MSA 2060が突然アクセスできなくなった──そんな状況に直面すると、業務への影響も大きく、即時対応が求められます。MSA 2060はエンタープライズ向けのSANストレージとして広く使用されていますが、以下のようなトラブルが発生することがあります。
- 電源が入っているのにストレージが認識されない
- 管理画面にアクセスできず、ステータス確認が不可能
- I/Oが突然停止し、業務システムが応答しなくなる
MSA 2060はコントローラ・電源モジュール・RAID構成などが密接に連携する高度なシステムのため、誤った操作を行うとI/O停止やRAID破損によるデータ損失</strongを引き起こすリスクがあります。
復旧の第一歩は、「どの段階で停止しているのか」を正確に見極めること。感覚的な再起動や再構築は避け、段階的かつ安全な確認手順で状況を切り分けることが重要です。
本記事では、MSA 2060でよく発生する起動・認識トラブルの症状別に、原因と対応ステップをわかりやすく整理しています。
万一、自社内での対応が難しい場合でもご安心ください。デジタルデータリカバリーでは365日年中無休・初期診断無料で対応しています。データ損失を回避するため、まずはお気軽にご相談ください。
目次
HPE MSA 2060が起動しない主な原因
MSA 2060が「起動しない」と見える場合、以下の3つの観点から原因を整理することが効果的です。
電源・冷却モジュール(PSU/PCM)の不良や抜け
電源ケーブルの接続不良やPSU/PCMの故障によって、筐体が起動しない、または起動直後に電源が落ちるケースがあります。MSA 2060では冗長化された「Power and Cooling Module」により、LED状態でおおよその異常を確認できます。
確認ポイント:
- 両方の電源ケーブルが確実に接続されているか
- PSU/PCM LEDが緑点灯しているか(正常)/アンバー(異常)/消灯(AC未供給)
- 別系統のPDUや電源ラインでも同様の結果かどうか
一方のPSUがアンバー点灯で、もう片方が緑の場合は、アンバー側のPCM不良が疑われます。両方が消灯している場合はAC側(ケーブル・ブレーカー・PDU)の問題の可能性があります。HPEの「Power and Cooling Module Replacement」手順に沿って交換することが推奨されています。
コントローラモジュール(A/B)のブート不良
MSA 2060では、コントローラモジュールA/Bが独立して起動します。片側のコントローラだけが「永遠に起動中」の状態で止まる、ステータスLEDが点滅し続けるといった症状は、ブート失敗の可能性があります。
過去の事例では、MSA 2040で片側コントローラが復帰しない場合に、モジュールを取り外して放電・CFカード抜き差し・再挿入で復旧した例があります。ただし、これはフラッシュ内容を破損させるリスクがあり、相方コントローラが完全正常で冗長性が確保されている場合のみ、最終手段として行われています。
コントローラが「Failed」扱いでファーム更新や再起動でも復帰しない場合は、HPE保守交換対象となるケースもあります。交換前には次を確認します。
- もう一方のコントローラが正常であること
- 両方のコントローラでファームウェアバージョンが揃っていること
管理コントローラ(MC/WebUI)のフリーズ・バグ
実際のデータI/Oは稼働しているにもかかわらず、WebUIやSSH、コンソールが応答しないことがあります。この場合、管理コントローラ(MC)の不具合によって「起動していないように見える」だけであることも多いです。
代表的な症状と対処例:
- 初期セットアップ画面でボタンが押せない:ブラウザ再読み込みや再起動で改善する場合があります。
- WebUIがログインループになる:MC(Management Controller)の再起動で解消することがあります。
- CLIからの操作が可能な場合:
restart mc A|B|Bothコマンドを実行してMCを再起動(FW IN210R004以降で対応)。I/Oには通常影響しません。
GUI・SSH・コンソール全てにアクセスできない場合は、MCまたはSCの内部障害が考えられます。この場合は無理に再起動を繰り返さず、サポートチケットを開くことが推奨されています。
古いファームウェアによる不具合
一部の古いMSA 2060ファームウェアでは、WebUIが不安定になりログインループや応答停止が発生する既知のバグがあります。これらは最新ファームウェアで改善される場合があるため、定期的なアップデート確認が推奨されます。
