SQL Serverでデータベースの状態が「Recovery pending(復旧待ち/保留中のリカバリ)」と表示され、業務システムが止まったままになっていませんか。
この状態は、復旧処理が必要にもかかわらず、ログファイルやディスク周りの問題によって自動リカバリを開始できない状況だと考えられます。焦って手当たり次第に操作すると、取り戻せたはずのデータまで失われかねません。実際に、以下の症状が見受けられます。
- DBがオンラインにならずアプリが接続できない
- SQL Serverの再起動後もRecovery pendingのまま変わらない
- ログ/ディスク関連のエラーがイベントログに出る
そして放置や誤った対応を行うと、データ消失につながったり、データベースそのものが起動不能になる可能性もあります。とはいえ原因は、トランザクションログの不足・破損、保存先ディスクの容量不足やI/O障害、権限やパス不整合など、いくつかの典型パターンに整理できます。
本記事では、よくある原因を整理したうえで、安全性を最優先にした切り分けと対処法を順を追って解説します。自力での判断が難しい場合は、被害を広げる前に無料診断で状況を見極めてください。
目次
「Recovery pending」エラーの原因
「Recovery pending」は、SQL Serverが復旧処理を行おうとしても前提条件が満たされず、処理を開始できない場合に表示されることがあります。 特にログファイルやディスク関連のトラブルが背景にあるケースが多く、状態によってはデータ破損が進行する可能性も否定できません。 まずは代表的な原因を確認し、自身の環境に当てはまるものがないか整理することが重要です。
Cause1:サーバーの不正終了
停電や強制シャットダウンなどにより、未完了のトランザクションが残った状態でSQL Serverが停止すると、再起動時に復旧処理が必要になる場合があります。 その際、ログやディスクに問題があると復旧処理を開始できず、「Recovery pending」と判断されることがあります。 この状態で再起動を繰り返すと、状況によってはログの整合性がさらに損なわれる可能性もあります。
Cause2:トランザクションログ(LDF)の破損やパス不整合
LDFファイルが削除・移動されている、ディスクレターが変更されている、暗号化ボリュームが未マウントであるといったケースでは、SQL Serverがログにアクセスできません。 ログファイルが破損している場合も、復旧処理が開始できないことがあります。 ログは復旧処理の前提となる重要な要素であり、安易な再作成や上書きはさらなるデータ損失につながる可能性があります。
Cause3:ディスク障害・容量不足
MDFやLDFが保存されているディスクにI/Oエラーや空き容量不足がある場合、復旧処理そのものが実行できないことがあります。 特にログ拡張が必要な場面で容量が不足していると、状態が「RECOVERY_PENDING」のまま変化しないケースも見られます。 ディスク障害が疑われる場合は、SQLレベルの操作よりも先にストレージの健全性確認が優先されます。
Cause4:Always Onやクラスター環境の基盤トラブル
Always On可用性グループやフェールオーバークラスター構成では、ノード障害や共有ストレージの問題によりデータベースが正常にマウントできないことがあります。 この場合、単一データベースの問題ではなく、基盤全体の構成確認が必要になることもあります。 誤った切り離しや再参加操作は、レプリケーション整合性に影響する可能性があります。
これらの原因を踏まえると、自己判断での修復操作が状況を悪化させることも考えられます。 特にディスク障害やログ破損が疑われる場合は、無理に操作を進めず、バックアップの有無を確認したうえで慎重に対応することが重要です。
デジタルデータリカバリーでは、初期診断とお見積りは無料、24時間365日体制でご相談を受け付けています。重要な業務データが関係する場合は、自己判断での操作を続ける前にご相談いただくことが望ましいと考えられます。
【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
社内サーバやRAID、NAS、業務用PCが停止したとき、自力で解決しようと不用意に操作を行うのは逆効果です。むしろ状況が悪化するケースも多く、次の経営リスクに直結します。
- 納期遅延や業務停止などが生じ、社内外からの信頼を損なう
- 想定外の復旧費用や負担が雪だるま式に増える
- 誤った判断により取り戻せたはずのデータを失い、復旧が不可能になる
特に内部データやシステム領域に問題が及んでいる場合、正常に動かなくなり、復旧の難易度は一気に上がります。最優先すべきは、これ以上の不用意な操作を止めることです。判断を誤らないためにも、早急にデータ復旧の専門家に相談することが重要です。
早い段階で「専門家」に相談することが重要
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※1:2011年1月~
※2:2025年9月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合
※3:2011年1月~
「Recovery pending」エラーの対処法
対処は「物理的な問題がないか確認すること」から始め、段階的に進めることが基本です。 いきなりREPAIR系コマンドを実行するのではなく、状態確認と診断を優先します。 以下では、安全側の順番に沿った代表的な対応方法を紹介します。
ディスクとファイルパスの確認手順
まずはMDF・LDFが正常に存在し、アクセス可能な状態かを確認します。物理的な問題がある場合、SQL操作だけでは改善が難しいことがあります。
- データベースのプロパティからMDFおよびLDFの物理パスを確認します。
- OS上で該当パスを開き、ファイルが存在するか、アクセスエラーが出ないか確認します。
- ディスク管理ツールで該当ボリュームがオンラインか、十分な空き容量があるかを確認します。
SQL Serverサービスの再起動確認手順
一時的なI/Oエラーや不正終了が原因の場合、サービス再起動により復旧処理が開始されることがあります。
- SQL Serverサービスを安全に停止します。
- 数十秒待機後、再度サービスを起動します。
- SSMSでデータベースの状態を確認し、「RECOVERY_PENDING」から変化があるかを確認します。
EMERGENCYモードとCHECKDB実行手順
ファイルとディスクに重大な問題が見られない場合、診断目的でEMERGENCYモードとDBCC CHECKDBを実行する方法があります。
- ALTER DATABASE [DB名] SET EMERGENCY; を実行します。
- ALTER DATABASE [DB名] SET SINGLE_USER; を実行します。
- DBCC CHECKDB([DB名]) WITH NO_INFOMSGS; を実行し、破損状況を確認します。
SQL Serverの「Recovery pending」は、軽度の不整合であれば解消する可能性もありますが、ログ破損やディスク障害が背景にある場合、操作次第で復旧難易度が上がる傾向があります。 特にバックアップが存在しない環境では、初動判断が重要です。
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