QNAP NASをご利用中の方で、次のような異常に見舞われていませんか?
- 「RAIDが非アクティブ」と表示され、アクセスできない
- 突然、共有フォルダが表示されなくなった
- 赤いランプが点灯し、本体が起動しない
こうした症状が出た場合、多くはRAID構成に何らかの障害が発生しているサインです。QNAP RAIDは、ファームウェアの異常・RAID情報の破損・ディスクそのものの物理故障など、原因が多岐にわたります。誤った操作を行うと、元のRAID構成が崩れ、重要なデータを永久に失う危険性もあります。
本記事では、QNAP RAIDにおける代表的な障害の原因と、その際に安全かつ確実にデータを守るための対処法を、専門的な視点からわかりやすく解説しています。
もしすでに不具合に直面している場合は、通電や操作を控えたうえで、まずは無料診断(24時間365日)で現状のRAID状態を確認しましょう。
目次
QNAP RAID障害の主な原因
QNAP NASにおけるRAID障害は、突然起動しなくなる、共有フォルダが消える、ディスクの赤点灯が止まらないといった形で表面化します。
こうしたトラブルは、以下のような「論理障害」「物理障害」「人的ミス」など複数の原因によって引き起こされます。障害を正しく理解することが、適切な対処への第一歩です。
誤操作・順番違い・初期化ミス
QNAPのRAID障害では、操作ミスによる論理的なRAID崩壊も非常に多く発生しています。とくに以下のような場面は、ユーザー側での注意が必要です:
- 通電状態でHDDを抜き差ししてしまった
- 障害ディスクを別のベイに入れてしまった
- 誤ってRAIDグループを初期化してしまった
- 別のQNAP/NASにHDDを差し替えてしまった
QNAPはHDDにRAID情報を保持しているため、物理的な順番や構成が変わると別のRAIDと誤認されて破損扱いになる場合があります。管理画面にアクセスできる場合でも、RAIDボリュームが消えてしまうことがあるため、初動での対応を誤らないことが最も重要です。
QNAP本体や電源系のトラブル
意外と見落とされがちなのが、NAS本体や電源装置のハードウェア不良によるRAID障害です。以下のような症状が出ている場合、本体の基板や電源に問題が発生している可能性があります。
- 電源を入れても起動しない
- ビープ音が繰り返し鳴る
- すべてのディスクが同時に「不明」「未マウント」状態になる
このようなトラブルでは、HDD自体に異常がなくても、RAIDが組めずデータが取り出せない状態になります。誤って初期化を実行すると、元の構成が失われ復旧が困難になるため、通電を止めて専門業者に相談することが望まれます。
論理障害(RAID情報・ファイルシステム破損)
QNAP RAIDが「非アクティブ」や「読み取り専用」状態になる多くの原因は、RAIDメタデータやファイルシステム(ext4/XFS)の破損です。これには以下のような事象が関係します:
- ディスクの一時的な脱落や認識エラーによりRAID構成が崩れる
- 突然のシャットダウンや停電によりRAID情報の同期が取れなくなる
- ファイルシステムの整合性エラー(例:ジャーナル破損)
軽度であれば「RAIDの復元」機能で回復することもありますが、誤操作や状態悪化により論理破損が深刻化すると、通常の管理画面からはアクセスできなくなります。適切な初動と通電停止が鍵になります。
物理障害(HDD/SSD・基板の劣化や故障)
RAIDを構成するHDDやSSDは、長期間の使用によって次第に劣化していきます。次のような兆候が見られた場合、物理障害の可能性が高く、RAID構成の崩壊に直結します。
- HDDから異音がする(カチカチ音、回転不良)
- 赤色LED点灯や「I/Oエラー」「不明なディスク」と表示される
- SMART情報で代替セクタやリトライエラーが増加している
【要注意】メーカーや修理業者に依頼することのリスク

