Synology NASでRAID構成を変更しようとした際に、次のようなトラブルに直面していませんか?
- 「RAIDタイプの変更」ボタンがグレーアウトして押せない
- 操作が無効化されており設定が進まない
- ヘルプを見ても原因がよくわからない
このような現象は、単なる操作ミスではなく、Synology独自のRAID管理仕様による制限が原因であるケースがほとんどです。たとえば、使用中のボリューム形式や空き容量の状態、ドライブの互換性などによって、変更オプション自体が無効化されることがあります。
誤った操作をしてしまうと、RAID構成が壊れたり、大切なデータを失うリスクもあるため、仕様を正しく理解し、安全な手順で進めることが重要です。
この記事では、RAIDが変更できないときに考えられる主な原因と、データを守りながら安全に構成を見直す方法について、専門的な視点から詳しく解説します。もし自力での対応が難しい場合は、無料診断(24時間365日)をご活用ください。
目次
RAIDを変更できない主な原因
SynologyでRAIDが変更できない場合、背後にはストレージ構成や機種仕様に関する制限が存在します。原因を正しく理解することで、無理な操作を避け、データ消失のリスクを最小限に抑えることができます。
RAID種別が変更対象外である
SynologyがオンラインでRAIDタイプ変更をサポートしているのは「Basic」「RAID 1」「RAID 5」「SHR-1」のみです。
これ以外のRAID構成(RAID 0、RAID 6、SHR-2など)は仕様上、変更機能が利用できません。たとえばRAID 0からRAID 5へ変更しようとしても、ウィザード上では選択肢自体が表示されない場合があります。
対象外構成から変更する場合は、バックアップを取得し、プールを再構築するのが安全です。
ディスク本数や容量条件を満たしていない
RAIDの種類によって必要なディスク本数や空き容量の条件が異なります。RAID 5からRAID 6に変更する場合、少なくとも1台以上の追加ディスクが必要であり、容量に余裕がないと変更ボタンが有効になりません。
SHRからSHR-2へ変更する場合も、冗長性を確保するための同容量ディスクが複数必要です。条件を満たしていない場合は、変更できないのが仕様です。
RAID Groupやモデル仕様の制限に当たっている
RAID Group機能を搭載したSynologyモデルでは、グループあたりの最大ディスク数や構成制限があります。例えば一部のNASでは「1グループあたり最大12ドライブ」などの制限があり、これを超える構成ではRAIDタイプ変更が行えません。
また、互換リスト外のディスクが混在している場合も、RAID変更が無効化されることがあります。
使用中容量やディスク状態の問題
RAID変更処理には一時的な作業領域が必要です。現在の使用容量が新RAID構成での最大容量を超えている場合、変更操作はブロックされます。
さらに、プールやディスクの状態に警告や不良セクタがあると、RAIDタイプの変更自体が実行できません。この場合はまずディスクの健全性を確認し、必要に応じて交換・修復を行う必要があります。
こうした問題を放置したまま無理に変更を試みると、プール破損やデータ消失のリスクが高まります。安全にRAIDを再構成したい場合は、専門業者による現状診断を受けることが最も確実です。
【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
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※1:2011年1月~
※2:2025年9月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合
※3:2011年1月~
RAIDを変更できないときの対処法
RAID変更がグレーアウトしている、操作が進めない場合でも、正しい手順を踏めば復旧や再構築が可能なケースがあります。ここでは安全に再設定するための具体的な対処法を紹介します。
対応RAID構成への組み直し
Basic / RAID 1 / RAID 5 / SHR-1 など、Synologyがオンライン変更をサポートする構成であれば、条件を満たすようディスクを追加し、変更ウィザードを進めます。
- DSMの「ストレージマネージャ」を開き、該当するストレージプールを選択します。
- 「アクション」メニューから「RAIDタイプの変更」をクリックします。
- 追加ディスクを選択し、ウィザードの指示に従って再構成を実行します。
バックアップ後のプール再作成
RAID 0・RAID 6・SHR-2など、Synologyがオンライン変更をサポートしていない構成では、プールを作り直すしかありません。この場合、バックアップを取得した上で新しいRAID構成を再作成し、データを復元する流れになります。
- 外付けHDDや別のNASなど、安全な場所にすべての重要データをバックアップします。
- DSMの「ストレージマネージャ」で既存のストレージプールを削除します。
- 新規にストレージプールを作成し、希望のRAIDタイプ(RAID 1 / RAID 5 / SHR など)を選択します。
- プール作成後、バックアップデータをNASに復元します。
この方法は時間と手間がかかりますが、最も安全かつ確実にRAID構成を変更できる手段です。途中で停電やディスク障害が起きるとデータを失うリスクがあるため、UPSの利用やバックアップの二重化を推奨します。
ディスク状態の確認と修復
RAID変更がブロックされる要因の一つに「ディスクの異常」や「プールの劣化」があります。変更前にストレージの健全性を確認することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
- DSMで「ストレージマネージャ」→「HDD/SSD」を開き、すべてのドライブの状態を確認します。
- ステータスが「正常」でないディスクがある場合は、S.M.A.R.T.検査を実行します。
- 異常や不良セクタが検出された場合は、交換後にRAIDの修復を実行します。
RAID構成を変更する際は、すべてのディスクが正常な状態であることが前提です。不良ディスクを含んだまま再構成を行うと、変更処理中に障害が進行し、データが失われるおそれがあります。
SynologyのRAID構成変更は、仕様制限や機種ごとの条件を正確に把握して行うことが重要です。無理な操作を避け、安全に進めたい場合は、専門業者への相談が安心です。
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