RAID構成HDDの故障 ― 主な原因と対処法を専門家が徹底解説

「突然RAIDが認識されなくなった」「複数のHDDにエラーが出てアクセスできない」──そんな深刻なトラブルに、予兆もなく直面することがあります。普段どおり使っていたはずなのに、ある日を境にデータが取り出せない状況になると、戸惑いや不安で頭が真っ白になる方も少なくありません。

• RAID構成がBIOSやOSで表示されなくなった
• 複数のHDDが一斉にエラー状態になる
• RAIDリビルド中に再び異常が発生した

このような場合、間違った初期対応を取ると、データの完全消失やRAID構成そのものの崩壊を招く恐れがあります。特にRAIDは複雑な仕組みで動作しているため、一般的なHDDトラブルとは別次元の注意が必要です。

本記事では、RAIDが認識されなくなる代表的な原因と、誤った対処によるリスクを回避するための安全な対応策について詳しく解説します。最も重要なのは、安易に通電・再構築を行わず、まず正しい判断材料を得ることです。

もしすでにRAIDトラブルが発生している場合は、手遅れになる前に無料の初期診断（24時間365日対応）をご利用ください。経験豊富なエンジニアが、安全な復旧への第一歩をお手伝いします。

RAID構成HDDの故障の原因

RAID構成のHDDが故障する要因は多岐にわたります。ここでは、実際によく見られる原因を紹介します。これらの障害を正確に把握することが、適切な対処や予防に繋がります。

経年劣化・使用時間の蓄積

HDDは消耗品であり、長時間の稼働によって磁力の低下や部品の摩耗、不良セクタが蓄積されます。これにより読み書きエラーや起動不良が発生しやすくなります。

放置すると突然の故障によりRAID全体が認識されなくなる恐れがあります。早期の点検や交換が重要です。次章で詳しい対処法を解説します。

物理的衝撃・振動

落下や地震、サーバーラックの移動などによりHDD内部のヘッドやディスクが損傷し、動作異常が発生することがあります。これがRAID全体の障害に繋がることもあります。

RAID構成では一部の損傷が全体に波及しやすいため、異音や読み込み遅延を感じた時点で専門的な診断が求められます。

高温・ホコリ・湿気などの環境要因

HDDは温度や湿度、微細なホコリの影響を受けやすく、長期運用時に基板腐食やコンデンサ劣化が進行します。これらは内部短絡や通電不良を引き起こします。

予兆なく故障するリスクが高いため、設置環境の見直しが不可欠です。

電源トラブル・落雷

雷サージや電源の瞬断、過電流によりRAIDコントローラやHDDが破損するケースがあります。これにより複数台のHDDが同時に故障するリスクが高まります。

UPSや雷対策機器の導入が有効です。

論理障害

誤操作やウイルス、停電などによりファイルシステムが破損し、RAID構成の整合性が崩れる場合があります。これは物理的な故障ではないものの、同様に深刻です。

再構築や自力復旧は状況を悪化させる危険があるため、注意が必要です。

同時期導入による連鎖故障

RAIDを構成するHDDを同時期に導入している場合、寿命が近く、1台の故障が引き金となって他のHDDにも障害が発生しやすくなります。

予防的交換や導入時期の分散が推奨されます。

不良セクタ・ヘッド障害

不良セクタの蓄積やヘッドの故障は、HDD内部の物理的な障害である可能性が高く、放置することでデータ領域が破損し、復旧できる範囲が大幅に狭まるリスクがあります。特に異音が出ている場合は、部品同士が衝突している可能性もあり、状況が悪化しやすいため迅速な判断が求められます。

当社では、物理障害に対応するための専用設備とクリーンルームを備え、精密な診断と安全な復旧作業を実施しています。初期診断とお見積りは無料で、24時間365日対応可能です。異常を感じたら、できるだけ早くご相談ください。

【要注意】メーカーや修理業者に依頼することのリスク

「RAID環境を使用していて異常が生じた」――そんなトラブルに直面したとき、多くの方がまずメーカーや修理業者への依頼を考えるかもしれません。

確かに本体の修理や部品交換は可能ですが、HDDやSSDなどの記憶媒体の初期化・交換によって、データは全て消えてしまいます。

失いたくないデータを守りたい場合は、メーカーや修理業者ではなくデータ復旧の専門業者に相談するのが確実です。デジタルデータリカバリーではデータを保ったまま、故障した機器に対応できます。以下の3つの点で多くの方に選ばれています。

• 相談実績46万件以上（2011年1月～）の豊富な対応経験に基づき、個人・法人問わず幅広いトラブルに対応
• 一部復旧を含む復旧件数割合91.5%（※内、完全復旧57.8%。復旧件数割合＝データ復旧件数／データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績）という業界トップクラスの技術力
• 他社で「復旧不可」とされた機器の対応実績が7,300件越えにものぼり、独自の復旧技術を保有

大切なデータを守るには、メーカーや修理業者ではなく当社にご相談ください。

RAID構成HDDが故障したときの対処法

RAIDの障害は単一HDDの故障とは異なり、対処法を誤るとデータの完全消失やシステム全体の停止に繋がります。以下では状況別に正しい手順を解説します。

バックアップの確保手順

データにまだアクセスできる場合は、最優先でバックアップを行いましょう。

故障ディスクの特定と交換方法

RAID管理ツールや筐体のLED表示を確認し、障害のあるHDDを特定します。

リビルドの実施方法

新しいHDDを挿入した後は、RAID構成を再構築（リビルド）します。

なぜデジタルデータリカバリーでは復旧困難なRAIDの復旧事例が多いのか

デジタルデータリカバリーはこれまで数々のRAIDの復旧に成功してきました。RAIDの復旧事例が多いのには、理由があります。

業界トップクラスの実績

私たちデジタルデータリカバリーは、14年連続で国内売上No.1（※1）。累計46万件以上（※2）の相談実績をもとに、あらゆるデータトラブルと向き合ってきました。

「データが戻ってくるかどうかは、最初の診断で決まる」
そう言っても過言ではありません。

最大の強みは、その“症例データの蓄積数”。
すべての相談内容を電子カルテのように管理し、障害のパターンと復旧手法を社内でデータ化。
これにより、問題の切り分けが圧倒的に早くなり、対応スピードと成功率の向上につながっています。

その結果、48時間以内に対応を完了した件数は全体の約80%。
一部復旧を含む復旧件数割合は91.5%（※3）と、業界でも高水準の成果を出し続けています。

国内最高峰の復旧設備

復旧の成功事例の多さは、デジタルデータリカバリーの技術力の高さを象徴しています。復旧成功の要因として、次の点が挙げられます：

• 蓄積された知見に基づき、障害箇所を正確に特定
• 最新技術を駆使した独自の復旧手法を開発
• 精密な環境での復旧作業（専用クリーンルーム完備）

これらの要素が、他社では対応が難しいケースでも「不可能を可能に」しています。

「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」ですので、他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーでは復旧できる可能性もございます。是非ご相談ください。

※1：データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと、 第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。（集計期間：2007年～2020年）
※2：期間：2011年1月1日～
※3：2023年10月実績。一部復旧：完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧：復旧希望データを100％復旧できた場合。