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RAID0の特長
RAID0は、複数のHDDやSSDにデータを分散して書き込むことで、読み書きの速度を向上させるストレージ構成です。サーバーや高性能PCなど、処理速度を重視する環境で利用されることが多く、複数のディスクを同時に動作させることで高いパフォーマンスを実現します。
ただし、RAID0には大きな特徴があります。それは冗長性(バックアップ機能)が一切ないという点です。RAID1やRAID5のようにデータを複製したり、パリティ情報を持ったりする仕組みがないため、構成しているディスクのうち1台でも故障すると、RAID全体のデータが読み取れなくなる可能性があります。
そのため、RAID0は高速処理には適していますが、データ保護の観点ではリスクの高い構成ともいえます。突然起動しなくなったり、RAIDが認識されなくなった場合には、慎重な対応が求められます。
RAID0が起動しない原因
RAID0が突然起動しなくなる場合、原因は大きく分けて論理障害と物理障害の2種類に分類されます。見た目の症状が似ていても、内部で起きているトラブルはまったく異なることがあるため、原因を正しく判断することが重要です。
RAID構成では複数のHDDが連動して動作しているため、誤った操作を行うとデータの整合性が崩れ、復旧の難易度が一気に高くなることがあります。まずはどの種類の障害が発生している可能性があるのかを確認しましょう。
論理障害による故障
論理障害とは、HDD自体は物理的に故障していないものの、データ管理情報やRAID構成情報が破損している状態を指します。OSのエラーや設定トラブル、突然の電源断などがきっかけとなり、RAIDが正常に認識されなくなることがあります。
例えば次のようなケースが該当します。
・RAID構成情報(RAIDメタデータ)の破損
・ファイルシステムの破損
・OSやRAIDコントローラの設定不具合
・停電や強制電源断によるデータ不整合
このような場合、ディスク自体は動作していても、RAIDとして正常に認識されないため、システムが起動できなくなったり、データにアクセスできなくなったりします。
論理障害の場合は、RAID構成情報を解析して再構築する作業によってデータを取り出せる可能性があります。ただし、自己判断で初期化や再構築を行うと、残っているデータを上書きしてしまう危険があるため注意が必要です。
物理障害による故障
物理障害は、HDDそのものが故障している状態です。ディスク内部の部品や記録面が損傷しているため、通常のソフトウェア操作ではデータを読み取ることができません。
物理障害の主な原因には、次のようなものがあります。
・HDDの経年劣化や寿命
・落下や衝撃による内部破損
・モーターやヘッドの故障
・異音(カチカチ音・回転不良など)
RAID0では1台のHDDでも故障すると構成全体が崩れるため、1台のディスク障害がRAID全体のデータ消失につながる可能性があります。
物理障害が発生している場合、通電を繰り返すことでディスクの損傷がさらに広がることがあります。特に異音がする場合は、無理に操作を続けると復旧が困難になることもあるため慎重な対応が必要です。
物理障害の復旧には、クリーンルーム環境での分解作業や専門機器によるディスク解析が必要になるケースが多く、一般的な方法では対応が難しいとされています。
デジタルデータリカバリーでは、初期診断とお見積りを無料で24時間365日対応しています。専門スタッフが機器の状態を正確に診断し、最適な復旧方法をご案内します。
【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
社内サーバやRAID、NAS、業務用PCが停止したとき、自力で解決しようと不用意に操作を行うのは逆効果です。むしろ状況が悪化するケースも多く、次の経営リスクに直結します。
- 納期遅延や業務停止などが生じ、社内外からの信頼を損なう
- 想定外の復旧費用や負担が雪だるま式に増える
- 誤った判断により取り戻せたはずのデータを失い、復旧が不可能になる
特に内部データやシステム領域に問題が及んでいる場合、正常に動かなくなり、復旧の難易度は一気に上がります。最優先すべきは、これ以上の不用意な操作を止めることです。判断を誤らないためにも、早急にデータ復旧の専門家に相談することが重要です。
早い段階で「専門家」に相談することが重要
デジタルデータリカバリーでは、専門アドバイザーが状況を整理し、復旧可否や優先順位を踏まえ、最適な復旧方針をご案内します。
これまで当社では以下の実績・強みに基づき、多くの法人様にご相談いただいてきました。
- RAIDご相談実績 累計14,949件以上(※1)
- 一部復旧を含む復旧件数割合92.6%(※2)
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- ご依頼の約8割・48時間以内に復旧完了
