社内NAS(Network Attached Storage)に接続できず、ファイル共有が突然止まってしまう──このようなトラブルは、日常業務に与える影響が非常に大きく、早急な対応が求められます。
特に、複数の部門やチームが同時にアクセスしている場合、一時的なネットワークエラーなのか、それともNAS本体の障害なのかを早期に見極めることが、復旧までのスピードを大きく左右します。
初動対応を誤ると、データアクセス不能の時間が長引いたり、誤設定により状況を悪化させてしまう可能性もあります。
この記事では、社内システム管理者や情報システム部門の方に向けて、NASに接続できないときに確認すべきポイントと、原因ごとの切り分け方法を体系的に解説します。
もし「どこから確認すればいいかわからない」「復旧の見通しを立てたい」とお困りの場合は、初期診断を無料(24時間365日対応)で承っています。まずは正確な状況把握から始めましょう。
目次
NASに接続できない主な原因
NASにアクセスできない原因は、大きく分けて「PC側」「NAS側」「ネットワーク側(通信経路)」の3つに分類されます。それぞれの原因を理解することで、障害箇所の切り分けが容易になります。
PC側の設定や資格情報の不整合
社内NASへの接続トラブルのうち、最も多いのがPC側の設定不備や認証情報の不整合です。Windowsネットワーク設定がパブリックになっていたり、資格情報マネージャーに古いパスワードが残っていると、正しい共有フォルダに接続できなくなることがあります。また、セキュリティソフトやファイアウォールがSMB通信(ポート445/tcpなど)を遮断しているケースも見られます。
このような状態を放置すると、特定ユーザーだけがアクセスできないなど、断続的な通信トラブルが発生しやすくなります。特に複数の端末をドメイン管理している環境では、ポリシーや認証キャッシュの影響も考慮する必要があります。
NAS本体や共有フォルダ側の不具合
NAS側の電源が切れている、フリーズして応答しない、またはハードウェア故障が発生している場合も接続できません。LANポートのリンクランプが消灯している、HDDの異常ランプが点灯しているといった症状があれば、物理障害の可能性もあります。
さらに、SMB設定が無効化されたり、アクセス権限や接続台数制限などの設定変更が原因となることもあります。
古いNAS機種ではSMB1.0のみ対応しているケースもあり、Windows 10以降の環境で通信が拒否される場合があります。このような場合、NAS側での設定変更や新機種への移行が検討対象となります。
ネットワークやVPN設定の問題
ネットワーク機器(ルーター、スイッチ、ハブなど)の不良や設定ミスによって通信が遮断されることもあります。特に、社外からVPN経由でアクセスする場合、VPNクライアントが切断されている、または社内ネットワークのアドレス帯が異なっていると、NASに到達できません。
LAN内全体で接続できない場合はルーターやDHCPの問題、特定の1台のみが接続できない場合はその端末固有の問題が疑われます。複数人で同時にトラブルが起きている場合、早期にネットワーク管理者がログ解析・疎通確認を行う必要があります。
これらの原因を放置すると、社内全体でファイル共有が停止するだけでなく、業務データの同期不全やファイル破損につながるおそれがあります。重要なデータが保存されている場合は、障害の切り分けと並行して、早めにデータ保全を検討することが推奨されます。
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※1:2011年1月~
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NASに接続できない場合の対処法
NASへの接続ができない場合は、原因を切り分けながら段階的に確認を行うことが重要です。ここでは、PC側・NAS側・ネットワーク側の順で、具体的な確認手順と解決策を解説します。
PC側のネットワーク設定を確認する
まずはPCのネットワーク状態を確認し、共有通信がブロックされていないかを確認します。特にWindowsの「ネットワークプロファイル」がパブリックになっている場合、NAS通信が制限されていることがあります。
- Windowsの「設定」→「ネットワークとインターネット」→「状態」を開き、「ネットワークのプロパティ」を確認します。
- プロファイルが「パブリック」になっている場合、「プライベート」に変更します。
- 「ネットワーク探索」と「ファイルとプリンターの共有」を有効に設定します。
- 再度エクスプローラーから
\\NASのIPアドレス\共有名(例:\\192.168.0.10\share)を入力して接続を確認します。
これでも接続できない場合は、Windows資格情報マネージャーを確認し、古いNASパスワードやユーザー情報を削除して再登録します。また、セキュリティソフトやファイアウォール設定でSMB通信がブロックされていないか確認することも重要です。
NASの状態と共有設定を確認する
次にNAS本体の稼働状況を確認します。電源ランプやLANランプが点灯していない場合、機器がフリーズまたはハードウェア異常を起こしている可能性があります。
- NASの電源を一度切り、数分待ってから再起動します。
- LANケーブルを差し直し、別のポートまたはケーブルで動作確認を行います。
- ブラウザからNAS管理画面にアクセスし、ログインできるか確認します。
- 共有フォルダの有効状態・アクセス権限(ユーザー・グループ設定)を確認します。
- SMB/CIFSサービスが有効になっているかを確認します。
もしNASの管理画面にアクセスできない場合は、IPアドレスの競合やネットワーク障害の可能性もあります。また、古いNASでSMB1.0しか対応していない場合、新しいWindows環境では通信拒否されることがあります。その際は一時的にSMB1.0を有効化するか、NAS側でユーザー認証方式を変更する方法もありますが、セキュリティリスクを考慮して実施しましょう。
ネットワーク機器・VPN接続を確認する
最後に、ネットワーク経路やVPNの状態を確認します。複数の端末で同時にNASに接続できない場合は、ルーターやスイッチ、DHCPサーバーなどの機器側トラブルが疑われます。
- ルーターやスイッチ、ハブを一度再起動します。
- NASとPCが同一のネットワーク帯(例:192.168.0.xxx)であるか確認します。
- VPN経由で接続している場合、VPNクライアントが正しく接続中か確認します。
- 切り分けとして、NASとPCをLANケーブルで直接接続し、通信可能かを確認します。
もし直接接続でアクセスできる場合は、ネットワーク機器の設定またはセグメント分離による制約が原因である可能性があります。ルーター設定を見直すか、ネットワーク管理者と連携してルーティング・DNS設定を確認することが推奨されます。
NAS接続障害の背後には、機器内部のHDD障害やファームウェア不良など、専門的な診断が必要なケースも少なくありません。誤った再起動や復元ソフトの使用により、記録領域を上書きしてしまうと、データ復旧が難しくなる可能性があります。異常を感じた時点で、まずは専門業者への初期診断を依頼することが大切です。
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