業務でSQL Serverを利用していると、次のような状況に直面することが多くあります。
- バックアップファイルを使って開発・テスト用の環境を再現したい
- 本番環境の一部データを障害対応として取り戻したい
- バージョンアップ後の動作確認を安全に実施したい
このようなケースでは、バックアップ(.bak)を同じ名前で上書きするのではなく、別のデータベース名で安全に復元する必要があります。誤った手順で復元を進めてしまうと、既存のデータベースに悪影響を及ぼす可能性があるため、慎重な対応が求められます。
本記事では、SQL Serverにおけるバックアップファイルを別名で復元する具体的な手順と注意点を、現場で役立つ視点から丁寧に解説しています。開発者やインフラ担当者の方にとって、データ保全と効率的な環境構築の両立を図る上で必見の内容です。
万が一、復元操作に不安がある場合でもご安心ください。当社では24時間365日対応の無料診断を実施しています。データ損失リスクを最小限に抑えるためにも、まずはお気軽にご相談ください。
目次
SQL Serverのバックアップを別のデータベース名で復元すべき主なシチュエーション
SQL Serverのバックアップを別のデータベース名で復元する操作は、単なる技術的作業ではなく、業務継続性やデータ保全の観点からも極めて重要な措置です。
たとえば以下のようなシーンで、別名での復元が活用されています。
- テスト・検証環境の構築
本番と同じデータを使いながらも、既存システムに影響を与えずに動作検証が可能です。 - 分析・トレーニング用のデータ分離
社内の分析部門や教育用にデータを複製し、目的ごとに独立した環境で活用できます。 - 障害時の一部データ復旧
全体のデータを戻すのではなく、特定の情報だけを安全に抽出する際に有効です。 - システム移行やアップデート前の事前検証
新しい環境との互換性をチェックすることで、移行後の不具合を防止できます。 - 部門・ユーザー単位での独立運用
業務ごとに分離した環境を作ることで、運用効率とセキュリティを両立できます。 - 外部委託先へのデータ提供
マスキング処理を施したデータを別名で提供し、情報漏えいのリスクを最小限に抑えます。
このような復元作業は、SQL Serverを安全かつ安定的に運用するうえで欠かせない手法です。ただし、操作を誤るとデータが上書きされたり、復旧不可能になる恐れもあるため、慎重な対応が求められます。
万が一、誤操作や障害によってデータにアクセスできなくなった場合には、専門業者による復旧が最も確実な手段です。
当社「デジタルデータリカバリー」では、SQL Serverをはじめとした各種データベース復旧において、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)という高い成果を維持しています。これまでに46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)があり、官公庁や法人1万社以上との取引実績もございます。
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SQL Serverのバックアップを別のデータベースとして復元する方法
ここでは、SQL Server Management Studio(SSMS)を使用する方法と、Transact-SQL(T-SQL)による復元方法を順に解説します。
SQL Server Management Studio (SSMS) を使用する方法
SSMSを使用すれば、GUIで簡単にバックアップの復元作業を行えます。開発者や管理者にとって、ミスの少ない操作方法として非常に有効です。
- SSMSを起動し、復元先のSQL Serverに接続します。
- オブジェクトエクスプローラーで「データベース」を右クリックし、「データベースの復元」を選択します。
- 「デバイス」を選び、「…」をクリックしてバックアップファイル(.bak)を指定します。
- 「復元先データベース名」に新しいデータベース名(例:「Test2」)を入力します。
- 「ファイル」タブで、論理ファイル名と物理ファイル名を新しい名前に変更します(例:「Test2.mdf」「Test2_log.ldf」)。
- 必要に応じて「オプション」タブで「既存のデータベースを上書きする(WITH REPLACE)」にチェックを入れます(※新規の場合は不要)。
- [OK]をクリックし、復元を実行します。
Transact-SQL(T-SQL)を使用する方法
スクリプトでの操作に慣れている方は、T-SQLを使うことで復元処理を自動化したり、定期的な作業に組み込んだりできます。
- SQL Server Management Studioで「新しいクエリ」を開きます。
- 以下のスクリプトを入力します。
RESTORE DATABASE Test2 FROM DISK = ‘C:\Backup\Test.bak’ WITH MOVE ‘Test’ TO ‘C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL\Data\Test2.mdf’, MOVE ‘Test_log’ TO ‘C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL\Data\Test2_log.ldf’, RECOVERY; - スクリプトを実行して復元します。
- 復元後、「Test2」として新たなデータベースが作成されます。
復元時の注意点と確認ポイント
復元操作には、ファイルの競合やディスク容量不足など、注意すべき点がいくつかあります。事前の準備と確認を怠らないようにしましょう。
- 論理ファイル名と物理ファイルパスの重複がないか確認してください。
- 復元先ドライブの空き容量が十分にあるかチェックします。
- バックアップファイルの整合性を、事前に以下のコマンドで検証します:
-
RESTORE VERIFYONLY FROM DISK = 'C:\Backup\Test.bak';
- 復元後の接続テストと権限設定を行い、正しく動作するか確認します。
このように、SQL Serverのバックアップを別のデータベースとして復元することで、テスト環境の構築や障害時対応など、さまざまな場面で柔軟に対応できます。
復元操作に不安がある場合や、バックアップファイルに異常があると感じた場合は、データ復旧の専門業者にご相談ください。
デジタルデータリカバリーでは、初期診断とお見積りは無料、24時間365日対応でご相談を受け付けています。大切なデータを確実に守るために、早めの対応が重要です。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
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よくある質問
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機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
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営業時間は以下の通りになっております。
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電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
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弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。