Synology NASを使用中、「動作が遅くなった」「ファイルにアクセスできない」「RAIDがDegradedになった」といったトラブルに直面したことはありませんか?それはHDDに発生した「不良セクタ(Bad Sector)」が原因かもしれません。
不良セクタを放置すると、最悪の場合データ消失につながる恐れがあります。本記事では、不良セクタの見分け方から修復・交換・再構築の方法まで、段階的に詳しく解説します。
目次
不良セクタとは何か?
HDD内のデータを記録する領域が、物理的または論理的に破損してしまい、正常に読み書きできなくなる状態を「不良セクタ」と呼びます。NAS環境では、不良セクタが原因でRAIDの不安定化や読み込みエラーが発生することもあります。
論理的なエラー(ファイルシステムの破損)
ファイルシステムの異常やソフトウェアの不具合により、あたかも不良セクタが発生しているかのような症状が現れることがあります。実際には物理的な故障ではないケースも多く、データそのものは無事である可能性も残されています。
しかし、こうした論理障害を放置してしまうと、次第にアクセスできる領域が減少し、最終的にはデータの一部またはすべてを失うリスクにつながります。ソフトウェアの誤動作によるファイル破損や、OSの起動障害といったトラブルが起こる前に、早めの診断と対処が重要です。
物理的な損傷(プラッタの劣化や傷)
HDD内部の記録面であるプラッタが傷ついたり、磁力が低下したりすると、物理的に読み書きができない領域が発生することがあります。このような損傷は異音や振動を伴うことも多く、読み込みエラーやデータの消失につながるため、復旧の難易度が非常に高くなります。
またHDDは高温の環境下で長時間稼働を続けることで、内部部品に過剰な負荷がかかり、経年劣化が加速します。特に不良セクタと呼ばれるデータが読み取れない領域が増えると、ファイルが開けなくなったり、OSが起動しなくなったりする事態が起きやすくなります。
損傷や劣化を放置すると、状データ復旧が困難になるリスクも

こうした物理的な損傷や劣化を放置すると、状況が悪化し、データ復旧が困難になるリスクが高まります。異常に気づいた時点で、速やかに専門業者へ相談することが重要です。
デジタルデータリカバリーでは、プラッタ損傷や不良セクタのような複雑な障害にも対応可能なクリーンルームと専用設備を完備し、物理障害に精通したエンジニアが精密な作業を行います。これまで46万件以上の相談実績(2011年1月〜)と、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)という高い成果を維持しています。
初期診断とお見積りは無料で、24時間365日対応しています。異音や動作の異常に気づいた際は、無理に使用を続けず、まずはご相談ください。適切な判断と対応が、貴重なデータを守る鍵になります。
Synology NASで不良セクタが発生したときの対処法
不良セクタが確認された場合は、NAS全体の安定性やデータ保全の観点から迅速な対処が必要です。以下の対処法を順に試していきましょう。
まずはデータのバックアップ
不良セクタの発生が確認されたら、最優先すべきはデータの保護です。NASが動作しているうちに、できる限りのバックアップを取りましょう。
- 「Hyper Backup」を起動し、外部HDDまたはクラウドストレージにバックアップを作成。
- btrfsボリュームを使用している場合は、スナップショットを保存。
- RAID構成がDegradedになっている場合でも、読み出せる限りデータを退避。
S.M.A.R.T.テストで状態確認
HDDの健康状態を把握するには、Synology DSMの「Storage Manager」内でS.M.A.R.T.テストを実行します。
- DSMにログインし、「Storage Manager」を開く。
- 対象ディスクを選択し、「HDD/SSD」タブ → 「健康状態(Health)」をクリック。
- 「拡張テスト(Extended Test)」を選択し実行。
修復ツールや再割り当て機能の活用
不良セクタが軽度の場合、Synologyの自動修復機能や外部修復ツールによる対応が可能です。
- RAID構成やbtrfsファイルシステムでは、自動でエラー訂正・セクタ再割り当てが実行される場合あり。
- NASからHDDを取り外し、PCに接続して「HDAT2」などの修復ツールを実行。
- 修復が難しい、またはセクタ数が増加している場合は早期に交換を検討。
HDDの交換とRAIDの再構築
不良セクタの数が増え続けている、S.M.A.R.T.テストで重大なエラーが検出された場合は、HDDの交換が最も確実な方法です。
- 交換用HDDは、故障HDDと同じかそれ以上の容量を用意。
- DSMの「Storage Manager」でDegraded状態のストレージプールを確認。
- 「修復(Repair)」を実行し、新しいHDDを選択してRAIDの再構築を開始。
不良セクタの初期兆候に気づいた時点で、すぐにバックアップと診断を行うことが、データ保全の鍵です。
当社「デジタルデータリカバリー」では、Synology NASを含む多様なデータ復旧に対応しています。復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)、46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)を持ち、初期診断とお見積りは無料です。24時間365日体制で、お困りの際にはいつでもご相談ください。
「ファイルにアクセスできない」「RAIDが不安定」といった異変に気づいたら、まずはご相談ください。早期の判断と行動が、大切なデータを守る第一歩となります。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2%」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。