HDDが突然「RAW」と表示されてアクセスできなくなってしまい、どうしていいか困っていませんか?
- フォーマットを求められる
- ファイルがまったく表示されない
- 容量は見えるのに中身が開けない
このような症状は、ファイルシステムの軽い不具合からHDD内部の物理障害まで原因が幅広く、自己判断で操作を進めるとデータが完全に失われてしまうおそれがあります。
本記事では、HDDがRAW状態になる主な原因と、コマンドプロンプトを使った復旧・データ取り出し手順を解説します。
大切なデータがある場合や対応に不安がある場合は、私たちデジタルデータリカバリーへご相談ください。24時間365日、相談・初期診断は無料です。
目次
HDDがRAWになる主な原因
HDDがRAW状態になるとは、WindowsなどのOSがドライブのファイルシステム(NTFS/FATなど)を認識できない状態を指します。原因は多岐にわたりますが、ここでは特に多い4つを取り上げます。
パーティション構造の異常
パーティションテーブルやMBR/GPT情報が壊れていると、OSは正しくパーティションを読み取れなくなります。この状態でもドライブは「RAW」として認識されることが多いです。
強制終了や取り外しによる論理障害
HDDを安全に取り外さずに抜く、使用中に突然PCの電源が切れるなどの操作により、ファイル管理構造にエラーが発生することがあります。専門業者に相談することで適切に判断できます。
ファイルシステムの破損
HDDが突然「RAW」と表示されて開けなくなったときは、ファイルシステムが壊れている可能性があります。ファイルシステムとは、データの場所や構造を管理するしくみで、ここに不具合があるとOSがHDDを正しく認識できません。
とくに、何度も強制終了していた、外付けHDDを「安全な取り外し」をせず抜いていた、停電やフリーズ直後から読めなくなった、といった心当たりがある場合は要注意です。こうした積み重ねが、気づかないうちにファイルシステムの破損につながることがあるため、早めに専門業者へ相談することが重要です。
HDD内部の物理的な故障
HDDがRAW状態になる原因のひとつに、内部の物理的な故障があります。
ディスクを制御する基板やデータを読み書きするヘッドが傷んでいても、外見からは異常がわからないことが多いです。
- 外付けHDDを落とした
- 通電中にカチカチ・ジーという異音がした
- 接続エラーが何度も出ていた
- 長年使っている・よく持ち運ぶ
これらの場合は、内部劣化の可能性があります。この状態でむやみに通電やアクセスを繰り返すと、データ消失が進むおそれがあるため、早めに専門業者へ相談することが大切です。
当社では相談から初期診断まで24時間365日無料でご案内していますので、まずはお気軽にご相談ください。
【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
「HDDがRAW状態になってしまった」――そんなトラブルに直面したとき、まずは自力で何とかしようと対応する方が多いと思います。
HDDがRAW状態になるのは、ファイルシステムの破損や、セクタ異常、物理的な損傷などが原因として考えられます。市販ソフトでの修復やフォーマットを試みると、データ構造をさらに壊してしまい、損傷が悪化する恐れがあるため注意が必要です。
専門業者であれば、正確な診断に基づいて最適な方法で復旧を進めるため、データ消失を最低限に抑えることができます。中でもデジタルデータリカバリーは、以下の理由から多くの方に選ばれています。
- 相談実績46万件以上(2011年1月~)の豊富な対応経験に基づき、個人・法人問わず幅広いトラブルに対応
- 一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)という業界トップクラスの技術力
- 他社で「復旧不可」とされた機器の対応実績が7,300件越えにものぼり、独自の復旧技術を保有
大切なデータを守るには、まずは自力対応よりも専門的な判断が欠かせません。操作を誤る前に、まずは当社にご相談ください。
コマンドプロンプトでのHDD RAW状態の対処法
ここでは、コマンドプロンプトでのHDD RAW状態の対処法を解説します。
コマンドプロンプトを使ったHDDのRAW状態の対処法では、まずはデータの取り出しを最優先に行うことが重要です。新たなデータを書き込まず、安全な手順で進めましょう。復旧手順は、①専用ソフトによるデータ抽出 → ②ファイルシステムやパーティションの修復 → ③MBRやボリュームの再構築 → ④最終手段として初期化、という順番が基本です。
データ復旧ソフトでの取り出しを優先
RAW状態のドライブでは、真っ先に行うべきなのが「データの取り出し」です。ファイルシステムの修復や初期化を先に行ってしまうと、元のデータに上書きされてしまい、復旧が難しくなるおそれがあります。市販・無料のデータ復旧ソフトを使えば、RAWとして表示されるドライブからでもデータを読み出せることがあります。
ただし、ソフトによっては文字化けや一部破損が生じることもあり、特に業務データや思い出の写真など重要度が高いデータについては、完全性を優先して専門業者への相談も検討した方が安心です。