- ISO27001/ISMS/Pマーク取得済み/データの取り扱いを徹底管理
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サーバやNASなど社外持ち出しが難しい機器も、出張診断・オンサイト対応が可能です。当社では24時間365日体制でご相談を受け付けています。操作を重ねて取り返しがつかなくなる前に、まずはご相談ください。
※1:2011年1月~
※2:2025年9月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合
※3:2011年1月~
データ復旧のために注意したいポイント
RAID0でトラブルが発生した場合、焦って操作を行うと状態を悪化させてしまう可能性があります。特にRAID構成は複数のディスクの整合性によって成り立っているため、誤った操作がデータ消失につながることもあります。
ここでは、RAID0のデータ復旧を考えるうえで注意しておきたいポイントを解説します。
フォーマットを行わない
RAIDが認識されなくなった際、「フォーマットしますか?」というメッセージが表示されることがあります。しかし、この状態でフォーマットを実行すると、ファイルシステム情報が初期化され、データ復旧が難しくなる可能性があります。
フォーマットは一見すると問題を解決する操作のように見えますが、実際にはデータ領域の情報を書き換える可能性があるため、安易に実行するべきではありません。
電源をすぐに切る
RAIDトラブルが発生した場合、不要な通電はディスクの状態を悪化させる原因になることがあります。特に物理障害の可能性がある場合、HDD内部で摩耗や損傷が進むこともあります。
異音がする、アクセスが極端に遅い、RAIDエラーが表示されているなどの症状がある場合は、まず電源を切り、状態を保全することが重要です。
HDDの交換は避ける
RAID0構成では、各HDDに分散してデータが保存されています。そのため、自己判断でHDDを交換したり構成を変更したりすると、RAID情報が崩れ、データの整合性が失われる可能性があります。
特に原因が特定できていない状態でのディスク交換は、復旧をさらに難しくしてしまうことがあります。
HDDを単体でパソコンにつなぐ
RAID構成のHDDを単体でパソコンに接続すると、RAID情報が正しく認識されず、データが正常に表示されない場合があります。
さらに、OSがディスクを新規ディスクとして認識し、初期化やフォーマットを求めることもあります。これに応じて操作してしまうと、RAID構成情報が上書きされる危険があるため注意が必要です。
RAIDカードの交換も厳禁
RAIDカード(RAIDコントローラ)は、RAID構成情報を管理する重要な役割を持っています。異なるRAIDカードに交換すると、RAID情報の互換性がなく、ディスク構成を正しく読み取れなくなるケースがあります。
結果としてRAIDが再構築できなくなり、データ復旧が難しくなる可能性があります。RAIDトラブルが発生した場合は、構成を変更せず、状態を保ったまま対応することが重要です。
RAID0は高速処理を実現できる一方で、1台のHDD故障が全体のデータ消失につながるリスクがあるため、自己判断で操作を続けず、まず状況を正確に確認することが大切です。
RAID0故障時の安全な対処法
RAID0は複数のディスクにデータを分散して保存する仕組みですが、冗長性がないため、1台でも障害が発生するとRAID全体のデータにアクセスできなくなる可能性があります。
慌てて操作を続けると、構成情報の破損や上書きによって復旧が難しくなることもあるため、まずは安全な対応手順を理解し、慎重に行動することが重要です。ここでは、RAID0でトラブルが起きた際に意識しておきたい基本的な対処法を解説します。
新規書き込みを止める手順
RAID0に障害の兆候が見られる場合、まず最初に行うべきなのは新規書き込みを止めることです。RAID0ではデータが複数ディスクに分散して保存されているため、書き込み処理が続くとデータ構造が上書きされ、復旧が難しくなることがあります。
共有フォルダへの保存や同期、バックアップジョブなど、RAIDへ書き込みを行う処理はできるだけ早く停止するようにします。
- 共有フォルダへの保存、業務アプリの更新、同期ソフト、定期バックアップ、監視ジョブなど、RAID0ボリュームへ書き込む処理を順に停止します。
- NASやサーバーの管理画面に入れる場合は、対象ボリュームに対して新しい保存や削除を行わず、操作は状態確認だけに絞ります。
- 障害が出た時刻、表示されたメッセージ、直前に行っていた作業をメモし、その後は症状確認のための追加操作を増やさないようにします。
構成情報とログを記録する手順
RAID障害の原因を判断するためには、RAID構成情報やエラーログなどの情報を記録しておくことが重要です。