「RAID環境を使用していて異常が生じた」――そんなトラブルに直面したとき、多くの方がまずメーカーや修理業者への依頼を考えるかもしれません。
確かに本体の修理や部品交換は可能ですが、HDDやSSDなどの記憶媒体の初期化・交換によって、データは全て消えてしまいます。
失いたくないデータを守りたい場合は、メーカーや修理業者ではなくデータ復旧の専門業者に相談するのが確実です。デジタルデータリカバリーではデータを保ったまま、故障した機器に対応できます。以下の3つの点で多くの方に選ばれています。
- 相談実績46万件以上(2011年1月~)の豊富な対応経験に基づき、個人・法人問わず幅広いトラブルに対応
- 一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)という業界トップクラスの技術力
- 他社で「復旧不可」とされた機器の対応実績が7,300件越えにものぼり、独自の復旧技術を保有
大切なデータを守るには、メーカーや修理業者ではなく当社にご相談ください。
QNAP RAID障害時の対処法
QNAP NASでRAID障害が発生した場合、原因の切り分けと初動対応が重要です。安易な操作が障害を悪化させることもあるため、正しい手順で対処しましょう。
初動で障害状況を確認する方法
まずは、論理障害か物理障害かを冷静に見極めることが大切です。
- NASのステータスランプやHDDベイのLED色(例:赤点灯)を確認します。
- 管理画面にアクセスできる場合は「ストレージ&スナップショットマネージャー」でRAIDグループの状態を確認します。
- 「非アクティブ」「エラー」表示やビープ音などが出ている場合は、操作を一旦中止し通電を止めます。
論理障害時の復旧操作
誤削除や一時的なディスクエラーなど軽度の論理障害であれば、管理画面からの復元が可能なケースもあります。
- 「@Recycle」フォルダやHBS3バックアップから削除ファイルの復元を試みます。
- RAIDグループが「非アクティブ」表示のときは、「管理」→「RAIDの復元」を選択します。
- ディスクを誤って抜いた場合は、同じベイに戻すことで復元可能な場合もあります。
物理障害が疑われる場合の対応
HDDやSSDの故障、RAID崩壊など深刻な障害時は、すぐに自己対応を中止し、データ保護を最優先とします。
- NASの電源を切り、HDDの通電を停止します。
- すべてのHDDを取り外し、順番・スロット位置をメモして保管します。
- クローン作業が可能であれば、ddrescueなどで各HDDのクローンを作成します。
- その後の解析・復旧作業はクローンHDDで行います。
専門業者への相談が推奨されるケース
QNAP RAIDの障害が重度で、RAID崩壊や複数台のディスク障害、アクセス不能な状態の場合は、自己対応は避けましょう。
- 管理画面にアクセスできない、またはRAID状態が「初期化」と表示される
- 2台以上のディスクに赤ランプや異音など物理障害がある
- 誤ってリビルドやフォーマット操作を実行してしまった
- データが業務や研究など極めて重要な場合
RAIDの障害は一見すると簡単に見えても、複雑な構成や見えない内部エラーが潜んでいる場合があります。もし「自分では対応できない」「操作が不安」「データを絶対に失いたくない」と感じたら、すぐに専門のデータ復旧業者へご相談ください。
なぜデジタルデータリカバリーでは復旧困難なRAIDの復旧事例が多いのか
デジタルデータリカバリーはこれまで数々のRAIDの復旧に成功してきました。RAIDの復旧事例が多いのには、理由があります。
業界トップクラスの実績

私たちデジタルデータリカバリーは、14年連続で国内売上No.1(※1)。累計46万件以上(※2)の相談実績をもとに、あらゆるデータトラブルと向き合ってきました。
「データが戻ってくるかどうかは、最初の診断で決まる」
そう言っても過言ではありません。
最大の強みは、その“症例データの蓄積数”。
すべての相談内容を電子カルテのように管理し、障害のパターンと復旧手法を社内でデータ化。
これにより、問題の切り分けが圧倒的に早くなり、対応スピードと成功率の向上につながっています。
その結果、48時間以内に対応を完了した件数は全体の約80%。
一部復旧を含む復旧件数割合は91.5%(※3)と、業界でも高水準の成果を出し続けています。
国内最高峰の復旧設備

復旧の成功事例の多さは、デジタルデータリカバリーの技術力の高さを象徴しています。復旧成功の要因として、次の点が挙げられます:
- 蓄積された知見に基づき、障害箇所を正確に特定
- 最新技術を駆使した独自の復旧手法を開発
- 精密な環境での復旧作業(専用クリーンルーム完備)
これらの要素が、他社では対応が難しいケースでも「不可能を可能に」しています。
「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」ですので、他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーでは復旧できる可能性もございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
※1:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと、 第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(集計期間:2007年~2020年)
※2:期間:2011年1月1日~
※3:2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。