返し、物理的な破損が原因のデータトラブルを解決することはできません。
物理的な破損は修理方法が異なるため、復元ソフトでは対応ができないのです。
データ復旧のメリット・デメリット
データ復旧のメリットは、復旧ソフトでは直せない重度の症状が直せることです。復旧ソフトで直せない症状を直すには、特殊な解析装置の使用や、破損した電子回路をつなぎ合わせる作業が必要な場合があります。
この点、技術力の高い業者であれば、復旧に必要なツールを使いこなし、物理障害からのデータ復旧も可能です。
一方でデータ復旧業者のデメリットは、業者の技術力には大きな差があることです。
より確実にSDカードのデータ復旧を依頼する際は、最新式の復旧用ツールを常備し、専門のエンジニアがチーム体制で復旧作業を行う、デジタルデータリカバリーまでご相談ください。
なぜデジタルデータリカバリーでは復旧困難なSDカードの復旧事例が多いのか
デジタルデータリカバリーはこれまで数々のSDカードの復旧に成功してきました。SDカードの復旧事例が多いのには、理由があります。
業界トップクラスの実績

私たちデジタルデータリカバリーは、14年連続で国内売上No.1(※1)。累計46万件以上(※2)の相談実績をもとに、あらゆるデータトラブルと向き合ってきました。
「データが戻ってくるかどうかは、最初の診断で決まる」
そう言っても過言ではありません。
最大の強みは、その“症例データの蓄積数”。
すべての相談内容を電子カルテのように管理し、障害のパターンと復旧手法を社内でデータ化。
これにより、問題の切り分けが圧倒的に早くなり、対応スピードと成功率の向上につながっています。
その結果、48時間以内に対応を完了した件数は全体の約80%。
一部復旧を含む復旧件数割合は91.5%(※3)と、業界でも高水準の成果を出し続けています。
国内最高峰の復旧設備

復旧の成功事例の多さは、デジタルデータリカバリーの技術力の高さを象徴しています。復旧成功の要因として、次の点が挙げられます:
- 蓄積された知見に基づき、障害箇所を正確に特定
- 最新技術を駆使した独自の復旧手法を開発
- 精密な環境での復旧作業(専用クリーンルーム完備)
これらの要素が、他社では対応が難しいケースでも「不可能を可能に」しています。
「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」ですので、他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーでは復旧できる可能性もございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
※1:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと、 第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(集計期間:2007年~2020年)
※2:期間:2011年1月1日~
※3:2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
SDカードのデータ復元事例
実際に当社でSDカードのデータを復元した事例をいくつかご紹介します。
エラーメッセージが表示されるSDカードの復元
筐体 | SDカード/16GB |
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状態 | 購入から半年程で、容量いっぱいに使用している。データを確認すると、「カードが異常です」と表示される。 |
希望データ | 画像 |
復旧期間 | 1週間 |
結果 | メモリが劣化しており、当社の機器に接続するとSDカードは認識されるものの、動作が重い状態でした。修復とデータ抽出作業を行い、希望データの復旧に成功しました。 |
SDカードから削除したデータの復元
筐体 | SDカード/8GB/デジタルカメラで使用 |
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状態 | 2年ほど使用。誤って写真300枚程のファイルを削除した後、新たに100枚の写真を保存。他社様に依頼するも、上書きされているため不可と言われた。 |
希望データ | 画像(300枚程) |
復旧期間 | 2日 |
結果 | 希望データは、削除された後に上書きされている状態でしたが、削除されたデータの抽出と切り出し作業を行い、復旧に成功しました。 |
認識されないSDカードの復元
筐体 | microSDカード/32GB/Softbank/スマホで使用 |
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状態 | 3か月程前にSDカードが認識されない状態に。それ以前にも、データが勝手に消えていることがあった。 |
希望データ | 画像/動画 |
復旧期間 | 2日 |
結果 | ファイルシステムが破損しており、スキャンしてみないと分からない状態でしたが、スキャンによってデータ抽出を行え、全てのデータを復旧する事は出来なかったものの、希望データの一部を復旧することができました。 |
「機器に差し込んでください」と表示されるSDカードの復元
筐体 | SDカード/8GB/ELECOM製/デジタルカメラで使用 |
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状態 | 4か月程使用。PCにデータを取り込もうとした際に「PCに差し込んでください」と表示された。カメラでも認識されない。他社様に依頼するも、中の基盤まで障害が発生しているため、1か月はかかると診断された。 |
希望データ | 画像300枚程 |
復旧期間 | 2週間 |
結果 | コントローラ破損もしくはメモリチップ破損が起きている状態でしたが、修復を行い、拡張子別のデータ、フォルダー構成を抽出し、希望データをきれいに復旧することに成功しました。 |
物理的に破損(劣化)したSDカードの復元
筐体 | SDカード/32GB/デジカメで使用 |
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状態 | 2-3か月程使用。突然機器がシャットダウンし、SDカード内のデータが見られなくなる。挿し直すと、フォーマット要求された。PCでも、データ表示されるもののアイコンが白抜きになり可視化できない状態。
他社様に依頼するも、物理的な障害が発生しているため不可と言われた。 |
希望データ | 画像(1,000枚程) |
復旧期間 | 1か月 |
結果 | ゼロフィルされており(データが完全に削除され)、復元が困難な状態でしたが、修復作業を行い、希望データを完全に復旧することに成功しました。 |
エラーメッセージが表示されるSDカードの復元
筐体 | SDカード/4GB/カメラで使用 |
---|---|
状態 | PCとカメラで抜き差ししていた。カメラでSDカードを使おうとすると「このSDカードは使用できません」と表示され、データが読み込めない。 |
希望データ | 画像(公共工事関連) |
復旧期間 | 1日 |
結果 | ファイルシステムが破損している状態でしたが、データ抽出作業を行い、希望データの復旧に成功しました。 |
フォーマットしてしまったSDカードの復元
筐体 | SDカード/32GB/一眼レフカメラで使用 |
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状態 | 誤って撮影したばかりのデータを削除してしまった。 |
希望データ | 写真(400枚程) |
復旧期間 | 2か月 |
結果 | フォーマットにより、データが完全に削除され復元が困難な状態でしたが、修復作業、拡張子別にデータの抽出作業を行い、フォーマットしてしまった全てのデータ復旧に成功しました。 |
フォーマット要求されるSDカードの復元
筐体 | SDXCメモリカードLexarPROFESSIONAL/1,000GB/PCで使用 |
---|---|
状態 | 使用中に突然データにアクセスできなくなり、「フォーマットしますか?」と表示された。 |
希望データ | 文書データ(Word,Excel,PDF,テキストなど)/メール(Outlook) |
復旧期間 | 3日 |
結果 | ファイルシステムの破損に加え、メモリが劣化していましたが、修復作業、データのクローン作製、データの抽出を行い、希望データを全て復旧することに成功しました。 |