- HDDのフォーマットを試みたが「フォーマットできません」と表示される
- 「Windowsがフォーマットを完了できませんでした」とエラーが出る
- 何度試しても、作業が途中で止まってしまう
こうした症状は、HDD内部で何らかの異常が起きているサインです。主な原因としては、ファイルシステムの破損、ドライバーの不具合、さらにはHDDそのものの物理故障などが考えられます。
無理な操作を続けると、保存されている大切な写真や業務データが二度と取り出せなくなる恐れがあります。一時的な不具合と思って放置するのは危険です。
本記事では、HDDがフォーマットできないときに考えられる原因と、その解決方法をステップごとにわかりやすく解説。焦らず正しい手順で、安全にデータを守るための第一歩を踏み出しましょう。
目次
HDDがフォーマットできない原因
HDDがフォーマットできない場合、考えられる原因は複数あります。単純なソフトウェアの問題から、深刻な物理的故障までさまざまです。原因を正しく把握し、適切な対処を行うことが重要です。
ファイルシステムの破損
HDDのファイルシステム(NTFSやFAT32など)が破損すると、Windowsが正常に認識できず、フォーマットができないことがあります。
この問題は、以下のような原因で発生することが多いです。
- Windowsが不適切にシャットダウンした(突然の電源断など)
- USB接続のHDDを安全に取り外さずに抜いてしまった
- HDDがウイルスに感染し、ファイルシステムが破損した
この場合、CHKDSK
(ディスクチェックコマンド)を実行することで修復できることがあります。ただし、自力での修復はリスクがあるため、一度専門業者に相談することが重要です。
ドライバーの問題
HDDのドライバーが古かったり、破損していたりすると、WindowsがHDDを正しく認識できず、フォーマットできないことがあります。
ドライバーの問題は、以下のようなケースで発生することがあります。
- Windowsのアップデート後にHDDが認識されなくなった
- 古い外付けHDDを新しいPCに接続した
- HDDを別のパソコンに移動した際に互換性の問題が発生した
この場合は、デバイスマネージャーでドライバーを最新のものに更新することで解決する可能性があります。
接続不良
HDDが物理的に接続されていない、または接続が不安定だと、フォーマットができないことがあります。
接続不良の主な原因として、以下が考えられます。
- USBケーブルが断線している
- USBポートの接触が悪い
- SATAケーブルが緩んでいる(内蔵HDDの場合)
- HDDの電源供給が不足している(外付けHDDの場合)
別のUSBポートやケーブルを試したり、他のPCでHDDを接続して認識されるか確認することで、原因を特定できます。
ウイルス感染
HDDがウイルスに感染していると、フォーマットがブロックされることがあります。特にランサムウェアなどのマルウェアは、HDDを暗号化し、システムがアクセスできないようにすることがあります。
以下のような症状がある場合、ウイルス感染の可能性が高いです。
- HDD内のフォルダーが開けない、または消えた
- フォーマットしようとすると「アクセス拒否」エラーが出る
- 不審なファイルが増えている
この場合、ウイルス対策ソフトを使用してスキャンし、感染が見つかったら駆除を行いましょう。
システムやアプリによるHDDの使用
WindowsのシステムプロセスやバックグラウンドアプリケーションがHDDを使用していると、フォーマットができないことがあります。
特に、以下のようなケースで発生することが多いです。
- HDDが「ページファイル」や「仮想メモリ」として使用されている
- バックアップソフトがHDDを監視している
- Windows Updateやディスク最適化のプロセスが動作している
この場合は、タスクマネージャーで不要なプロセスを終了するか、セーフモードでフォーマットを試すと解決することがあります。
HDDの物理的な故障

HDDは精密機器のため、落下や衝撃、経年劣化といった些細な原因でも内部に異常が生じることがあります。とくに何年も同じHDDを使い続けていたり、外付けHDDを頻繁に持ち運んでいる方は注意が必要です。
「カチカチと音がする」「認識までに時間がかかる」「途中で止まる」などの違和感は、物理障害の初期症状である可能性があります。こうした状態で無理にフォーマットを試みると、状況が悪化し、保存していたデータが完全に失われるリスクもあります。
大切なファイルを守るためには、こうした異常に早めに気づき、適切な対応を取ることが重要です。当社では、物理障害に対応した無料の初期診断を24時間365日体制で実施しています。HDDに異常を感じた場合は、まずはご相談ください。状況に応じて最適な復旧方法をご案内いたします。
【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク

HDDで「フォーマットできません」と表示される――そんなトラブルに直面したとき、まずは自力で何とかしようと対応する方が多いと思います。
誤って初期化や上書きをしてしまったり、分解して状態を深刻化させてしまうケースは多く、特に内部の故障が原因だった場合、自力で対応しようとするとかえって悪化を招くリスクがあります。
専門業者であれば、正確な診断に基づいて最適な方法で復旧を進めるため、データ消失を最低限に抑えることができます。中でもデジタルデータリカバリーは、以下の理由から多くの方に選ばれています。
- 相談実績46万件以上(2011年1月~)の豊富な対応経験に基づき、個人・法人問わず幅広いトラブルに対応
- 一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)という業界トップクラスの技術力
- 他社で「復旧不可」とされた機器の対応実績が7,300件越えにものぼり、独自の復旧技術を保有
大切なデータを守るには、まずは自力対応よりも専門的な判断が欠かせません。操作を誤る前に、まずは当社にご相談ください。
HDDがフォーマットできないときの対処法
HDDがフォーマットできない場合、適切な方法で問題を解決することが重要です。以下の対処法を試しながら、原因を特定していきましょう。
接続状態の確認
HDDが正しく接続されていないと、Windowsが認識できずフォーマットができないことがあります。以下の方法で接続状況を確認しましょう。
- 別のUSBポートに接続してみる(特に前面ポートではなく、PC背面のポートを試す)。
- USBケーブルが破損していないか確認し、新しいケーブルを使用する。
- 別のパソコンに接続して、認識されるかを確認する。
- 内蔵HDDの場合は、SATAケーブルや電源ケーブルを挿し直す。
もし他のパソコンで認識される場合は、接続の問題ではなく、Windows側の設定が原因の可能性があります。
ドライバーの更新
HDDのドライバーが古い、または破損している場合、フォーマットができないことがあります。以下の手順でドライバーを更新しましょう。
- 「Windowsキー + X」を押し、デバイスマネージャーを開く。
- 「ディスクドライブ」を展開し、該当のHDDを右クリック。
- 「ドライバーの更新」を選択し、最新のドライバーをインストール。
- インストール後、PCを再起動してHDDを再度フォーマットしてみる。
これでも改善しない場合は、一度ドライバーをアンインストールし、PCを再起動することで自動的に再インストールされるか試してみましょう。
ディスクの管理を使用したフォーマット
Windowsの「ディスクの管理」ツールを使用してフォーマットを行うことで、問題が解決する場合があります。
- 「Windowsキー + R」を押し、「diskmgmt.msc」と入力し、Enterキーを押す。
- 「ディスクの管理」が開いたら、フォーマットできないHDDを探す。
- HDDを右クリックし、「ボリュームの削除」を選択(重要なデータがある場合は事前にバックアップを取る)。
- 未割り当て領域を右クリックし、「新しいシンプルボリューム」を選択。
- ウィザードに従い、NTFSまたはexFAT形式でフォーマットを実行。
もし「フォーマットできません」と表示される場合は、次の手順としてCHKDSKを試しましょう。
CHKDSKコマンドの実行
CHKDSK(チェックディスク)コマンドを使用すると、HDDのファイルシステムのエラーを修正し、フォーマットできるようになる可能性があります。
- 「Windowsキー + X」を押し、「コマンドプロンプト(管理者)」を選択。
- 以下のコマンドを入力し、Enterキーを押す。
chkdsk X: /f /r
(XはHDDのドライブレター) - 処理が完了したら、PCを再起動してHDDをフォーマットしてみる。
この方法で問題が解決しない場合は、次の手段としてDiskPartを試します。
ウイルススキャンの実行
HDDがウイルスに感染していると、フォーマットが妨害されることがあります。最新のウイルス対策ソフトでスキャンを行いましょう。
- 信頼できるウイルス対策ソフト(Windows Defender、ESET、カスペルスキーなど)を使用する。
- HDD全体をスキャンし、検出されたウイルスを削除する。
- スキャン後、PCを再起動してHDDをフォーマットしてみる。
DiskPartを使用したフォーマット
Windowsのコマンドラインツール「DiskPart」を使うと、通常のフォーマットができないHDDを強制的に初期化できます。
- 「Windowsキー + X」を押し、「コマンドプロンプト(管理者)」を選択。
- 以下のコマンドを順番に入力し、Enterキーを押す。
diskpart list disk select disk X(Xは該当HDDの番号) clean create partition primary format fs=ntfs quick exit
この方法でも解決しない場合、HDDの物理的な故障の可能性が高いため、データ復旧の専門業者に相談することをおすすめします。
これらの対処法を試しても解決しない場合は、HDDの物理的故障の可能性が高いため、専門業者への相談を検討しましょう。
なぜデジタルデータリカバリーでは復旧困難なHDDの復旧事例が多いのか

デジタルデータリカバリーはこれまで数々のHDDの復旧に成功してきました。HDDの復旧事例が多いのには、理由があります。
復旧の研究開発が活発
従来、記録面に傷があるHDDは復旧が極めて困難とされ、対応を断念せざるを得ない状況でした。
しかし弊社では、専用設備の導入や海外研修を通じた技術開発により、記録面を安全に処理する独自の研磨技術を確立。これにより、傷のあるHDDからのデータ復旧率を大幅に高めることに成功しています。
東京都経営革新優秀賞を受賞

過去不可能とされていた傷のついたHDDからのデータ復旧率を大幅に向上させたことや、市場ニーズに迅速に対応し、復旧対象媒体を拡大した取り組みが認められ、2021年11月25日に東京都経営革新優秀賞を受賞しています。
国内最高峰の復旧設備

HDD復旧の成功事例の多さは、デジタルデータリカバリーの技術力の高さを象徴しています。復旧成功の要因として、次の点が挙げられます:
- 蓄積された知見に基づき、障害箇所を正確に特定
- 最新技術を駆使した独自の復旧手法を開発
- 精密な環境での復旧作業(専用クリーンルーム完備)
これらの要素が、他社では対応が難しいケースでも「不可能を可能に」しています。
「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」ですので、他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーでは復旧できる可能性もございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。