- 復旧用ソフト(TestDisk、PhotoRec、EaseUSなど)を公式サイトからダウンロードし、別の正常なドライブ(Cドライブ以外が望ましい)にインストールする。
- 問題のHDDをパソコンに接続し、エクスプローラーなどからは操作せず、復旧ソフトのみでアクセスする。
- 復旧ソフトを起動し、一覧からRAW状態になっているディスクまたはボリュームを選択する。
- 「スキャン」「解析」などの項目を選び、ディスク全体のスキャンを実行する。容量によっては長時間かかることがあるため、途中で電源を切らないよう注意する。
- 検出されたファイルやフォルダを確認し、必要なデータだけを選んで、必ず別の正常なドライブ(外付けHDDや別の内蔵ディスクなど)へ保存する。
CHKDSKコマンドの実行
ファイルがある程度取り出せた、もしくは自己責任で修復を試したい場合は、「CHKDSK」コマンドでファイルシステムのエラーを修復できる可能性があります。ただし、RAW状態のままでは「CHKDSKはRAWドライブには使えません」と表示されて実行できないケースも多く、その場合は次の方法に進む必要があります。
また、CHKDSK実行中に不良セクタが多く見つかると、処理が途中で止まったり、状況が悪化する場合もあります。異音がする、極端に読み込みが遅いなど、物理障害が疑われるときは無理に実行しないことも重要です。
- スタートメニューの検索欄に「cmd」と入力し、表示された「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選ぶ。
- 開いたコマンドプロンプトで、次のコマンドを入力する。
chkdsk X: /f /r
※XにはRAW状態として認識されているドライブのドライブ文字を指定する。 - エンターキーを押して実行し、画面に表示されるメッセージを確認する。「ボリュームがRAWです」「RAWドライブには使えません」などと表示された場合、この方法では修復できないため、以降の手順に進む。
- CHKDSKが最後まで完了し、エラーが修復されたと表示された場合は、エクスプローラーで対象ドライブが正常に開けるか確認する。
DiskPartでの再フォーマット(データ消去)
データの取り出しが完了し、ドライブを再利用したい場合は「DiskPart」を使ってパーティションを削除・作成し直し、フォーマットする方法があります。
この操作を行うと、ディスク上のデータはほぼ完全に消去されるため、必要なデータは事前にすべてバックアップしておくことが前提です。
- 「cmd」を管理者権限で起動し、次のコマンドを順に入力してエンターキーを押す。
diskpart - 接続されているディスクの一覧を表示する。
list disk
表示された番号と容量から、RAW状態になっているディスクを慎重に特定する。 - 対象ディスクを選択する。
select disk X
※Xには対象ディスク番号を指定し、入力後にもう一度「detail disk」コマンドで内容を確認するとより安全。 - ディスク上のパーティション情報を削除する。
clean - 新しいパーティションを作成し、フォーマットを行う。
create partition primary
format fs=ntfs quick - ドライブ文字を割り当てる。
assign
コマンド完了後、エクスプローラーで新しいドライブとして認識されているか確認する。
TestDiskでのパーティション修復
RAW状態の原因が「パーティション情報の破損」の場合、無料ツールのTestDiskでパーティションを修復できることがあります。コマンドプロンプトベースのツールですが、メニュー形式で操作できるため、手順に沿って慎重に進めれば難易度はそれほど高くありません。
一方で、誤ったパーティションに書き込みを行うと、元々の構成が失われてしまう可能性があります。操作内容をよく確認し、自信がない場合は途中で中止して専門業者に相談することも大切です。
- TestDiskを公式サイトからダウンロードし、任意のフォルダに展開する。管理者権限を持つアカウントでログインしておく。
- 「testdisk_win.exe」などを実行し、起動画面で「Create(ログファイル作成)」を選択してエンターキーを押す。
- 一覧からRAW状態のドライブが含まれる「ディスク本体」を選び、「Proceed」を選択する。
- パーティションテーブルの種類(通常は「Intel/PC partition」または「EFI GPT」など)を選択する。迷った場合はデフォルトで提案されているものを選ぶ。
- メニューから「Analyse」を選択し、続けて「Quick Search」を実行する。検出されたパーティションの一覧が表示されるので、容量やファイルシステムの種類が元の構成と合っているか確認する。
- 必要に応じて「Deeper Search」を実行し、より詳細なスキャンを行う。正しいと判断できるパーティションにカーソルを合わせ、「P」キーで中身を確認すると安心。
- 問題なく見える場合は、そのパーティションを選択した状態で「Write」を選び、エンターキーで書き込みを実行する。完了後、パソコンを再起動し、エクスプローラーからドライブにアクセスできるか確認する。
