SSD(ソリッドステートドライブ)は高速で静音性に優れていますが、寿命があるため、突然データにアクセスできなくなるリスクがあります。
この記事では、SSDの寿命の目安、寿命が近づいた際の症状、そして対策を解説します。万が一、データが消失した場合は、専門のデータ復旧業者に依頼することも検討しましょう。
目次
SSDの寿命は急に迎える?
SSDの寿命は一般的に約5年と言われていますが、使用環境やデータの読み書き頻度によっては10年ほど使用できる場合もあります。これは、HDDの寿命が3~4年程度であることと比較すると長めです。
ただし、SSDはHDDとは異なり、データの書き込み回数に上限があります。近年のSSDは最低でも約3,000回、多いものでは100万回以上の書き込みが可能ですが、実際には書き込み回数に達する前に性能が劣化することが多く、突然寿命を迎えることもあります。
もし大切なデータを保存しているSSDの寿命が突然来てしまい、データが消失してしまった場合にはデータ復旧業者に依頼することをおすすめします。
SSDの寿命を確認する方法
SSDの寿命は、専用のソフトを使うと簡単に確認できます。初心者でもできる方法を紹介します。
- メーカーのユーティリティソフトをダウンロード
各SSDメーカーの公式サイトから対応するツール(例: Samsung Magician, Crucial Storage Executive)をダウンロードします。 - ソフトをインストールして起動
インストール後、ソフトを起動してSSDの状態を確認します。 - 残り寿命とエラー情報をチェック
「残り寿命」や「エラー率」などの項目を確認し、寿命が近い場合はすぐにデータのバックアップを行いましょう。
SSDが寿命に近い際の症状
SSDが寿命を迎えると、主に次の4つのような症状が現れます。
ご自身のSSDの状態と照らし合わせ、寿命を迎えているか否かを確認してみましょう。
特に、SSDが認識しない時は、SSDが寿命で故障している可能性がありますので、自力で対処することが難しいです。SSDが認識しない際の対処法は下記の記事で紹介しています。
処理速度の低下
データの読み書き速度が極端に遅くなることがあります。これが続く場合、SSDの寿命が近づいている可能性が高いです。
突然のフリーズやシャットダウン
作業中に突然PCがフリーズしたり、予告なくシャットダウンすることが増えるのも、SSDの寿命が原因である可能性があります。これが頻繁に起こる場合は、早めにデータのバックアップを行っておきましょう。
デバイスとして認識されない
PCがSSDを認識しない場合、SSDの寿命が尽きかけていることが考えられます。データ消失のリスクが非常に高いため、すぐにデータ復旧業者に相談することをお勧めします。
データの破損や消失
SSDの寿命が近づくと、ファイルが開けなくなったり、データが壊れる、または消失することがあります。特に重要なデータが失われると大きな影響を受けるため、このような症状が現れた場合は、すぐに対策が必要です。自己対応はさらに状態を悪化させるリスクがあるため、データ復旧業者に依頼することを強くお勧めします。専門家は迅速かつ安全にデータを回収できる可能性が高いです。
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※1:算出期間:2016年6月1日~
※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 ・2017年12月~2024年8月の各月復旧率の最高値
SSDの寿命を延ばす対処法
SSDの寿命に対する対処方法は以下です。
不要なデータの削除や整理
SSDはデータの書き込み回数に上限があるため、不要なデータをこまめに削除し、定期的に整理することが重要です。不要なファイルやアプリケーションを削除することで、無駄な書き込みを減らし、SSDの寿命を延ばすことができます。
十分な空き容量の確保
SSDは空き容量が少なくなるとパフォーマンスが低下し、寿命にも影響を与える可能性があります。通常、全体容量の20%以上の空き容量を確保しておくことが推奨されます。これにより、SSDの負担を減らし、長寿命化を図れます。
適切な温度管理
高温環境はSSDの寿命を短くする原因になります。SSDの動作温度が上がりすぎないよう、適切な冷却対策を行いましょう。PC内部の冷却システムを定期的にメンテナンスし、埃や汚れを取り除くことも効果的です。
定期的なデフラグは避ける
SSDはHDDとは異なり、デフラグを行う必要がありません。むしろ、デフラグはSSDに対する不要な書き込み回数を増やしてしまい、寿命を縮めることになります。SSDのデフラグは避けるようにしましょう。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。