【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
社内サーバやRAID、NAS、業務用PCが停止したとき、自力で解決しようと不用意に操作を行うのは逆効果です。むしろ状況が悪化するケースも多く、次の経営リスクに直結します。
- 納期遅延や業務停止などが生じ、社内外からの信頼を損なう
- 想定外の復旧費用や負担が雪だるま式に増える
- 誤った判断により取り戻せたはずのデータを失い、復旧が不可能になる
特に内部データやシステム領域に問題が及んでいる場合、正常に動かなくなり、復旧の難易度は一気に上がります。最優先すべきは、これ以上の不用意な操作を止めることです。判断を誤らないためにも、早急にデータ復旧の専門家に相談することが重要です。
早い段階で「専門家」に相談することが重要
デジタルデータリカバリーでは、専門アドバイザーが状況を整理し、復旧可否や優先順位を踏まえ、最適な復旧方針をご案内します。
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- 他社で復旧不可とされた機器の対応実績8,000件以上(※3)
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- ISO27001/ISMS/Pマーク取得済み/データの取り扱いを徹底管理
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サーバやNASなど社外持ち出しが難しい機器も、出張診断・オンサイト対応が可能です。当社では24時間365日体制でご相談を受け付けています。操作を重ねて取り返しがつかなくなる前に、まずはご相談ください。
※1:2011年1月~
※2:2025年9月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合
※3:2011年1月~
MSA 2060が起動しないときの対処法
ここでは、安全に行える確認と、障害を悪化させないための推奨手順を紹介します。
電源・LED状態の確認
MSA 2060の電源が入らない、または起動直後に落ちる場合は、まずPSU/PCMのLED状態を確認します。
- 両方のACケーブルが正しく接続されているか確認します。
- 各PSUのLED色を確認します(緑:正常/アンバー:故障/消灯:AC未供給)。
- PDU・ブレーカー・ケーブルを別経路で検証します。
- 異常が続く場合はHPE交換対応の可能性を考慮します。
コントローラ(A/B)の状態確認
片側のコントローラが起動しない、または再起動を繰り返す場合は、ステータスLEDパターンを確認します。もう一方のコントローラが正常であれば、I/Oを維持しつつ障害側の調査を進められます。
- コントローラA/BそれぞれのLEDパターンを確認します。
- 正常側のコントローラにログインし、状態を取得します。
- 異常側が応答しない場合、HPEサポート指示のもとでモジュールの取り外し・再挿入を検討します。
- 両方が応答しない場合は、SC/MC内部障害の可能性が高いため、サポート案件とします。
管理画面・CLIアクセスの確認
WebUIやSSHが応答しない場合でも、CLIでアクセス可能な場合があります。CLI接続ができれば、管理コントローラ再起動(restart mc)で改善する可能性があります。
- 別ブラウザや別PCからWebUIへアクセスします。
- CLIまたはSSHでコントローラに接続を試みます。
- 接続できた場合、restart mcコマンドを実行して管理コントローラを再起動します。
- GUIが復旧しない場合は、ファームウェア更新やサポート対応を検討します。
サポート案件の見極め
以下のような状況では、無理に操作を続けるよりもHPEサポートへの相談が安全です。
- 両方のPSUが正常にもかかわらず、筐体が起動しない
- コントローラがFailed状態でI/Oが停止している
- GUI・SSH・コンソールのすべてが応答しない
これらはいずれも内部障害の可能性があるため、装置のシリアル番号・LED状態・発生時期を整理して連絡すると、対応がスムーズです。
MSA 2060の「起動できない」状態は、電源やコントローラなど複数の要因が重なって発生することがあり、誤った操作はRAID構成やLUN設定を損なうおそれがあります。
無理な再起動や設定変更を行う前に、まずはデジタルデータリカバリーの無料診断をご利用ください。重要なデータを守るための最善策を迅速にご案内します。
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