MBRの再構築
MBR(マスターブートレコード)が破損していると、パーティション自体は残っていても、システム側からはRAWとしてしか認識されないケースがあります。この場合、「bootrec」コマンドでMBRの再構築を行うことで、ドライブが正常に見えるようになる可能性があります。
ただし、MBRは起動情報を含む重要な領域であり、特にシステムディスクを操作する場合は慎重さが求められます。万一に備え、可能であれば事前にデータのバックアップやディスクイメージの取得を行ってから作業を進めてください。
- Windowsが起動する場合は、スタートメニューの検索欄に「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選ぶ。起動しない場合は、インストールメディアや回復ドライブから起動し、「コンピューターを修復する」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「コマンド プロンプト」を開く。
- コマンドプロンプトで次のコマンドを順番に入力し、その都度エンターキーを押す。
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /rebuildbcd - 各コマンドの実行結果を確認し、「操作が完了しました」などのメッセージが表示されることを確認する。
- コマンドプロンプトを終了し、PCを再起動する。対象ドライブがRAWではなく通常のファイルシステムとして認識されているかどうかを確認する。
ボリュームの再アクティブ化
MBR形式のディスクでは、起動に使用するパーティションが「アクティブ」になっていないと、正常なボリュームであっても認識に問題が生じることがあります。DiskPartを使ってボリュームを再アクティブ化することで、RAW状態に見えていたドライブが改善するケースもあります。
ただし、アクティブに設定するのは基本的にシステムが起動するパーティションだけです。データ用ディスクやGPT形式のディスクでは意味が異なるため、用途や構成をよく理解したうえで実行してください。
- 「cmd」を管理者権限で起動し、次のコマンドを入力してエンターキーを押す。
diskpart - ディスク一覧を表示し、対象ディスクを確認する。
list disk
select disk X
※Xには対象ディスク番号を指定する。容量が一致しているか十分に確認する。 - パーティションの一覧を表示する。
list partition - アクティブにしたいパーティションを選択する。
select partition Y
※Yには対象パーティション番号を指定する。 - 次のコマンドでパーティションをアクティブに設定する。
active
「現在のパーティションはアクティブとしてマークされました」などのメッセージを確認する。 - 「exit」と入力してDiskPartとコマンドプロンプトを終了し、PCを再起動してドライブが正常に認識されるか確認する。
専門業者に相談する
ここまでの対処で改善しない場合や、以下のような症状が見られる場合は、物理的な障害が進行している可能性があります。
- 異音がする
- 異常な発熱がある
- 極端に動作が遅い
このような状態でコマンドを繰り返すと、障害が悪化してデータ復旧自体が困難になるおそれがあります。無理な自己対応は避け、安全な方法を選びましょう。
デジタルデータリカバリーは、これまでに46万件以上の相談実績(※1)と、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※2)という高い成果を誇ります。
「失いたくない大切なデータ」がある場合も、専門技術と豊富な経験をもとに対応いたします。自己対応に不安を感じたら、まずは24時間365日対応の無料診断をご活用ください。
※1 期間:2011年1月以降
※2 内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する

自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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※1:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと。第三者機関によるデータ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
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営業時間は以下の通りになっております。
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復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人

デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。









































