RAID1構成のLinuxサーバーで、ディスクの片方が故障したとき──このような状況は突然発生します。そして、そのとき最も重要なのが「誤操作を避けること」です。
- RAID構成の片方のHDDが故障している
- サーバーは起動するがmdadmで確認すると状態が不安定
- 障害ディスクを交換しても自動で再構築が始まらない
このような場合、誤った手順での操作は、ミラーリングされていない健全なディスク側のデータまで破壊するリスクがあります。つまり、復旧できるはずのデータを二度と取り戻せなくなる恐れがあるのです。
安全かつ確実にRAID1を復旧させるためには、mdadmコマンドを用いた正しいディスク交換手順を踏むことが不可欠です。本記事では、Ubuntu・CentOS・Debianといった主要ディストリビューションに対応した「障害ディスクの取り外しから再構築まで」の具体的な操作方法を、システム管理者の目線で丁寧に解説します。
作業に少しでも不安がある方は、24時間365日対応の無料診断をご活用ください。大切なデータを守るために、今すぐ安全な確認を行いましょう。
目次
RAID1障害の概要と復旧の流れ

RAID1構成で一方のディスクに障害が発生している場合、早急な対応が求められます。冗長性を失った状態で運用を続けることは、もう一方のディスクに障害が起きた瞬間に、全データを同時に失うリスクを抱えることになります。
だからこそ、障害が確認された時点で、データの安全を確保するための対策が必要になります。その点、当社ではRAID構成のトラブルに精通した専門エンジニアが対応し、現在の状態を正確に診断したうえで、最適な復旧プランを提案いたします。
これまでにRAID機器を含む46万件以上のご相談実績(算出期間:2011年1月~)があり、RAID特有の障害にも柔軟に対応可能です。一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)という高い成果を維持しており、多くの企業・個人のお客様からご信頼をいただいています。
初期診断とお見積りは無料で、24時間365日いつでもご相談いただけます。RAID構成の障害で不安を感じたら、手遅れになる前に専門業者への相談をおすすめします。
ステップ1:RAIDアレイの状態確認
RAIDの現在の状態を把握することから始めます。代表的なコマンドは以下の2つです。
cat /proc/mdstat
を実行し、RAID全体の状態を確認します。正常な状態では[UU]
と表示されます。[U_]
など片方のUが欠けていれば障害が発生しています。mdadm --detail /dev/md0
でRAIDデバイスの詳細を確認します。「State : degraded」「removed」などの表示が故障ディスクの兆候です。
ステップ2:故障ディスクの取り外し
特定された故障ディスクは、まずソフト的にRAID構成から切り離す必要があります。これにより、安全に物理取り外しが可能になります。
mdadm --manage /dev/md0 --fail /dev/sdX
で障害ディスクをFail状態にします。mdadm --manage /dev/md0 --remove /dev/sdX
でRAIDから除去します。- シャットダウン後、安全にディスクを物理的に交換します(ホットスワップ非対応機では必須)。
ステップ3:新ディスクの準備とRAIDアレイへの追加
交換用のディスクは、元のディスクと同じパーティション構成にする必要があります。既存ディスクから構成を複製する方法も利用できます。
- 新ディスクを接続し、
lsblk
やfdisk
で認識を確認します。 fdisk -l /dev/sdX
やsfdisk -d
で元ディスクのパーティションを確認し、新ディスクへ同様に作成(またはコピー)します。mdadm --manage /dev/md0 --add /dev/sdX1
でRAIDに追加します。
ステップ4:リビルドの進捗と完了確認
RAIDに新ディスクを追加すると、自動的に再同期(リビルド)が開始されます。進捗状況は以下の方法で確認できます。
cat /proc/mdstat
で進捗状況(例:recovery = 55.9%)を確認します。mdadm --detail /dev/md0
で「recovering」状態と進捗率が確認できます。- 完了すると再び
[UU]
となり、RAIDが健全な状態に戻ったことを示します。
しかし、RAID構成の復旧作業は、操作を一歩誤るとデータ消失に直結するリスクがあります。特に業務用サーバーや重要データが含まれている環境では、自力での復旧にこだわらず、早めに専門業者への相談を検討するのが賢明です。
当社では、RAID障害に関する豊富な経験と実績をもとに、状態診断から安全なデータ復旧まで一貫したサポートを提供しています。46万件以上の相談実績(2011年1月以降)と、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)という成果に基づき、あらゆるトラブルに対応します。
リビルドに不安がある場合や障害の可能性を感じた場合は、まずはお気軽にご相談ください。初期診断とお見積りは無料で、24時間365日いつでもご相談いただけます。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2%」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。