高性能・大容量で知られるSynology HDシリーズ(HD6500など)でも、ある日突然アクセスできなくなる――そんなトラブルが現実に起こり得ます。
- 電源が入らない・LEDが点灯しない
- RAID構成が崩壊している
- 共有フォルダや管理画面にアクセスできない
このような症状は、長期間の稼働や経年劣化、突発的な電源障害などが引き金となり、システム全体の不具合を招いている可能性があります。さらに、誤った再起動やRAID再構築を行うと、本来救えるはずだったデータが完全に失われるリスクもあるため、冷静かつ慎重な初期対応が必要です。
本記事では、Synology HDシリーズに不具合が起きた際に、ユーザー自身でも安全に確認できるチェック項目と、データを守るために取るべき対応策を、専門家の視点でわかりやすく紹介します。
NASが反応しない…そんなときは、無理に操作せず、まずは現状を正確に見極めることが大切です。当社では24時間365日対応の無料診断を実施しております。早めのご相談が、復旧成功の鍵を握ります。
目次
Synology HDシリーズが故障する主な原因
HDシリーズのトラブルは、電源ユニットやマザーボードなどの「本体ハード」、HDDやRAID構成の「ストレージ系」、そしてDSM(DiskStation Manager)などの「システム領域」の3箇所に大きく分類されます。それぞれの原因によって、適切な対処が異なります。
本体ハードの障害
電源ユニットやマザーボードの劣化により、電源が入らない、LEDが点灯しない、起動プロセスが途中で止まるといった症状が現れることがあります。これらのトラブルは通電系の異常によって発生し、場合によっては内部の電圧不安定やショートが原因となることもあります。無理に再通電を繰り返すと、他の部品に影響を与えるおそれがあります。
電源を切り、電源ケーブルやUPS、LANケーブルなどを確認したうえで、1度だけ再起動を試すに留めましょう。繰り返し再起動は避けるのが安全です。
異常が続く場合は、通電を止めて専門業者への相談が推奨されます。
HDD/RAIDの障害
RAIDのデグレード(劣化)や不整合エラー、ドライブLEDの赤/オレンジ点灯などは、HDDの経年劣化や不良セクタ増加が要因となることがあります。特に、HDDが複数同時にエラーを起こした場合や認識されない場合は、RAID情報が破損している可能性が高く、注意が必要です。
このような状況では、電源を入れ直したり、HDDを入れ替えてのリビルドを繰り返すと、RAID情報が上書きされて復旧困難になるリスクがあります。異音が出る場合や複数台のHDDが同時にエラーを起こす場合は、すぐに電源を切り、専門業者へ相談してください。
DSMやシステム領域の破損
DSM(DiskStation Manager)にアクセスできない、Synology Assistantで検出できない、ステータスLEDが異常点滅を続ける場合は、システム領域が破損している可能性があります。ソフトウェア障害が原因の場合もありますが、内部のメタデータ破損やRAID構成情報の損失を伴うこともあります。
自己判断で再インストールや初期化を行うと、データ領域まで削除される危険があります。現状のデータを保持したい場合は、電源を切って状態を保持したまま専門診断を受けるのが安全です。
停電や電源トラブルの影響
停電や電力サージ、不完全なシャットダウン後にNASが起動しなくなる、LEDが異常点滅する、HDDが認識されないなどの症状は、電源供給の不安定さに起因することがあります。この場合、RAID情報の一部が破損することもあり、通電を続けることでさらに悪化する可能性があります。
電源系のトラブルは、HDDやRAIDに二次被害を与えることがあるため、異常が続く場合は早めに電源を切ってください。
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【要注意】自力対応が招くデータ損失のリスク
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※1:2011年1月~
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※3:2011年1月~
Synology HDシリーズ故障時の安全な対処法
ここでは、データを守りながら安全に状態を確認できる基本的な手順を紹介します。自己対応が難しい場合や物理的な異音がある場合は、通電を止めて専門業者に相談するのが適切です。
通電まわりの確認手順
まずは安全に確認できる範囲で、通電や接続不良を確認します。
- 電源ケーブル、電源タップ、UPS、LANケーブルを確認し、緩みや断線がないかをチェックします。
- 一度だけ電源をオフにし、数分待ってから再度起動します。
- 起動しない場合は、再試行せず通電を停止します。繰り返し再起動は避けましょう。
HDDと本体の切り分け方法
本体側の問題か、HDDの問題かを切り分けるための手順です。
- NASの電源を完全に切り、全HDDを取り外します。この際、スロット番号をメモしておきます。
- HDDを抜いた状態で電源を入れ、POWERおよびSTATUS LEDの点滅パターンを確認します。
- 正常に点灯する場合は本体が動作している可能性が高く、HDD側の障害が疑われます。
DSMでの状態確認とS.M.A.R.T.診断
DSM(DiskStation Manager)が起動する場合は、ストレージ状態を確認します。
- DSMの「ストレージマネージャー」を開き、ストレージプールと各HDDの状態を確認します。
- 「S.M.A.R.T.テスト」を実行し、警告やエラーカウントを確認します。
- 異常が検出された場合は、対象HDDを取り外してメーカー純正ツールで詳細診断を行います。
RAIDの修復手順と注意点
RAIDがデグレード状態で、他のディスクが健康でデータが読み取れる場合は、修復を試みることができます。
- NASの電源を切り、故障ディスクを同容量以上の新品HDDに交換します。
- 再起動後、「ストレージマネージャー」→「ストレージプール」→「修復」を選びます。
- 交換したディスクを選択し、リビルド(再同期)を実行します。リビルド中は電源を切らないよう注意してください。
次のような場合は、自力での対応を避け、通電を止めて専門業者への相談を検討してください。
- HDDから異音(カチカチ・ガリガリ音)がする
- 複数ディスクが同時にエラーを起こしている
- DSMやSynology Assistantで認識されない
- RAID構成が「故障」「未割り当て」「不整合」と表示される
- 停電や誤った操作後にアクセスできなくなった
HDシリーズは大容量・多ベイ構成のため、RAID情報が破壊されると復旧難易度が急上昇します。通電を続けることで被害が拡大する可能性もあるため、早期の診断が重要です。
「下手に触って悪化させたらどうしよう…」とお悩みなら、まずは無料で状況を見極めることから始めてみてください。当社では24時間365日体制で無料初期診断を行っておりますので、被害拡大を防ぐためにも、お早めのご相談をおすすめします。
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