SQL Serverでバックアップファイル（.bak）からのリストアを行おうとした際、次のようなトラブルに直面していませんか？
- 「復元に失敗した」と表示されて進めない
- 途中で進行が止まり、処理が完了しない
- 既存のデータベースに「上書きできない」エラーが出る
こうした症状は、SQL Server特有の復元仕様やファイル構成の不整合によって、リストア処理が正しく完了できない状態である可能性が高いです。
誤った操作や設定ミスを繰り返すと、貴重なデータベース構造が破損したり、上書き不可のまま操作不能になるリスクがあります。
本記事では、SQL Serverにおける代表的なリストアエラーの原因を明らかにし、GUI（SSMS）とT-SQLそれぞれの手順で行える具体的な対処法を、専門家の視点からわかりやすく解説しています。
もし対処法を試しても復元できない場合は、私たちが24時間365日、無料で状況を診断いたしますので、お気軽にご相談ください。
目次
リストアに失敗する原因
SQL Serverのリストア操作が失敗する背景には、操作ミスだけでなく環境設定やファイル状態など複数の要因が関係しています。放置するとデータ消失や業務停止に直結するおそれがあるため、早期の原因特定と適切な対処が求められます。
接続中ユーザーによる排他制御の問題
復元先のデータベースにユーザー接続が残っている場合、リストア操作がブロックされます。特にGUI操作では「データベースを使用中です」といったエラーが表示され、作業が進みません。
この状態で無理に操作を続けると、SQL Serverが中断されたセッションを保持し続け、データベースが「復元中」から進まなくなることもあります。アクセス制御を一時的に切る設定や、シングルユーザーモードへの切り替えが必要になるケースです。
バックアップファイルの破損・整合性不備
使用する.bakファイルが破損していたり、不完全なバックアップ構成になっている場合、SQL Serverはリストア処理を完了できません。特に複数バックアップ（完全＋差分＋トランザクションログ）を組み合わせる際は、ファイルの順序や状態に注意が必要です。
ファイル破損に気づかずリストアを強行すると、エラーメッセージが出るだけでなく、復元途中でSQL Serverがフリーズすることもあります。事前にバックアップファイルの整合性を確認し、複数バックアップの利用を検討することが重要です。
リカバリモデルや復旧モードの設定ミス
リストア処理において、REPLACEやRECOVERY/NORECOVERYといったパラメータ設定を誤ると、処理が正しく完了しません。T-SQLコマンドで復元を行う場合、状況に応じた適切なオプション指定が不可欠です。
誤ったモードを指定すると、トランザクションログが巻き戻せなくなったり、「復旧待ち」の状態から抜け出せなくなるリスクもあります。
こうしたリストア時のトラブルは、早期に専門業者へ相談することで、データ損失のリスクを最小限に抑えることができます。
当社では、相談から初期診断まで無料で提供しており、24時間365日体制でご相談を受け付けています。リストア作業に不安がある場合は、早めのご相談をおすすめします。
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リストア失敗時の対処法
SQL Serverでのリストアエラーに直面した場合、問題の原因に応じた適切な操作を行うことで、スムーズに復旧できる可能性があります。以下に、GUI（SSMS）およびT-SQLを使用した代表的な復旧手順を紹介します。
SSMSを使用してバックアップから復元する方法
GUI操作に慣れている場合は、SQL Server Management Studio（SSMS）を使った復元が直感的で安全です。
- SQL Server Management Studio（SSMS）を起動し、復元対象のインスタンスに接続します。
- オブジェクトエクスプローラーの「データベース」を右クリックし、「データベースの復元」を選択します。
- 「デバイス」を選択し、「…」ボタンからバックアップファイル（.bak）を指定します。
- 復元先のデータベース名を入力し、既存のDBを上書きする場合は「WITH REPLACE」にチェックを入れます。
- 「ファイル」タブで論理名と物理ファイル名を確認・変更します。
- 設定を確認後、「OK」をクリックします。復元完了のメッセージが表示されれば成功です。
T-SQLを使って手動でリストアを実行する手順
T-SQLを使用すれば、より細かな制御が可能です。複数のバックアップを組み合わせて復元する場合にも有効です。
- SSMSの「新しいクエリ」画面を開きます。
- 以下のようなSQL文を記述し、内容を自分の環境に合わせて調整します。
RESTORE DATABASE [DB名] FROM DISK = N'バックアップファイルパス.bak' WITH REPLACE, RECOVERY; - 複数バックアップを使う場合、最初はWITH NORECOVERYを使用し、最後の復元でRECOVERYを指定してください。
- クエリを実行し、メッセージウィンドウで完了ステータスを確認します。
接続中ユーザーを強制切断してリストアを実行する方法
接続ユーザーが存在することでリストアがブロックされる場合、スクリプトで接続を切断することが必要です。
- SSMSの「新しいクエリ」画面で、以下のSQLを実行し、ユーザーセッションを終了させます。
ALTER DATABASE [DB名] SET SINGLE_USER WITH ROLLBACK IMMEDIATE; - その後、T-SQLで通常通りのRESTORE DATABASEコマンドを実行します。
- リストア完了後、以下のコマンドでマルチユーザー状態に戻します。
ALTER DATABASE [DB名] SET MULTI_USER;
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※1 期間：2011年1月以降
※2 2025年9月実績。一部復旧：完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧：復旧希望データを100％復旧できた場合
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※2：期間：2011年1月1日～
※3：2025年9月実績。一部復旧：完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧：復旧希望データを100％復旧できた場合。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計ご相談件数50万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