RAID管理ツールやNASの管理画面に表示されるエラー内容、ディスク状態、RAIDレベルなどを確認し、画面のスクリーンショットやメモとして保存しておきます。こうした情報は、後から原因を特定したり、専門業者へ相談する際の重要な手がかりになります。
- NASやRAID管理画面を開き、ディスクの搭載順、スロット番号、型番、容量、シリアル番号、プール名、ステータス表示、エラーメッセージをスクリーンショットで保存します。
- エラー履歴が見える場合は、I/Oエラーやディスク警告が出ていないか確認し、表示内容をそのまま保存します。
- WindowsサーバーやPCベースのRAIDであれば、Event ViewerのSystemログを保存し、ディスクエラーやリセット系の記録があれば一緒に控えます。
再起動と通電確認を増やさない手順
RAID機器が正常に動作しない場合でも、再起動を何度も繰り返すことは避けたほうが安全です。特にディスクに物理的な異常がある場合、通電のたびにHDDへ負荷がかかり、障害が進行する可能性があります。状態確認のための最小限の操作にとどめ、むやみに再起動を繰り返さないことが重要です。
- 管理画面やOSで状態が確認できたら、その情報を保存し、確認のためだけの再起動や電源入れ直しを繰り返さないようにします。
- 起動時にフリーズ、認識遅延、I/Oエラー、リセット系イベントが出ている場合は、結果を記録したうえで追加試行を増やさず、次の操作を慎重に判断します。
- 「もう一度だけ試す」を続けるより、構成を保ったまま記録と退避を優先する流れに切り替えます。RAID0は障害保護が前提にないため、この切り替えが特に重要になりやすい構成です。
ディスクの順番と接続状態を維持する手順
RAIDでは、ディスクの接続順序やスロット位置が構成情報の一部として扱われることがあります。そのため、故障の原因を調べる際にディスクの順番を入れ替えてしまうと、RAID構成が認識できなくなる可能性があります。ディスクの取り外しや接続変更を行う場合は、現在のスロット位置や配線状態を必ず記録してから作業するようにします。
- 取り外し前に、前面ベイ番号、トレイ位置、ケーブル接続先が分かる写真を残し、各ディスクに番号ラベルを付けます。
- 外したディスクは、元のスロット順と対応が分かるように並べて保管し、別のベイや別のSATAポートへ入れ替えないようにします。
- 清掃目的の抜き差しや、正常確認のための入れ替えテストは控え、元の構成を維持したまま次の判断に進みます。RAID情報の整合が崩れると状況把握が難しくなる場合があります。
初期化・修復・再作成を避ける手順
RAID管理画面では、RAIDの初期化や再作成、修復といった操作が表示されることがありますが、安易に実行するのは危険です。これらの操作はRAID構成情報を書き換える可能性があり、状況によっては既存データを上書きしてしまうことがあります。データを優先する場合は、原因が明確になるまでこうした操作は控えるようにします。
- Disk ManagementやNAS管理画面で「初期化」「フォーマット」「Create」「Repair」などの案内が出ても、その場では進めずに画面を閉じ、表示内容だけを保存します。
- RAID1やRAID5のような感覚でディスク交換後のリビルドを期待して操作しないようにします。RAID0はRepairやDegraded運用の前提が異なるため、再作成や交換を急ぐほど元の状態を変えてしまう可能性があります。
- ファイルシステムチェックや長時間スキャンも、元データに対する追加処理になり得るため、重要データがある段階では後回しにし、まずは保全と記録を優先します。QNAPでもファイルシステムチェック時はボリュームがアンマウントされる案内です。
別媒体への退避と相談判断の手順
RAIDにまだアクセスできる状態であれば、重要なデータを別のストレージへ退避することを優先します。RAID0は冗長性がないため、状態が悪化すると一度にすべてのデータへアクセスできなくなる可能性があります。データの重要度が高い場合や状況の判断が難しい場合は、無理に操作を続けるのではなく、データ復旧の専門業者へ相談することも検討するとよいでしょう。
- まだ開ける共有フォルダやファイルがある場合は、業務継続に必要なデータから順に、別の外付け媒体や別NAS、クラウドへコピーします。コピー先は元のRAID0以外にします。
- コピー中に極端な遅延、停止、I/Oエラー、異音、認識喪失が出た場合は、その場で作業を打ち切り、試行回数を増やさないようにします。症状が増えているときは、まず現状維持が優先です。
- 相談時には、RAID0であること、ディスク本数、順番、容量、型番、表示エラー、いつから起きたか、退避できた範囲をまとめて伝えます。事前情報が整理されていると、初動の行き違いを減らしやすくなります。
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