RAID構成を使用しているシステムで、突然RAIDドライブが認識されない問題が発生すると、データ消失のリスクが高まります。
この記事では、RAIDドライブが認識されない主な原因とその対処法について詳しく解説します。各原因の特定と解決方法を順を追って説明しているので、焦らずに進めてください。
目次
RAIDドライブが認識されない原因
RAIDドライブが認識されない原因は多岐にわたります。以下のような要因が考えられますので、確認してみましょう。
RAIDコントローラーの故障
RAIDコントローラーが故障すると、RAID全体が認識されない状態になることがあります。RAIDコントローラーはRAIDアレイの管理を担っているため、このパーツが機能しないとシステム全体が影響を受けます。
BIOS設定の不具合
RAIDが認識されない場合、BIOSの設定が原因の可能性もあります。BIOSのSATAモードがRAIDに設定されていないと、正しく認識されません。RAID設定が正しく構成されているか確認することが重要です。
ソフトウェアの問題
ドライバーの不具合やファームウェアの不備により、RAIDが認識されない場合があります。特に、オペレーティングシステムのアップデートやRAID管理ソフトウェア(例:Intel Rapid Storage Technology)に関連する問題が影響することがあります。
電源供給の問題
電源供給が不安定だと、RAIDドライブが認識されない原因となります。電源ケーブルや端子の接触不良、過電流によるダメージなども影響します。安定した電源環境の確保は、RAIDの正常動作に重要です。
RAIDアレイの崩壊
RAIDアレイが破損すると、サーバーやコンピュータがRAID内のドライブを認識できず、データにアクセスできない「RAID崩壊」が発生します。
特にRAID1やRAID5などでは、複数ドライブの故障でアレイ全体が機能停止するリスクが高まります。このような場合、無理に復旧を試みるとデータが失われる可能性があるため、専門業者に依頼するのが安全で、データ損失のリスクを抑えられます。
ハードウェアの問題
RAIDドライブが認識されない原因の中で最も多いのが、ハードウェアの問題です。ハードディスクや接続ケーブルの故障、接続の不具合が原因で、正常に認識されなくなることがあります。特に、物理的な損傷や摩耗がある場合は自力での修復が難しく、データ復旧業者への相談を検討しましょう。
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RAIDドライブが認識されない場合の対処法
RAIDドライブが認識されない場合、以下の対処法を試すことで問題が解決する可能性があります。
ハードウェアの確認
RAIDが認識されない原因として、物理的な接続不良が考えられます。ケーブルが外れていたり、接触が不十分だったりすると、システムはドライブを認識しなくなります。接続状況をしっかり確認し、必要ならケーブルの交換も行います。
- RAIDアレイに接続されているSATAまたはSASケーブルがしっかり挿入されているか確認します。緩んでいる場合は押し込み直してください。
- ケーブルの接続部分が汚れていたり腐食している場合は、接点クリーナーを使って清掃し、再接続します。
- 劣化が見られる場合、同じ種類の新品ケーブルに交換して接続不良の可能性を排除します。
BIOS設定の確認
BIOSでRAIDモードの設定が有効になっていないと、RAIDアレイが正しく認識されません。BIOS設定でSATAまたはSASモードがRAIDに設定されているかを確認し、必要に応じて修正します。
- PCを再起動し、画面に表示される指示(通常は「DEL」キーや「F2」キー)を押してBIOSに入ります。
- BIOSメニューで「SATAモード」または「Storage Configuration」の項目を見つけ、「RAID」に設定されているか確認します。設定が違う場合はRAIDに変更してください。
- 設定を変更したら、「F10」キーを押して保存し、再起動します。
ドライバーの更新
RAIDコントローラーのドライバーが古い場合、RAIDドライブを正常に認識できないことがあります。最新のドライバーをインストールして対応しましょう。
- 「スタート」メニューを右クリックし、「デバイスマネージャー」を開きます。
- デバイスマネージャー内の「ストレージコントローラー」または「RAIDコントローラー」の項目を探し、右クリックして「ドライバーの更新」を選びます。
- 「インターネットからドライバーを自動的に検索」を選択し、最新バージョンのドライバーがある場合はインストールします。
電源供給の確認
RAIDアレイが認識されない原因として、電源が正しく供給されていないことも考えられます。電源ケーブルがしっかり接続されているか、電源ユニットに問題がないかを確認します。
- RAIDドライブに接続されている電源ケーブルがしっかりと固定されているか確認します。ケーブルが緩んでいる場合は押し込み直してください。
- 電源が不安定である場合、電源ユニット(PSU)自体を交換し、十分な電力が供給されていることを確認します。
- 頻繁な電源トラブルを防ぐために、無停電電源装置(UPS)の導入を検討します。UPSを利用することで、突然の停電からデータを守ることができます。
RAIDアレイの再構築
RAIDが崩壊している場合、再構築を試すことでデータを回復できることがあります。再構築は慎重に行い、RAID管理ソフトを使ってデータの安全を確保しながら進めます。
- システムにインストールされているRAID管理ソフトウェア(例: Intel RST、Dell OpenManageなど)を起動します。
- ソフトウェア内で「再構築(リビルド)」オプションを探し、RAIDの再構築を開始します。
- 再構築が完了するまで待ち、完了後にデータに正常にアクセスできるか確認します。再構築には時間がかかることがあるため、完了まで中断しないよう注意します。
専門家への相談
上記の手順を試しても問題が解決しない場合は、データ損失のリスクを回避するためにデータ復旧の専門業者に相談することをお勧めします。特に物理的な障害がある場合、自力での操作はデータを損傷させる恐れがあります。
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※1 期間:2011年1月以降
※2 2025年9月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合
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この記事を書いた人

デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計ご相談件数50万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。











































